あごから音が出る、凝った感じがする?あごコリから頭痛など、全身に悪影響があるかも
あくびをするときや食事をしようと口を開けたときなど、顎から音が出たり、違和感を感じたことありませんか?
特に口を開け閉めするだけで音が鳴るようになると顎関節症が疑われます。
その場合は大きく口を開けたりしないようにして、早めに治療を行いましょう。
顎関節症でないのにも関わらず、あごから音がしたり、違和感を感じる場合は「あごコリ」かもしれません。
本日はあごコリについてご紹介します。
あごから音がするのはどのような症状?原因は?
あごの関節の音がしたり、口が開かなくなったり、あごに痛みを感じる場合、一般的には顎関節症が疑われます。
一般的な症状としては、口の開け閉めを行うときに「カックン」「コキン」といった音が鳴るのが特徴です。
顎関節症の症状が出ているときは、痛みがあったり、口がスムーズにあけにくくなったりすることもあるので、これらの症状がある人は、すぐに口腔外科を受診しましょう。
顎関節症とは?
あごは入り組んだ形となっており、噛むという行為だけではなく、複雑な機能を備えています。
筋肉と関節、そして神経が集中し、下あごを支えているので、食事をしたり、話したりというあごを動かす動作と連動し、動いているのです。
あご関節やその周囲が痛み動きにくくなるのが「顎関節症」です。
日本において顎関節になんらかの症状が見られる患者数は推定約1900万人にも上るそうなので、もしかすると、この記事をご覧の方も顎関節になんらかの問題を抱えているかもしれません。
参考:厚生労働省「平成28年歯科疾患実態調査」より
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/62-28.html
結果の概要
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/62-28-02.pdf
実際口腔外科に通う人は増えてきているようで、あごの関節に不快感を訴える人が増加傾向にあるそう。
思い通りに動かせない、食べ物をうまくかめない、不快な音がする、痛みを感じるといった症状がある方は、一度口腔外科を受診してみた方が良いかもしれませんね。
また、あごに不調を抱えると、肩こり、腕のしびれ、指のしびれ、頭痛、偏頭痛、耳、鼻といったさまざまな部位に不調を来すことがあります。
症状は多岐にわたっており、症状の重い・軽いは人によってさまざま。
顎関節小雨は適切な治療を行えば、日常に支障を来さない状態にまで戻すことができます。
しかし、症状を放っておくとどんどん重症化し、あごの機能が完全に破壊されてしまうこともあります。
ぜひ疑わしい場合は、口腔外科を早めに受診してくださいね。
頭痛を引き起こす、日本人に多い「顎(あご)コリ」とは?
では、最近日本人に増えているという「あごコリ」について詳しく見ていきましょう。
私たちは日常的に毎日2,000回以上あごを動かしていると言われています。
平成28年歯科疾患実態調査では「あごの関節が痛い」「口が開きにくい」「音がする、不快」「笑顔が作れない」といったあごトラブルを抱えている人は推定1,900万人に及ぶことがわかっています。
こうしたあごに関するトラブルで多くのが前述の通り「顎関節症」です。
しかし、なかにはあごのコリというケースもあるそうです。
パソコンやスマートフォンなどを操作するときに、集中するとついついあごをかみしめてしまうクセがある人はあごコリが原因かもしれません。
また、かみしめグセがある人は、関節の間にある関節円板がズレてしまい、関節全体に痛みや音を生じさせることもあるそうです。
もしもこれらの原因がない場合、顎関節症が疑われます。
顎関節症の診断基準や治療方法は日本顎関節学会が公開している「顎関節症治療の指針2018」(http://kokuhoken.net/jstmj/publication/file/guideline/guideline_treatment_tmj_2018.pdf)に詳しく記載されているので、こちらをごらんください。
もしかしたらあごコリ?セルフチェック方法とは
日本顎関節学会が口の開きにくさの基準として設けているのが、口が「35mm〜40mm以上開くか」という点。
わかりにくいので、簡単にいうと、指が縦に3本入るほど開くか、ということです。
指の太さにはもちろん個人差があるので、あくまで目安ですがぜひセルフチェックしてみてください。
もしも2本しか入らないようならあごコリ、もしくは顎関節症が疑われます。
あごコリ解消のマッサージ法とは
ではこのあごコリ。
どのように解消すれば良いのでしょうか?
基本的には咬筋(こうきん)と側頭筋(そくとうきん)のコリをほぐせばOK。
マッサージやストレッチを行うと、筋肉の血行が改善し、こりがほずれますよ。
また、一度関節がズレてしまっていても、日常的にマッサージを行うことで徐々に改善することもありますし、ズレの予防にもつながるので、今は問題のない方もぜひ行ってみてくださいね。
まずはアゴの付け根の筋肉である咬筋のマッサージです。
左右のエラの角から2,3センチ前方を人差し指などを使って8秒間、くるくると円を描くようにマッサージしましょう。
場所がわからない方は、軽く噛みしめたときにエラ付近で膨らむ筋肉が咬筋です。
側頭筋は左右のこめかみにある筋肉。
こちらも人差し指を使って円を描くように8秒程度マッサージを行います。
こちらも噛みしめたときに膨らむこめかみ付近の筋肉が目安です。
その後はストレッチ。
口を大きく開けてみましょう。
上を向くと通常よりも大きく口が開くので、5秒程度開けたままにして、一旦閉じる、といった動作を3回繰り返しましょう。
この3つのマッサージ・ストレッチを朝晩1日2セット行うとあごの筋肉をほぐすことができます。
顎(がく)関節は体全体に影響している
顎関節は身体の軸、背骨につながっています。
そのため、顎関節が正しい位置になければ、全身のバランスを崩してしまうのです。
このほか、首から上の筋肉とも密接なつながりがあるので、顎関節のバランスが崩れると全身に良くない影響を与えてしまいます。
顎関節を正しく保つために重要なのが「かみ合わせ」です。
例えば歯ぎしり、噛みしめ、頬杖などが意識的にしろ、無意識的にしろ習慣化してしまっている人は、かみ合わせが少しずつズレてしまっているかもしれません。
1本ずつならわずかなズレですが、それが10本ずれてしまえば、積み重なって非常に大きなズレになってしまうのです。
高齢になると歯周病や虫歯などで歯を失う人がいますよね。
歯を失うと一般的にはインプラント、入れ歯、ブリッジなどを入れるのが一般的でしょう。
しかし、これらを行わず、長期間放置してしまうと少しずつ周囲の歯が移動してしまったり、傾いてしまったりして噛み合わせが悪くなってしまいます。
もしも現在歯を失っている、という人は早急に歯科医院に行きましょう。
きちんと歯を入れて今以上に歯並びを悪化させないよう、治療を行ってください。
まだ健康な歯が多く残っている、という方は、歯を少しでも長く残すためにきちんとした歯磨き、定期的な歯科医院通院などを習慣に取り入れてみてくださいね。
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