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寝たきりにならないために!「歩く」ことがとても大切!シニア歩行トレ(寝たきり防止)をご紹介

加齢に伴い、筋力が低下するのは仕方ないこと。
ちょっとした動作も億劫になりますし、なんとなく運動しなくなっていく人も多いのではないでしょうか?

しかし、筋力が低下したからといって運動をしないと、筋力はさらにどんどん低下していき、最悪の場合、寝たきりになるかも知れません。

今回はいくつになっても元気よく歩く方法について考えていきます。

下半身の筋力が低下すると寝たきりになることも。筋力低下の原因とは

下半身の筋力が低下すると寝たきりになることも。筋力低下の原因とは

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

そもそも筋力が低下する、というのはどういうことなのでしょうか?
筋肉と一言で言ってもさまざまな種類があります。

筋肉には身体を動かすための「骨格筋」や内臓を作る「平滑筋」、心臓を作る「心筋」の大きく分けて3種類があります。
体組成計などで測定できるのはこのうち「骨格筋」。
体組成計などで測定することで、骨格筋率を知ることができます。
身体に微弱な電流を流し、その抵抗を測定することで筋肉率だけでなく、身体に占める脂肪の割合(体脂肪率)などを測定・推定する「BI法(Bioelectrical Impedance<生体インピーダンス>法)」を用いています。
脂肪はほとんど電気を通しませんが、筋肉や血管など水分が多い組織は電気を通しやすいことからこうした測定方法を用いられるようになりました。

体脂肪率に目が行きがちですが、今回は骨格筋率に注目しましょう。

骨格筋率は体重に占める骨格筋の割合のこと。
男性なら33パーセントから36パーセント、女性の場合は26パーセントから28パーセントが標準とされています。
「加齢と共に筋力が低下した」と言いますが、実際に加齢に伴った筋力低下は40歳くらいから起こる人が多いそう。
筋肉を構成する筋繊維は、20代と80代を比較すると、80代では半減すると言われています。
加齢に伴ってもろくなった筋肉をサルコペニアと呼び、最近では高齢者の転倒や寝たきりの原因になることで知られるようになってきました。

これらのことから身体の動きは徐々に衰えていくことがわかりますよね。



加齢に伴って身体の動きは徐々に悪くなっていきます。
体力・運動能力調査では、男女ともに20歳から30歳以降は徐々に低下することがわかっています。
もちろん、日頃の運動習慣や骨格筋量によって、低下速度には個人差があります。

しかし、「行動を起こし、持続する能力」の筋力・持久筋力と「運動の目的に合わせて身体の動きを調節する能力」の柔軟性・敏捷性については50歳以降で急激に低下することが報告されています。
50歳以降の下肢の低下率は、上肢と比較し3倍という報告もあり、「老化は足から始まる」といえそうですね。

実際に50歳以降になると、「つまずきやすくなった」「足が思ったよりも上がっていない」「前に出しているつもりでも前に出ていない」という日常のちょっとした気づきがある方もおおいのではないでしょうか?
一概には言えませんが、これらは下肢の筋肉が低下したことが原因かも知れません。

サルコペニアとは?

年齢を重ねると筋力の低下は誰にでも起こるものです。
しかし、筋肉量の低下・減少があまりにも急激な場合は「サルコペニア」かもしれません。
サルコペニアは健康と要介護状態の中間「フレイル」最大の危険因子とも考えられているので、早めに対策を行う必要があります。

サルコペニアはさまざまな影響を引き起こします。

例えば歩行速度。
歩く速度が低下し、さらには着替え、入浴といった日常的な動作も行いづらくなります。
また、身体のバランスもとりにくくなり、転倒や骨折のリスクが高くなるのです。
さらに糖尿病や肺炎と行った感染症を発症しやすくなり、死亡率を高くすることもわかってきています。

世界各国で行われた大規模な統計から高齢者の6パーセントから12パーセントがサルコペニアだと考えられ、特に75歳以上の人はサルコペニアが急増しているそう。
改めてしっかりとした運動習慣を早めに身につけておきましょう。

歩くことは認知症にもつながる!?歩けなくなることの悪循環

歩くことは認知症にもつながる!?歩けなくなることの悪循環

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

運動不足の人がはじめる運動として最適なのは、中程度の強度の運動だとされています。
具体的にどのような運動なのか? というと少し息が上がるくらいのペースのウォーキングが最適だと言われていることから、ウォーキングを趣味にしている、習慣にしている、という人は多いのです。

このウォーキング。
最近では認知症リスクを低減するとも言われ始めました。

歩行と脳は密接に関わりがあり、70歳から80歳の女性の認知機能テストの成績と日頃の運動習慣との関わりを調べた研究では、よく歩く人はテストの成績が良く、少なくとも1週間に90分歩く人は週40分未満の人よりも認知機能が良いことがわかっています。

