【チャレンジ】平均84歳の合唱団のコンサートを開催「生きがい」を見つける

「いくつになっても若々しくありたい」「まだまだいろいろなことにチャレンジしてみたい」いくつになっても前向きな気持ちはなくしたくはないものですが、気持ちはあっても実行するのはためらってしまうのが現実。年齢と共に新しいことを始めてみたり、何かにチャレンジしたりするのが怖くなってしまうものです。しかし最近では年齢に負けずに何かに挑戦をするシニア世代の人が増えているよう。今回はいつまでもチャレンジする気持ちを忘れることなく、前向きにアクティブに過ごす方々と神奈川県の取り組みをご紹介します。

画像「熱きシルバーたちの挑戦」神奈川県住宅供給公社

「生きがい」を見つけて健康寿命を伸ばそう！

神奈川県では「生涯自立」とコンセプトに掲げ「食」「運動」「生きがい」の3つの柱を中心にした健康寿命の延長に取り組んでいます。
なぜこの取組を始めたのでしょうか？　それは「ヴィンテージ・ヴィラ」の入居者の平均年齢が84歳になり、要支援・要介護認定者の数が入居者の20％を超えた状況になったこと。さらに、神奈川県では65歳以上の人口が217万人、高齢化率は24％という状況でありました。そこで地域の大学や行政と手を取り合い、健康寿命を伸ばすための取り組みに着手したというわけです。
そして「食」「運動」「生きがい」の3つの柱のうち「生きがい」の取り組みとして2015年に始まったのが、歌の発表会。今では、歌の発表会の活動は毎回メディアにも取り上げられ、神奈川県立音楽堂で開催するほどに。
「食」「運動」が健康にとってとても大切なことであることは誰もが知っていることだと思います。しかし「生きがい」ということに、どれほど目を向けていたでしょうか？　趣味や好きなことがあり、楽しんで活動している人はいくつになっても若々しいと感じませんか？　「生きがい」を持っている人と、持っていない人では、若さの違いが大きいのかもしれません。

平均84歳の合唱団のチャレンジと活動

2017年に開催された「第3回ヴィンテージ・ヴィラ歌の発表会」では、入居者のコーラス発表だけではなく、中学校や高校の生徒による合唱、小学生の和太鼓の演奏、レゲエ歌手とのコラボレーションなど、年齢やジャンルを超えた交流の場にもなりました。このイベントを通し、そこから生まれる「生きがい」を見つけることができる場にもなっています。

「遅すぎ」はない！　アクティブにチャレンジすることが大切

「若い時は何でもチャレンジできたけど、今はもう年だから」と諦めてしまっている人。それは大間違いです。「食」と「運動」が体の健康を作ってくれるように、「生きがい」は心の健康を作ってくれます。
前向きにポジティブな気持ちで何かに取り組むことは、ストレスの軽減や、健康な生理学的機能の促進などメンタルヘルスの観点から見ても、とても重要な役割を果たしてくれます。さらには前向きな意識を持つ高齢者の方が、脳梗塞などのリスクも低くなるというデータも出ています。
今回紹介したような発表会に参加するなど、大掛かりなことでなくても構いません。大切なことは「人生に目的や生きがいを持っている」という気持ちを持つこと。
例えば、花を育ててみること、料理を始めてみることなど、身近な所でできることでもよいのです。どんなことでもよいので何かを通して「楽しい」と心から感じながら生きる事が寿命のみならず、健康寿命を伸ばす秘訣と言えそうです。

大勢で取り組むさまざまな活動への参加は、話題が広がりやすい同じ趣味の友人も見つかりやすく、交友関係が一気に広がります。ひとりで楽しんでいた趣味の新たな楽しみ方が見えてくるかもしれません。何かをはじめるには大きなエネルギーが必要なもの。でも、そこから一歩踏み出して、新しい何かを始めてみませんか？

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