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サークル句会

277.11月サークル句会①(10/26~11/10)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2019.11.9
十一月前半のサークル句会の選句結果です。一席は、さんせんさんの落葉句で8点句、二席は、panapanaさんの秋の暮句で5点句、三席は、さんせんさんの紅葉句の5点句でした。いずれも、写生句、人事句の形を取りながら俳句の骨法とも言える定型のリズムの整った形の美しい佳句です。来回は早くも年末になります。健康に留意して沢山の健吟をお寄せください。

一席 8点句(◎◎◎○○○○○)
  46.作務僧の箒に余る朴落葉              さんせん
二席 5点句(◎◎◎○○)
  114.老々の断捨離遅々と秋の暮             panapana
三席 5点句(◎○○○○)
  17.奥入瀬のしぶきに煙る渓紅葉            さんせん

4点句(◎○○○)
  94.ポケットの外れ馬券や神の留守           昇 峰
3点句(◎◎○)
  24.茅葺きの屋根の点検冬隣              panapana
  37.木枯しの過ぎて明るき雑木山            昇 峰
   (◎○○)
  104.夕映えや播磨の海の牡蠣いかだ           翔 行
2点句(◎◎)
  12.一葉の喪中の知らせ冬に入る            方 舟
  98.身に沁むや担当医師のその一語           麦 秋
   (◎○)
  06.熱燗や遺影を前に独り酌む             孤 山
  19.奥の院望む小橋や冬紅葉              さんせん
  82.晩年の時きざぬむかに添水鳴る           山椒の香
  109.ラガーらは敵を讃えてノーサイド          山椒の香
1点句(◎)
  01.青空に朱一点の木守柿               secchan
  02.仰のけに睨み利かする捨案山子           利 明
  05.足許の小さなしぶき冬の雨             孤 山
  09.斑鳩の塔を梯子や秋うらら             利 明
  11.一村の家並続いて柿すだれ             方 舟
  22.徒で往く望み叶えて秋遍路             苦 瓜
  25.枯るるほど朱を深めたる烏瓜            翔 行
  26.枯れ瓢を軒に吊して子規忌かな           麦 秋
  28.寒月に濡れし甍や被災の地             翔 行
  31.霧晴れて幟はためく帰漁船             山椒の香
  41.小春日や徘徊人とまた出会ひ            panapana
  67.杖つきて公園歩む小春かな             麦 秋
  69.凸凹の薬缶や母校ラグビー部            山椒の香
  74.団栗を拾ひて偲ぶ女坂               panapana
  85.灯の一つ峡の湯宿は霧ごめに            山椒の香
  111.立冬の青空に舞うこうのとり            secchan
   (○)
  04.秋深し日溜りベンチの二人ずれ           しょうく
  07.飴色の大根うまし赤暖簾              さんせん
  20.落葉踏み巡る嵯峨野や夕日影            さんせん
  45..コンパスで円を画くや冬ぬくし           孤 山
  48.三度目の禁酒の決意神の留守            昇 峰 
  65.丹波路へ車窓に映る冬紅葉             secchan
  68.杖をつき鐘の余韻や秋遍路             panapana
  71.床の間に林檎山積み独り者             翔 行
  84.一葉落ついたこの坐る呉座のすそ          苦 瓜
  91.故郷の夕陽に映へる柿たわわ            panapana
  95.丸池の逆さ紅葉や空の青              翔 行
  96.巫女さんの化粧の薄し神の留守           翔 行
  101.もてなしのメガネの曇るきりたんぽ         さんせん
  105.夕日浴び祝賀御列二重橋              Tiger 6
  108.寄鍋や窓打つ夜風絶え間なく            山椒の香
無点句
  03.秋惜しみビル浮くごとく巨船来る
  08.主なき庭一面に石蕗の花
  10.一茶忌や彼の心底を思ひやる
  13.犬逝けば一人の音の落葉道
  14.インゴールの顔は歪んでラガーマン
  15.美しき火もて銀杏焼きにけり
  16.枝先を刺して紅葉の茶室かな
  18.奥殿の小橋をたたく初時雨
  21.尾を垂れて散歩の犬や雪もよひ
  23.鴨川の河原飛び交うゆりかもめ
  27.考える先横切りし赤とんぼ
  29.寒中のリハビリ歩行おぼつかな
  30.神無月碧空磨き鳶の円
  32.銀杏を拾ふ母子や黄にまみれ
  33.蔵に影映し彩る柿すだれ
  34.蔵の灯の蛇の目に搖るる新走り
  35.公園のジャングルジムや落葉舞ふ
  36.五右衛門の墓に卒塔婆秋深し
  38.木枯しの吹き残したる閻魔堂
  39.御即位を祝ふ山河照紅葉
  40.小春日や立ちて眠れる御崎馬
  42.細やかに菊の手入れする古老かな
  43.子より親着飾りゐるや七五三
  44.転び起き進んで迷う吹雪く路
  49.死闘なり負傷のラガー置き去りに
  50.児童等の駅舎見学小春かな
  51.締りよき白菜ひとつ猫車
  52.霜の朝スマホで済ます病見舞い
  55.少年クラブの付録や青写真
  57.死を前に医者に強がり大晦日
  58.神宮の参道に積む新酒樽
  59.新海苔の商標「山」の文字一二
  60.摂社より本殿までの曼珠沙華
  61.大根で一度はしたき道案内
  62.大根煮る明日のことしか考へず
  63.竹筆の文字の掠れや灯親し
  64.単線の鉄路の軋み秋深し
  70.天高し人、人、人の航空ショウ
  72.歳三の碑に散る桜紅葉かな
  73.団栗を曾孫と共に拾いけり
  75.何ひとつ変らぬ暮し神の留守
  76.初紅葉鳥羽僧正の戯画を見て
  77.初雪と天気予報や空仰ぐ
  78.初雪や心に沁むる童唄
  79.遥かより夕べの鐘や枯木立
  81.晩秋をぼんやりともす山家の灯
  86.悲報続く吹きて止まざる秋の風
  87.病院へ行くも帰るもそぞろ寒
  88.冬霞スカイツリーの拔きんでる
  89.冬めくや眼鏡の玉を布で拭く
  90.冬めくや山並ははやセピア色
  92.包丁の研ぎより戻る神の留守
  97.港町霧笛の響き夢現
  99.剥く前にに大きな林檎絵手紙に
  100.村人の口を噤むや茸山
  102.モンローのスカーレットや天狗茸
  103.山守の冬支度する剣山
  106.夕陽背にひとり佇む秋の暮
  110.ラグビーのガッツポーズに独走す
  113.老犬を連れて落ち葉の滑り止め

