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サークル句会

282.01月サークル句会②(01/11~01/25)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2020.1.21
1月後半のサークル句会の選句結果です。一席は、昭子さんの「風花」句の5点句、二席は、さんせんさんの「冷ゆ」句の5点句、三席は、山椒の香さんと昭子さんの4点句でした。俳句のリズムを合わせるために、二字熟語の間に「の」を入れがちです。「朝市」はありますが「朝の市」という使い方は極力避けたいものです。ちなみに「風花」を下五において「風の花」として良いか、という問題です。同じような言葉で「花冷」と言う季語があり、「花の冷え」と使われる例が多くあります。これも厳密にいえば間違いだと思っています。

一席 5点句(◎◎◎◎○)
  23.風花や皺深き手の朝の市             昭 子
二席 5点句(◎◎◎○○)
  59.底冷えや伽藍をつなぐ長廊下           さんせん
三席 4点句(◎◎◎○)
  28.寒柝の間合いいつしか遠ざかる          山椒の香
  96.冬うらら猫に投げやる毛糸玉           昭 子 
  
4点句(◎◎○○)
  38.麹の香もるる酒蔵寒雀              昇 峰
  52.縄文の遺跡を囲む冬木立             panapana
  114.烈風の壱岐の巌や水仙花             利 明
3点句(◎◎○)
  06.いろは歌古墨うれしく初硯            昭 子
  35.献灯の竹筒冱つる阪神忌             方 舟
   (◎○○)
  04.熱燗や戦を語る人来る              昭 子
  05.凍星や鈴鹿峠は風の道              利 明
  46.笹竹の揺れを映して白障子            さんせん
  112.立春の空高々と鳶の舞ひ             孤 山
   (○○○)
  74.天守閣吹っ飛ぶ気合寒稽古            Tiger 6
2点句(◎○)
  17.落ちてなお色失わず寒椿             昭 子 
  36.ゴーグルの形くっきりスキー焼け         山椒の香
  39.降灰の大地豊かに大根引             利 明
  50.渋滞の嵯峨野めぐりや小米雪           さんせん
  97.冬霧に浮かぶ山城麒麟来る            secchan
  99.古時計の刻みたる音寒夜かな           山椒の香
  100.法灯の灯り明々春隣               panapana
  107.舫ひ綱凍る大川屋形船              方 舟
   (○○)
  11.歌声や昭和の演歌遠くなり            panapana
  27.寒雀啄む樹下の日の雫              昇 峰
  90.日溜りに一句育み久女の忌            しょうく
1点句(◎)
  07.いくたびも雲の行き来し冬木立          苦 瓜
  26.寒ざくら空の青さを引き連れて          さんせん
  32.今日ばかり書斎にこもる女正月          方 舟
  49.しばれると一言あとは皆無口           孤 山
  56.咳一つしてより始む誦経かな           山椒の香
  58.蒼天に一筋の雲冴返る              孤 山
  63.竹馬や記憶の底の路地の家            昭 子
  64.竹爆ぜる袖の温みや吉書揚げ           昭 子
   (○)
  09.薄氷の下に一輪落椿               翔 行
  14.延々と貨物列車や寒昴              孤 山
  16.お帰りと開くる裏戸に狸の仔           ワシモ
