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大相撲:笑福亭円笑コラム

笑福亭円笑の笑われて、今日はなんぼの笑売人

芝で生まれ、神田で育ち、流れ流れて大阪に。京は金閣寺近くに居を構える、江戸生まれの上方落語家 笑福亭円笑がお届けするコラム

大相撲

東~ お客様~。
西~ スローネット~。
 浪花の春を彩る大阪場所。この時期、私は必ず力士激励会に参ります。普通劇例会は其の部屋所属力士の応援に行きます。
 所が、学生出身力士激励会なるものが大阪で開催されてます。
 力士に限らず、芸人の世界でも大卒者は五萬といる。以前は、大学卒業して力士や芸人になるなんて世間で稀でした。
 現在大相撲の関取(十両以上を関取と呼びます)は全体の約三割近くが大卒。
 其の内、部屋別対抗戦でなく、学校別対戦になるかも。関取も、部屋での上下関係もさる事ながら、学生自体の先輩・後輩関係もあって、例え下っ端でも、大学時代先輩であれば「おい!!○○」なんて、この日は当り前。
 あたくしは、第三十六代横綱羽黒山から今日の鶴竜迄横綱を見て参りました。
 双葉山の連勝記録をストップさせた安芸ノ海。羽黒山の後第三十七代横綱に。横綱としては在位八場所・優勝一回と短命横綱でした。
 強いから横綱になる訳です。近代相撲の祖と云われた栃錦・初代若乃花。二人は決して体は大きくない。それをスピードと技でカバーして小が大を倒したのです。
 満員のファンに感動と喜びを与えたものでした。それから柏・鵬時代にと移る。
 何しろ、巨人・大鵬・玉子焼との流行語が誕生する程<大鵬幸喜関>の人気は満天下を沸かせたものです。
 日下開山大鵬幸喜関とは個人的にもお付き合い戴き、女将さんの納谷芳子夫人も、東京での円笑落語会に御顔出し戴いてます。
 そして、北・玉(北の富士・玉の海)時代。その後は、遂いこの間亡くなった北の湖。憎らしい程強い北の湖。そして輪島の湖・輪時代に移ります。更に、国民栄誉賞に輝いた横綱千代の富士。
 そして、遂いには、日本の国技大相撲に外人横綱曙太郎が誕生し、モンゴル時代に突入する訳です。かけ足横綱アラカルトでした。

 プロレスの英雄力道山は関脇(大関・関脇・小結を三役と云います)でチョンまげを切り、プロレスラーに転向して日本中をとりこにした男です。
 三十九代横綱前田山。神宮球場に野球見物。それも大リーグ…と言っても、今風に申せば大リーグの二軍。半分はニッポン見物でした。野球半分。旅行半分。
 しかし、天下の横綱が野球見物。新聞各社が写真パチパチ。翌日は大見出しに!!
 間の悪い事に、前田山は此の場所休場。本場所休んで野球見物とはけしからん。世の批難を浴びて、これが原因で引退となる。
 親子・兄弟で関取になった人も大勢いますが…中でも、何んと云っても<花田一家>です。
 初代横綱若乃花。実弟が貴乃花であり、更に其の子供が若・貴兄弟。一族が横綱・大関を張り、満天下を湧かせたのです。正に、サラブレット家系と申せます。
 所で相撲ファンの皆様、貴方の心に残る一番・好取組を是非お寄せ下さい。
 そう云う円笑。お前は?と云われますと、六十数年前にもなりますが、栃錦が巨漢大内山を土俵際で<首投げ>で破った一番。
 丁度、蔵前国技館で一番安い席で見ていた相撲が目に焼き付いて居ります。
 笑福亭円笑でした。有難う御座居ます。

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※作者の意向を最大限尊重するため、文中の表現は原文通りの掲載を基本としております。

落語会情報 笑福亭円笑落語会

笑福亭円笑落語会[出演]
笑福亭円笑 林家染吉 桂米紫 桂春若 笑福亭銀瓶
[日時]
三月二十八日(月) 午後六時半より
[場所]
天満天神繁昌亭(大阪市) 【地図】
[チケット]
前売 2,500円 当日 3,000円
※天満天神繁昌亭にてお買い求めください。

笑福亭円笑 - プロフィール –

笑福亭円笑
上方落語界の重鎮故六代目笑福亭松鶴に入門。上方にあって唯一人江戸の落語を高座に掛ける古典落語一途の噺家。『一回でも多く一年でも長く』をモットーに東京・名古屋・岐阜・松阪・大阪・京都に於いて手造り草の根落語会を開催している。滑稽噺から人情噺までジャンルは広い。東京都出身。京都市在住。
「笑いと人生」「笑いと商い」「笑いと健康」「ハナシ方教室」等を主なテーマとして行政・企業・諸団体等に於いて講演活動を続けている。
2006年国政モニター・2009年市政協力委員を委嘱される。

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