シニアが殺到する「おれんじ食堂」とは? 観光列車「肥薩おれんじ鉄道」
なかなか予約の取れないことで有名な「四季島」「ななつ星」など、豪華な鉄道旅が楽しめるクルーズトレインが人気です。仕事勤めの時は移動は快適さより速さやコスト重視で、夜行バスや飛行機が多くなるもの。しかし、仕事も終え時間に余裕ができてからは、車窓からの景色ものんびりと眺める旅行を楽しむシニア世代が増えています。今回はそんなクルーズトレインと、九州の人気観光列車「肥薩おれんじ鉄道」をご紹介します。
鉄道の旅が人気! じわじわ増える高級列車旅
勤め人、とくに電車通勤という方は「列車は移動手段」としか見ていない人も多いでしょう。しかし、列車に乗ること、それ自体が目的になるような豪華な列車が日本にはたくさんあるんです。
豪華な寝台列車から、足湯がついた列車まで。日本の鉄道は日々進化を続けています。
1年先まで予約が埋まる「ななつ星in九州」
JR九州の豪華寝台列車「ななつ星 in 九州」がドアを閉じたまま6分間停車する日豊線・宇島駅に、国重要無形民俗文化財・豊前神楽の「駈仙(みさき)鬼」が登場します(松)フルバージョンは→https://t.co/QiUPOKw2nn pic.twitter.com/g1oTc4buRX
— 毎日新聞映像グループ (@eizo_desk) 2017年12月11日
九州7県の名前に由来する「ななつ星in九州」。九州の主な7つの観光素材(自然、食、温泉、歴史文化、パワースポット、人情、列車)、7両編成など、とにかく7にこだわった列車です。
「九州の魅力を世界に発信する」という思いの元作られたこのななつ星は、匠の心と技が結集した世界にひとつだけの列車です。
ラウンジカー「ブルームーン」は、昼間には休憩所、夜はバーと2つの顔があります。ジャパニーズモダンな雰囲気、ピアノの生演奏など、まるで列車の中ということを忘れさせてくれるくらい素晴らしい空間です。
ダイニングカー「木星」は、木目調の落ち着いた佇まい。ここでは四季折々の旬食材を味わうことができます。
ゲストルームは14室あり、すべてがスイート。これだけ贅沢な列車をたった14組しか1度に利用することができないのです。
大正時代のようなレトロモダン雰囲気の車内は必見ですよ。
そのほか、トワイライトエクスプレスのDNAを受け継いだ「瑞風(みずかぜ)」や、上質な旅の時間を過ごせる「四季島(しきしま)」など、今、日本の鉄道旅をゆっくりとあじわうクルーズトレインがシニア世代から大人気なんです。
密かに注目。シニアの心を掴んで離さないのは「おれんじ食堂」
「おれんじ食堂」は、熊本県八代と鹿児島県川内を結ぶ第三セクター鉄道、肥薩おれんじ鉄道が提供する観光列車。
水戸岡鋭治氏デザインの人気の観光列車で、元JR九州鹿児島本線の一部(熊本県新八代駅〜鹿児島県川内駅間)をゆったり、のんびり走るスローな列車です。
地元食材の料理や各駅でのお買い物時間など、とくにシニア世代の女性に人気が高く席数が少ないことからも予約がすぐに埋まってしまう人気列車です。
これまで紹介してきた豪華列車と比べ、おれんじ食堂はダイニングカーとリビングカーの2両編成。コンパクトですよね。
おれんじ食堂と名前がついているとおり、食事が楽しめるというのが醍醐味。
2両編成で厨房機能もない列車ですが、舌のこえたシニアをもうならせる料理が提供されます。
その秘密は、沿線の駅ごとで料理を積み込むということ。
沿線の駅ごとで積み込んでいくことで、常にできたてを「ダイニングカー」「リビングカー」で提供してくれます。
そんなおれんじ食堂では、どんな旅が行われているのでしょうか?
「おれんじ列車」でゆったり贅沢な旅を
料理を積み込むために、何度も何度も駅で停車するおれんじ食堂。
料理を積み込むための時間は、駅に降り立つことができます。
おれんじ食堂から下りてきた乗客に炭火でメザシを焼いて振る舞ってくれたり、小さなケーキをカゴに入れて差し出してくれたり。
心が詰まったもてなしも人気の理由です。
ツイッターではこんな感想が載せられていました。
肥薩おれんじ鉄道の旅。
そこまで電車好き!ってわけではないけれど、この会社と路線が好き。
どの駅員さんも優しくて、温かみのある、素晴らしい接客をして下さる。観光列車「おれんじ食堂」で更に好きになった。21,000円と高価だったが、また乗りたいし、今度は親を乗せてあげたいと思った。
おれんじ食堂じゃなければ寄ることのなかった場所のお土産を購入できるのもうれしいですよね。
一度にドンッと楽しむのではなく、時間をかけてじっくり楽しめるというのもシニア世代に人気の理由。まさに「スローな旅」を体現していると言えます。
おれんじ食堂に乗った人は、「少しずつ、少しずつ楽しめるのが本当に良かった。料理も美味しく、地域の食材が食べられたのが良い」と口々に話します。
のんびりと列車に乗って、車窓を眺めながらその土地のおいしいものを食べる。
最高に贅沢な鉄道旅をしてみませんか?
【お問い合わせはこちらから】
「おれんじ鉄道」予約センター 0996-63-6861
公式ホームページ:肥薩おれんじ鉄道「おれんじ食堂」
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