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車椅子でも旅を楽しもう!「ユニバーサルツーリズム」で旅のバリアフリーを

すべての人が楽しめるように作られた旅行、「ユニバーサルツーリズム」。高齢や障がいなどで旅行が難しくなった人でも、誰でも気兼ねなく参加できる旅行を目指す動きのことを指す言葉です。身体が思うように動かくなってきて、引きこもりがちになった人でも参加できる旅行。一体どのような旅行なのでしょうか?

2020年のパラリンピックに期待を寄せる800万人

2020年のパラリンピックに期待を寄せる800万人

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

国土交通省観光庁は誰もが安心して旅行を楽しむ環境整備のため、地方自治体、NPO法人などの協力おもと、地域の受け入れ体制強化を進めています。
このほか、旅行商品の造成、普及のための取り組みも行い、ユニバーサルツーリズムの普及や促進をはかっています。

国土交通省が平成28年に行った「車いす、足腰が不安なシニア層の国内宿泊旅行拡大に関する調査研究」によると、将来的な日本の人口は2040年1.07億人、2060年0.87億人だと推定されています。

また、国内宿泊旅行延べ人数は2040年1.35億人、2060年1.09億人と大幅に減ることが予想されているのです。

今は外国人旅行客(インバウンド)の誘客に熱心ですが、国内宿泊旅行を促進する必要があると国土交通省は考えており、訪日外国人旅行者の旅行市場規模は1.7兆円なのにたいし、国内宿泊旅行は15.8兆円と大幅に多いため、国内旅行を活発にすることがこれから必要だというのです。

年代別で見てみると、60代では平均年1.41回の旅行を行っていますが、70代になると平均1.00回にまで減少します。
これは最も旅行回数の少ない9歳以下(平均1.19回)と比べても少ない数値であるため、70歳以上が60第の旅行回数を維持することができれば、世代人口も多いため、国内宿泊旅行史上を拡大させることができるかもしれません。

加齢に伴う旅行回数減の要因として、70歳以上の約3割が健康上の理由と回答。
腰痛、手足の関節が痛む、動きが悪い、しびれる、だるさを感じると主に歩行への不安があると回答しています。
これら不安点を解消することができれば、70歳以上でも旅行回数を増やすことができる、と考えられています。

国内の旅行市場を拡大することができれば、旅行業界が儲かるだけでなく、さまざまなメリットが。

ひとつは地域活性化。
旅行先で消費が行われることで、その地域が活性化する可能性があります。
次に雇用創出。
地域が活性化すると、地域では雇用が生まれます。
身体や健康に不安があるシニア世代の場合、現地での介助者の存在は不可欠。
介護業界の仕事が増えることが予想されます。

実際要介護者はどうやって旅行している?

家族を介護している800人にアンケート調査を行ったところ、旅行先として最も多いのは温泉浴、次いで自然の景色を見る、買い物、ドライブ、名所・旧跡を見ると続きました。

実際に旅行をする際に最も苦労したのは入浴・トイレ・移動。
なかでも介護用に作られた浴槽ではないため、入浴が困難だといいます。

要介護者が旅行するための設備やサービスが不足している、情報が不足していると感じる介護者は多く、今後はこのあたりの改善が課題となりそうです。



東京2020オリンピック・パラリンピックでユニバーサルツーリズム拡大を

近畿日本ツーリストやJTB、東武トップツアーズは東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会との間で「東京2020大会オフィシャル旅行サービスパートナー」契約を結んでいます。

なかでもJTBは年齢、性別、人種、障がいの有無に関係なく、旅行を楽しめるユニバーサルツーリズムを推進していることをご存知のかたも多いでしょう。

JTBはすべての人が楽しめるように、誰もが気兼ねなく参加できる旅行創造を目指しています。
社内では社員教育用に冊子を制作。
ユニバーサルツーリズムに関するJTBガイドラインを周知し、普段の業務でも活用しているそう。

2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは多くのボランティアが参加します。
JTBが作成したガイドラインは、ボランティアの指標にもなるだろうと見ており、東京オリンピック・パラリンピックは、日本のユニバーサルツーリズムを世界にアピールするチャンスだといいます。

前回の東京オリンピックは1964年。
1964年の東京オリンピックでは、復興する力強い日本をアピールするため、数々の箱物を建築しました。
しかし、2020年は少子高齢化に向かう日本。
当時とは状況が違います。
大きな箱物(=ハード)よりも、ユニバーサルツーリズムのようなソフトをアピールする必要があるといえるでしょう。

JTBが作成したガイドラインは、こうしたソフト面での対応にとても役立つことでしょう。

マチュピチュや世界横断の旅など、バラエティ豊かな旅

マチュピチュや世界横断の旅など、バラエティ豊かな旅

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

ここまでは国内旅行について書いていました。

身体が不自由になると困難になるのが「海外旅行」。
特に道などがきちんと整備されていないところへの旅行は難しいのが現状です。

しかし、旅行会社エイチ・アイ・エス(H.I.S.)は世界遺産を杖や車いすで巡る、世界横断17日間の旅を販売。
車いす介助のトレーニングやバリアフリー研修を受けた看護師免許を持つスタッフが同行する旅の販売を開始。

ペルーの山間の足場の悪いペルーのマチュピチュでさえ、車いすで訪れることができるというのだから驚きです。
車いす利用者にはひとりに対しふたりのアシスタントをつけ、遺跡のなかまで案内してくれます。

このように旅行先に合わせて、スタッフによるサポートが充実しているので、安心して旅を楽しむことができるのです。



H.I.S.はこれまでもユニバーサルツーリズムデスクを設け、バリアフリー旅行を積極的に販売してきた実績があります。
そんなH.I.S.が世界一周という他に類を見ない規模のパッケージを販売した、というのだから驚きです。

このように身体が不自由でも、楽しく、気にせず旅ができる環境が整ってきています。
ぜひ各旅行会社でパッケージを探してみてはいかがでしょうか?

ユニバーサルツーリズムの現状と問題点・課題点

ユニバーサルツアーの問題点

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

素晴らしい思想のユニバーサルツーリズムですが、現状では「必要性は感じているがどうしていいかわからない」という問題点があります。

これはどのように集客できるか? といったことではなく、旅行会社が自信を持って旅行を斡旋できない、という課題もあるのです。
現地情報や介助ノウハウ、トラブル対応、責任の重さといった懸念を解決するにはどのようにすればよいのでしょうか?

問題や課題を解決するためにはサポート体制のあり方についてしっかりと考える必要があります。
出発地の旅行会社、到着地の宿泊施設など観光事業者それぞれで介助事業者が連携し、旅行者をサポートする仕組みが必要です。
現在のところ、NPO法人ウイズアスを中心に全国13拠点にサポート機能を有するネットワークが展開。
今後は認知度向上、メニューの整備、料金の整備など課題は山積しています。
こうした課題をひとつずつ潰していくことが、ユニバーサルツーリズムへつながっていくことでしょう。

体が不自由になったから旅行を諦めなければならない、という時代は終わりを迎えています。
仮に体が不自由になったとしても、やりたいことができる。
そんな社会に向かっていくには「ユニバーサルツーリズム」は不可欠だといえるでしょう。



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