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冬は手が当たるだけで「パチッ!」イライラする静電気を解決するためには?

今年は暖冬で、冬なのにあまり寒くない日が続いていますね。
しかし、乾燥はしており、静電気に悩まされている方も多いのではないでしょうか?

特にニットなど毛羽だった服を着用しているとき、ドアノブなどの鉄に触れると「パチッ」と静電気で驚いた経験はみなさんあるのではないでしょうか?

この静電気、なぜ発生し、どのような対策が有効なのかご存じですか?

本日は静電気についてご紹介します。

静電気はそもそも何故起きるの?体質が原因?

静電気はそもそも何故起きるの?体質が原因?

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

静電気はなぜ起こるのか、ご存じですか?

この世の物体はマイナスとプラスの電気を持っています。
もちろん、人間、ドアノブ、服、家具などもです。

マイナスとプラスは常にバランスを保とうとしており、基本的に動きはありません。
しかし、ここに摩擦や力が加わるとマイナスが物体から移動してしまうため、バランスが偏ってどちらかの電気が多くなってしまいます。

この状態を「帯電」といって、余ってしまったプラスの電荷はマイナスの電荷を求め、移動を開始。
マイナスの電荷と結合する瞬間に電流が流れます。
これが「静電気」に該当する「放電」ですね。
静電気がバチっとなる原因は電流が流れているからだ、ということがわかります。

では、なぜ人間は静電気被害に遭いやすいのでしょうか?

その理由は摩擦や衣擦れなどによって、人間自身がプラスを帯電していることが多いため。
プラスの電荷を帯電した状態で、金属などがもつマイナスの電荷と結合すると、一気に電流が流れ、バチッと痛い思いをしてしまうのです。

静電誘導作用

より詳しく見ていきましょう。

人間がプラスの状態であることはご説明しました。

より詳しく言うと、「静電誘導作用」という現象によって、人間にプラスの電気が蓄えられてしまいます。
静電誘導作用は静電気を持った物質が接近すると、導体内部の電荷が物体周辺につくられた磁界によって移動してしまい溜め、電位が上昇してしまう現象。
人体も導体に該当するので、帯電した人が金属に触れると、静電気を放電してしまうのでバチッとショックを受けます。

暗いところで見てみると、かなり派手に火花が散っている様子を見ることができるかと思います。

参考

YouTube:静電気、指先から火花
https://www.youtube.com/watch?v=E8T-fFDdU48

特に可燃物を扱う現場では、作業員が静電気を帯びて放電してしまうと火災につながるので、静電気対策がしっかりしていますよね。
実際に静電気を起因とする火災発生件数は年間70件〜80件にも上るそう。
静電気による火災はタンカー火災に代表されるように、大規模な災害につながりやすいため、しっかりと対策しなければならないのです。

そこで、こういった現場では静電靴なんかが用いられていたりします。

静電気帯電防止の安全靴や作業靴、保護靴といったものは床に電気を流しやすくする特殊な靴。
靴の種類ごとに電気抵抗が分かれていて、静電気帯電防止性能を基準にした一般静電靴、特殊静電靴、導電靴の3種類に分類されています。

参考

ミドリ安全:静電靴
https://ec.midori-anzen.com/shop/e/ea026_003/

特に冬に頻繁に静電気が起きる理由は?

特に冬に頻繁に静電気が起きる理由は?

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

人間が帯電することで静電気が発生する、ということはわかりました。
ではなぜ冬に静電気が発生しやすいのでしょうか?