評点につきまして間違いがありましたら、お早めにお申し出ください。

選者(敬称略)
孤 山 麦 秋 山椒の香 secchan 翔 行 利 明 苦 瓜 Tiger6 panapana 昇 峰
 方 舟 しょうく さんせん 

選句中(敬称略)
昭 子
書き込み
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1
11ページ
15
さんせんさん
2019.11.14 18:12
さんせん選

 02.仰けに睨み利かすや捨案山子
  刈入れが済んで捨てられた案山子の意地、俳諧味の溢れた一句。
 12.一葉の喪中の知らせ冬に入る
  喪中ハガキの届く季節のもの悲しさを詠った佳句。
 25.枯るるほど朱を深めたる烏瓜
  枯れ木に纏わる烏瓜の朱に心奪われた観察眼が利いている一句。
 69.凸凹の薬缶や母校ラグビー部
  これ程ラクビーが注目を集めるとは!母校のラクビー部を訪ねると昔ながらの凸凹の薬缶が転がっていた、懐かしさの籠もった一句。
 85.灯の一つ峡の湯宿は霧ごめに
  霧に包まれてぼんやり灯のともった峡の湯宿の情景が良く描かれた観察の行き届いた一句。
 104.夕映えや播磨の海の牡蠣いかだ
  夕映えに染まった播磨の海に浮かんだ牡蠣いかだ、はっとする美しさを切り取った佳句。
 109.ラガーらは敵を讃えてノーサイド
  ラクビーならではのノーサイドすがすがしい一句。
 114.老々の断捨離遅々と秋の暮
  思い出の品を前に整理もままにならない、心情に根ざした秀句。
 
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14
しょうくさん
2019.11.14 10:15
しょうく選
    09.斑鳩の塔を梯子や秋うらら
      斑鳩を歩くと、秋の日を浴びた幾つもの塔に出会う、その風景が目に浮かんだ
    12.一葉の喪中の知らせ冬に入る
      葉書を手にああ今年も終わりが近いか、胸の奥が冷たくなる。
    37.木枯しの過ぎて明るき雑木山
      すっかり木枯らしが持ち去った木の葉、雑木山が明るくなった
    46.作務僧の箒に余る朴落葉
      作務衣の僧が懸命に、然しその大きさにもてあましている朴の落ち葉。
    53.秋色や名もなき山の錦かな
      里山を錦に染めて、ああ秋深しそんな風な姿
    74.団栗を拾ひて偲ぶ女坂
      子供の頃拾った団栗‥‥あれは静かな女坂だった
    82.晩年の時きざぬむかに添水鳴る
      晩年の時間は、早くそして遅く,添水が時を刻む
    94.ポケットの外れ馬券や神の留守
      ああまた外れたか、師匠がないな、守護神は留守。
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13
方舟さん
2019.11.14 9:48
01・青空に朱一点の木守柿
よく詠まれている景色ですが朱一点が効いている。
22・徒で徃く望み叶えて秋遍路
徒遍路は日時も掛かり、望み叶えてが良い。
24・茅葺の屋根の点検冬隣
降雪、強風に耐えるか、冬に備える。
37・木枯らしの過ぎて明るき雑木山
木枯らしにより葉も散り盡くした雑木山の陽差し。
46・作務僧の箒に余る朴落葉
朴の葉は大きく、普通の箒では確かに扱いかねる。
66・茶の花や日々是好しと禅の寺
禅宗の僧が良く書いてくれる軸。お茶の花との取り合わせが良い
98・身に沁むや担当医師のその一語
慣れ親しんだ担当医の一語だけに、身に沁む。
107・柚子味噌や記憶の底の母の味
一生忘れる事の無い味、記憶の底が巧い。
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12
昇峰さん
2019.11.14 9:03
05.足許の小さなしぶき冬の雨
足もとのしぶきに寒さを感じている。
06.熱燗や遺影を前に独り酌む
残された連れ合いの孤独。
19.奥の院望む小橋や冬紅葉
美しい景。
24.茅葺きの屋根の点検冬隣
冬の厳しい豪雪地帯か。
28.寒月に濡れし甍や被災の地
濡れたように光る甍、月の涙を思わせる。
46.作務僧の箒に余る朴落葉
作務僧の手古摺っている様に俳諧味。
47.山荘の薪割る音や冬に入る
類型はありそうだがしっかりとした作り方。
67.杖つきて公園歩む小春かな
小春らしい景。
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11
panapanaさん
2019.11.12 21:25
特選 31.霧晴れて幟はためく帰漁船
   霧の晴れ間に大漁旗を掲げて次々
   帰港する光景がまぶたに浮かびます
 
