胃腸の調子を整える陳皮
五味 苦・辛
五性 温
帰経 脾・肺
効能 理気建脾 燥湿化痰
<カン科ミカンの成熟果皮を乾燥させたもの>
●胃腸の調子を整える陳皮
古くなったものほどよいとされています。陳は古くてよいものという意味です。日本では温州ミカンを使っています。乾燥した冬には家庭で作ることができます。直射日光の下で乾燥すると成分変化を起こしますので、日陰、または室内でどうぞ。
「理気建脾」は気を整えて脾を立て直す意味ですので、脾の消化機能、気を運ぶ機能をよくします。胃腸を丈夫にし、食欲不振、嘔吐、下痢などに効果があります。平胃散(へいいさん)、六君子湯(りっくんしとう)に使われています。
「燥湿化痰」(そうしつかたん)は消化吸収されなかった余分な水分が胃・肺で痰となっている状態をよくするということです。
粉末にして料理の香り付けに使われ、七味唐辛子に入っていますし、中華料理に使われる五香粉に使われています。五香粉(ウーシアンフエン)は 桂皮、花椒、丁香、茴香、陳皮を配合したものが一般的ですが、五は5種類と言う意味ではなく、たくさんと言うことですので、好みで八角(はっかく)、甘草(かんぞう)、山奈(さんな)、草蒄(そうずく)、砂仁(しゃにん)、肉蒄(にくずく)を入れます。
食欲のないときに陳皮を煎じて飲むとよいでしょう。
なお、生のミカンは次の通りです。
五味 甘・酸
五性 涼
帰経 肺・脾・胃
[レシピ] あさりのスープ陳皮入り
- アサリ
- 500g
- 新鮮甘夏などの皮
- 20g
- 細ネギ
- 2本
- スープ
- 3カップ
生姜、大蒜、酒、油
1.アサリは砂出ししたものを用意します。
2.橘皮は細く切ります。
3.ネギは3cmくらいに。生姜、ニンニクはみじん切りに。
4.鍋に油を熱し、生姜、ニンニク、アサリ、橘皮を入れて炒めます。
5.アサリが開いたら、スープを入れ味を調えます。
6.器にネギを入れてスープを注ぐ。
新鮮な柑橘類がたくさん出回る季節になりました。あさりもそろそろでしょうか。
このあさりのスープには生の柑橘類の皮が合います。写真も生のものです。陳皮(チンピ)があれば、もちろん陳皮で作ってください。
紅茶に陳皮を入れるのも気に入っています。レモンを入れるのと同じで紅茶の色が薄くなります。
☆次回は、クロクワイの予定です。どうぞお楽しみに。
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