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2人に1人が癌になる時代。いつか来るその日のため、ホスピスという選択肢。健康な今から考えておくことも重要

あらゆる病気のなかでもっとも死亡率が高いのが「ガン」です。
厚生労働省の人口動態統計によると、1981年以降日本人の死因1位はガンで、全体の3割も占めているのです。
実に3人にひとりがガンで亡くなっている計算となります。

全国健康保険協会ホームページには「日本人のふたりにひとりがガンにかかる」と表記されており、実際に保険会社のコマーシャルなどでも同様の表現がされていますよね。
実際に国立がん研究センターによると、生涯でガンと診断される確率は男性62%、女性46%だそう。
これが日本人のふたりにひとりがガンに罹る、という根拠になっています。
30歳男性なら40歳までにガンと診断される確率は0.5パーセントで、50歳で2パーセント、60歳で7パーセントです。
60歳までにガンに罹る確率は10%にも満たないのです。

しかし、80歳まで拡げてみると、42パーセントとなり、女性は80歳から亡くなるまでに46%の人がガンに罹るそう。

すでに定年を迎えている方は、これからガンに罹る可能性が年々高くなっていきます。
明日、将来のことは誰に聞いてもわからないこと。
だからこそ壁にぶつかったとき迷うことに大切な時間を浪費しないためにも、考えておくことが重要です。

もし、ガンになり、最期を準備しなければならなくなったとき、選択肢のひとつとして「ホスピス」を覚えておいた方が良いでしょう。

ホスピスって何?日本緩和ケア協会について

ホスピスって何?日本緩和ケア協会について

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

わりと耳にする単語ですが、そもそもホスピスとは一体何なのでしょうか?

ホスピスと緩和ケアはセットで話されることの多い単語です。
では、そもそも緩和ケア、ホスピスとは一体どのように棲み分けされ、定義されているのでしょうか?

WHO(世界保健機構)は緩和ケアを「緩和ケアとは、生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して、疾患の早期より痛み、身体的問題、心理社会的問題、スピリチュアルな問題に関してきちんとした評価をおこない、それが障害とならないように予防したり対処したりすることで、クオリティー・オブ・ライフを改善するためのアプローチである。」と定義しています。

緩和ケアとは、ホスピスとは

また、「日本ホスピス緩和ケア協会」はホスピス緩和ケアを提供するさまざまな医療機関を中心に組織されている法人ですが、日本ホスピス緩和ケア協会では、次のようにそれぞれを説明しています。

「緩和ケアとは、生命を脅かす疾患による問題に直面する患者とその家族に対して、痛みやそのほかの身体的問題、心理社会的問題、スピリチュアルな問題を早期に発見し、的確なアセスメント対処(治療・処置)を行うことによって、苦しみを予防し、和らげることで、クオリティ・オブ・ライフを改善するアプローチである」。

つまり緩和ケアは痛みやそのほかの苦痛な症状から解放したり、生命を尊重し、死を自然なことと認めることなどを目的としているのです。



では、ホスピスは? というと、ホスピスは1967年、シシリーリンダース博士によって解説されたロンドン郊外の聖クリストファー・ホスピスに始まります。
主にガン患者、それも末期患者の苦痛をケアしていこう、と始まった物で、日本では1981年(昭和56年)に浜松の「聖隷ホスピス」、1984年(昭和59年)には「淀川キリスト病院ホスピス」が解説されました。

ホスピスの特徴はチームアプローチ。
患者と家族を中心に据えて、医師、看護師、ソーシャルワーカーなど各専門職とボランティアでチームを構成し、チームでアプローチするケアしていきます。

2006年に成立した「がん対策基本法」では国および地方公共団体に、「がん患者の状況に応じた疼痛等の緩和を目的とする医療が早期から適切に」行われるために必要な施策を講じるべきことが定められており、今後緩和ケアの対象は広がっていきそうです。

緩和ケアはいつからはじめるの?余命宣告されてからじゃないとダメ?

緩和ケアはいつからはじめるの?余命宣告されてからじゃないとダメ?

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

従来は終末期というイメージの強い緩和ケアですが、いつから始めるのが適切なのでしょうか?

