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サークル句会

276.10月サークル句会②(10/11~10/25)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2019.10.24
十月後半のサークル句会の選句結果です。選が分散する傾向は今月も変わらず、多点句はsecchanさんの5点句にとどまりました。来回は11月になり、8日(金)は立冬です。気温は18度前後のもっとも過ごしやすい小春日が続きそうです。また、たくさんの佳句をお寄せください。

一席 5点句(◎○○○○)
  35.金木犀旧街道の陣屋跡             secchan
二席 4点句(◎◎○○)
  12.在りし日の友の住まひやそぞろ寒        panapana
  28.寒村と言えど華やぐ柿すだれ          昭 子

3点句(◎◎◎)
  69.手捻りのぐい呑み馴染む夜長かな        利 明
  98.弥勒仏の伏目の深き秋思かな          昇 峰
   (◎◎○)
  40.渓流に淡き影置く紅葉かな           孤 山
  58.仙石原風とひとつになる芒           翔 行
2点句(◎◎)
  111.揺れ揺れて形整ふる青ふくべ          利 明  
   (◎○)
  16.一病も友と思わむ菊枕             昭 子
  41.月光のシャワー浴ぶるや千枚田         孤 山
  50.出荷待つ果樹に非情の野分かな         さんせん
  74.共に背をまろく月夜の影法師          方 舟
  75.団栗を拾ふ昔を拾ふごと            昇 峰
  86.冬近し肩を寄せ合ふ道祖神           昇 峰
  91.満水となりしダム湖や鴨の陣          方 舟
  100.名城を包む香りや菊花展            さんせん
  104.山間の猫の駅長鰯雲              panapana
  108.破蓮や五位の一声潟暮るる           昭 子
   (○○)
  46古民家に庄屋の名残萩の門            山椒の香
  72.豆腐屋の間口まで湯気今朝の冬         昇 峰
  90.曲家に馬の嘶く星月夜             昇 峰
  92.満天の星降るごとし島の秋           昭 子
  103.焼銀杏割ればさみどり匂ひけり         昇 峰
  107.山の影澄んで秩父の秋深む           方 舟
  109.夕空に雁行陣や露天風呂            孤 山
1点句(◎)
  07.飛鳥美人色なき風を胸元に           山椒の香
  10.雨台風旅情は地獄に千曲川           翔 行
  13.石垣に長剣構え竈馬              苦 瓜
  31.階は一方通行萩の寺              利 明
  32.旧交の席温かし荒走り             昭 子
  43.黄落や浅草走る人力車             panapana
  49.秋霖や時重ねゆく蔵の街            昭 子
  51.背負籠の大きすぎるや茸狩           利 明
  61.それぞれに工夫のかかし千枚田         さんせん
  68.露草の藍に露あり朝の影            方 舟
  73.飛魚北風や平戸の瀬戸を漁り舟         利 明
  79.寝そべつて尾根を遠見の捨案山子        さんせん
  93.万葉の回廊軋むそぞろ寒            panapana
  101.紅葉せる小鹿野の里の能舞台          翔 行
  110.夕月夜残業終へしこの一路           麦 秋
   (○)
  09.あの頃は七輪で焼く秋刀魚かな         苦 瓜
  19.宇治川の奔流白し夕紅葉            山椒の香
  22.落葉舞ふバテレンの島殉教碑          翔 行
  24.回廊に足音響くそぞろ寒            panapana
  25.風騒ぐ空晩秋のプラタナス           昇 峰
  26.かりがねの一波二波三波空覆ふ         孤 山
  30.菊繚乱即位を祝ふ秋津州            翔 行
  33.金木犀香り舞降る小径かな           panapana
  59.素謡の稽古終わりて走り蕎麦          山椒の香
  67.単線の草のあまたに虫しぐれ          苦 瓜
  78.乳腺の異常の告知身にぞ入む          山椒の香
  81.バーボンのグラスを置けば虫の声        孤 山
  87.冬めくや峠を越へて診療所           panapana
  88.煩悩を風に放ちつ秋遍路            昭 子
  113.立冬の山幾重にも青連ね            昇 峰
  114.老猫の日向に丸く冬隣             昭 子
無点句
  01.赤城嶺に生れて広ごる鰯雲
  02.秋風や獏を見し夜の夢不思議
  03.秋篠に双塔の跡すがれ虫
  04.秋の浜賑わいの残渣足裏に
  05.秋深し登校児童小走りに
  06.朝霧に街並深く埋まりけり
  08.畦道に溢るるばかり曼珠沙華
  11.雨燕大群なして帰り行く
  14.石垣の崩れしままや花桔梗
  15.一山を朱に染めあげし紅葉かな
  17.色変へぬ松や祝砲即位礼
  18.色鳥来雀仲間に入れやうか
  20.海近し白萩咲けば紅萩も
  21.大刈田鳥吹かれ来て吹かれ去る
  23.海峡の風と来てゐる小鳥かな
  27.川砂を土産に残し秋出水
  29.岸壁に太公望や鰯雲
  34.金木犀零れ残香微かなり
  36.草の絮飛んで重機の道普請
  37.下り鮎跳ねつ光りつ大井川
  38.車座の無礼講なり濁り酒
  39.ケーキ食べ犬のお散歩港見え
  42.小海線の余光の景に秋惜しむ
  44.碁敵の相手を頼み衣被
  45.古希越へて傘寿も近し大花野
  47.山頂に立てば釣瓶落としかな
  48.秋爽や無人の島の風の声
  52.新蕎麦や江戸を偲ぶも寄席帰り
  53.新米の香りほっこり握り飯
  54.新涼や駅頭に立つ宣教者
  55.垂直に写仏の筆や秋澄めり
  56.すがれ虫緩和病棟灯の消ゆる
  57.ストライ~ク響くドームにせまる秋
  60.そちこちの庭師の音や秋の暮
  62.退院の寄り道に食ぶ走り蕎麦
  63.台風の猛威に奮え出ず手足
  64.田終ひの落ち穂に群るる稲雀
  65.賜りしほつかほか薩摩薯
  66.だんご喰い外語氾濫浅草寺
  70.点滴の針にテープを身にぞ入む
  71.通されて間合いのよろし走り蕎麦
  76.長き夜や朝刊の来る音がして
  77.南禅寺池にしだるる紅葉かな
  80.野分後思ひで連れて去りにけり
  82.葉隠れに青柿一つ光るかな
  83.初霜や自然にできし人の道
  84.葉芭蕉の大きく揺れて止まらず
  85.病窓をかすめ飛び行く帰燕かな
  89.前へ前桜戦士の響く声
  94.水に映える斑増やして杜鵑草
  95.味噌添へし生姜も薄き紅さして
  96.道端の露草にことさらいとほしみ
  97.見舞して心の傷む野分かな
  99.胸たたく女医の指先黄落期
  102.紅葉燃ゆ安芸の宮島朱の鳥居
  105.病癒へコスモス揺れる我家へと
  106.山寺の句碑に偲びし芭蕉の忌
  112.終わりなく湧きて濁らず秋の水
 

