第17回 不老長寿の薬 菊花
五味 苦・甘
五性 微寒
帰経 肺・肝
効能 疏散風熱 平肝陽・明目
<キク科キクおよびその品種の頭花>(写真は薬として使用する乾燥菊)
●不老長寿の薬 菊花
日本の花のように思っていましたが、8世紀後半に延命長寿の薬として中国から伝えられたものです。菊の花を食べると白髪にならないとされています。
平安時代には、「菊の着せ綿」と言って菊の香りを移した綿を着物に使い、老いを払うという優雅な風習がありました。
食用として売られているものでは、乾燥された「菊のり」、 生のものでは、黄色のものと薄紫のもの(「もってのほか」)が簡単に手に入ります。
中国では、中華料理店でお茶として供されています。花のがくの部分から採集し、ひとつひとつ乾燥したものです。お茶屋さんには、黄色と白の2種類の菊花茶が売られています。黄色のものは、解熱、消炎に優れており、白色のものは、肝に入り、肝の熱を穏やかにして目のかすみ、充血にすぐれた効果があります。1ヵ月間このお茶を飲むと血圧が下がるといわれています。
私が主宰する「チャイナハーブの会」では生の黄菊をお粥に入れています。
酢の物は、この季節にたくさん作って瓶詰めにして保存しておけばお正月にも使えます。色落ちもせず美味しくいただけます。
[レシピ] 菊花と百合根のお粥
- 米
- 1カップ
- 菊花
- 1パック
- 百合根
- 1個
- 塩
- 少々
1. 百合根は1片ずつばらばらにする。米は洗って土鍋に入れる。水6カップを加えて火にかける。
2. 菊花は洗って、飾りの分を少々残して別にしておく。
3. 沸騰したら弱火にして菊花を入れる。
4. お粥ができたら味をみて塩を加え、残しておいた菊花を散らす。
百合根はそろそろ店頭に並ぶころでしょうか。
百合根は婦人病の薬として大変重要なものです。百の訴え(不定愁訴)に合うところから百合といわれています。菊花だけでも美味しいですが、百合根があったらぜひ入れてください。
今年の重陽の節句(旧暦9月9日)は10月30日です。菊のお酒を飲む風習があります。
長崎くんち祭りは現在は10月7日から3日間行われていますが、もともとはくんち(9日)重陽の節句のお祭りです。
☆次回は「蝦(エビ)」の予定です。どうぞお楽しみに。
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