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サークル句会

280.12月サークル句会②(12/11~12/25)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2019.12.23
十二月後半のサークル句会の選句結果です。一席は、昭子さんの「冬の海」句の5点句、二席は利明さんの「枯木」句の5点句、三席は、利明さんの「大根干す」句と、さんせんさんの「柚子湯」句の4点句でした。一席は、たいへん美しい夜景ですが、「や」切れなら「星降るごとき」、「漁火の」なら「星降るごとし」としたいところ。もっとも好みの問題かもしれません。

一席 5点句(◎◎◎○○)
  04.漁火や星降るごとし冬の海             昭 子
二席 5点句(◎◎○○○)
  87.北溟の海鳴り聴くや枯木宿             利 明
三席 4点句(◎◎○○)
  44.大根干す背に恃みの比良比叡            利 明
  56.湯治場の心づくしの柚子湯かな           さんせん

3点句(◎◎○)
  06.老いてなほ二人三脚根深汁              孤 山
  19.久闊の友の便りや冬ぬくし               昭 子
   (◎○○)
  30.サイレンの音を遠くに霜夜かな           方 舟
  47.茶の花や錆びし門扉の屋敷跡            さんせん
2点句(◎◎) 
  11.風一陣四方に旅立つ木の葉かな           昭 子
  22.朽ちつつもなほ色尽す冬紅葉            昇 峰
  31.眼科外科内科に通ひ年迫る             山椒の香
  42.捨て難き物の数多や年用意              翔 行
   (◎○)
  12.数へ日の一日預かる幼児かな            昇 峰
  48.茶柱をじつと見詰むる冬至かな           孤 山
  73.ひいふうみ孫と唱える柚子湯かな          昭 子
  81.冬の蝶朽葉を友に翅休め              しょうく
   (○○)
  13.数へ日や闇へ打ち込む六つの鐘           利 明
  21.崩れたる野仏かくす霜柱               さんせん
  39.重連の貨物列車や雪激し              孤 山
  101.雪晴の空を仰ぐや鳶の笛             孤 山
1点句(◎)
  01.握手して笑顔で応ふ冬ぬくし             山椒の香 
  17.北風が夕影攫い辻地蔵               しょうく
  18.北塞ぐ合掌村のかいこ部屋             さんせん
  35.散策に深き帽子や今朝の冬             麦 秋
  45.鯛焼きの匂ひ乗り来る路線バス           利 明
  53.本堂の揺るる香煙隙間風              山椒の香
  54.トイレにもカレンダー掛け年用意          翔 行
  64.脱ぎ捨てし仮面のごとく朴落葉           利 明
  69.馬車道や昭和の残る冬館              昇 峰
  84.風呂吹きの舌を冷ませる角打ちぞ          方 舟
  85.ページ繰る指を残して日向ぼこ           さんせん
  88.星の降る白川郷の雪囲               panapana
  93.南座のまねき掠むるゆりかもめ           利 明
  106.路地裏の噂絶へなき石蕗の花           panapana
   (○)
  02.アメ横を両手に荷物年用意             panapana
  05.一盞にほろ酔ふ炉辺や虎落笛            昇 峰
  07.老いの身に気合を入れて雪を掻く         孤 山
  09.落葉積み中に入る児入らぬ児           panapana
  29.寿ぎの四海波舞ふ初稽古             苦 瓜
  37.数え日やタイトルのみを読む新聞         山椒の香
  43.聖夜行く星のきらめき満天に           麦 秋
  46.数え日の百円ショップの込み合へり        山椒の香
  46.篁の日差し和らか笹鳴けり            山椒の香
  51.手酌酒独り静かに年惜しむ            孤 山
  60.涛かぶる襟裳岬の冬銀河             翔 行
  3.日程を順に送りて年の果              方 舟
  67.能筆の墨の擦れや枯蓮              昭 子
  72.挽歌とは人送る歌虎落笛             昇 峰
  82.冬の日を翼に乗せて出立便            方 舟
  90.窓の外落日に光るゆりかもめ            panapana
  98.山並を間近かに見るや深雪晴           孤 山
  99.山辺に日の香を踏むや落葉道           利 明
  102.柚子一果はぐれて浮む冬至風呂          方 舟
無点句
  01.赤提灯熱燗ぐいといきますか
  03.吾も妻も故里遠く冬ごもり
  08.大注連縄吊りて揺るがぬ注連柱
  10.おほかたの欅落葉は裏を向き
  14.看護師の問診続く外は雪
  15.燗酒の今通りゐる胃の辺り
  16.元朝の松に雀や金閣寺
  20.霧こもる幣舞橋の出店かな
  23.血圧計の電池交換年用意
  24.熱燗や夢棄てきれぬ者同士
  25.高齢の会話そちこち年の暮
  26.凩や五輪会場木の香り
  27.極月や書残すこと二つみつ
  28.寿ぎの三番叟舞ふ初舞台
  32.庭石に小雀跳ねる冬あたたか
  33.山茶花よ散るため咲しものなりや
  34.残業の終りし後の根深汁
  36.ジャンボくじ今年も末席三百円
  38.終活を先に先にと年を越す
  40.白いものいつか混じるや冬の雨
  41.診察を待つ子手袋握りしむ
  49.数え日やインク切れたるボールペン
  50.露はなる土のゲレンデ空リフト
  52.デパートの賑ふ地階町師走
  55.東京の空に星無く年送る
  57.年用意業者任せの台所
  58.亡き姉の瞼に見たる冬の月
  59.亡き友の終の言葉年惜しむ
  61.涛に消ゆムンクの叫び冬の海
  62.日記買い病床からも五輪しるし
  65.ねんねこや背なの記憶の振り鼓
  66.根深汁だけあれば済む酒と飯
  68.残すメモ残さぬや大晦日
  70.初冬の港温めてクルーズ船
  71.遙かなる汽笛を寝間に霜の夜
  74.人波を縫ひゆくアメ横街師走
  75.日向ぼこせむとやゆつくり高台に
  76.霏々と雪手探りで行く杣の道
  77.懐に小さき村々山眠る
  78.椈林へふつくら落葉踏みに行く 
  79.冬あたたかお国ことばの同窓会
  80.冬銀河ワルツの曲の聞こえくる
  83.冬休みの投薬を待つ椅子固く
  86.ポインセチア一鉢飾る玄関先
  89.ほのぼのと池に湯気たつ大旦
  91.店々にポインセチアの聖夜かな
  92.霙して傾く墓石や女坂
  94.無住寺で姉と語りし冬紅葉
  95.虎落笛梲の通く旧街道
  96.虎落笛夜具の重さに目覚むれば
  97.山小屋で青春語る冬銀河
  100.雪吊や水面に映える縄の色
  103.茹で卵かたんと割りて今朝の冬
  104.令和初スマホに変わる年賀状
  105.令和初天覧相撲も様変わり
  107.綿虫の背負ひたる綿の浮輪めく
  108.惜しまれて夕日に映えて落葉散るなお、文字の欠落等がありましたら、お知らせください。
 