湿度

冬に静電気が発生しやすい原因は湿度が大きく関わっています。
夏のように湿度が高いと静電気の発生量は少なくなり、冬のように相対的に乾燥していると静電気は発生しやすくなります。

湿度が高いとなぜ静電気が発生しにくいのか。
これは物質表面の吸着水分量が増加するため、表面の電気伝導性が向上し、電荷漏洩の速度を速めてくれるから。

とても難しい言葉がずらずらと並んでいますが、簡単にいうと物質表面に水分が多いことで物質の静電気を素早く分散してしまう、ということ。

乾燥していると物質表面に水分がないので、静電気を溜めやすくなってしまいます。
帯電した人間が物質に触れることで、人間が水分の役割を果たし、静電気が発生してしまうわけです。

静電気の悪影響

ある調査によると、静電気が起きやすい人は肩こり、関節痛、頭痛、冷えといった症状が出やすいそうです。
静電気によって体内がプラスの電荷に傾くことで、マイナスイオンが不足し、血液ドロドロ状態に近づいてしまうのが原因ではないか、ともいわれています。

このほか、自律神経の乱れ、免疫力低下の一因にもなるそう。
また、帯電した状態はほこり、ちり、ハウスダストを引き寄せやすくなるため、これらにも注意しなければなりません。
電化製品にほこりが付着するのと同じ原理ですね。

さらに髪や肌にもダメージを与えてしまうこともわかっています。
対策をしっかりと行えば、これらの悩みからもしかすると解放されるかもしれませんよ。

静電気除去・防止はどのように対策したらいいの?キーホルダーは有効?

静電気除去・防止はどのように対策したらいいの?キーホルダーは有効?

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

では静電気を防ぐにはどのような対策が有効なのでしょうか?
ここからは静電気対策法をご紹介いたします。

湿度をキープ

上でもご紹介しましたが、湿度が低い状態だと静電気を溜めやすくなってしまいます。
そのため、室内の湿度を高く保つことが重要です。

具体的には、加湿器などを使って60パーセント程度にキープすると静電気が発生しにくくなります。

服も工夫

摩擦でも静電気を帯びやすくなってしまいます。
そのため、衣服を着用するときは素材に注意しましょう。

アクリルやポリエステルはマイナスの電気を帯びやすい素材。
反対に羊毛、ナイロン、レーヨン、木綿、絹といった素材はプラスの電気を帯びやすい素材です。
それぞれ同じ電気を持ちやすい素材を組み合わせば静電気が発生しにくくなります。

アクリルのセーターとナイロンのジャケットはマイナスとプラスで反対ですよね。
反対方向の素材を組み合わせてしまうと静電気が発生しやすくなってしまうのです。
アクリルのセーター、ポリエステルのフリースといった組み合わせで着用するのがおすすめ。

このほか、靴はゴム底だと電気が外に出にくいので、革底が本当はおすすめ。
また、歩くときは摩擦による静電気が発生しにくくなるよう、擦った歩き方は避けましょう。

自由に服を楽しみたいなら柔軟剤を

このほか、有効な対策として柔軟剤や静電気防止スプレーを活用する方法があります。

柔軟剤は衣服を柔らかくしてくれるだけでなく、線維表面を滑らかにする働きがあります。
そのため、線維同士の滑りが良くなって、摩擦が発生しにくくなるのです。
また、柔軟剤には線維表面に、電子を外に逃がす層を作る効果があるので、静電気が溜まりにくくなります。

万全の体制を期すなら、静電気防止スプレーがおすすめ。
出かける前にシュッとするだけでOKなので、非常に手軽です。
ただし、絹、レーヨン、テンセルといった水に弱い素材屋、革製品、和装品、毛皮といったものには使えない点には注意を。
普段の衣服であれば静電気防止スプレーが一番手軽だといえるのではないでしょうか?

静電気防止キーホルダー

静電気防止キーホルダーも効果的で、手軽な静電気対策です。
金属に手で触れる前に、キーホルダーを介することでショックを放電しやすくなります。

もちろん、事前に何かをドアノブに触れさせれば放電させられるので、ボールペンなどをドアノブに触れさせて放電させてしまう、というのもひとつの手でしょうか。

最近の静電気除去キーホルダーは放電時にライトがついてくれるものもあるので、しっかりと放電しているか確認も可能。
価格も手頃なものが多いので、ぜひ試してみてくださいね。

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