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カルシウム不足は「血管系疾患」のリスクも上昇?カルシウム不足を解消する方法とは

食生活の豊かな日本で、数十年にわたりずっと不足している栄養素があります。それは「カルシウム」。カルシウムが不足すると、骨の健康だけではなく、血管系の健康にも影響を及ぼすそう。今回はカルシウム不足が健康に及ぼす影響と、カルシウムの不足を解決する方法をご紹介していきます。

牛乳に多く含まれているカルシウムとはどのような成分?

牛乳に多く含まれているカルシウムとはどのような成分?

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

そもそもカルシウムとはどのよういなものなのでしょうか?

カルシウムは体重の1%から2%も含まれており、身体の中にもっとも多く存在するミネラルのことです。
99%はリン酸と結合したリン酸カルシウム(ハイドロキシアパタイト)として、骨や歯など、硬い組織に存在し、残りの1%は血液や筋肉、神経などの柔らかい軟組織に存在しています。

カルシウムが含まれた食品を摂取すると、小腸で吸収されます。
しかし、吸収率は成人で20%から30%とあまり高くはありません。
一生懸命カルシウムが含まれた食品を摂取したとしても、それほど多く身体には取り込まれないのです。

また、活性型ビタミンD、副恒常性ホルモンなどが関与することで、腸管や血液から骨への沈着、骨から血液への溶出、尿中への排出などが制御されて細胞や血液中のカルシウム濃度は一定に保たれています。

カルシウムが不足する場合、身体におきる変化とは?イライラしてしまう?

カルシウムが不足する場合、身体におきる変化とは?イライラしてしまう?

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

カルシウム・パラドックスという言葉を聞いたことはありますか?
カルシウム不足だと血液中のカルシウムが増えてしまうと言うことです。

人体のカルシウムは大部分が骨に蓄積されています。

そんな人間の骨は3ヶ月のサイクルで骨へのカルシウムの沈着と、骨からカルシウムなどの溶出を繰り返しています。
成長期は形成量の方が吸収量よりも多いため、骨量が増加しますが、男性は50代から、女性は閉経後に吸収量が形成量を上回るため、骨量が減っていくのです。

カルシウム不足状態が続くと、骨や歯といった硬い部分が弱くなっていきます。
幼児の場合は骨の発育障害も起こり、成長が悪くなってしまうのです。

カルシウム摂取量が不足すると、身体が危機感をおぼえて、副甲状腺ホルモンを分泌させて、骨からカルシウムを摂りだし、体内に補給していきます。
カルシウム不足状態が長期間続くと、骨密度が上昇せず、丈夫な骨を形成できなくなって閉経後の女性の場合、骨粗しょう症が起こりやすくなるので注意が必要です。
骨からのカルシウム補給量が増えていくと、血中カルシウム濃度が高くなってしまいます。
また、神経や筋肉の興奮が高まることで、筋肉の痙攣だったり、てんかん症状が起こる場合があるので、カルシウム不足は恐ろしいのです。

カルシウム・パラドックスは生命維持に不可欠な現象ですが、発生してしまうと人体に大きな影響を与えてしまいます。

血中カルシウム濃度が上昇すると、カルシウムは血管壁に取り込まれ、血管壁を収縮させます。
収縮してしまうと血流が悪くなるので、心臓はより強い力で血液を押し出すようになりますよね。
より強い力で押し出すということは血圧が上昇すると言うこと。
つまり、高血圧になりやすいのです。

このことから、カルシウム不足は血管系疾患の引き金、とも言われています。



塩だけを制限すれば高血圧は改善される、と思われがちです。
この理由は塩分を過剰に摂取すると喉が渇いて水分をたくさん摂取します。
水分が増えると血液の量が増え、血管壁にかかる圧力が増加。
結果として高血圧になるのです。

このほか、塩分を多く摂るとカルシウムが体外へ排出されてしまい、カルシウム不足に陥りやすくなります。
結果としてカルシウム・パラドックスを招くことになるのです。

高血圧予防には塩分摂取を控えるだけでなく、カルシウムの積極的な摂取がとても大切だ、ということがわかりますよね。

カルシウム不足はイライラする?