  21.牡蠣鍋や取り皿はねる味噌のつゆ         さんせん
  22.風音の谷抉るやに枯木星             利 明
  31.求愛の丹頂の声息白し              苦 瓜
  34.蔵窓の高きにふくら雀かな            昇 峰
  37.甲子園出場吉報徳栄高              Tiger 6
  41.茣蓙かぶるゴリラの背中春の風          翔 行
  43.狛犬の阿吽の呼吸春隣              孤 山
  67.単身赴任の厨に吊す鮟鱇かな           麦 秋
  68.地下鉄の地上の駅や日脚伸ぶ           孤 山
  70.手をつなぎ繰る一輪車日脚のぶ          山椒の香
  72.天空の城を仰げば冬の虹             secchan
  84.ハミングでペタルを踏むや日脚伸ぶ        孤 山
 105.喪に服す寒中見舞ひの文字薄く          方 舟
 118.分け入つて光秀墓地や冬木の芽          さんせん
無点句
  01.青林檎噛めば星の香りかな
  02.明々と明るさ増して春めきし
  03.空き缶の錆を沈むる冬の川
  08.初陣の夢のままなるけんか独楽
  10.薄氷を踏みつけ走る女高生
  12.うつ伏せのボート湖畔に冱つる朝
  13.戎社の本殿逆さ飾松
  15.大相撲楽日せまりて日脚伸ぶ
  18.男ひとり陣屋に立ちて懐手
  19.音もなく岸に寄る波寒蜆
  20.欄に風読むやうに都鳥
  24.風花に誘われ幽か薄日射す
  25.風花の流れ去る音聴きすます
  29.寒の入りさてと湯船にゆつたりと
  30.着ぶくれて人に憚ることばかり
  33.茎漬や又もや舞へる白きもの
  40.黒板に日の柔らかき四温かな
  42.湖北より盆梅展に招かるる
  44.子等遊ぶ公園囲む冬木立
  45.サクラサクかっ飛ばせ〜い甲子園
  47.幸せに似て具も十色おでん鍋
  48.七福に入らぬ寺も詣でけり
  51.春愁や遺品の整理はかどらず
  53.新肝炎拒絶頼むぞマスクつけ
  54.新年のほんの少しのお買物
  55.水仙は星の隠れ処日本海
  57.銭湯の煙たなびく冬の空
  60.大寒の野良猫寄れる海の側
  61.大寒の光散らして小鳥来る 
  62.大寒や拳をあげて天を突く
  65.給はりし七草粥の香りかな
  66.誰か炊く朝餉のにおひ女正月
  69.地を蹴りて夕日掴みに寒鴉
  71.転勤の空港荒るる虎落笛
  73.天餌あれまろき身を寄す寒すずめ
  75.冬耕の音軽やかや黒き土
  76.年送る妻は海辺の病床に 秋
  77.長屋門の影置く日向寒雀
  78.鳰浮くや思わぬ方へ湖暮るる
  79.二分刈りの頭の涼し薄氷
  80.庭深く関守石の凍りつく
  81.美しき女医の一言嬉し春の風
  82.箸墓の影より出でぬ鴛鴦の沓
  83.初日の出橋杭岩の凛と立つ
  85.春荒や終末時計二分切り
  86.春の雪センター試験の乱れたる
  87.春立つやヨガのポーズをとつてみる
  88.春めきて子抱く狛犬出会いけり
  89.日脚伸ぶ麒麟の如くクレ-ン車
  91.日向ぼこ猫を相手に独り言
  92.百年の出汁守り継ぐや京おでん
  93.病院に急ぐ自転車冷小雨
  94.悲恋とはかくあるものか薄氷
  95.吹く風に流されるままはぐれ鴨
  98.冬服のバ-ゲンセ-ル声響く  
  101.法灯の漏るる奥院冬木立
  102.勾玉の影鈍青に冬日影
  103.むささびの風呂敷のごと着地かな
 104.モップめく野馬のたてがみ寒岬
 106.喪に服す同期の友へ寒見舞
 108.夕日が染め侘しさ去りて枯尾花
 109.雪小粒踊ることなく闇に消え
 110.雪のない白川郷の夕灯り
 111.酔ひしだけの顔にはあらず薬喰
 113.令和二年言い慣れぬ間に松納め
 115.蝋梅や香りに酔ひて鳥遊ぶ
 116.蝋梅やほんのり香る恋の味
 117.老々や言葉少なく落葉焚く

