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サークル句会

275.10月サークル句会①(09/26~10/10)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2019.10.8
十月前半のサークル句会の選句結果です。今月は選が多岐にわたって分散したせいか、最多点句の4点句が2句、3点句が4句となり、順位も多点句順に並べるだけにしました。来回は早くも晩秋を迎えます。そのうち紅葉は冬の季語になるかもしれません。

4点句(◎◎○○)
  38.残照のあかねに染まる芒原          さんせん
   (◎○○○)
  57.どの指も無駄なき動き松手入         昇 峰
3点句(◎◎◎)   
  58.豊の秋十勝平野の地平線           翔 行
  82.道の辺の仏花新し秋彼岸           昭 子
   (◎◎○)
  47.霜降や甲斐へ四十里塩の道          利 明
   (◎○○) 
  45.生と死は一画違ひ曼殊沙華          昇 峰
  94.山の湯や愁とけゆく虫時雨          昭 子
   (○○○)
  61.熱気球次つぎ浮かむ秋の空          方 舟
2点句(◎◎)
  06.足湯して異国人との秋の月          panapana
  49.空逝きし戦友の顔浮く鰯雲          翔 行
  64.野地蔵と丈を並べて曼殊沙華         昇 峰
  93.山小屋の夕餉どんぶりなめこ汁        方 舟
   (◎○)
  01.青北風の波形残せる砂丘かな         利 明
  51.竜田姫染め尽くしたる秩父郷         翔 行
  67.稲架の列景改まる小集落           昭 子
  70.被災地のブルーシートに秋の雨        翔 行
   (○○)
  40.秋水に色を映して逆さ富士          さんせん
  60.長月や万物の色深み行く           利 明
  72.ひとり旅車窓に稲田また稲田         panapana
  98.吉野ヶ里遺跡を囲む曼珠沙華         panapana
1点句(◎)
  12.鰯雲かぶる玄海島と島            panapana
  13.産土に還りし父祖や曼殊沙華         昭 子
  20.お互いに杖持ち散歩落葉径          麦 秋
  21.柿喰つて古き故郷をおぼろかな        麦 秋
  42.秋冷や枕辺に寄る猫の息           昭 子
  44.新米の湯気の漂ふ厨かな           翔 行
  52.丹田に力入るるや朝寒し           孤 山
  54.夫の杖高くひびきて菊日和          翔 行
  65.背景は青空がよし秋桜            利 明
  75.掘割に鰭まで見えて水の秋          さんせん
  77.真つ直ぐに昇る噴煙秋高し          孤 山
  78.松手入れ匂ひ広げて終へにけり        昇 峰
  91.連峰の車窓はるかに鰯雲           さんせん
  97.用水にふわりと落つる桐一葉         苦 瓜
   (○)
  05.秋の宵川面に映すネオン華          panapana
  07.畦道に溢るるばかり曼珠沙華         麦 秋
  08.粗壁に命養ふ蔦紅葉             方 舟
  10.一葉落ついたこの坐る呉座のすそ       苦 瓜
  18.遠望の唐津城や秋の色            panapana
  26.岸壁をときをり見せて霧奔る         昇 峰
  29.近未来めく川崎工場夜業の灯         昇 峰
  31.車椅子押す手に触るる秋ざくら        さんせん
  34.こだはりは男の意気地菊日和         孤 山
  56.取つときのぐい吞みに酌む新酒かな      方 舟
  76.松落葉旅の栞の朱印帳            昭 子
  83.み仏の慈眼遍く良夜かな           昭 子
  84.剥く前に大きな林檎絵手紙に         麦 秋
  85.武者駈せし鎌倉街道菊日和          翔 行
  99.余生といふ齢すこやか新酒酌む        方 舟
無点句
  02.秋草に隠れひそかに屁ひり虫
  03.秋の空稜線遙か友偲
  04.秋の日のアナログ時計ぼんと鳴る
  09.伊豆特急秋富士見むと席選ぶ
  11.今しがたふわりと桐の一葉おつ
  14.末枯の野面に立ちて夕日浴ぶ
  15.末枯の野にひつそりと無人駅
  16.枝先を棒でしばきて柚子を採る
  17.絵手紙に梨のころころ旨さうな
  19.大鳥居曼珠沙華に囲まれて
  22.数々の病あれども月に願
  23.買ひ溜めのティッシュペーパー冬隣
  24.髪揺らし頬撫でし風萩揺らす
  25.烏瓜ほんの少しの朱を含み
  27.茸めしや日本の秋の香り立つ
  28.銀杏の臭いが守る村社かな
  30.クリスマスツリーが踊る季節かな
  32.小牡鹿の上目遣ひや鹿煎餅
  33.コスモスをよけて小道の車椅子
  35.媚びるごと舞いて憩いて秋の蝶
  36.酒蔵の新酒を襟を正し汲む
  37.爽やかや美保の松原富士仰ぐ
  39.秋季展見惚れ作者に指導乞い
  41.秋天に一機また一機と基地の街
  43.白鷺や稲刈り跡のもみ拾い
  46.糟糠の妻にすすめる新酒かな
  48.爽籟やずずずずずずと地曳網
  50.ただ一つ日毎に黄ばむ木守柚子
  53.月に掌を合はする国に住まひけり
  55.露の玉飾り木々の葉朝日待つ
  59.長き夜や独り繙く歎異抄
  62.農に生く友ゐてとどく今年米
  63.軒先の花赤々と破れカンナ
  66.白鳥や湖面に映す山の陰
  68.バス往きて虫の闇なり奥明日香
  69.白球に歓声降るふる秋雨戦
  71.人もまた転がる石の野分かな
  73.故郷はふるさとの匂ひ柿実る
  74.豊年を祝ひて踊る朱の袴
  79.松手入れ終はりし風の機嫌かな
  80.満月を目指し白球ホームラン
  81.曼殊沙華畦吹く風の照り翳り
  86.名月や荒海に撒く金の砂
  87.名月やかつて慕ひし人の事
  88.紅葉狩り男滝女滝は音違へ
  89.紅葉の山並駆くる木霊かな
  90.竜安寺たそがるる庭秋惜しむ
  92.休み田や盗人萩に乗つ取られ
  95.夕空のひときは赤き曼殊沙華
  96.夕月夜帰港の船の一二隻