評点につきまして間違いがありましたら、お早めにお申し出ください。
選者(敬称略)
孤 山 secchan 麦 秋 翔 行 Tiger6 山椒の香 利 明 panapana 苦 瓜 しょうく 昭 子 昇 峰 さんせん
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1
11ページ
16
さんせんさん
2019.10.29 13:09
さんせん選

 16.一病を友と思はむ菊枕
  無病息災よりも一病を持っていた方が長生きできる。菊枕のあっ旋が見事。
 28.寒村と言えど華やぐ柿すだれ
  過疎化が進んでいる村にも柿を吊すこの時期だけは華やいで見える。写生の行き届いた一句。
 40.渓流に淡き影置く紅葉かな
  見たままを俳句にしたためた写生句の模範。
 58.仙石原風ひとつになる芒
  一陣の風に揺れる芒が仙石原の雄大さをより際立たせる一句。
 74.共に背をまろく月夜の影法師
  老夫婦の月見が手に取るように描かれた佳句。
 91.満水となりしダム湖や鴨の陣
  長雨でダム湖は満水になってもやって来た鴨たちは泰然自若に見える観察が行き届いた秀句。
 93.万葉の回廊軋むそぞろ寒
  古刹のきしむ廊下に立っているとより一層寒さが身にしみてくる。体感に根ざした一句。
 111.揺れ揺れて形整ふる青ふくべ
  揺れているうちに瓢箪に見えてきたウィットに富んだ一句。
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15
昇峰さん
2019.10.29 12:55
31.階は一方通行萩の寺
  境内の込み具合と萩の乱れ咲く様が想像される。
35.金木犀旧街道の陣屋跡
  陣屋跡の端正な佇まいと金木犀の香りの芳しさ。
43.黄落や浅草走る人力車
  黄落の街を走る人力車、浅草ならではの風景。
49.秋霖や時重ねゆく蔵の街
  秋の長雨に歴史ある蔵街の佇まいが調和している。
69.手捻りのぐい呑み馴染む夜長かな
  秋の夜長はぐい飲みがやめられない。手捻りなら尚更だ。
73.飛魚北風や平戸の瀬戸を漁り舟
  飛魚(あご)の季節、島を吹く強いひんやりとした風、絵のような美しさと厳しい暮らし。
100.名城を包む香りや菊花展
  季語がよく効いて美しい光景。
108.破蓮や五位の一声潟暮るる
  干潟に破蓮は若干疑問だが、一幅の墨絵のような景。
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14
昭子さん
2019.10.29 9:02
特選
13.石垣に長剣構え竈馬
「石垣」はたぶんお城の崩れかけた石垣。そこにふと見つけた竈馬、、触角はまるで剣を構えているかのよう、古武士の一人が彷徨い出てきたのか、、、。
幻想をユーモアで味付けした、秀句と思いました。

