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「昆虫食」がじわじわと広がり始めている…?食の未来を救うかもしれない昆虫食とは

今の時代、食料はとても豊富で、お金さえ払えば多くの食品を購入し、食べることができます。しかし、遠くない将来、簡単に食材を手に入れることができなくなるかもしれません。
ご存じのように地球の環境は年々変化しており、昔は作れていた作物ができなくなったりしてきています。さまざまな事情から将来的に今のように安定的に食料を手に入れられないかもしれません。
今、その対策として「昆虫食」が注目されています。

日本の東京、大阪などの大都市も例外ではない?世界的な「食糧危機」が迫ってきている!

日本の東京、大阪などの大都市も例外ではない?世界的な「食糧危機」が迫ってきている!

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

明日から食料が手に入らなくなる。
現実にはそんなことはありませんが、いつか今の食料が手に入らなくなる時代は来るかもしれません。
今から20年ほど前。
日本は記録的な冷夏で米がとれず、小売店から米が消えました。
米が入荷できた店には長蛇の列ができたことを覚えている方も多いでしょう。
タイ米なども多く流通しましたよね。

異常気象が引き起こした食糧危機問題だったため、これらは一時的なものでした。
しかし、近い将来には世界的に慢性的な食糧不足が起こることが危惧されています。
国連の推定によると世界の人口は毎年1.18%の割合で増えているそうです。
2019年現在、世界の人口は76億人以上おり、2050年には90億人に達するとみられています。

これにともなってFAO(国連食糧農業機関)では2050年までに60%の食料生産を増やす必要があると発表(2012年)。
しかし、食料を増やすための土地や水には限りがあるだけでなく、毎年のように世界のどこかでは異常気象が発生し、農作物がとれず、食糧不足に陥っています。
8人に1人が慢性的な栄養不足にあると見られており、食糧問題は深刻な問題なのです。

人口が増えるとそれだけ食料は貴重なものとなり、価格は高騰します。
手が届かないほど価格が高騰すると、日本であっても輸入できなくなり、食糧不足に陥るでしょう。
食糧不足が続くと争いに発展することもあります。
チュニジアに端を発した北アフリカや中東の民主化運動である「アラブの春」も食糧問題が起因でした。



最近では日本でも物価が高騰していると感じることはありませんか?
ちょっと前なら買えていたものが今は日常利用できないほど高い、なんてことは多いですよね。

たとえばトウモロコシ。
中国は2000年頃から電気機械工業や繊維業の輸出が伸び始め、海外からの投資が増えたことから経済が急成長しました。
経済成長に伴い、需要が急増したのがトウモロコシなのです。
トウモロコシは豚の飼料として利用するもので、生活水準が上がったため食肉の需要が高まった影響で価格が上がりました。
実際に世界の消費量1億トンにたいし、中国は5,000万トンを消費しているそうです。

このようにどこかの国が爆発的に成長すると、合わせて食料も必要となります。
いつか日本に食料が全く入ってこない、という未来もあるのかもしれません。

未来は昆虫食が普通に?アマゾンが世界を救う!食用昆虫はどんなものがある?

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画像提供:imagenavi(イメージナビ)

そこで近年考えられているのが「昆虫食」です。
昆虫は昔から食べられてきた伝統食。
さらに高タンパクな健康食品であり、家畜に比べると飼料効率も良く、環境負荷の少ないことから世界的に見直されてきています。

昆虫食のメリットは「美味しい」「栄養価が高い」「完全食」「タンパク源の選択肢」「食糧難対策」「日本食との相性」というものがあります。
ひとつめの「美味しい」は、世界中で20億人が昆虫を食べていることからもわかるでしょう。
貧しい人たちが食べていることが多いことから、昆虫は貧困層の食べ物と考えている方も多いかと思います。
しかし、世界的に昆虫は高級食材なのです。
タイやアフリカでも食用昆虫は肉の10倍以上の価格で取引されているそうです。

昆虫は自然採集が中心のため、捕獲には時間と手間がかかります。
また、1匹1匹の大きさが小さいため、量を集めるのが大変。
こうしたことから昆虫は高級食材なのです。
しかし、将来的に昆虫食が普及したら、効率的な飼育方法なども確立され、生産性が向上するでしょう。
肉などと同価格程度まで下がるとみられています。

続いて「栄養価が高い」こと。
同じ重さで比べると牛肉、豚肉よりも栄養価が高いのが昆虫の特徴。
オメガ3やオメガ6、ミネラルも豊富なのです。
昆虫はアスリートが食べていたり、女性、あまり量を食べられない人に向いている食材だといえます。
また昆虫は頭からお尻までまるごと食べることができる「完全食」。
食後のゴミも少なくなるので、環境にも良いのです。



日本人は肉類や豆類からタンパク質を摂取しています。
食肉は大量飼育が可能で、生産コストも安いため、一般にも広く流通していますよね。
だからこそ、タンパク質摂取の中心はこれら肉類になっています。
人間は本来雑食です。
さまざまなものから栄養を摂る必要があります。
タンパク質が豊富な昆虫は栄養摂取にも最適なのです。

昆虫の飼育は牛や豚の4分の1ほどで良いそう。
水もほとんど必要なく、生育速度も速いのです。
だからこそ、将来的な食糧難対策に注目されているのです。

昆虫はエビやカニなど甲殻類に近いもの。
味もこれらに近いのです。
粉末にすると鰹節のように良い出汁がでるのも特徴。
だからこそ、日本食との相性がとても良いのです。

見た目の嫌悪感さえなければ、昆虫はとても優れた食材。
古来から日本でも食べられてきた食材なので、今後普及していくことは間違いないでしょう。
では昆虫はどのような形で食べることができるのでしょうか?

昆虫を利用したレシピも続々!昆虫食を提供するお店も登場!まずは気軽に試してみよう

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画像提供:imagenavi(イメージナビ)

最近では都内を中心に昆虫食を提供するレストランが増えてきているようです。

山手ラーメン安庵(本郷店)ではミドリムシの粉末を使用した「みどりラーメン」を提供しています。

住所:東京都文京区本郷5-23-11
TEL:03-3812-7295
営業時間:平日11:30~23:30、土日祝12:00~23:30
定休日:無休
東京都文京区本郷5-23-11

1杯のスープに6億匹から7億匹のミドリムシが入っているそう。
粉末にしているので、ミドリムシ感はありませんが、スープ全体が緑色なのでかなりインパクトがあります。

リストランテアブセントではイナゴを使用したパスタを提供しています。

住所:東京都墨田区江東橋3-5-7ソシアルビル1F
TEL:03-6659-5875
営業時間:11:30~05:00(日・祝11:30~21:00)
定休日:年末年始

こちらは粉末にはしておらず、イナゴの形そのまま。
山盛りのイナゴの佃煮がペペロンチーノに添えられています。

新宿駅の中華料理店「上海小吃」はサソリを使った料理を提供。

住所:東京都新宿区歌舞伎町1-3-10
TEL:03-3232-5909
営業時間:18:00~翌5:00(月~土)、18:00~翌2:00(日、祝)
定休日:なし

油で揚げて、エビのような見た目のサソリはサクサクとしており、味もエビに近いそうです。

このほか家庭ではコオロギを使ったポップコーンなんかもオススメだそう。
昆虫も手軽に手に入れられるので、ぜひ試してみませんか?

最近ではさまざまな店で昆虫が食べられるようになってきました。
これからの食糧問題を解決できる昆虫食。
ぜひ試してみてみませんか?

コメント
  1. メインの食材としてではないですが、私たちは知らずに「虫」や「虫のフン」由来の食用色素を口にしているのですよね。

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