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なんだか胸やけや口臭が続く……それって「胃食道逆流症」かもしれません!

胸がなんだかちくちくと痛かったり、理由もなくゲップが出たり……。
こんな症状がある方は「胃食道逆流症(逆流性食道炎)」かもしれません!

現代日本人の3分の1ほどが患っていると言われる逆流性食道炎。
果たしてどのような症状なのでしょうか?
原因はどのようなものなのでしょうか?
解決方法はあるのでしょうか?

今回は胃食道逆流症について詳しく見ていきましょう。

胃食道逆流症(逆流性食道炎)の症状は?咳が出る?ストレスが原因?

胃食道逆流症(逆流性食道炎)の症状は?咳が出る?ストレスが原因?

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

胃食道逆流症(逆流性食道炎、GERD)は、胃の内容物が食道に逆流する疾患の総称。
内視鏡検査で粘膜傷害が見られる「逆流性食道炎」と、内視鏡検査で異常を認めない「症候性GERD」に分けられます。

もともと胃と食道の接合部には下部食道括約筋(LES)があり、食道内に胃の内容物が逆流するのを防ぐ機構が備わっているのです。

ところが、食道裂孔ヘルニアなどで逆流防止機構が破壊されてしまうと、胃食道逆流しやすくなってしまうのです。

このほかにも腹圧が上昇し、胃内圧が上昇したり、一過性下部食道括約筋弛緩などが原因で、胃食道逆流が起こると考えられています。

胃食道逆流症の診断はどのように行う?

胃食道逆流症の診断はどのように行う?

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

診断はシンプルに逆流の有無を知ること。
逆流の有無を確かめることが最も確実な方法です。

そのため、食道内pH測定を行ったり、内圧測定が推奨されていますが、患者の負担が大きいため、誰にでも、どこでもできる検査方法ではありません。

一般的に行われているのは、上部消化管のX線検査、内視鏡検査です。
これらの検査は食道裂孔ヘルニアの有無を調べたり、逆流性食道炎の有無を調べたりできる有効な検査方法。
しかし、逆流性食道炎やヘルニアが絶対に存在するというわけではないようで、診断は患者の症状によって下されることとが多いよう。

実際に症状重視で診断を行っており、悪性病変さえなければ症状のみでGERDと診断していいと考えているようです。

GERDの症状とは

では、GERDの症状とはどのようなものなのでしょうか?

もっとも重要なのは、胸焼け(みぞおちから口側に向かって焼けるような感じやちくちくとした感じ)があるかどうか。
胸焼けは食後や前屈位で増すことが多いので、PPI(プロトンポンプ阻害薬、遺産を抑える薬)で改善することが診断のヒントとなります。

このほか、胃痛、胃の不快感、吐き気、胸の痛みのほか咽頭痛や咳など消化管が原因とは思えない症状がある場合もあるので、問診が大切だそう。



胃食道逆流症はストレスが原因?

生活習慣の悪化であったり、ストレスが原因となる場合が多いようです。

年齢を問わず発症しており、若い人でも発症しているのだとか。

どんな人がなりやすい?

食生活、生活習慣の両面から見ていきましょう。

まず食生活ですが、脂っこいものを好んでよく食べている人や過食を繰り返している人は胃食道逆流症になりやすいようです。

また生活習慣においては、運動不足の人、たばこを吸う人、ストレスが多い人がなりやすいよう。

当てはまっている方は要注意です。

胃食道逆流症の治療はどのように行う?胃カメラ?内視鏡?市販薬?治療のガイドライン

胃食道逆流症の治療はどのように行う?胃カメラ?内視鏡?市販薬?治療のガイドライン

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

上でもちらっと触れてはいますが、治療は具体的にどのように行われるのでしょうか?

