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寒がり、熱がりのあなたにぴったりのお風呂温度は?

冬本番。最近は寒くてお風呂のときは必ず湯舟に浸かる人も多いのではないでしょうか?
よく湯船に浸かるという方は自分に合う温度を把握していると思いますが、いまいち温度の把握に悩む方もいると思います。

本日は入浴時に最適なお湯の温度をご紹介いたします。

自分に合うお風呂の温度を知るためには?

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

お風呂の温度は人それぞれ。42度が心地よい人もいますが、38度が快適な人もいることでしょう。お風呂の温度は気持ちよい・気持ち悪い温度があるのはもちろんですが、健康に良い温度・悪い温度もあります。よかれと思って入浴していたその温度も、もしかすると健康に悪いかもしれません。

適切なお風呂の温度

一般的にお風呂の適温は42度前後だと言われています。とはいえ、身体のことを考えるのであれば、38度から40度ほどが良いといわれています。38度や40度は一般的にぬるいくらいの温度ではないでしょうか? しかし、はじめはぬるく感じていたお風呂でも、30分くらいじっくりと浸かると汗が止まらないほど身体があたたまります。

高い温度ほど早く身体があたたまりそうですよね。仮に44度など高温のお風呂に入浴すると、身体は一気にあたたまって、短い入浴時間になります。もちろん、高温短時間の入浴でも汗は噴き出ますが、実際は身体の表面が温まっただけで、身体の内側はあたたまりきっていません。そのため、入浴直後からすぐに身体が冷え始めてしまいます。

38度から40度のお風呂の入浴にはメリットもあって、血圧の変動をゆるやかにすることができます。ゆるやかにすることで、ヒートショックなど、危険な状態に陥るリスクを低減することができるのです。

ヒートショック

ご存じの方も多いかと思いますが、ヒートショックは急激な温度差が原因で引き起こされる肉体的なショック症状のこと。ヒートショックによって失神、心筋梗塞、脳梗塞にまでつながることがある恐ろしい病気なのです。

ヒートショックを引き起こしやすいのは一般的に身体の弱い高齢者といわれており、特に冬場の発生率が高くなっています。

日本ガス石油機器工業会のホームページによると、外気温が低くなる12月から1月は、最も少ない8月と比較すると11倍も患者数が多いそうです。暖房の効いた暖かい部屋から冷たく寒いことが多い浴室で熱いシャワーを浴びるのはとても気持ちよいもの。長年こうした習慣を続けている方もいるでしょう。しかし、温度変化が急すぎると、血圧は一気に上下し、全身の血管の異変が起きます。

詳しくメカニズムを見ていきましょう。

お風呂に入るとき、服を脱いで裸になりますよね。脱衣所が寒いと、ブルブル震えながら浴室に向かうのではないでしょうか。寒さから解放されるため一刻も早くシャワーを浴びるか、浴槽に浸かりたいと思うのは自然ですよね。しかし、ヒートショックは10度以上の温度差があると発生すると医学的には考えられているので、いきなり熱いお湯を浴びたりするととても危険なのです。

ヒートショックは血管が収縮し、血圧が急上昇することで起こります。細い血管を血が巡ることで、血圧が上がった状態になり、その状態でお湯に一気に浸かると、血圧はさらに上昇。しかし、お湯の中はあたたかいので、次第に血管は拡張しだし、今度は突然血圧が下がっていきます。

こうした血圧の乱高下は心臓によくありません。心臓に強い負担をかけ、ヒートショックを招いてしまうのです。

実際に年間1万9,000人がヒートショックで亡くなっており、いまだに増加傾向にあるようです。熱中症による死亡者数は635人(2017年)ということを考えると、かなりの人数がヒートショックが原因で亡くなっていることがわかりますよね。
ヒートショックは心筋梗塞、脳梗塞、脳卒中、不整脈といった直接の死亡原因になることもありますが、ヒートショックによる失神から溺死、転倒で死亡するケースもあるようです。そのため、脱衣所、浴室、お湯の温度差には充分配慮したいところ。

