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鳥のようにさんの投稿

夢の あとさき②

鳥のようにさん
2019.5.16 5:26
文字数制限の為、挿入出来なかった部分追加として。
大阪城のトリミニスト元山氏のサンコウチョウへの熱き思いを挿入(全文)して、 夢のあとさき 完結。
◆◆サンコウチョウ (1993.5.2 音楽堂西側上)
 この日は曇天だった。市民の森で樹冠部を優雅に舞うサンコウチョウを楽しんでいると、雨が降り始めたので後ろ髪引かれる思いで帰宅。
 データーの整理をしていると知人から電話があって音楽堂西側上にサンコウチョウの♂が出ているとのこと。小雨は降り続いていたが急いで出かけた。
 ちょうど昨秋の♂幼鳥のときと同じ辺りを飛びまわる姿は、同じ個体が成長して再びやって来たのだと思わせるほど。
 三脚を立てカメラをビニールで覆い傘をさして双眼鏡で鳥を探すのは正直言って楽な作業ではない。サンコウチョウが現れると、傘を開いたまま足もとに置き、カメラ部分の覆いを少し上げてファインダーで鳥を追う。
 その間、体は雨に打たれたままで繰り返している内に下着までぐっしょり濡れてくる。体は帰宅後風呂に入れば済むと覚悟をきめていた。
 雨降りもあって他のバーダーたちは誰もおらず一人でそうしていると、たまに奇異な目で、または好奇心を抑えながら、通り過ぎる人がいるだけだった。
 彼は30メートルほど離れた木の間を、まるで水槽の中を、ひらひらした尾を持った金魚が水草に沿って上下するように飛んでいる。
 そろそろ切り上げようと思い始めたころ、彼は突然こちらに向かって飛んできて10メートルほど離れた木にとまった。驚いて傘を放り投げカメラに飛びついた。瞬時に構図を変えて、ピントリングを回しシャッターを切った。頭より体が反応した。その間多分2~3秒だっただろう。1枚のシャッターを切るのがぎりぎりだった。
 彼は飛び立つと、枝から枝を飛び移るようにしてなおも近づいてくる。とうとう目前の枝にとまる。近すぎてピントが合わない。カメラから目を離し見つめて動けなくなった。
 飛び立つとなおも近づき、目前でゆっくり右へ反転すると暗く茂った林の中へ消えた。
 その瞬間コバルトブルーに光り輝くアイリングの瞳が、はっきりと私の目をとらえた。目と目が合った。私と彼が一直線に繋がった。
 気が付くと、わずか十数秒の出来事に動転しカメラも体も濡れたまま雨の中に立ちつくしていた。今私の前で起こった出来事が信じられない。
 後日、このときの写真が朝日新聞の一面を飾り、たくさんの方から声をかけられた。しかしそのときの気持ちを伝えることはできなかった。私と彼だけが記憶している出合いを。 
 その後、現像出来上がったポジを見て、あの日の感動が蘇るとともに、ぎりぎりの瞬間に尾の先まで切れずに入っているアングルに自分を誉めた。
 この写真はTV、新聞、雑誌などなど多くの場所を飾った。
 一例をあげると
・朝日新聞 1993.5.14
・文一総合出版 写真集「日本の鳥1993」
・日本経済新聞1997.6.26 「文化」欄
・NKH「ニュースパーク関西」1998.3.11
 このサンコウチョウは撮影の時と同じ、あるいはそれ以上の多くの思い出をつくってくれた。
ー終わりー
みゃ~すけ@スズジイ@飛翔チャミィほなっ日記ポプリとんとんコキリコクレマチスシーホース 13人がいいねと言っています
コメント
@スズジイ@さん
2019.5.16 19:27
こんばんは~♪
すばらしいですね。
気が充実していく様子が伝わってきます。
「目と目が合った。私と彼が一直線に繋がった。」
という場面は、迫力がありますね。
はずかしながら、身近な鳥たちしか付き合いがない私は
サンコウチョウは教えていただくまで知りませんでした。
写真や動画を見ると、魅力ある鳥ですね。
追っかけされる気持ちがわかるような気がします。
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鳥のようにさん
鳥のように さんの返信コメント
2019.5.16 19:52
こんばんは〜
雨の日って、普通一旦家に帰ると、誘いが来ても、億劫なものですよね、
好きなればこそ、でしょうけどまた、雨の中に出掛けていく、この懸命さが美しいと、
私は思いました、迷い無く真っ直ぐですよね〜
サンコウチョウ、あんな綺麗な鳥も大阪城に立ち寄ってから、多分ですが生駒の山中に入って行くのでしょう、環境は残してやりたいですよね。
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クレマチスさん
クレマチス さんのコメント
2019.5.16 10:21
凄い迫力をもって、その時の一部始終が目に浮かんで来ました。
鼓動や、手に滲む汗まで感じました。
ここまで夢中になれたら、本望でしょう。
サンコウチョウも、そんな彼だからこそ、
目の前で見つめてくれたような気がします。
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鳥のようにさん
鳥のように さんの返信コメント
2019.5.16 11:35
こんにちは
物書き様の捉え方は流石です、
これ読んだだけで、それだけの、思いを返して頂けるなら、
サンコウチョウも、筆者も、さぞかし本望だと思います、
有り難うございます。
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コキリコさん
コキリコ さんのコメント
2019.5.16 8:51
まさに一期一会の醍醐味ですねー!
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鳥のようにさん
鳥のように さんの返信コメント
2019.5.16 11:29
こんにちは
この方;の鳥情報、最下段に最近、鳥関係のコラムも掲載されるのですよ、
それが興味深いのです、撮れた瞬間が堪らないですね。
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みゃ~すけさん
みゃ~すけ さんのコメント
2019.5.16 5:59
おはようございます
熱いですね~
熱中できる事があるというのはいいなぁ。
わたしは、なんにもありませ~ん。(+д+)ザンネン
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鳥のようにさん
鳥のように さんの返信コメント
2019.5.16 6:21
おはようございます
何を申されますか!
花木、ワインにも憧憬深い、
私こそ何にも無〜〜い(^^)
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みゃ~すけさん
みゃ~すけ さんの返信コメント
2019.5.16 8:06
そう言っていただけると嬉しいです。
でも上っ面だけなのですよ。
中身がほとんどありませ~ん (^^♪
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ぎ~やんさん
ぎ~やん さんのコメント
2019.5.16 5:56
趣味が高じて、鳥博士のおはなしのようです。
2人がいいねと言っています
鳥のようにさん
鳥のように さんの返信コメント
2019.5.16 6:20
おはようございます
このお方は大阪城の鳥観察の為に
早期退職
近くに引っ越しまでされた方で熱き思いを持たれた方です。
0人がいいねと言っています
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