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大事なペットを亡くした後の壮大な悲しさ…。ペットロスはどう克服すればいいの?

家族として猫や犬など、ペットと長く寄り添う方も多いですよね。

犬猫のみの数字ですが、日本にはイヌが1,034万6,000頭、ネコが995万9,000頭飼育されているそうです。
ひとりで複数飼っている人もいるかとは思いますが、単純計算で約16パーセントの人がペットを飼っている計算になります。

愛するペットですが、悲しいことにペットは人間より寿命が短く、一緒に最期を迎えることはほとんどないでしょう。
家族と同一のペットを失うことは人間の家族を失うことと比べができないほどの悲しい気分になる人もいます。

本日はペットロスについてご紹介します。

ペットの平均寿命は?

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

ペットの平均寿命をご存じですか?

一般社団法人ペットフード協会が2017年9月に行った調査によると、イヌの平均寿命は14.2歳、ネコは15.3歳ということがわかりました。
ネコの方が少しだけ長生き、ということがわかりますね。

イヌよりも少しだけ長生きするネコですが、飼育方法で寿命が大きく変わります。
アンケート調査によると、完全室内飼いのネコならば平均16.25歳まで、外に出るネコなら13.83歳とのこと。
やはり安全な室内できちんと飼育した方が長生き、ということがこの調査からもわかりますね。

伸び続けるペットの寿命

同様の調査は1983(昭和58)年にも行われました。
そのときのイヌの平均寿命は7.5歳だったそうです。
ここ30年ほどで驚くほど寿命が延びていることがわかりますよね。

寿命が延びた要因として、当時イヌに与えられたエサは家族の食事の残り物。
人間の食べ物は味が濃く、イヌにとって栄養バランスが良いとはいえないので、食事状況からも寿命が短くなるのは当然といえるでしょう。

昭和62年時点ではドッグフードの定着率は20.9パーセント、キャットフードが32.6パーセントだったそうです。
しかし、現代では90パーセント以上がそれぞれの専用フードを与えているそうです。
こうした専用フードの普及が寿命延伸に寄与していると考えられますね。

ペット医療の充実

このほかにも、動物病院の数が昔よりも増えたことがペットの寿命延伸につながっていると考えられます。

農林水産省の資料によると、2013(平成25)年段階で、1万1,032もの動物病院が全国にあるそうです。
平成16年の資料では9,245施設だったので、急速に増えていることがわかりますよね。

動物病院が増えたことで、ペットの感染症予防、健康診断、血液検査、尿検査、糞便検査、レントゲン、超音波検査とさまざまな検査が一般的になり、病気を早期に発見・特定できるようになりました。

さらにペット保険も登場し、動物病院に行きやすくなっている、という背景があります。

従来であればペットの病院は「高額」というイメージがありました。
しかし、ペット保険に加入していれば、費用負担がそこまで大きくないので気軽に通院できる、というわけです。

実際に最近の動物病院はどこも混雑しています。
人間の病院並みに多くの人(ペット)が利用しているのです。

老犬・老猫のサポート体制

イヌ・ネコの平均寿命が伸びたことで深刻なのがペットの介護問題。
高齢者が高齢のペットを介護する、という例も少なくありません。

そんななか人気なのが、ペット用のスポーツジム。
ランニングマシン、バランスボールなどさまざまな運動プログラムが用意されています。
ここで普段散歩だけでは足りない運動を行えるほか、関節部位などに疾患を抱えるイヌを負担の少ないプールで遊ばせることもできます。

人間以上に高齢化が深刻なペット業界。
これからさまざまなサービスが登場していくことでしょう。

ペットロスとは?

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

そんな大切なペットですが、多くは人間よりも先に旅立ってしまいます。
ペットを愛していた人にとっては、ペットを亡くするのは家族や友人の死と同様の悲しみがあります。
ペットが亡くなったことで、飼い主が悲しみからうつ病などの精神疾患、心臓病などの身体的病気を抱えてしまうことも少なくありません。

こうした症状のことを「ペットロス」と呼びます。

ペットロスの症状

ペットロスが起こると、飼い主は悲しみ、混乱、怒り、罪悪感、抑うつなどの感情が表れます。
こうしたさまざまな症状のなかでも「否認」「罪悪感」「抑うつ」「怒り」の4つの感情は、ペットの死に伴う感情の混乱状態の中で、認めたり理解することが特に困難な感情で、克服が困難な感情(モイラ・アンダーソン著「ペットロスの心理学」より)と言われています。

ペットロスはなぜ重症化する?

これらの感情が克服困難であるため、感情の赴くままに生活すると重症化し、克服しにくくなります。

怒りという感情を例にとって見ても、ペットの死に対して怒りをぶつけることで、悲しみを乗り越える原動力とする、というケースももちろんあります。
しかし、怒りの感情を自分の内面に向けてしまうと、無力感を感じ、ペットロスから立ち直るきっかけを失っていくでしょう。

例えば、窓を開けていて、そこからペットが脱走し、車にひかれて亡くなってしまった。

こんな例を考えたとき、車の運転者に怒りを向ける人もいれば、「自分が窓を開けていなければ。なぜ窓を開けていたんだ」と自分に怒りを向ける人もいます。
もちろん、反省や罪悪感を覚えることはよくありますが、怒りを自分に向けるのはよくありません。
怒りを自分に向けがちな人はペットロスにご注意を。

このほかペットが亡くなったタイミングによってペットロスを発症する人も。
ペットが事故や病気などで「急死」した場合、徐々に死に向かうペットを飼っている人と比較するとペットロスを発症しやすいそうです。
毎日愛情を持って接していたとしても「あのときこうしていれば…」という思いが巡りやすいため。

ペットロスを克服するためには?うつ状態が悪化しないためにカウンセラーを訪ねたり、集まりに参加するのも手

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

こうしたペットロスにならないため、改善するためには日ごろからしっかりとペットと接するようにするのが大切です。
健康、ケガなどに気をつけてあげれば、ペットも長生きしやすくなりますし、後悔は少なくなります。

また、溺愛しすぎないことも重要。
過度に愛しすぎるとペットに依存してしまうため、悲しみがより深くなります。

ペットロスを改善するために

ペットロスを改善するためには、しっかりと供養する、きちんと悲しむことが重要。
ペットが亡くなったことをきちんと受け止めるということが重要といえます。

無理に強がったりせず、しっかりと悲しむことがペットロス改善の近道。

このほか、新たなイヌやネコを迎える、といったこともペットロス改善の方法としては一般的です。
もしもまだペットを飼いたい、と思っているならぜひ新しい家族を受け入れてみてくださいね。

また、カウンセラーによるカウンセリングも行われています。
ペットロスに悩んでいる、悩んでいる人が周りにいる、という方はぜひカウンセリングを勧めてみてください。
ひとつずつ話していくことで、ペットロスが改善するかもしれません。

ペットロスの集まりなども開催されています。
集まりに参加し、参加者同士の悲しみを共有することで症状が改善することもあります。
ペットロスに悩んでいる方は、こうした集まりに参加してみるのもおすすめです。

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