秀作
24.回廊に足音響くそぞろ寒
35.金木犀旧街道の陣屋跡
67.単線の草のあまたに虫しぐれ
74.共に背をまろく月夜の影法師
113.立冬の山幾重にも青連ね 
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13
方舟さん
2019.10.28 20:14
28・寒村といえど華やぐ柿すだれ
柿すだれくらいしか華やぐ彩が無かった
32・旧交の席温かし新走り
同窓会・OB会親族以上の交わりもあり
40・渓流に淡き影置く紅葉かな
濁流の水害を免れた渓流の美しさ
50・出荷待つ果樹に非情の野分かな
テレビの放映を見て涙しました
69・手捻りのぐい吞み馴染む夜長かな
夜長に馴染み飲み過ぎませんように
86・冬近し肩を寄せ合ふ道祖神
一年中肩を寄せ合ってますが、今頃みるとほのぼのとする
98・弥勒仏の伏し目の深き愁思かな
よく観察されてます。伏し目に在して愁思を思わせます
101・紅葉せる小鹿野の里の能舞台
お芝居や演芸の盛んな土地柄と聞いております。
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12
削除されました。
11
しょうくさん
2019.10.28 15:42
しょうく選
     07.飛鳥美人色なき風を胸元に
     12.在りし日の友の住まひやそぞろ寒
     58.仙石原風とひとつになる芒
     61.それぞれに工夫のかかし千枚田
     68.露草の藍に露あり朝の影
     75.団栗を拾ふ昔を拾ふごと
     79.寝そべつて尾根を遠見の捨案山子
     111.揺れ揺れて形整ふる青ふくべ
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10
苦瓜さん
2019.10.28 8:22
特撰。51
 そうは採れません
秀句。25.50.72.103.108
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9
panapanaさん
2019.10.27 21:16
特選 110.夕月夜残業終へしこの一路
    遠き日の吾を振り返る思いです.

入選  28. 40. 72. 88. 100.
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8
利明さん
2019.10.27 17:39
特選
12.在りし日の友の住まひやそぞろ寒
  年を召された作者は今は亡き親しき友の旧家を尋ねられ、
 友と親しく語り合った友の部屋などを見るにつけ、秋思に
 駆られている。自身の老いと重ね合わせながら…。
入選
46古民家に庄屋の名残萩の門
59.素謡の稽古終わりて走り蕎麦
75.団栗を拾ふ昔を拾ふごと
90.曲家に馬の嘶く星月夜
91.満水となりしダム湖や鴨の陣
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7
山椒の香さん
2019.10.26 18:31
特選
98.弥勒仏の伏目の深き秋思かな
昭和30年代、京大生が太秦の広隆寺の弥勒菩薩のあまりにも薬指の美しさにほれて。折ってしまった事件がありました。この仏様は指と伏し目の位置が絶妙と思います。それにしても 伏目の深き がお上手です。

入選
12.在りし日の友の住まひやそぞろ寒
35.金木犀旧街道の陣屋跡
58.仙石原風とひとつになる芒
81.バーボンのグラスを置けば虫の声
114.老猫の日向に丸く冬隣
0人がいいねと言っています
6
Tiger 6さん
2019.10.26 17:33
特撰
10.雨台風旅情は地獄に千曲川
台風情報で著名な川の名称が出る度に同じ思いをしています。

秀句
28.寒村と言えど華やぐ柿すだれ
33.金木犀香り舞降る小径かな
41.月光のシャワー浴ぶるや千枚田
103.焼銀杏割ればさみどり匂ひけり
104.山間の猫の駅長鰯雲
0人がいいねと言っています
5
翔行さん
2019.10.26 17:01
特選
41 月光のシャワー浴ぶるや千枚田
   状景が目に浮かぶ。 「月光のシャワー」が効いている。
入選
19 宇治川の奔流白し夕紅葉
35 金木犀旧街道の陣屋跡
86 冬近し肩を寄せ合ふ道祖神
92 満天の星降るごとし島の秋
107 山の影澄んで秩父の秋深む
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4
麦秋さん
2019.10.26 13:03
特選
104.山間の猫の駅長鰯雲

ぼのぼのとした句

秀句
09.あの頃は七輪で焼く秋刀魚かな
26.かりがねの一波二波三波空覆ふ
78.乳腺の異常の告知身にぞ入む
107.山の影澄んで秩父の秋深む
109.夕空に雁行陣や露天風呂
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3
secchanさん
2019.10.26 10:29
特選
弥勒仏の伏目の深き秋思かな

中宮時の弥勒菩薩のお顔が目に浮かびました。
2年前の秋に訪ねた日のことを思い出しました。

秀句
12。16。22。30。109
0人がいいねと言っています
2
孤山さん
2019.10.26 10:04
特選
69 手捻りのぐい吞み馴染む夜長かな
  愛用の杯で夜長を楽しむ姿が目に浮かぶ
秀作
35 金木犀旧街道の陣屋跡
46 古民家に庄屋の名残萩の門
87 冬めくや峠を越へて診療所
90 曲屋に馬の嘶く星月夜
92 満天の星降るごとく島の秋
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1
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