笑福亭円笑コラム：上方と江戸の違い「言葉」

上方と江戸の違い「言葉」

　人生明るく楽しく、笑いは人にのみ与えられた財産です。
　始めまして、あたくし生物学的には人間科に属し「笑われて今日はなんぼの笑売人」を生業とする、落語家”迷”人四代目笑福亭円笑と申します。何卒、宜しくお願い致します。
　芝で生まれて神田で育ち「女難の相？」が災いとなり、流れ流れて大阪に。現在、京は金閣寺近くに居を構えて居ります。
　東京・名古屋・三重・京都・大阪に於いて円笑落語会を定期開催して居ります。
　従って体の半分半分が江戸と上方。心が江戸なのか体が上方なのかはいまだに不明であります。

　「円笑さん、上方と江戸。どっちが宜しい。何が一番違うナ～と感じます？」
よく質問されますが……、なんと云っても両文化の違いは「言葉と喰い物」ですョ。
　日本人が外国に行った時、強く体感するのと同様でしょうネ。言葉で例を挙げれば、”アホ・バカ”です。関西人は東京の人に「馬鹿だネ～」なんて云われ様もんなら真底腹が立つ。う・う・う・う・う～
　反対に、東京の人が「自分アホか」これ物凄くこたえますョ。なめられてると云うか人権無視的感情が湧いて来る。
　「アホ・バカ」も夫々、挨拶代わりに、また話の相いの手みたいな部分があっても、違った府県の人から発せられると感情部分が大きく違って来ます。
　総じて、東京弁はきつい・断定的に感じられますネ。でも、関西弁「考えておく」に代表される通り、曖昧で本音が見えない。
　まァまァ。ボチボチ。あかんッて云うから本当に駄目かと思ったらそうじゃァ無い。
　一度、言葉でエライ失敗を体験してます。
　呉服屋さんが、あたしに着物を渡して呉れた時「宜しいがナ。師匠から着物代など考えてまへん」
　ヤッター、大層な旦那・ご贔屓は大切に…と思ってたら、三月後に請求書来たョ。何が宜しい。ちっとも宜しくねェぞ。
　所かわれば品かわる。と申します。
本日、此の項を御覧になりました方で”言葉”での失敗や珍談・笑い噺が御座居ましたら是非、下記投稿フォームからお寄せください。
　笑われて、今日はなんぼの笑売人。笑福亭円笑でした。

※作者の意向を最大限尊重するため、文中の表現は原文通りの掲載を基本としております。