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サークル句会

272.08月サークル句会②(08/11~08/25)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2019.8.23
八月後半のサークル句会の選句結果です。今月の一席は、昭子さんの「鰯雲」句の5点句、二席は、お三方が同じ4点句で、麦秋さんの「くちなは」句、山椒の香さんの「八月」句、利明さんの「星月夜」句でした。来回もよろしくお願い申し上げます。

一席 5点句(◎◎○○○)
  89.また一人昭和の逝きて鱗雲           昭 子
二席 4点句(◎◎◎○)
  29.くちなはの音なく沼を滑りけり         麦 秋
  71.八月や昭和を語る「拝謁記」          山椒の香
  74.早発ちの声山小屋に星月夜           利 明

4点句(◎○○○)
  02.赤蜻蛉さきたま古墳の空青く          方 舟
3点句(◎◎○)
  18.送火へ五山は闇を惜しまざり          昇 峰
  83.骨太の文字の掠れや秋灯            孤 山
   (◎○○)
  04.秋めくや関所の跡を抜ける風          翔 行
2点句(◎◎)
  30.月光を纏ひて立つや裸婦の像          孤 山
  60.遠山は暮るるにまかせ鰯雲           昇 峰
  84.雪洞を二つ灯して盆支度            翔 行
   (◎○)
  36.三世代集ひし笑顔大西瓜            panapana
  44.芒野を分け結願の札所寺            方 舟
  52.壇ノ浦平家を偲ぶ今日の月           翔 行
  69.白桃の香仄かにノクターン           山椒の香
  75.早や三日語り残して茄子の牛          昭 子
  94.貰湯をしての帰りや星月夜           苦 瓜
  97.山開き河童橋辺に音楽隊            麦 秋
   (○○)
  26.銀傘にこだまの声や敗戦忌           孤 山
  50.象鼻酒を賜ばる蓮葉三室戸寺          利 明
  70.函館は海のはざまに秋灯            方 舟
  85.敗けて泣き勝って汗拭く甲子園         Tiger 6
  103.六道の鐘を鳴らして夫を呼ぶ          翔 行
1点句(◎)
  07.畦道の行く先細し稲の花            山椒の香
  09.あるなしの風に声のせ法師蟬          昇 峰
  10.言ひ残すこともうなきや法師蝉         利 明
  15.園児らの帽子は黄色秋うらら          孤 山
  20.踊り果ていよよ闇濃し峡の村          昭 子
  46.聖堂の基壇に迫る秋の潮            利 明
  58.寺子屋や涙涙の終戦日             panapana
  61.点されて闇拡げゆく大文字           昇 峰
  65撫でて買ふ梨ふぞろひの朝の市         さんせん
  98.夕顔や三味の漏れ来る京町家          さんせん
  104.狼藉の跡二つみつ初嵐             昭 子
   (○)
  06.朝霧や吟詠渡る飛鳥川             利 明
  08.天の川瀬音微かに旅寝かな           昭 子
  12.裏山の雑木林や秋の声             孤 山
  28.草叢は暮れてなほ良し鉦叩           昇 峰
  40.出郷は昨日の如し盆の月            昭 子
  43.水平線は百八十度鰯雲             昇 峰
  48.千の風渡る花野に老ふたり           翔 行
  73.離れ家に風入れ閉づる夏の果          利 明
  77.独り居のAIマージャン長き夜          翔 行
  78.独り居や話しかけたし熱帯魚          panapana
  93.もくもくと兜太の如き雲の峰          麦 秋 
  95.やうやくに細き息つく今朝の秋         昭 子 
  96.八十路過ぎなほ矍鑠と生見魂          苦 瓜
  100.ゆっくりと奥入瀬下る竜田姫          翔 行
 105.路地裏をそぞろ歩けば秋の声          孤 山
無点句
  01.青嵐天守閣へは草履にて
  03.秋めきしラジオ体操声高し
  05.秋めくや小さき庭園枯山水
  11.うなじにも初秋風のしみわたる
  13.駅前に待ち人数多白雨かな
  14.枝豆や今さら消費税などに
  16.大投網湾にかけたる大花火
  17.桜桃を嬰に取らさむ肩ぐるま
  19.惜しまざる炎の祈り大文字
  21.カフェオレのほどよき甘さ秋の雲
  22.鉦叩風に消さるるほどの音
  23.鉦叩月命日の夜なれば
  24.枯芝や若人たちの夢の跡 
  25.伐り取りし今宵のすすき栗の枝
  27.草の実や犬の勲章七つ八つ
  31.けふの日はここら辺りに酔芙蓉
  32.金堂に唱和の声や朝曇
  33.郷よりの籾の香たかき今年米
  34.百日紅彩る頭上並木道
  35.三山のひとつ見上ぐる秋の雲
  37.散歩道雑草はびこる残暑かな
  38.歯科院の待合室の熱帯魚
  39.渋滞のテールランプや盆三日
  41.シンフォニーの「運命」もるる秋の宵
  42.新涼や笛いずこより京町屋
  45.砂浜をそぞろ歩くや秋の声
  47.蟬時雨徘徊さがす空の声
  49.送迎の養護施設や籐寝椅子 
  51.大文字燃えて絡める京の闇
  53.近道の墓苑を塞ぐ鶏頭花
  54.町内の小雨上がりの盆踊り
  55.月煌々寸劇のごと我が人生
  56.月の夜は心静かに書を開く
  57.デパ地下を抜けて残暑の大路かな
  59.灯台へ険しき磴や花海桐
  62.泥と汗大優勝旗この胸に
  63.亡き母に叱らる夢や秋立ちぬ
  64.夏の果て灯台目指し風の宿
  66.寝屋の窓いつぱい開けて今朝の秋
  67.廃校の跡に山百合溢れ咲く
  68.白雲やダム湖に遊ぶ残り鴨
  72.花木槿白き辺りや猫の墓 
  76.蜩や訪ふ人もなく苑の暮れ
79.ビロードのやうな産毛の桃頬に
80.降り止まぬ秋雨前線南下中
81.星ひとつ流れえにしのはかなさよ
82.赴任して朝涼やか雉を聞く
86.真青なる空仰ぎみる野分あと
87.麻酔覚め余生を得たりソーダ水
88.また来いよ来るぞ鍛錬雪の日も
90.湖の風山の風とも芒原
91.名月を仰ぎ歩むやよもすがら
92.眼の処置の最中に秋の雷響く
99.湯けむりや秋の初めの猿ヶ京
101.湯畑に靄たち秋の兆しかな
102.読み止しの「おくのほそ道」秋暑し