評点につきまして間違いがありましたら、お早めにお申し出ください。

選者(敬称略)
孤 山 麦 秋 利 明 Tiger6 翔 行 panapana 昭 子 苦 瓜 昇 峰 しょうく 方 舟 さんせん 
書き込み
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1
11ページ
13
さんせんさん
2019.10.14 14:01
さんせん選

01.青北風の波形残せる砂丘かな
  砂浜に残る風紋は大漁の証である青北風に違いない歓びの一句。
42.秋冷や枕辺に寄る猫の息
  忍び寄る寒さを良く表した良句。
44.新米の湯気の漂ふ厨かな
  新米を食べる期待に胸躍る姿が読み取れる一句になっている。
52.丹田に力入るるや朝寒し
  今朝の寒さに思わず下腹部に力を入れてしまったと言う日常を上手く切り取った一句。
64.野地蔵と丈を並べて曼珠沙華
  牧歌的な風景が浮かんでくる良句。
65.背景は青空がよし秋桜
  青空に向かってこそのコスモスが一番。
82.道の辺の仏花新し秋彼岸
  道のたもとの無縁墓に秋の草花が手向けられている秋彼岸の発見の一句。
93.山小屋の夕餉どんぶりなめこ汁
  山小屋で暖を取るにはなめこ汁がなにより。
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12
方舟さん
2019.10.13 20:47
20・お互いに杖持ち散歩落葉道
我が家、88歳と87歳の二人、片方が相手を助けるより、お互いが自己責任で生きて行く。
38・残照のあかねに染まる芒原
枯れかかる芒の残照に染まる景、
57・どの指も無駄なき動き松手入れ
無駄な松葉を摘み取ってゆく庭師の指は魔術師のように見える。
58・豊の秋十勝平野の地平線
麦、馬鈴薯、次々と実りのつづく十勝平野の広さ、
64・野地蔵と丈を並べて曼珠沙華
野仏、石塊と見違うような地蔵尊、曼珠沙華とその髙さを競う大きさが親しさを感じる
70・被災地のブルーシートに秋の雨
身近に見た風景、台風19号は秋の雨の雰囲気ではなかったが!
82・道の辺の仏花新し秋彼岸
64の一句と違い、付近の村人が新しい花を供えてくれている。
94・山の湯や愁ひとけゆく虫時雨
人里離れた山の鄙びた宿の露天風呂か、虫の声を聞き、ホッとした。
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11
しょうくさん
2019.10.13 19:05
しょうく選
   06.足湯して異国人との秋の月
     この頃たまに出会う風景、時事句として選びました。
   13.産土に還りし父祖や曼殊沙華
     曼殊沙華の姿に亡き父祖をおもう。
   21.柿喰つて古き故郷をおぼろかな
     少し渋みが残ったか気に故郷をおもう。
   49.空逝きし戦友の顔浮く鰯雲
     もうこういったことを感ずるかたは無くなったかなと思いました
   67.稲架の列景改まる小集落
     稲架を見かけることも少なくなってきてますね、そんな山の中の集落のスケッチ
   78.松手入れ匂ひ広げて終へにけり
     松手入れのあとの実感
   82.道の辺の仏花新し秋彼岸
     ふと見かけた道端のお墓、あたらしい花の香りを感じた 
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10
昇峰さん
2019.10.13 16:44
38.残照のあかねに染まる芒原
平凡に見えて意外と初心者には出来ない表現。
47.霜降や甲斐へ四十里塩の道
塩の道は雪深い内陸への重要な生活路、霜降の頃からは厳しい街道になる。
54.夫の杖高くひびきて菊日和
菊日和の斡旋が良い。
58.豊の秋十勝平野の地平線
気持ちの良い句。
75.掘割に鰭まで見えて水の秋
水澄むころの濠、良い写生句。
77.真つ直ぐに昇る噴煙秋高し
秋高しが不動。
91.連峰の車窓はるかに鰯雲
はるかにが句を曖昧にしているが景は美しい。
93.山小屋の夕餉どんぶりなめこ汁
取れたての滑子、美味しそう。
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9
苦瓜さん
2019.10.13 9:54
特撰。31
秀句。38.40.47.57.98
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8
昭子さん
2019.10.13 8:01
特選
47.霜降や甲斐へ四十里塩の道
塩の道は日本全国にいくつもある中、特に越後と信州を結ぶ千国街道が良く知られているようです。
長い道のり、当時の苦労はいかばかりかと思いつつ、「霜」と「塩」とが呼応して余情のある佳句と
思いました。

