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「色を見分ける能力」、落ちていませんか? 思わぬ事故につながるリスクも

黒い靴下が紺色に見える

車の運転中に、信号や道路標識が見えづらい、靴下の色で、黒と紺の区別がつきにくいなど、「色の見分けがつきにくくなった」と感じることはありませんか?

それは、視力だけでなく、色を見分ける能力(色覚)にも関係しています。色覚は、視力や視野とならんで、ものを正常に見るための大切な機能です。一般に、加齢によって徐々に色が見分けにくくなっていき、白内障や緑内障などの目の病気が原因で、色覚異常になることもあります。

とくに、水晶体(目のレンズ)が黄色く変色する白内障は、日本人の3割以上、80歳以上ではほぼ100%発症していると言われ、高齢者では、かなりの割合で、色覚に何らかの異常があると考えられています。

ところが、色覚異常は徐々に進行するため気づきにくく、自覚していない人が多いことが、高齢者を対象とした調査から明らかになりました。

交通事故や火災を招くリスクも

色彩検定協会が、2017年3月に発表した「色と高齢者に関する実態調査」の結果によると、60歳以上の9割強が、過去1年間に色の見えづらさ(見間違い)を「経験したことがない」と回答しています。

30代では色の見えづらさを「経験したことがない」人が86%だったのに対し、60代では92%、70代では93%、80代では94%。高齢になるほど色が見えづらくなるはずが、年代が上がるにつれて、むしろ実感していないという結果に。見えづらくなっていること自体、気づいていない――そんな高齢者が多いことがわかります。

色の見えづらさを感じた経験では、「夜間に運転中、歩行者用信号が赤か青かわかりにくくなった」「信号の青矢印が見えなくてブレーキを踏んでしまう」など、一歩間違えば事故につながりかねないエピソードも。

また、ガスコンロの炎が衣類に燃え移る「着衣着火」事故が高齢者に多いことも、炎の先端の青色が見えづらくなっていることが原因のひとつと考えられています。

色の見えづらさを意識して行動すれば、防げる事故もあるはず。生活に支障はなくても、目の検診は定期的に行いましょう。

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コメント
  1.  ボクは81歳。去年、免許証の更新をしましたが、更新の時の目の検査で老眼鏡を掛けたままでもOKでした。ところが、前回までは老眼鏡は外すように、と係りの人から注意を受けていました。と言う事は最近になって法律が変わったからなのでしょうか。大いに戸惑っています。
     なお、眼鏡は遠近両用メガネを使っております。免許証の<免許の条件>欄には「眼鏡の使用」とは書かれていません。他のご高齢者の方々は、どうなのでしょうかね。ご意見をお聞かせ願えませんか。

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