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姨捨山人さんの投稿

高原だより 草花も終末

姨捨山人さん
姨捨山人 さんのブログ[カテゴリ:野山の散策
2020.10.23 19:31
 見慣れた草花も「終末?」の時期を迎えつつあります。あるものは子孫を残し一生を終わるもの。復活を期して地中で休息するもの。長年頑張って長寿を全うするものもあります。立ったまま冬眠する者もおります。皆、復活の春を待ちわびるのであります。

 生きとして生きる物、終末は物の盛りのように華々しくなく淋しいものですが、花々の終末を見て頂きたいと思います。
 林の中でひときわ目立つ、淡紅色の「マユミ(檀、真弓)」の実。熟すと4個に裂け、橙赤色の仮種皮に包まれた種子が顔をだします。鳥などは実を好んで食べますが、毒の成分が含まれているので人間は食べられません。
 材質が丈夫で良くしなる為、古くから弓の材料として利用されたため「真弓」という名前の由来になりました。

 特に信州の真弓の弓は優れていたといわれています。古歌にも歌われています。
♬み薦刈る信濃の真弓我が引かば貴人さびていなと言はむかも♬
 信濃の檀で作った弓の弦を引くように、私があなたの袖を引いたなら、貴人ぶって、イヤだとおっし
 ゃるでしょうかね。
♪み薦刈る信濃の真弓引かずして強ひさるわざを知ると言はなくに♪
 信濃の真弓を実際引きもしないで、弦をかける方法を知っているなどと言いません。(私を従えたい
 のなら、本気でお誘いなさい) 
 ∴水薦刈る(みこもかる)、水篶刈る(みすずかる)は「青丹よし(あをによし)」の奈良の枕詞と同じ信濃
  (信州)の枕詞。
 チョット控えめな「コマユミ」。生け垣などに植えられる「ニシキギ(錦木)」の枝に翼のないものがコマユミ。前出のマユミと同じニシキギ属で、実は長さ0.5~0.8cmほどの楕円形の分果(2果)で、暗紫色に熟して裂開して橙赤色の種子を吊り下げます。

 木に巻き付いて赤い実を沢山付けています「チョウセンゴミシ(朝鮮五味子)」。実に、甘(かん)、酸(さん)、辛(しん)、苦(く)、鹹(かん:塩気)の五味があることから名付けられました。皆さんが良くお飲みになる滋養強壮ドリンクにも「五味子」として多用されています。
滋養強壮、疲労回復に用いる健康酒の作り方もいつかアップしようと思います。

 足元に目を移すと小さな赤い小茄子(1~1.5cm)のような実が目につきます「オオマルバノホロシ」。ナス科ですが有毒植物です。上はこの植物の最盛期、茄子の花にソックリでしょう。下は終末期を間近に控え子孫を残すのに必死です。


 スキーシーズンに向けて草刈りが最盛期を迎えたゲレンデに、刈り残った「ツルリンドウ」の実。花後に1cmほどの楕円形の実をつけます。 赤いルビーのような輝きがあり、濃い緑の葉との対照が魅力的です。どこにあるか分からない密かに咲く花が山人は好きなのです。
 

 湿源の至る所に咲いていたミゾソバ類、ミゾソバの草紅葉と代表で「マルバヒメミゾソバ」の紅葉を見て下さい。さもないものに見えますが、蕾の前から見ている者にとっては、愛おしい花です。


 花ではありませんが、秋の代表でもあるキノコ。チョット訳ありの2種を紹介します。秋に胞子の花と咲き一瞬で終末を迎えてしまいます。たとえ毒キノコであろうと森を育てたりする有用な菌類です。
 初めに以前は食茸であった「スギタケモドキ」。キノコの傘のささくれが杉の葉や皮に似ているので名付けられました。人によっては中毒を起こすことから食用不可。但し、いまでも食べる人がおります。(ヌメリスギタケモドキは食茸)

 もう一つは「スギヒラタケ」以前は中部地方を中心に広く食べられていましたが、急性脳症、意識障害や痙攣が多数報告されるようになった為、今は食用不可。美味しそうに見えますがネ~。


 秋といえば紅葉(もみじ)赤い色のモミジは近くで見ても遠くから見てもひときわ映えますが、故あって、黄色い葉の「クロビイタヤ」(見栄えはよくありません)名前の由来は、同属のイタヤカエデやカジカエデの樹皮が白っぽいのに対して、樹皮が黒っぽいので、「黒皮板屋」というそうな。別名「ミヤベカエデ」日本固有種で環境省レッドリストランク絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されています。


