次世代を考える、地球の危機をみんなで解決する「SDGs」。知っていますか?参加していますか?
テレビや新聞、広報誌などでよく見かけるようになった「SDGs」。
持続可能な17個の目標を掲げたSDGsについて詳しく知っているでしょうか?
日本での認知度はわずか27パーセントなのだそう。
次世代を考える「SDGs」という考え方について、今回は目標や取り組みを詳しくご紹介します。
SDGsとは?その意味・意義とは?
SDGs(エスディージーズ)という言葉を聞いたことはありますか?
最近自治体などがかなり訴えはじめているので、目にする機会が増えた、という方も多いかと思います。
SDGsとは「持続可能な開発目標」のことで、「Sustainable Development Goals」の頭文字をとって「SDGs」と名付けられています。
2015年9月に国連で開かれたサミットの中で、世界のリーダーたちによって決められた「国際社会共通の目標」のことです。
いずれも持続して続けていくことが求められる目標が掲げられています。
2015年から2,030年までの長期的な開発の指針となっており、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。
この文書の中核を為す目標のことを「SDGs」と詠んでいます。
日本人のSDGsの認知度
朝日新聞社では、SDGsがどのくらい広まっているのか、東京・神奈川に住む3,000人を対象に調査を実施。
今回で5回目の調査となりましたが、「SDGs」という言葉を聞いたことがあるか? という問いに対し、「ある」と回答した人は27パーセントという結果になりました。
特に若い世代での認知が拡大してきており、20パーセントを超えたのは調査を始めて以来、初めてのことだといいます。
SDGsの「17の目標」とは?
では、17個の目標とは具体的にどのような目標があるのでしょうか?
- 貧困をなくそう
- 飢餓をゼロに
- すべての人に健康と福祉を
- 質の高い教育をみんなに
- ジェンダー平等を実現しよう
- 安全な水とトイレを世界中に
- エネルギーをみんなに そしてクリーンに
- 働きがいも経済成長も
- 産業と技術革新の基盤をつくろう
- 人や国の不平等をなくそう
- 住み続けられるまちづくりを
- つくる責任 つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
- 海の豊かさを守ろう
- 陸の豊かさも守ろう
- 平和と公正をすべての人に
- パートナーシップで目標を達成しよう
非常に難しいものばかりですが、なんとなく意味はわかりますよね。
貧困、働き方、飢餓、性差別、経済成長、環境など21世紀が抱えるさまざまな問題を包括的に掲げているのが「SDGs」の特徴です。
この17の目標は比較的誰しも当てはまるよう、広い言葉で書かれていますが、より具体的にしたものが「169のターゲット」です。
例えば貧困をなくそう、に付随するターゲットは以下のように設定されています。
1.1:2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる。
1.2:2030年までに、各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある、すべての年齢の男性、女性、子どもの割合を半減させる。
1.3:各国において最低限の基準を含む適切な社会保護制度及び対策を実施し、2030年までに貧困層及び脆弱層に対し十分な保護を達成する。
1.4 2030年までに、貧困層及び脆弱層をはじめ、すべての男性及び女性が、基礎的サービスへのアクセス、土地及びその他の形態の財産に対する所有権と管理権限、相続財産、天然資源、適切な新技術、マイクロファイナンスを含む金融サービスに加え、経済的資源についても平等な権利を持つことができるように確保する。
1.5 2030年までに、貧困層や脆弱な状況にある人々の強靱性(レジリエンス)を構築し、気候変動に関連する極端な気象現象やその他の経済、社会、環境的ショックや災害に暴露や脆弱性を軽減する。
1.a あらゆる次元での貧困を終わらせるための計画や政策を実施するべく、後発開発途上国をはじめとする開発途上国に対して適切かつ予測可能な手段を講じるため、開発協力の強化などを通じて、さまざまな供給源からの相当量の資源の動員を確保する。
1.b 貧困撲滅のための行動への投資拡大を支援するため、国、地域及び国際レベルで、貧困層やジェンダーに配慮した開発戦略に基づいた適正な政策的枠組みを構築する。”
(外務省仮訳「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」より)
17の目標それぞれに対し、達成するために必要な目標がそれぞれ設定されているのです。
国内の取り組みはどうなっているの?
日本国内ではどのような取り組みが行われているのでしょうか?
例えば神奈川県では「かながわSDGs取組方針」や「SDGs未来都市・自治体SDGsモデル事業」「かながわプラごみゼロ宣言」などを設定しています。
プラスチックゴミはSDGsでいうと「海の豊かさを守ろう」などが該当するポイント。
海洋汚染の問題にもなっている「プラスチックストロー」。
最近では欧米を中心にファストフードのストローがプラスチック製から紙製に変わりつつあります。
日本国内でもそのうちストローが紙製になるでしょう。
また、イベントなどでは竹や木を使った「マイストロー作り」が行われていたりします。
環境に戻りやすい素材を使った「エコ」な食器はこれからも増えていくといえそうですね。
また、レジ袋の完全有料化もこれから始まります。
プラスチック製品は徐々に減っていき、紙袋などが再び主流に戻る時代はもうすぐなのかもしれません。
このようにさまざまな取組を行っているSDGsですが、文章だけを読んでもなかなか理解できません。
実際に全国各地でさまざまなイベントが開催されており、イベントに参加するとより理解が深まるかと思います。
今日からでもできる。日常生活のSDGs!イベントやセミナーも多数開催中
SDGsの目標を達成するためには自分ができることをしっかりと理解し、考えることが大切です。
SDGsは考えるだけでは意味がありません。
実際に行動を起こし、目標を達成してはじめて意味を為すものです。
行動をしないのにSDGsをしっかりと理解しても無意味といえます。
誰かに任せたり、何をしたらいいのかわからない、できていないと思っていないなど行動を起こさない理由はさまざまあるでしょう。
議論を重ねるとなんとなく「自分が役に立ったような」気持ちになったりします。
しかし、議論するだけでは意味がありません。
自分ができることだけでいいので、しっかりと目標を達成できるよう行動を起こしましょう。
例えば「必要な分だけ食材を買い、使い切る」ということでももちろんOK。
行動を起こす中で、自分はやりたいけれど「できないこと」も登場します。
できないことを知ることも非常に重要です。
できないからと諦めず、できるようになることを目標にするのも良いですね。
SDGsのイベント
北海道では吉本興業と北海道がタッグを組んで「SDGsウォーク」を毎年開催しています。
吉本興業所属の芸人と一緒にウォーキングしながらSDGsを学ぶ、という内容で年々参加者が増加中。
歩きながらSDGsのことについて考え、自分でバッジを集めることで理解を深められるイベントです。
イベントやセミナーなどは大小さまざまなものが多数開かれています。
これからの時代を生きるには必要な考え方SDGsを、より深く理解してみませんか?
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