ハーバルはな さん

2021年6月 (月別アーカイブ)の投稿一覧
小説「一畳漫遊」 第四話 治らないなら家に帰ろう①
気怠さが全身を覆っている。ここ数日は、家内が作ってくれる、ほとんどがお白湯という状態のお粥を、寝たまま数口食べさせてもらうばかりだ。古い家屋の自宅にある、奥の暗い部屋で一人休んでいる。トイレに行くのも...
検診控えはお勧めできない
外科医としての人生の中で、15年間ほどは胃癌の手術や化学療法ばかりをやっていた。癌の中で胃癌の占める割合は低下傾向にあるが、まだまだ上位にある。胃癌の治療成績はかなり良くなってきているが、それは早期に...
小説「一畳漫遊」 第三話 気がついたら動けぬことに⑤
転院後一か月ほどして、造影CT検査を受けた。居川先生は、あまりゆっくりしないほうが良いと思うとのことで、すぐに紹介元の病院へ手紙を書いてくれた。まもなくベッドが空いたとのことで、転倒事故のあとお世話に...

物語「一畳漫遊」 第三話 気がついたら動けぬことに④
リハビリを行う病院へいったん転院となりました。新しく、広く、きれいな病院で気持ちがよさそうですが、動けぬ身にとってはその恩恵に浴するチャンスはなさそうです。ただただ、頭だけがみんなの力で移動させられて...
物語「一畳漫遊」 第三話 気がついたら動けぬことに③
手術の後もやはり仰向けに寝かされていた。首から下の体を触られるとその感覚はわずかにわかるのだが、全く体が動かせない。手術をすれば多少は良くなるのかと思ったがどうやら状況は変わっていないようだ。首のあた...
物語「一畳漫遊」 第三話 気がついたら動けぬことに②
首のあたりが疼くので目が覚めました。朝の6時半とのことでした。周りを見回したいのですが、首のあたりには固定する装具が取り付けられており動かせませんし、やはり手も体もなんだかなくなったような不安感が押し...
物語「一畳漫遊」 第三話 気がついたら動けぬことに①
いやはやこんなことにはなるとは予想もしておりませんでした。目が覚めたら、なぜだか首から下がちっとも動かないのです。現在は、とある病院でケアを受けておりますが、ここに来るまでなかなか精神的にきついものが...
なんだかフラフラしてまっすぐ歩けない
めまいを訴える方は多いです。重大な病気が隠れていることもありますから、めまいが続くならば脳神経外科・内科、耳鼻咽喉科などで診察を受けることが大切です。大きな異常がなく、お薬でもなかなか改善がないときは...
いきなり強制終了となる悲しさ
義理のいとこがCOVID-19に感染して経過観察目的で利用されているホテルへ入ったと言う連絡を受けたのが3週間ほど前だった。その数日後体調悪化で入院となり、さらには呼吸器管理となった。呼吸器が装着され...
胆道癌の参考ページ
治りにくい癌のトップは膵臓癌です。わたしも昔膵臓の手術について研究をしていました。30年ほど前は食道がんもかなり治りにくいものでしたが、早期発見や治療の進歩で改善してきました。しかし膵臓癌はそもそも見...