まずは投薬治療が一般的ですが、薬による治療で効果が得られなかったり、長期間服用が続いている・必要な場合、大きな食道裂孔ヘルニアがある場合は手術が必要となるケースもあるようです。

胃食道逆流症は胃の内容部のなかでも、消化液の食道への逆流によって生じるため、手術では逆流を防ぐ手術が行われます。
患者の多くが食道裂孔ヘルニアを伴っているため、まずは食道裂孔ヘルニアの修復を行います。
その後、胃で食道の下部を包む「噴門形成術」を実施。
これらは胃からの逆流を防ぎつつ、食道から胃への食物通過を妨げないようにしなければならないため、医師の技術が求めら増す。
そのため、熟練した外科医が行う場合が多いようです。

近年では開腹手術ではなく、負担の少ない腹腔鏡手術が多いよう。

投薬治療で改善しない場合、即手術というわけではありません。
まずは症状の原因が本当に逆流によるものなのかをきちんと調べる必要があります。

上でご紹介した食道内pH測定を行ったり、内圧測定を行ったり、上部消化管のX線検査、内視鏡検査を行うなどして、きちんと診断を確定させる必要があるのです。

投薬治療はどう行う?

投薬による治療は、胃酸の分泌を抑えて食道へ胃酸逆流による傷害を抑えるのが一般的。
食道の炎症と自覚症状がなくなると、根治という形になるそうです。

治療では酸分泌抑制薬であるプロトンポンプ阻害薬またはヒスタミン受容体拮抗薬を用いることが多いそう。

逆流性食道炎は継続治療が大切

自覚症状がなくなっても、食道の炎症が完全に消えたわけではない場合もあります。
自覚症状がなくとも、食道の炎症が残っている場合もあるのです。

また、逆流性食道炎は一度よくなっても再発しやすい病気。
再発率は高く、治療後6ヶ月以内に89.4%も再発するそうです。

だからこそ、医師の診断を仰がずに、勝手に薬の服用を中止したり、通院をやめたり、といったことはやめましょう。
治りが遅くなるどころか、手術まで行われることもあります。

投薬で良くなるならそれが一番。
しっかりと薬を飲んで、治療を行いましょう。

事前に防ごう!胃食道逆流症にならないための生活習慣とは?

そもそも胃食道逆流症にならないためにはどのようなことが有効なのでしょうか?

まずは生活習慣の改善を行いましょう。
治療は生活習慣の改善と薬の服用を同時に行います。
ならないためには生活習慣を今のうちから改善しましょう。

改善するよういわれやすい生活習慣は以下のようなものです。

肥満を解消

肥満を解消することで、下部食道括約筋のゆるみが改善します。
胃液の逆流が少なくなるので、肥満気味の方は肥満解消に努めましょう。

頭から胸にかけて少し高くして眠る

逆流しないよう、そもそも頭を高い位置にするには有効です。
重力で胃液が食道に逆流する量を減らすことができます。

食生活を改善する

脂っこいものを食べたり、炭酸飲料を控えましょう。
このほか、たばこを吸っている場合は、たばこも控えましょう。

これらは胃酸分泌を増やし、下部食道括約筋を緩める作用があります。
辞められるうちにやめておきましょう。

甘いものを控える

チョコレートなどの甘いものは、胃液で溶かされ、逆流することで食道を傷つける恐れがあります。
チョコレートなどは我慢しましょう。

ストレスは避ける

逆流性食道炎の原因にもなるストレスを避ける生活を心がけましょう。

ストレスを与えると、食道の胃酸に対する過敏性を高めてしまいます。
ストレスを受けない生活を心がけると良いでしょう。



逆流性食道炎にならないためにはさまざまな生活改善が必要となります。
これらすべてを満たしている人は少ないでしょうが、できるところからひとつずつ生活習慣を改善することで、逆流性食道炎予防が可能です。
現在逆流性食道炎が疑われる方はすぐに病院へ。
早めに診断され、治療を開始することで、根治する可能性が高くなります。

少し面倒に感じるかもしれませんが、重篤な症状を発症するために病院に行きましょう。

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