選者(敬称略)
麦 秋 利 明 孤 山 翔 行 昭 子 panapana 苦 瓜 山椒の香 Tiger6 しょうく 方 舟 昇 峰 さんせん 
書き込み
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1
11ページ
18
さんせんさん
2019.12.31 14:39
さんせん選

 12.数へ日の一日預かる幼児かな
  年の暮の家族の知恵。軽妙な一句。
 30.サイレンの音を遠くに霜夜かな
   遠くであるはずのサイレンが近くに聞こえる、きっと外は霜が降っているに違いない。心情の一句。
 35.散策に深き帽子や今朝の冬
   冬至を境に寒さが一段と厳しくなる。身に降りかかる一句。
 42.捨てがたき物の数多や年用意
  思い出にひたてって思うよに進まない心に根差した一句。
 44.大根干す背に恃みの比良比叡
  大根を干すには比良山脈の冷たい風が頼り。大景をとらえた一句。
 54.トイレにもカレンダー掛け年用意
   いつも過ごすトイレにはカレンダーが必需。軽妙な一句。
 73.ひいふうみ孫と唱える柚子湯かな
  ユズを浮かべた風呂に孫と入る至福の時。家族団欒が伝わってくる佳句。
 84.風呂吹きの舌を冷ませる角打ちぞ
   熱々の風呂吹き大根も一盃の酒になじんでくる。浅草寺帰りに寄った酒屋を思いだした。
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17
昇峰さん
2019.12.29 21:53
11.風一陣四方に旅立つ木の葉かな
擬人法が成功しているとは言えないが…。
17.北風が夕影攫い辻地蔵
良い抒情。好みから言えば「夕影攫ふ」。
18.北塞ぐ合掌村のかいこ部屋
手堅い作り方。
31.眼科外科内科に通ひ年迫る
ほのぼのとしたユーモアとペーソス。
47.茶の花や錆びし門扉の屋敷跡
間違いのない作り方。季語も効いている。
53.本堂の揺るる香煙隙間風
類型があるかもしれないが観察の行き届いた佳句。 
56.湯治場の心づくしの柚子湯かな
家族的な湯治湯を思わせる。
87.北溟の海鳴り聴くや枯木宿
冬のオホーツク。雪に埋まりそうな宿の佇まい。
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16
方舟さん
2019.12.29 16:29
06・老いてなほ二人三脚根深汁
 いつまでも偕老同穴の睦まじさ根深汁で締めたのも佳いと思う。
19・久闊の友の便りや冬ぬくし
 久しく便りも無かった友人からの便りに心温まる思いがした。
31・眼科外科内科に通ひ年迫る
 老化現象によるいろいろな病に病院をはしごして投薬を頂いて置く、ありうること。
44・大根干す背に恃みの比良比叡
 干し大根は比叡山、比良山からの風を恃みにしている。ひたすら佳き漬物を期待する風景。
45・鯛焼きの匂ひ乗り来る路線バス
 買い物のついでにほかほかの鯛焼きを抱え、待っている家族に冷めないうち持って帰る。
56・湯治場の心づくしの柚子湯かな
 冬至を迎へ、共同風呂に柚子を浮かせてもてなす。湯治場の和やかな雰囲気が伝わる。
88・星の降る白川郷の雪囲
 岐阜県北西部の山深く合掌造りの山村、晴れた夜の星空と雪囲いが相まって冴えきった様子が伺え  る。
93・南座のまねき掠むるゆりかもめ
 京都南座の年末の恒例の風景、今年も片岡仁左衛門の名札を中心に出演者の名前が掲げられ、近くの 賀茂川より飛来するゆりかもめが看板をかすめて飛ぶ、京都ならではの風景。
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15
しょうくさん
2019.12.29 10:05
しょうく選
   06.老いてなほ二人三脚根深汁
     羨ましい姿、ほのぼのとした空気を感じました。
   19.久闊の友の便りや冬ぬくし
     あいつどうしてるかなー、そんな気がしてる夕方、友人御手紙がポストに、温い。
   22.朽ちつつもなほ色尽す冬紅葉
     やがて散る、その迫っている雄姿を活写。
   42.捨て難き物の数多や年用意
     捨てなくてはと思いながら、なかなか捨てられぬ姿に同感。
   64.脱ぎ捨てし仮面のごとく朴落葉
     朴落ち葉、音の句が多いが、これは其の姿を見事にとらえている。
   69.馬車道や昭和の残る冬館
     横浜の馬車道には、こんな風景が見受けられるので、同感。
   85.ページ繰る指を残して日向ぼこ
     何か自分もこんなことしてるような・・・。
   106.路地裏の噂絶へなき石蕗の花
      路地で対うわさ話に花が咲いているような・・・。 
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14
Tiger 6さん
2019.12.28 20:56
特撰
04.漁火や星降るごとし冬の海
  冬の漁、厳しい寒さの中が感じられます。
入選
02.アメ横を両手に荷物年用意
39.重連の貨物列車や雪激し
44.大根干す背に恃みの比良比叡
81.冬の蝶朽葉を友に翅休め
90.窓の外落日に光るゆりかもめ
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13
山椒の香さん
2019.12.28 16:36
特選
87.北溟の海鳴り聴くや枯木宿
北溟 北方の大海 と辞書にあります。海べりの宿でしょうか。寒さが沁みます。