また、ヒートショックは身体の弱い高齢者に多く見られる症状です。一般的には65歳以上の男女は、いくら今まで病気に罹ったことがない、という健康体であっても、ヒートショックのリスクを抱えています。
特に高齢者はお風呂の設定温度が高いことが多く、浴室と脱衣所の温度差が10度以上になる可能性が高いので、ヒートショックには十分に注意しましょう。
このほか、ヒートショックリスクが高いのは、高齢者だけでなく、糖尿病、高血圧などを患っている人。コレステロール値が高い、メタボリックシンドロームの人なども血圧の乱高下でヒートショックを引き起こしてしまうことがあるので十分に注意が必要です。
さらに晩酌後の入浴もリスクを高める要因。お酒には血管を拡張する作用があるため、飲酒中は血圧が下がります。その状態で寒いところに行き、入浴すると血管が細くなり、一気に血圧が上昇、お風呂に入ると再び血管が拡張し、一気に血圧が低下するというヒートショックが起こりうる作用が起こります。お酒を飲む前にお風呂に入るよう、習慣を改めたいところですね。

肉体はもちろんですが、ヒートショックは住まいの問題から発生することもあります。現代的なお風呂であればあまりありませんが、タイル張りのちょっと昔の窓があるお風呂の場合、熱が非常に逃げやすいため、浴室が寒くなりがち。建ってから時間が経っている物件の場合、すき間風が吹いたり、断熱材が入っていなかったりするので、身体が冷えたり、脱衣所と浴室の温度差が大きくなってしまう傾向にあります。

家を改築できれば良いですが、現実的ではないので、脱衣所に簡易的なヒーターを置くといった対策は非常に有効です。

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身体に負担をかける温度

さて、お風呂の温度についてですが、結論からいうとすべての温度が心臓に負担をかけてしまいます。

たとえば温泉に行くと、入口にはかけ湯コーナーが設けられていますよね。かけ湯は汚れをある程度落とす、という目的もありますが、入浴に対する準備運動の役割もあります。しっかりとかけ湯することで、心臓にかかる負担を軽減できるのです。
このことから、自宅で入浴する際もしっかりとかけ湯をして、お湯の温度に身体を慣らしてから入浴する、というのは非常に有効なヒートショック対策といえるでしょう。

とはいえ、どんな温度でも良いのか? というとそうではありません。一般的には43度以上は危険だといわれています。熱いお湯に浸かると、心臓がドクドクと速く脈打った経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか? このドクドクとした感じは、そのまま心臓への負担となります。

ぜひかけ湯をして、38度〜40度のお湯にゆったりと浸かるよう、心がけてみてくださいね。

ヒートショックを避けるには?

ヒートショック対策をしっかりと行っていれば完全に安全、というわけではありませんが、何も対策を行わないよりも、しっかりと対策を行っておいた方がヒートショックのリスクは小さくなります。

まず予防法として有効なのが水分補給です。入浴すると汗をかき、必然的に体内の水分が減ってしまいます。体内の水分量が減ると、血がドロドロになってしまうのです。ドロドロの血は血栓ができやすく、血圧が上がると脳梗塞や心筋梗塞の原因にもなってしまうため、しっかりと水分を取って、血液をサラサラな状態にしましょう。
熱中症にも言えることですが、水分補給というのはヒートショック対策にも有効な手段です。

高温のお風呂でサッと烏の行水、という人もいるかもしれませんが、高温の場合はヒーショックのリスクが高くなってしまうので、38度〜40度程度のぬるめのお湯から入り、15分程度浸かるよう心がけると良いでしょう。

高温でからすの行水という方もいる一方で、とにかく長風呂派、という方もいるのではないでしょうか?しかし、ヒートショックという観点から考えると、長風呂はNG。長湯をしてしまうと、それだけ心臓に負担がかかり、疲労感も増してしまいます。

お風呂に入ったはずなのに疲れてしまう原因になるわけですね。

また、血圧が下がりすぎてしまい、お風呂を出た後血圧が急上昇する恐れもあります。長風呂派の方は、少しだけ入浴時間を短くしましょう。

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