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定年退職後は酒量が増える? 煙草を吸う人は要注意

1週間にビール中瓶9~14本は「危険」

アルコールが健康に与える影響を調査した研究は多数存在していますが、定年退職者の増加が社会問題となりつつあるフィンランドで、定年退職者のみを対象としたユニークな研究が行われました。

研究ではまず1週間のアルコール摂取量が男性288グラム以上、女性192グラム以上を「危険な飲酒量」とし、これよりも少なくなるほど「健全な飲み方」と仮定しています。

ちなみに、ビール中瓶1本でアルコール量20グラム程度となるため、換算すると男性の危険な飲酒量は1週間でビール中瓶約14.4本、女性はビール中瓶約9.6本となります。

そして2000~2011年の間に定年退職を迎えた男女5805人を対象に、定年前に1~3回、定年後も1~3回、飲酒に関するアンケート調査を行いました。お酒の強さには個人差があるので、自己申告方式で「とてもひどい飲み方をしたかどうか」も調査したそうです。

10人に1人、急激に飲酒量が増加

その結果、対象者の81%は定年前と後で酒量は大きく変化せず、危険な飲酒量にもなっていませんでしたが、12%の人は急激に飲酒量が増加し「危険な飲酒量」となっていました。仕事付き合いなどで飲酒する機会が減った人もいましたが、こちらは全体の7%と酒量が増えた人よりも少なくなっています。

飲酒量が増えた人たちを詳しく分析すると、喫煙者は非喫煙者よりも飲酒量が増えるリスクが3.9倍高くなっていることがわかりました。また、男性は女性の2.8倍もリスクが高いこともわかっています。

この理由について、研究者らは「喫煙者は何かに依存しやすく、退職のストレス発散をアルコールに求めるためではないか」と推測しています。

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