カルシウムが不足するとイライラする、ということを聞いたことはありますか?

実際にカルシウムが不足するとイライラすることがあるようです。

血中カルシウム濃度が低下すると、情緒不安定、集中困難といった精神症状が起こるそう。
しかし、これらの病気はカルシウム不足が招くのではなく、ホルモンの病気だったり、ビタミンD欠乏症で起こるものだそう。
カルシウムを制限しすぎると起こりえますが、基本的にカルシウムの摂取不足でイライラする、ということはないようです。

カルシウムがたくさん含まれている食材とは?一日の摂取量の目安は?牛乳アレルギーの場合は?医薬品やサプリで補うのは有効?

カルシウムがたくさん含まれている食材とは?一日の摂取量の目安は?牛乳アレルギーの場合は?医薬品やサプリで補うのは有効?

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

カルシウムが多く含まれている食品は、野菜なら「小松菜」(3束・136ミリグラム)、「モロヘイヤ」(2袋・130ミリグラム)、「いりごま」(10グラム・120ミリグラム)など。
魚介類なら「わかさぎ」(4尾・315ミリグラム)、「干しエビ」(3グラム・213ミリグラム)、「あゆ」(1尾・175ミリグラム)などに多く含まれています。
このほか大豆製品をはじめ、牛乳(1カップ・231ミリグラム)には豊富に含まれているので、これらの食品を日常生活に取り入れていきましょう。

1日の摂取量目安

では、カルシウムの一日の摂取量はどのくらいが最適なのでしょうか?

日本人の食事摂取基準(2015年版)によると、国民栄養調査の摂取量、腸管からの吸収率、骨代謝、尿中排泄を考慮し、1日800ミリグラム(18歳から29歳男性)、650ミリグラム(30際から49歳男性)、700ミリグラム(50歳以上男性)、650ミリグラム(18歳以上女性)とされています。

つまり牛乳なら1日3杯飲むと少しオーバーする程度だということ。

カルシウムは過剰摂取すると、高カルシウム血症などの健康被害も現れることから、上限は男女ともに1日2,500ミリグラムと設定されています。

何事も摂り過ぎはよくない、ということですね。



カルシウムを過剰摂取すると、高カルシウム血症をはじめ、高カルシウム尿症、軟組織の石灰化、前立腺がんなどの健康障害が起こります。
このほか、亜鉛、鉄などほかのミネラルの吸収も阻害されるので、過剰摂取には十分注意する必要があります。
サプリメントなどで簡単にカルシウムを摂取できますが、1日トータルで2,500ミリグラムを超えないよう、細心の注意を払いましょう。

摂取する際はカルシウム2、マグネシウム1の比率で

カルシウムを摂取する際は併せてマグネシウムの摂取が必要です。

人間の五大栄養素のなかで、生命活動に必要で、多くの作用と関わっているのが「ミネラル」。
なかでも多いのがカルシウムというのはここまででご説明したとおりです。

カルシウムとの関係性が近年注目されているのがマグネシウムです。
マグネシウムは身体の中で300種類もの酵素反応に関わっており、循環器系の健康を守る必須ミネラル。
マグネシウムが不足すると生体内の化学反応がうまく行われなくなるので、疲れやすくなったり、だるい、イライラする、といった症状を引き起こします。

マグネシウムの研究は進められており、カルシウムを摂取しすぎるとマグネシウムの吸収が阻害されることがわかってきました。
ミネラルのバランスが崩れることによる健康被害を防ぐことからも、カルシウムを2摂取したら、マグネシウムは1摂取する、ということを心がけましょう。



なかなか食事から摂取できない場合はサプリメントも有効。
サプリメントのほうが1錠で●グラムのように量がわかりやすいので、意識的にカルシウムを摂取できます。
ぜひサプリメントも試してみてくださいね。

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