 
 撮りためた写真は来年の参考の為にとっておき、秋らしい風景は次回投稿しようと思っています。今回地味に輪をかけた地味な投稿、読んでくださる方いらっしゃいますでしょうか(。´・ω・)?
ゆりのき信々亭mogaji海食崖真由コキリコ@スズジイ@ホテイランgamisan流星 26人がいいねと言っています
コメント
topkatさん
topkat さんのコメント
2020.10.23 21:28
姥捨山人さん、こんにちは。

いえいえ、地味というよりも、素朴な自然を愛される姥捨さんの幅広い教養と人間性を感じさせられましたよ、大変興味深く拝見させていただきました。

今回は、コマユミとニシキギの違いを教えていただけて、嬉しいです。
マユミやコマユミは此方でもよく見かけるので判るのですが、昔、子供の頃の庭にあったニシキギとコマユミの区別が判らなくて、なんとなくモヤモヤしてたのだけど、おかげさまでスッキリしました。

ツルリンドウ、近くの公園の大きな木に絡まりついて咲いてるのを見たことがありますが、最初は、えっ なんでリンドウなのに蔓に咲くの? と、ビックリしました。
なんとも独特で印象的な花ですよね、今年は見逃してしまったのが残念、来年は会いに行こうと思います。
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姨捨山人さん
姨捨山人 さんの返信コメント
2020.10.24 6:14
topkat さん
お早うございます。
浅学菲才の私がない知識を振り回しているのは自分でも滑稽に思います。
手当たり次第見たものを投稿しているだけで、皆さんのお目にとめて頂けるだけで嬉しいです。
1人がいいねと言っています
gamisanさん
gamisan さんのコメント
2020.10.23 20:48
花たちの週末とは言え結構いろんな花たちに出会います。けなげさを感じます。
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姨捨山人さん
姨捨山人 さんの返信コメント
2020.10.24 7:19
gamisan さん
お早うございます。
本当に、時期外れの今、もう山の頂には白いものが見えるのに頑張ってまだ咲いている花もあります。花たちの終わりまでしっかり見届けたいと思います。
リンドウ、命を全うできるか心配です。綺麗な写真でなくゴメンナサイ。
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gamisanさん
gamisan さんの返信コメント
2020.10.24 21:21
リンドウ、大好きですよ。
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ホテイランさん
ホテイラン さんのコメント
2020.10.23 20:37
こんばんは~
 八ヶ岳中腹で見つけられて
 信濃の枕詞「三焉刈る」に由来すると言われる
 小さな小さなラン「ミスズラン」がありますが
 富士山の御中道で2株見たことがありますが
 残念ながら八ヶ岳ではまだ・・・
 ご参考までに

1人がいいねと言っています
姨捨山人さん
姨捨山人 さんの返信コメント
2020.10.24 7:06
ホテイラン さん
おはようございます。いつもコメント有り難うございます。
ガサツな私は到底見つけられそうもない小さなお花の紹介、本当に楽しみにしています。
近くの八ヶ岳で「ミスズラン」私にも見つけられるでしょうか?
0人がいいねと言っています
ゆりのきさん
ゆりのき さんのコメント
2020.10.23 19:54
水薦刈る~気品ある信濃の枕詞ですね~
枕詞に使った古歌もなかなか凝っていてすばらしい!
マユミノ実~ゴンズイの実に似ていますが・・

チョウセンゴミシ ~初めて見ました、
滋養強壮ドリンク「五味子」を飲んでみたい!

小さな世界を詳しく観察、解説して頂き大変参考になりました。
1人がいいねと言っています
姨捨山人さん
姨捨山人 さんの返信コメント
2020.10.24 5:57
ゆりのき さん
お早うございます。お読み頂き有り難うございます。
ゴンズイ、実の色の赤と黒を除けば確かに似ていますね。残念ながら関東以西に多いゴンズイ、こちらでは見れません(>_<)
ゴンズイは「ミツバウツギ科」マユミは「ニシキギ科」で別のものですね。
チョウセンゴミシは反対に西日本ではあまり見られないと思います。
朝鮮と名前が付けられていますが、帰化植物ではありません。れっきとした日本に自生している植物です。
1人がいいねと言っています
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