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体に合った食物を摂る薬食同源レシピ チャイナハーブ研究家:向當充子 「自分の体に合った食事を自分で考える」ことができるよう、四季の食材・香辛料(ハーブ)を使ったレシピをご紹介していきます。

 

第40回 食欲増進に胡椒を!

胡椒

胡椒 こしょう

五味 辛
五性 熱
帰経 胃・大腸
効能 温中散寒 行気止痛

→五性、五味、帰経について

<コショウ科コショウの未成熟果実(黒胡椒)。または成熟果実の果皮を取り去ったもの(白胡椒)>

●食欲増進に胡椒を!

 紀元前4~5世紀の頃から有名なスパイスで、胡椒を求めて世界中の人々が東方へ進出しました。胡椒の辛みが、西域「胡」の山椒に似ていることから、胡椒と名づけられました。
 果実は球形で、最初は緑色をしていますが、後に真っ赤になります。緑色の果実が黄ばみ始める未熟なうちに摘み取って乾燥させたものが黒胡椒。白胡椒は成熟した果実の皮を取り去り、乾燥させます。辛みは皮に多く含まれますので、黒胡椒のほうが辛味は強いですが、香りは白胡椒のほうが優れています。
 薬用には白胡椒が使われています。性が熱で、帰経が胃・大腸ですので、胃が冷えて痛い、吐き気がするなどに用いられます。それが「温中散寒(おんちゅうさんかん)、行気止痛(こうきしつう)」、つまり腹(中)を温めて気をめぐらせ、痛みを止めるという意味です。五性と帰経、効能のつながりが理解いただけることと思います。
 調味料として使用すると、食欲を増進し、魚介類、肉類、生臭いものなどの解毒にもなります。

[レシピ] じゅん菜の酸辛湯(スワンラータン)

じゅん菜の酸辛湯(スワンラータン)

材料

じゅん菜
1袋
胡椒
小さじ2分の1
大さじ2~3
サラダ油
 
生姜
1かけ
細ネギ
大さじ2

酒、醤油、塩、スープ、ごま油、香菜

作り方

1.中華なべに、油大さじ1を入れて熱し、胡椒を入れて軽く炒めます。
2.鶏がらスープなど好みのスープを入れ、煮立ってきたら、生姜のみじん切りを加えます。
3.じゅん菜を入れ、煮立ったら、塩、酒、醤油で味を整えます。
4.大きなスープ皿に、ネギのみじん切り、酢大さじ2、ごま油少々を入れて、ここへ3のスープを注ぎ、あれば香菜などの青味を飾ります。

 酸辛湯(スワンラータン)は酸っぱくて辛いスープという意味で、辛さは胡椒の辛味です。胡椒と酢の味は、初めて食べたときは衝撃でした。具材はたくさんのバリエーションがあります。すべてのスープをこの味で作ることができるでしょう。でもこれが一番と思っています。

☆次回は、ウイキョウの予定です。どうぞお楽しみに。

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