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体に合った食物を摂る薬食同源レシピ チャイナハーブ研究家:向當充子 「自分の体に合った食事を自分で考える」ことができるよう、四季の食材・香辛料(ハーブ)を使ったレシピをご紹介していきます。

 

第35回 しこりを取る効能がある昆布

昆布

昆布

五味 鹹
五性 寒
帰経 肝・胃・腎
効能 消痰散結 利水消腫

→五性、五味、帰経について

<コンブ科マコンブ、クロメ、ワカメなどの葉状体>

●しこりを取る効能がある昆布

 消痰散結はしこりを柔らかくし、炎症を抑えます。利水消腫は利尿作用を促しむくみを取る作用のことです。
 甲状腺腫、頚部リンパ節腫などに用いられています。むくみには利水薬の補助として用います。寒ですので、下痢の時には使えません。
 ワカメもコンブ科です。茎葉部を食べるところから若布(わかめ)とよばれます。効能は昆布と同じと考えられますが、昆布のほうが寒です。若芽は春から初夏にかけてのものがおいしく、効果もよいとされています。
 近年、体内の免疫細胞に働いてガンの発生を抑制する作用に期待が寄せられています。
 日本では古くから“だし”として使い、引き上げたものは煮物として使うという知恵があり、世界に誇れるものと思います。

[レシピ] 豚バラとコンブの煮物

豚バラとコンブの煮物

材料

豚バラ
500g

できれば皮付きのもの(上野にあります、沖縄にも)

コンブ(もどしたもの)
50g~100g
八角
1~2個

山椒の実、ネギ、生姜、油

砂糖
10g
醤油
5g
スープ
200g

作り方

1.豚肉はきれいに洗って、2cm角くらいに切っておきます。
2.コンブは水につけて戻し、2cmくらいのひし形に切ります。
 写真は生の柔らかいコンブを使いましたので、リボン状に結んでいます。
3.生姜(ショウガ)は薄切り、ネギはぶつ切りにしておきます。
4.鍋を強火にかけ油をなじませて、1を入れて炒めます。色が変わったら、3と醤油、砂糖、香料、スープを入れます。
5.煮立ってきたら、あくを取り、弱火にして煮込みます。できれば2~3時間。
 コンブを加えて、柔らかくなるまで煮て、できあがり。
6.味を見て調味料を加えます

 だしをとった後の昆布でも充分おいしくできます。
 豚肉は腎・脾経に入ります。ビタミンB群が豊富で滋養があります。常に適量を摂ると、皮膚をつややかにします。この料理は胃の弱い方、単純性甲状腺肥大の治療補助として、また慢性気管支炎で痰の多い方によいと思われます。

☆次回はマイカイカ(ハマナスの花のつぼみ)の予定です。どうぞお楽しみに。

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