秀作
01.青北風の波形残せる砂丘かな
08.粗壁に命養ふ蔦紅葉
40.秋水に色を映して逆さ富士
60.長月や万物の色深み行く
99.余生といふ齢すこやか新酒酌む
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7
panapanaさん
2019.10.12 15:16
 特選 49.空逝きし戦友の顔浮く鰯雲
    戦中時代を偲ばせられます
    ご苦労様でした。

  入選 07. 29. 31. 61. 84.
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6
翔行さん
2019.10.12 15:01
特選
06 足湯して異国人との秋の月
   増えつつある外人客に対する「おもてなし」を強調する句で
   今後の日本人として必要・不可欠の心構えであろう。
入選
10 一葉落ついたこの座る茣蓙のすそ
45 生と死は一画違い曼殊沙華
67 稲架の列景改まる小集落
76 松落葉旅の栞の朱印帳
94 山の湯や愁とけゆく虫時雨
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5
Tiger 6さん
2019.10.12 14:42
特選
97.用水にふわりと落つる桐一葉
  情景が思い浮かべます。
入選
05.秋の宵川面に映すネオン華
61.熱気球次つぎ浮かむ秋の空
72.ひとり旅車窓に稲田また稲田
85.武者駈せし鎌倉街道菊日和
94.山の湯や愁とけゆく虫時雨
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4
利明さん
2019.10.12 10:48
特選
45.生と死は一画違ひ曼殊沙華
  「生」は五画、「死」は六画、生まれてから九十年近くの間に、
  一画を加えて、齢を閉じる。その一画が重い、曼殊沙華との取り
  合わせが言い得て妙。

入選
26.岸壁をときをり見せて霧奔る
56.取つときのぐい吞みに酌む新酒かな
57.どの指も無駄なき動き松手入
61.熱気球次つぎ浮かむ秋の空
83.み仏の慈眼遍く良夜かな
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3
麦秋さん
2019.10.12 10:07
特選
12.鰯雲かぶる玄海島と島
風景が大きい。多くの島の風景が見える。

秀句
18.遠望の唐津城や秋の色
34.こだはりは男の意気地菊日和
51.竜田姫染め尽くしたる秩父郷
72.ひとり旅車窓に稲田また稲田
98.吉野ヶ里遺跡を囲む曼珠沙華
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2
孤山さん
2019.10.12 9:19
特選
58 豊の秋十勝平野の地平線
  穀蔵である十勝平野の豊穣が目に浮かぶ
秀作
38 残照のあかねに染まる芒原
45 生と死は一画違ひ曼珠沙華
57 どの指も無駄なき動き松手入
60 長月や万物の色深み行く
70 被災地のブルーシートに秋の雨
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1
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