評点につきまして間違いがありましたら、お早めにお申し出ください。



選者(敬称略)
孤 山 山椒の香 panapana 利 明 翔 行 昭 子 Tiger6 麦 秋 苦 瓜 方 舟 昇 峰 しょうく さんせん 
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1
11ページ
17
さんせんさん
2019.8.30 12:32
さんせん選

 02.赤蜻蛉さきたま古墳の空青く
  さきたま風土記の丘を訪れた一句。赤と青のコントラストが目に浮かぶ。
 07.畦道の行く先細き稲の花
  畦道を覆い隠すように満開の稲の花。今年もきっと豊作だ!
 15.園児らの帽子は黄色秋うらら
  黄色い帽子のかわいいい園児たちの様子が秋晴の中に際立っている。
 29.くちなはの音なく沼を滑りけり
  夕暮れの沼を一匹の蛇が滑るように渡って行く。写生の行き届いた佳句。
 46.聖堂の基壇に迫る秋の潮
  聖堂を形づくっている基礎の石まで潮が満ちて来ている。幻想的な風景。
 74.早立ちの声山小屋に星月夜
  ご来光を観るために一足先に山小屋を離れたところ外は一面の星が輝いていた。息をのむ佳句。
 84.雪洞を二つ灯して盆支度
  あんどんの具合を確かめたりして盆の用意が進んで行く。
 104.狼藉の跡二つみつ初嵐
  吹き荒れたに違いない。いたずらな跡が残っている。そうだ昨日吹いたのは初嵐だったのだ。
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16
しょうくさん
2019.8.30 10:24
しょうく選