なお、文字の欠落等がありましたら、お知らせください。

選者(敬称略)
麦 秋 孤 山 利 明 secchan 翔 行 苦 瓜 山椒の香 panapana Tiger6 ワシモ 昭 子 しょうく 方 舟 さんせん 昇 峰
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1
11ページ
15
昇峰さん
2020.1.30 22:30
07.いくたびも雲の行き来し冬木立
雲の行き来に感じる天候の異変は冬木立が語る温暖化の予兆とも。
26.寒ざくら空の青さを引き連れて
ここで言う寒ざくらは冬桜。満開でもなぜか寂しい風情を青空が引き立てる。
52.縄文の遺跡を囲む冬木立
冬木立が墓守のように林立している。
58.蒼天に一筋の雲冴返る
飛行機雲が長く消えないときは下り坂、鮮やかなほど寒さがっぶり返りそうだ。
59.底冷えや伽藍をつなぐ長廊下
大寺をつなぐ磨かれて黒ずんだ廊下、山上の底冷えを感じさせる。
63.竹馬や記憶の底の路地の家
むかし住んでいた路地か、それとも似たような雰囲気の路地か。竹馬が呼び起こす記憶。
96.冬うらら猫に投げやる毛糸玉 
よく見たことのある風景。
107.舫ひ綱凍る大川屋形船
こういう三段切れは動かないので許される。しっかりと描いた景。
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14
さんせんさん
2020.1.30 13:24
さんせん選

 28.寒柝の間合いいつしか遠ざかる
   「火の用心」といいながら打つ拍子木、懐かしさの籠もった良句。
 32.今日ばかり書斎にこもる女正月
  家事に疎い男にとって書斎に逃げ込むのが一番。俳諧味溢れた一句。
 35.献灯の竹筒冱つる阪神忌
  1995.1/17未明の大震災は永遠に記憶に留めたい。鎮魂の一句。
 56.咳一つしてより始む誦経かな
  身近な仕草を切り取って一句におさめた良句。
 64.竹爆ぜる袖の温みや吉書揚げ
  左義長火祭りを良く捉えた写生句。「げ」は不要。
 96.冬うらら猫に投げやる毛糸玉
  愛猫への可愛い仕草。冬うららがいい。
 97.冬霧に浮かぶ山城麒麟来る
  岐阜城からいよいよ明智光秀の活躍が始まる。
 114.烈風の壱岐の巌や水仙花
  極寒の波打ち付ける壱岐その崖に可憐に咲く水仙。雄大さと可憐さを描いた良句。
 
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13
方舟さん
2020.1.29 20:00
05・凍星や鈴鹿峠は風の道
  険しく狹い峠路、星も凍り付くような寒い夜風が通り抜ける
23・風花や皺深き手の朝の市
  老いの手でほまちを稼ぐ朝市、何が並べられているのか!
28・寒柝の間合いいつしか遠ざかる
  火の用心の掛け声とともに打つ拍子木の音に身の回りの火の気に注意する
39.降灰の大地豊かに大根引く
  火山灰の堆積地は水はけもよく高原野菜の産地ともなる
46・笹竹の搖れを映して白障子
  静かな住環境、家の中からみる障子の影。
59・底冷えや伽藍をつなぐ長廊下
  冬の永平寺を見学した時に経験した。修行僧の嚴しさを実感。
96・冬うらら猫に投げやる毛糸玉
  猫好きの人の一時、
100・法灯の灯り明々春隣
  同じ法灯の灯りが明るくなってきたように思う。春が近くなったのか

 
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12
しょうくさん
2020.1.29 16:30
しょうく選
  06.いろは歌古墨うれしく初硯
    色はにおえど・・それを古い墨をする、初硯の対比が面白い。
  17.落ちてなお色失わず寒椿
    ひょっとすると、雪の上に落ちた、赤い椿?と想像を膨らませる。
  23.風花や皺深き手の朝の市
    飛騨高山の朝市でこんな風景に出会った記憶があり、いただきました。
  35.献灯の竹筒冱つる阪神忌
    何度かTVの画面で目にした風景をシッカリ切り取られた。
  38.麹の香もるる酒蔵寒雀
    酒蔵の小さな天窓かから寒雀が覗いてるのかなと思わせる
  49.しばれると一言あとは皆無口
    東北で出会った風景をシッカリ切り取られた。
  99.古時計の刻みたる音寒夜かな
    時計も、デジタル化で時を刻む音がしなくなってきています、その時古い時計の音が時代
    から溶け出している。
  114.烈風の壱岐の巌や水仙花
    烈風の壱岐の島が目に浮かびました。
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11
昭子さん
2020.1.29 8:31
特選
38.麹の香もるる酒蔵寒雀
酒蔵にはきっと大庇があって雀達が寒さを凌いでいるのでしょう。
そんな雀達に麹の香が漂ってきて、、、、
一句の中に嗅覚と視覚を詠込んだところも良いと思いました。

