高血圧、高血糖、喫煙、肥満… 早死リスクを最も高めているのは？

肥満は喫煙よりも高リスク

早死のリスクを高める不健康な状態といえば、何を思い浮かべるでしょうか。健康診断などで数値が気になる高血圧や高血糖、高コレステロール。喫煙や過度な飲酒といった習慣もリスク要因となるかもしれません。

実際に負の影響を与えている要素は何なのか、米国の研究者らが2014年度に米国で死亡した人の健康状態や生活習慣を網羅的に分析。直接の死因からさかのぼり、もっとも影響を与えた可能性が高いリスク要因を探りました。

分析の結果、早死リスクに大きく影響していると見なされたのは、やはり高血圧、高血糖（糖尿病を含む）、高コレステロール、喫煙、肥満の5つです。

では、この中でとくに早死にリスクを高めていたものはどれだったのでしょうか。意外なことに圧倒的な高リスク要因は肥満でした。2番目にリスクを高めていた喫煙や高血圧に比べて47％もリスクを上昇させていることも明らかになっています。

15年前に行われた同じような調査では喫煙が早死リスク要因1位となっていましたが、研究者らは「世界的な禁煙の流れによって喫煙率は減少し、リスクが低下したと思われる」とコメントしています。

病気につながる要因は改善されるが･･･

研究によると、高血圧や高血糖、高コレステロールなども早死リスクには影響しているものの、肥満ほど圧倒的な影響は与えていないとされています。

研究者らは「高血圧や高血糖、高コレステロールは病気を発症するため、多くの人は積極的に治療し改善しようとする」と指摘。

それに対し肥満はそれ自体が病気というわけではないためなかなか改善することができず、結果的に早死にリスクを高める要因となってしまっているとしています。

この研究は米国人を対象としており、日本でもまったく同じ結果があてはまるかはわかりません。