緩和ケアというと終末期がん患者が長い間がんの進行とともに、それに伴う心身の苦痛に苛まれた末に、ホスピスへ入り最後を迎える、というイメージをお持ちの方も多いでしょう。
また、ホスピスは一度入ると出られない、というイメージを持っている方も多いようです。

ところが、都内の大病院では、抗がん剤治療がすべて終わったら初回の面談に訪れられるところも多く、緩和ケアはがん治療過程の最後の瞬間だけではなくなってきています。

WHOはがんの緩和ケア・緩和医療を「がんに直面している患者と家族が抱えている苦痛を早期に診断し、適切に治療することでQOLを向上させる医療」だと定義しているのです。
だからこそ、がんと診断された場合は、並行して緩和ケアを検討してみてはいかがでしょうか?

がんの緩和治療のゴールは心身の苦痛を取ること。
痛み、吐き気、息苦しさなどは早期から緩和できなければ、食欲減退、不眠、不安などを引き起こす可能性があります。
これらを引き起こしてしまうと、体調はより悪化してしまうこともあり、まさに「負のスパイラル」に陥ることも。
負のスパイラルに陥ると、体力が低下したりして、適正な抗がん剤治療を受けられなくなってしまうこともあるのだそうです。
だからこそ、早期に緩和ケアを行う必要がある、というわけですね。

アメリカ・マサチューセッツ総合病院の研究報告を見てみると、進行非小細胞肺がん患者を抗がん剤治療だけを行うグループと、抗がん剤治療と緩和ケアを並行して行うふたつのグループに分け、臨床試験を実施。
その結果、緩和ケアを併用したグループにQOLの向上や不安・抑うつの低下と同時に3ヶ月の有意な延命効果が見られたそうです。

3ヶ月時間があれば、新たな抗がん剤が認可される可能性も充分にあります。
緩和ケアを行うことで「苦痛なくがんと共存できる」ことがわかりますよね。
ぜひガンを患った際は、早めに相談するとよいでしょう。



家族への負担は減らしたい、緩和ケアは高いの?医療保険は使える?緩和ケアの選び方

家族への負担は減らしたい、緩和ケアは高いの?医療保険は使える?緩和ケアの選び方

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

さまざまな場所で受けられる緩和ケア。
緩和ケア病棟の入院料は1日単位で診療報酬点数が決まっているので、安心の仕組み。
平成30年度の診療報酬改定で、緩和ケア病棟での入院料が変更になり、複雑になりました。
従来は入院日数に応じて3区分にわかれていましたが、現在はさらに施設状況などによって入院料は2種類に分けられるようになりました。
入院料の区分は複雑ですが、「緩和ケア病棟への入院料」に関しては高額療養費制度を適用できるので、金額はかなり明確に見えますよね。

このように政府も後押ししているのです。
もしも将来、自分がガンに罹ったとき、痛みを和らげる治療法などに悩んでいる場合は緩和ケアを検討してみてはいかがでしょうか?

ガンは誰しもがかかる可能性のある病気。
最近では昔よりも小さな傷跡でガンを取り出せたり、新たな薬、手術法が確立されたりして、治りやすくなってきています。
とはいえ、末期状態で見つかると手の施しようがないのも事実。
今後の人生、自分はどう生きていきたいのか? をしっかりと考えた上で、痛みから解放されるホスピスを検討してみてはいかがでしょうか。

コメント
  1. こんにちは

     癌にかかる確率はここに上がっている通りだと思います。
    ただし、ここで云う「緩和ホスピス」をどう考えるかですが、その時になって一番いい方法を選べばいい事で、事前に検討して置くことも何かと思いますね。

     小生は2017年5月に胃癌にかかりまして、ステージは1でしたので、胃の3分の2を切除し、それで終わりでした。 入院中センターの8階窓から下を見ますと、平屋の「緩和病棟」がありました。
    それを見ても何も考えなかったですね。何故かといいますと「癌に勝つ」ことしか考えませんでした。

     正直、ドクターに「癌宣言」をされた時は、健康な時に考えたこともなかった「死」も考えましたが、良い経験だったと、いま、ある意味感謝してますね。あまり考えて事前に検討することはないのでは・・・と思います。  そんなことよりも、いま機会あるごとに、「健康診断」の大事さを説いております。

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