  09.あるなしの風に声のせ法師蟬
   ・あるなしの声という表現に惹かれました
  18.送火へ五山は闇を惜しまざり
   ・五山送り火の大きさが表現されている
  20.踊り果ていよよ闇濃し峡の村 
   ・郡上踊りの感じ、同感。
  36.三世代集ひし笑顔大西瓜
   ・小人数の増えたこの頃,三世代そろっての西瓜、同感。
  60.遠山は暮るるにまかせ鰯雲
   ・よく見かける風景
  75.早や三日語り残して茄子の牛
   ・盆の過ぎゆく速さの実感
  83.骨太の文字の掠れや秋灯
   ・秋の長くなった夜の心境
  89.また一人昭和の逝きて鱗雲
   ・送られてきた、訃報の実感
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15
昇峰さん
2019.8.30 9:57
44.芒野を分け結願の札所寺
ほっとした気持ちと達成感
52.壇ノ浦平家を偲ぶ今日の月
平家滅亡の日を満月に偲んでいる
65撫でて買ふ梨ふぞろひの朝の市
採り立ての梨か、美味しそうなのを選ぶ景
74.早発ちの声山小屋に星月夜
山頂の日の出を拝むためか、気持ちの華やぎ
83.骨太の文字の掠れや秋灯
秋灯下での書の勢い
84.雪洞を二つ灯して盆支度
迎え盆、次第に気持ちがこもる
89.また一人昭和の逝きて鱗雲
近い人から逝く淋しさ
94.貰湯をしての帰りや星月夜
昭和の思い出
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14
方舟さん
2019.8.29 18:53
04・秋めくや関所の跡をぬける風
〇私は箱根の関所を想像したが、上越あたりの関所でも良いかと思った、拔ける風が関所らしい。
18・送り火へ五山は闇を惜ししまざり
〇送り火の炎を引き立てるように五山の闇は深まっている。
29・くちなはの音なく沼を滑りけり
〇潜望鏡のように鎌首をたてて水面を泳ぐ青大将、子どもの頃は田舎でよくみた景色です。音なく滑るが実感です。
30・月光を纏うて立つや裸婦の像
〇「纒ひては」はウ音便で「纒うて」になります。翔行さんが(纒う)が良いと言ってましたが同じで
す。月光に耀く裸婦像の美しさを捉えた一句でした。
60・遠山は暮るるにまかせ鰯雲
〇遠山は暮れ、暮れなづむ空に殘る鰯雲の夕景に心惹かれます。
69・白桃の香仄かにノクターン
〇白桃の甘い香りとショパンのピアノ曲とのしゃれた取り合わせ、秋の夜の雰囲気。
71・八月や昭和を語る「拝謁記」
〇昭和天皇のお話しを綴った宮内庁長官の記録。戦中戦後、御苦労の多かった天皇の思いが胸に迫ります。
74・早立ちの声山小屋に星月夜
〇夜明けにはまだ早いが、晴天を迎えそうな空を見上げながら次の高峰にアタックする雰囲気が傳はって来る。
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13
苦瓜さん
2019.8.29 16:39
特撰.29.
秀句。02.12.70.71.103
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12
麦秋さん
2019.8.28 13:45
訂正遅れお詫び