脳が正しく働くためには十分な血流が必要不可欠。
脳の働きをになう神経細胞は血流不足にとても弱く、再生能力もないためです。
高齢者やアルツハイマー型認知症患者では、大脳皮質や海馬で血流の低下が見られるそう。
大脳皮質や海馬には大脳の奥から伸びてきたアセチルコリンという物質を放出するアセチルコリン神経が来ているので、十分な血流を確保しなければなりません。

ラットを用いた研究では、アセチルコリン神経を活発にすることで、大脳皮質や海馬のアセチルコリンが増加し、脳内部の血管が広がって血流が良くなることがわかっています。
このほか、アセチルコリン神経の働きを高めると神経細胞のダメージを軽減したりできるそう。
アセチルコリン神経を発達させることは、脳の健康を維持する上でとても重要だといえるのです。



ラットを使った実験では、どんな速度であっても歩行を行うだけで海馬の血流が増加したそう。
歩行速度が遅い、または速い場合、血圧も合わせて増加させてしまいます。
「普通」くらいの速度は血圧がわずかに上昇するだけで、アセチルコリンを増加させることができるのです。
これは老齢のラットであっても、若いラットであっても関係なかったそう。
まずは歩くことがとても重要だ、ということですね。

「正しく」歩いて寝たきり・認知症予防!運動のリハビリを行うことで筋力は回復する

「正しく」歩いて寝たきり・認知症予防!運動のリハビリを行うことで筋力は回復する

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

速く歩く、遅く歩く、普通の速度で歩く、といいますが、具体的にどのような歩行が正しい歩行なのでしょうか?

「正しく」歩くには姿勢もとても重要です。
中高年に多いのは「前傾姿勢(猫背)」ですよね。
猫背は背筋や胸筋が縮むことで起こります。
また、反った姿勢も正しい姿勢とはいえません。
反った姿勢は腰の筋肉が縮み、お腹が突き出てしまうため。
また、年齢を重ねると土踏まずが下がって、姿勢を保ちにくくなる傾向があるため、正しい姿勢をキープしにくくなるのです。
姿勢が崩れてしまうと立つだけで疲れてしまったり、長時間立っていられなくなります。
だからこそ、しっかりと改善していきましょう。

姿勢を改善するには毎日の意識付けがとても重要です。
姿勢をキープするポイントは以下の4つ。

  • 耳の後ろから肩を通り、くるぶしまで一直線になるよう意識する
  • 肩の力は抜く
  • 下腹部に力を入れる
  • 大臀筋を意識して肛門を閉める

このポイントを意識しただけで、すっと筋が通ったような美しい立ち姿になります。
日頃、姿勢が悪い人は正しい姿勢をとるだけで疲れるもの。
しかし、それだけ筋力が衰えているということでもあるので、ぜひ毎日のなかで意識してみてくださいね。

正しい歩き方とは?

正しい姿勢をとれるようになったら、歩き方も自然と正しくなるはず。

膝を曲げたままの歩き方は、「前傾姿勢」「歩幅が広すぎる」のでNGの歩き方。
また、上肢を左右に振るような歩き方は「お尻の筋力」が衰えている証拠。
そして必要以上に足を持ち上げる歩き方は「足の裏で地面を押している」証拠です。
実際にこうした歩き方に当てはまりますか?
ぜひ、正しい歩き方を習得し、意識して歩いてみましょう。

正しい歩き方に重要なのは正しく立つこと。
先ほどご紹介したように正しく立ちましょう。
そして歩き出すとき、前足はかかとから地面につき、後ろ足は足の親指でしっかりと蹴り出すことを意識しましょう。
この点を意識するだけで、背筋がすっと伸び、膝も伸び、疲れない歩き方になります。



ちょっとした意識で歩き方は大きく変えることができます。
ぜひ正しい歩き方で運動習慣を身につけましょう。

コメント
  1.  2017年5月から健康寿命の延長に挑戦し現在に至ってます。身長171㎝、体重62.5kgをキープし2年が過ぎました。現在は両足に2.0kg、両腕に0.3kgのウエイトをつけて、雨さえ降らなければ毎朝30分のノルデイックウオーキングを採りいれて、さらにスクワット50回、腕立て伏せ30回を加えております。体組成計では、実年齢に対し肉体年齢は、マイナス15歳をキープしてます。 ただし、それがイコール健康寿命の延長につながっているかどうかは不明ですが・・・

  2. 週に5,6回スポーツジムに通ってますが、大半の同胞はほぼ毎日のようです。
    中には、筋トレ後に泳いでいる人もいます。70代が殆どですが、男女問わず
    元気なので、刺激を受けます。
    私も、3,40代を夢想しながら、諸先輩を見習いながら頑張ってます。
    今思うに、運動は食事と一緒です、毎日、続けることが大切です。
    上半身、下半身、背部等色々筋肉はありますから、調子を見ながら
    毎日でもした方が良いと思います。

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