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噴火による火山災害が起きたときはどう対処する?家の近くに火山がある人必見!

最近、九州の阿蘇山の噴火海底火山噴火などのニュースが引き続き、いま住んでいる場所から近い山が噴火するのではないかと心配される方も多いのではないでしょうか?

本日はもし火山が噴火したときの防災についてご紹介します。

ここ最近火山活動が活発になった理由は?

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

10月20日、熊本県の阿蘇山が噴火しました。このほかにも2021年は九州〜南西諸島、小笠詩諸島で火山噴火が送り、関東・東北地方や能登半島や和歌山県でも震度5弱以上の地震が発生しました。

記憶に新しい阿蘇山の噴火は、噴火する1週間前の10月13日、福岡管区気象台は火山性微動の活性化が見られるとして、阿蘇山の噴火警戒レベルと引き上げました(1から2へ)。そして14日にはごくごく小規模な噴火が認められ、20日には火砕流の発生や火山弾といった噴出を伴う噴火が起きました。
このときの噴火は噴煙中が数1000メートルにも達し、阿蘇山の東部域には降灰の可能性があり、防灰対策が求められました。
とはいえ、この噴火に関しては、火山性地震の活性化や浅部への移動、山体周辺の地殻変動といったものが観測されていないため、さらに大規模な噴火につながる可能性は低いと考えられています。

一方で桜島、諏訪之瀬島や口永良部島といった九州の火山のほか、小笠原諸島の福徳丘ノ場や西之島では火山が活発な状態が続いています。呼応するように10月7日には千葉県北西部地震が発生。これは首都圏でも最大震度5強を観測するなど、非常に怖い思いをされた方も多いでしょう。今年だけに限定しても3月15日には和歌山県で、9月16日には都の半島で最大震度5弱の強い揺れが発生し、2月13日23時8分頃には福島県沖でマグニチュード7.3、宮城県と福島県で最大震度6弱を観測しました。特に今年だけに限定すると、大規模な地震が多く発生していますよね。

火山噴火のメカニズムをより詳しく

こうした大きな地震が日本各地で多く発生すると、「南海トラフ巨大地震」や「富士山噴火」の前兆では?と考える方も多いでしょう。実際にインターネットの記事へのコメントなどではこうした反応が多く寄せられます。

火山はそれぞれが独自に活動しており、それぞれが呼応して噴火する、連鎖することはないというのが大前提。

火山噴火は地球表面を覆うプレートが大陸の下に沈み込むとき、マントルの一部が溶けてマグマができるといわれています。マグマは周辺の岩石よりも比重が軽い高温の液体であるため、地表から5キロメートル〜20キロメートルの場所まで上昇して溜まります。これを「マグマ溜まり」といいます。

マグマにはさまざまなガスが溶け込んでおり、マグマが上昇して圧力が減ると体積が徐々に増加。マグマの体積が増えることで、地表に出ようとする力が強くなります。マグマが地表を目指し始めるとさらに圧力が減少し、加速度的に地表へ向かう速度が増加。マグマが一気に火道(火山にあるマグマの通り道)を進行し、火口を押し開き、噴火します。マグマに溶け込んでいた水が水蒸気に変化する際、体積が約1700倍に増加するので、このエネルギーが噴火のエネルギーを生み出しているそうです。

巨大地震と火山の関係性

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

2011(平成23)年の東日本大震災は海溝型巨大地震でした。この影響で東北地方から中部地方にかけて地盤に働く力の状態が大きく変化。これまで圧縮されてきていた地盤が引っ張られるように伸び、この影響で広範囲でマグマシステムの圧力が下がり、噴火が連動する危険性がありました。しかし、現在のところ、東日本大震災をきっかけとした噴火の連動は起こっていません。

九州で多発する火山噴火はそれぞれが連動して発生しているわけではないので、これをきっかけに全国で火山が噴火することはありませんし、富士山が噴火することはないのです。

とはいえ、東日本大震災をきっかけに地盤に働く力が変化しているのは事実。いずれにしても東日本の火山は富士山を含めて噴火しやすい状況にはあるようです。
現在のところお、火山噴火が海溝型巨大地震や直下型地震の前兆とする科学的根拠はありません。火山=巨大地震と考えるよりも、今後30年間で70パーセントの確率で発生するといわれる南海トラフ地震や首都直下地震に対して備えをしておくのが大切だといえるでしょう。

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