入選
29.寿ぎの四海波舞ふ初稽古
30.サイレンの音を遠くに霜夜かな
44.大根干す背に恃みの比良比叡
47.茶の花や錆びし門扉の屋敷跡
67.能筆の墨の擦れや枯蓮
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12
苦瓜さん
2019.12.28 9:48
特撰。04
秀句。05.21.48.73.98
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11
panapanaさん
2019.12.27 22:51
特選 81.冬の蝶朽葉を友に翅休め
    朽葉に蝶が翅を休めている友の情景

入選 13. 21. 37. 63. 101.
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10
昭子さん
2019.12.27 18:49
特選
22.朽ちつつもなほ色尽す冬紅葉
紅葉を詠んだだけではなく、人の在り方にまで思いを誘う名句と思いました。

入選
13.数へ日や闇へ打ち込む六つの鐘
39.重連の貨物列車や雪激し
47.茶の花や錆びし門扉の屋敷跡
87.北溟の海鳴り聴くや枯木宿
99.山辺に日の香を踏むや落葉道
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9
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8
翔行さん
2019.12.27 9:46
特選
01 握手して笑顔で応ふ冬ぬくし
   ほのぼのとした明るさを感ずる佳句。 笑顔の情景が浮かび出る。
   万人常にかくあれかしと思う。
入選
04 漁火や星降るごとし冬の海
06 老いてなほ二人三脚根深汁
56 湯治場の心づくしの柚子湯かな
72 挽歌とは人送る歌虎落笛
82 冬の日を翼に乗せて出立便
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7
孤山さん
2019.12.26 15:13
特選
11 風一陣四方に旅立つ木の葉かな

  地上に溜まっていた木の葉が一陣の風によって四散した光景であるが、旅立つの表現がお手柄

入選
04 漁火の星降るごとく冬の海
19 久闊の友の便りや冬ぬくし
30 サイレンの音を遠くに霜夜かな
87 北溟の海鳴り聴くや枯木宿
102 柚子一果はぐれて浮かむ冬至風呂
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6
利明さん
2019.12.26 14:25
特選
48.茶柱をじつと見詰むる冬至かな
  一陽来復といわれる冬至、奇しくも立った茶柱に早くも春の楽しみを想像しているのだろうか。

入選
07.老いの身に気合を入れて雪を掻く
09.落葉積み中に入る児入らぬ児
46.篁の日差し和らか笹鳴けり
56.湯治場の心づくしの柚子湯かな
101.雪晴の空を仰ぐや鳶の笛
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5
麦秋さん
2019.12.26 10:27
特選
04.漁火や星降るごとし冬の海

秀句
12.数へ日の一日預かる幼児かな
43.聖夜行く星のきらめき満天に
51.手酌酒独り静かに年惜しむ
60.涛かぶる襟裳岬の冬銀河
87.北溟の海鳴り聴くや枯木宿
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