入選 06. 19. 65. 68. 105.
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10
Tiger 6さん
2019.11.12 21:00
特撰
41.小春日や徘徊人とまた出会ひ
  朝夕の散歩の時の間々有る光景? 相手もこちらを徘徊人とまた出会ひ と見てるかも?
入選
04.秋深し日溜りベンチの二人ずれ
53.秋色や名もなき山の錦かな
71.床の間に林檎山積み独り者
107.柚子味噌や記憶の底の母の味
114.老々の断捨離遅々と秋の暮
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9
削除されました。
8
苦瓜さん
2019.11.12 11:15
特撰。111
秀句。07.17.46.91.108
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7
利明さん
2019.11.12 9:27
特選
26.枯れ瓢を軒に吊して子規忌かな
  根岸の子規庵には、今も毎年糸瓜が実る。
  子規の辞世三句に詠まれた、糸瓜も今は枯れて風に
  揺れるのみ、子規忌を枯れた糸瓜をわが軒に吊るし
  偲ぶのも俳人ならでは…。
入選
46.作務僧の箒に余る朴落葉
48.三度目の禁酒の決意神の留守
80.半眼にみ仏おわす小六月
94.ポケットの外れ馬券や神の留守
114.老々の断捨離遅々と秋の暮
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6
翔行さん
2019.11.11 22:35
特選
114 老々の断捨離遅々と秋の暮
    思い出が残ってなかなか整理が出来ませんね。
    良く解ります。
入選
17 奥入瀬のしぶきに煙る渓紅葉
66 茶の花や日々是好と禅の寺
84 一葉落ついたこの座る茣蓙のすそ
94 ポケットの外れ馬券や神の留守
101 もてなしのメガネの曇るきりたんぽ















 
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5
secchanさん
2019.11.11 20:43
特選
奥入瀬のしぶきに煙る渓紅葉

新緑の奥入瀬を訪ねたことがありますが、
紅葉の頃はさぞ美しく、このような
光景が楽しめるだろうと目に浮かびます。

秀句

37。46。83。95。104
0人がいいねと言っています
4
山椒の香さん
2019.11.11 16:58
特選
98.身に沁むや担当医師のその一語
  進行がんです。余命半年。手遅れです。ステージⅣです。何れも、聞く方にとってその
  一語は悲惨です。下五がお上手
入選
20.落葉踏み巡る嵯峨野や夕日影
45.コンパスで円を画くや冬ぬくし
46.作務僧の箒に余る朴落葉
80.半眼にみ仏おわす小六月
96.巫女さんの化粧の薄し神の留守
0人がいいねと言っています
3
削除されました。
2
麦秋さん
2019.11.11 11:45
特選
11.一村の家並続いて柿すだれ
なつかしい風景です。

秀句
17.奥入瀬のしぶきに煙る渓紅葉
47.山荘の薪割る音や冬に入る
82.晩年の時きざぬむかに添水鳴る
107.柚子味噌や記憶の底の母の味
109.ラガーらは敵を讃えてノーサイド
0人がいいねと言っています
1
孤山さん
2019.11.11 10:30
特選
114 老々の断捨離遅々と秋の暮
   実感です
秀作
17 奥入瀬のしぶきに煙る渓紅葉
24 茅葺の屋根の点検冬隣
46 作務僧の箒に余る朴落葉
94 ポケットの外れ馬券や神の留守
104 夕映えや播磨の海の牡蠣いかだ
   
0人がいいねと言っています
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1
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