入選
35.献灯の竹筒冱つる阪神忌
59.底冷えや伽藍をつなぐ長廊下
99.古時計の刻みたる音寒夜かな
100.法灯の灯り明々春隣
114.烈風の壱岐の巌や水仙花
0人がいいねと言っています
10
ワシモさん
2020.1.28 21:03
特選
28.寒柝の間合いいつしか遠ざかる
入選
05.凍星や鈴鹿峠は風の道
14.延々と貨物列車や寒昴
39.降灰の大地豊かに大根引
67.単身赴任の厨に吊す鮟鱇かな
74.天守閣吹っ飛ぶ気合寒稽古
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9
Tiger 6さん
2020.1.28 9:28
特撰
52.縄文の遺跡を囲む冬木立
新型肺炎の感染や桜を見る会の論議の中で縄文遺跡を冬木立の中に見ると、まだまだこんな話は小さく、気持ちが大きくなります。

入選
04.熱燗や戦を語る人来る
06.いろは歌古墨うれしく初硯
11.歌声や昭和の演歌遠くなり
36.ゴーグルの形くっきりスキー焼け
112.立春の空高々と鳶の舞ひ
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8
panapanaさん
2020.1.27 21:09
特選 50.渋滞の嵯峨野めぐりや小米雪
   嵯峨野の情景を思いだします、
   ちらほらと雪の舞う嵯峨野

入選 04. 16. 37. 74. 97.
0人がいいねと言っています
7
山椒の香さん
2020.1.27 21:02
特選
59.底冷えや伽藍をつなぐ長廊下
  寺の廊下は夏でもひんやりして、ましてや底冷えの頃は足から頭まで凍える
  くらいです。寒修行が始まっているのでしょうか。

入選
09.薄氷の下に一輪落椿
23.風花や皺深き手の朝の市
38.麹の香もるる酒蔵寒雀
46.笹竹の揺れを映して白障子
96.冬うらら猫に投げやる毛糸玉 
0人がいいねと言っています
6
苦瓜さん
2020.1.27 14:30
特撰。36
秀句。28.41.46・70.84
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5
翔行さん
2020.1.27 10:09
特選
23 風花や皺深き手の朝の市
   「皺深き手」が効いている。状景が浮かぶとともに人生
    を感ずる。
入選
05 凍星や鈴鹿峠は風の道
11 歌声や昭和の演歌遠くなり
74 天守閣吹っ飛ぶ気合寒稽古
112 立春の空高々と鳶の舞ひ
118 分け入って光秀墓地や冬木の芽 
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4
secchanさん
2020.1.26 21:43
特選
23
風花や皺深き手の朝の市

風花が舞う寒い朝に長年農作業などで
できた皺深き手の老女が市を出している姿が
ありありと浮かびます。

入選
17、31、43、52、114
0人がいいねと言っています
3
利明さん
2020.1.26 16:21
特選
112.立春の空高々と鳶の舞ひ
鳥獣は季節の移ろいに敏感なもの鳶もいち早く春を捉えたのだろうか…。
入選
34.蔵窓の高きにふくら雀かな
50.渋滞の嵯峨野めぐりや小米雪
59.底冷えや伽藍をつなぐ長廊下
68.地下鉄の地上の駅や日脚伸ぶ
90.日溜りに一句育み久女の忌
0人がいいねと言っています
2
孤山さん
2020.1.26 10:43
特選
06 いろは歌古墨うれしく初硯
  古墨で墨をする、誠に羨ましき次第
入選
22 風音の谷抉るやに枯木星
27 寒雀啄む樹下の日の雫
38 麹の香もるる酒蔵寒雀
52 縄文の遺跡を囲む冬木立
72 天空の城を仰げば冬の虹
0人がいいねと言っています
1
麦秋さん
2020.1.26 10:27
麦秋選
特選
04.熱燗や戦を語る人来る
秀作
21.牡蠣鍋や取り皿はねる味噌のつゆ
27.寒雀啄む樹下の日の雫
90.日溜りに一句育み久女の忌
105.喪に服す寒中見舞ひの文字薄く
107.舫ひ綱凍る大川屋形船
0人がいいねと言っています
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