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卵の健康効果に「新説」が登場 1日1個食べると脳卒中予防に期待

かつては「高コレステロール」の元凶とみられていた卵が、最近見直されているが、また新たに「1日1個食べると脳卒中の予防が期待できる」という研究がまとまった。

米国の生物統計学研究所が栄養学の専門誌「Journal of American College of Nutrition」(電子版)の2016年10月16日号に発表した。

栄養の宝庫の卵

抗酸化物質のルテインが血圧を下げる

論文によると、研究チームは1982~2015年の間に発表された卵の栄養と健康に関する膨大な論文を分析、のべ約310万人を対象に卵の摂取量と心臓病、脳卒中の発症リスクとの関係を調べた。研究の地域は米国や日本、欧州、中国と幅広い。その結果、調査期間中に約27万6000人が心臓病を発症、約30万8000人が脳卒中を発症した。

その結果、卵を毎日1個食べた人は、ほとんど食べない人に比べ、心臓病に関して発症リスクは関係がなかったが、脳卒中に関しては12%低くなった。

卵1個には約6グラムのタンパク質をはじめ、カルシウム、鉄分、ビタミンB、E、D、Aなど栄養分が豊富に含まれている。また、抗酸化物質のルテインやゼアキサンチンも含まれている。研究チームのドミニク・アレクサンダー医師は論文の中でこうコメントしている。

「卵のこうした栄養素が、酸化ストレスや炎症反応を抑え、血圧を低くしているのでしょう。従来、卵のコレステロールが心臓病リスクを高めていると思われてきました。しかし、2015年に発表された別の大規模な研究で、卵の摂取と心臓病は関係がないという結果が出され、米政府の新しい食生活指針で卵を食べることが推奨されるようになりました。今回も、卵は心臓病と関係がないことが確認されたばかりか、脳卒中を予防する可能性も示されたわけです」

2015年に東フィンランド大学が発表した研究でも、卵を週に4個食べる人は1個以下の人に比べ、糖尿病を発症するリスクが38%も低いと結果が出ている。とはいえ、食べ過ぎはよくないという報告もまだあることから、1日1個以内がよさそうだ。

提供元:J-CASTヘルスケア

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