58  終戦日、実は敗戦日だった。
両親から遠く離れ飢える日々であった。
多くの同級生も餓えで死んだ。

「特選】
58.寺子屋や涙涙の終戦日
秀句
08.天の川瀬音微かに旅寝かな
26.銀傘にこだまの声や敗戦忌
50.象鼻酒を賜ばる蓮葉三室戸寺
69.白桃の香仄かにノクターン
70.函館は海のはざまに秋灯
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11
Tiger 6さん
2019.8.28 8:47
特撰
61.点されて闇拡げゆく大文字
大文字の送り火の情景が出ていて素晴らしいと感じました。


入選
02.赤蜻蛉さきたま古墳の空青く
36.三世代集ひし笑顔大西瓜
43.水平線は百八十度鰯雲
48.千の風渡る花野に老ふたり
78.独り居や話しかけたし熱帯魚
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10
昭子さん
2019.8.27 20:39
特選
10.言ひ残すこともうなきや法師蝉
  法師ゼミの声は「つくづくおしい」と聞きなすようです。確かに
  地中からようやくでてきたのに数日後には命を終えると知ればその嘆きも
  むべなるかな、、、。その嘆きを受け止めて「何かまだ言いたいことが
  あるなら、、、」と寄り添っているような詠者の心が感じ取れる佳句だと
  思いました。
入選
04.秋めくや関所の跡を抜ける風
18.送火へ五山は闇を惜しまざり
28.草叢は暮れてなほ良し鉦叩
44.芒野を分け結願の札所寺
89.夕顔や三味の漏れ来る京町家
0人がいいねと言っています
9
翔行さん
2019.8.27 11:35
特選
30 月光を纏ひて立つや裸婦の像
   美しい裸婦像が眼前に浮かんでくる。 「月光を纏う」の表現が素晴らしい。
   私はこの句のように映像が出てくる表現を大事にしたい。
入選

02 赤蜻蛉さきたま古墳の空青く
73 離れ家に風入れ閉づる夏の果
93 もくもくと兜太のごとき雲の峰
97 山開き河童橋辺に音楽隊
105 路地裏をそぞろ歩けば秋の声
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8
利明さん
2019.8.27 10:53
特選
71.八月や昭和を語る「拝謁記」
  初代宮内庁長官の田島道治氏が昭和天皇との対話を
 詳細に記した「拝謁記」、深い悔恨と反省のお気持ち
 を表明したいと常々お考えになっていた天皇のお心内
 が偲ばれる。6日、9日、15日と八月は昭和を生きた人
 々にとって生涯忘れられぬ鎮魂の月。「八月」と「拝
 謁記」の取り合わせの妙に感服。

入選
 40.出郷は昨日の如し盆の月
 75.早や三日語り残して茄子の牛
 77.独り居のAIマージャン長き夜
 89.また一人昭和の逝きて鱗雲
 95.やうやくに細き息つく今朝の秋
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7
panapanaさん
2019.8.27 9:32
特選 97.山開き河童橋辺に音楽隊
     この時期の上高地の情景
     がよくわかるね素晴らしい句

入選   06. 26. 52. 85. 100.
0人がいいねと言っています
6
山椒の香さん
2019.8.26 21:31
特選
98.夕顔や三味の漏れ来る京町家
  路地裏通りに咲く鉢植えの夕顔と、古町の格子戸あたりから聴こえてくる
  お稽古の 三味の音。今日はおさらいの日でしょうか。

入選
29.くちなはの音なく沼を滑りけり
50.象鼻酒を賜ばる蓮葉三室戸寺
83.骨太の文字の掠れや秋灯
85.敗けて泣き勝って汗拭く甲子園
103.六道の鐘を鳴らして夫を呼ぶ
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5
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4
孤山さん
2019.8.26 19:59
特選
71 八月や昭和を語る「拝謁記」
入選
04 秋めくや関所の跡を抜ける風
74 早発ちの声山小屋に星月夜
89 また一人昭和の逝きて鱗雲
94 貰湯をしての帰りや星月夜
96 八十路過ぎなほ矍鑠と生身魂
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