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【巨匠に学ぶ】安田侃さんを訪ねて「安田侃彫刻美術館 アルテピアッツァ美唄」へ

6月19日の記事でご紹介した、世界的な彫刻家・安田侃さんの「こころを彫る授業」。7月7日開催された授業の様子をお伝えします。

緑の中の作品群に癒される

当日は、朝から霧雨が降るあいにくの天気でしたが、「安田侃彫刻美術館 アルテピアッツァ美唄」に到着する頃には、止んでいました。しっとりと濡れた緑が生き生きと輝き、空気もとても澄んでいました。
庭園の入口を入ると、まず目に入ってくるのが、ブロンズ製の作品「妙夢」です。生命感あふれる緑の中に静かに立つ姿は、作品そのものが何かを夢見ているかのようで、とても思索的な印象を受けます。

【巨匠に学ぶ】安田侃さんを訪ねて「安田侃彫刻美術館 アルテピアッツァ美唄」へ

妙夢

そこからゆるやかな芝の斜面を登っていくのですが、そこに現れるのが、「水の広場」。白大理石を敷き詰めた水の流れをまたぐように、白大理石の作品「天モク」が立っています。作品の一部が水面に触れるか触れないか、という配置です。この配置によって、作品が水の流れを撫でるようでもあり、また水が作品に触れようとしているようにも見えます。天からの光と、地を流れる水。作品はその両方から明るさを吸い取りつつ、光を放射してもいるようでした。
「天モク」を丘の上から見守るように立つのが、「天聖」。この2作品は互いに見えない力で引き付け合い、風を通じて息をやり取りしているような感じを受けます。訪れた方は、この2作品の間をぜひ歩いてみて下さい。きっと爽やかな気持ちに包まれ、心から癒されると思います。

【巨匠に学ぶ】安田侃さんを訪ねて「安田侃彫刻美術館 アルテピアッツァ美唄」へ

天モク

時間をかけて自分の作品を完成

作品はまだまだあるのですが、「カフェ アルテ」でコーヒータイム。香り高いコーヒーもおいしいのですが、ソフトクリームもお薦めです。ミルキーでしっかりと甘いのに、後味がさっぱりしています。コーヒーとともにいただきました。カフェにはテーブル席とカウンター席があり、窓際のカウンター席に座ると、窓から遠目に作品が見えます。作品を見ながら、しばらくぼんやりできるのも、いい時間です。
さて、本日のメインテーマ「安田侃の『こころを彫る授業』」の見学へ。参加者の年齢は小学生から70代くらいまで、さまざまです。およそ40人の参加者が、「ストゥディオアルテ」(工房)で大理石を前にノミを振るっています。安田さんは生徒さんたちの間を歩きながら、時々足を止め、作品を撫で、一言二言アドバイスをして、また歩き出します。小学生の少年には「よくできているねえ。学校の図工も得意かなあ」と、微笑んでいました。

【巨匠に学ぶ】安田侃さんを訪ねて「安田侃彫刻美術館 アルテピアッツァ美唄」へ

『こころを彫る授業』にて

この授業での作品づくりは、1回や2回では完成できません。スタッフによって毎月開かれていますので、それに参加して完成する人が多いようです。また、何年かけてもいいそうです。作りかけの作品はここで預かってもらえます。
安田さんがカフェで休憩をしている時には、ファンの方が次々に挨拶に来ます。親しみを込めて握手をする人、並んで記念写真を撮る人、アルテピアツツァのオリジナルバッグにサインを書いてもらう人など。安田さんは終始にこやかに言葉をかけ、話をしていました。

アルテ市民になれる

敷地内に建つ木造校舎に入ってみましょう。螺旋階段を上がって、2階の入口でスリッパに履き替えます。懐かしい木の匂いが漂う元の教室に、安田さんの作品が置かれ、温かな色の照明に照らされて、静かに呼吸しているようです。ここに入ると、皆さん、無口になるようです。作品群が醸し出す静謐な時間を、妨げてはいけないと感じるからでしょうか。

【巨匠に学ぶ】安田侃さんを訪ねて「安田侃彫刻美術館 アルテピアッツァ美唄」へ

木造校舎2階の作品群

作品のスペースだけではなく、安田さんの作品の写真集などが集められたスペース、貸しギャラリースペースなど、校舎の中にはいくつかのスペースがあります。それらを歩いて回るうちに、こんな小学校があったらいいのになあと思ってしまいました。
校舎の1階は幼稚園になっていて、子どもたちが毎日通ってきています。幼いころから安田さんの作品が身近にあるなんて、とてもうらやましいですね。
ここでは、「こころを彫る授業」をはじめ、さまざまな催しを開催しています。また、この地を心の故郷にしたいという方は、「アルテ市民」(ポポロ)になることができます(年間3,000円)。市民には特典もありますので、興味のある方は、ホームページから申し込むことができます。

夏の一日、「安田侃彫刻美術館 アルテピアツツァ美唄」で過ごした時間は、心身をともに軽やかにしてくれました。

<関連記事ご紹介>

【巨匠に学ぶ】世界的な彫刻家・安田 侃さん「こころを彫る授業」

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