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サークル句会

288.04月サークル句会②(04/11~04/25)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2020.4.22
4月後半のサークル句会の選句結果です。一席は、panapanさんの5点句「春の虹」句、二席は、ワシモさんの5点句「子供の日」句、三席は、利明さんの4点句「暮の春」句でした。鑑評は、特選句それぞれに選者からコメントをいただいていますので、ご参照ください。

一席 5点句(◎◎◎○○)
  海峡をまたぐ大橋春の虹          panapana
二席 5点句(◎◎○○○)
  裾上げの糸解く母や子供の日        ワシモ
三席 4点句(◎◎◎○)
  廃校の書庫に村史や暮の春         利 明

4点句(◎◎○○)
  海霧晴れて北方領土指呼の間        孤 山
  水田に白馬の影や初燕           利 明
(◎○○○)
  卯の花やむかし番所の狼煙台        昇 峰
3点句(◎◎◎)
  普通といふ暮しいつの日暮の春       昇 峰
   (◎◎○)
  廃業の湯屋の煙突菜種梅雨         昇 峰
  麦わらで吹きし頃ありしゃぼん玉      山椒の香
   (◎○○)
  コロナ過に耐へて手酌や遠蛙        方 舟
  春昼の眠気を誘ふ九九の声         はぼたん
2点句(◎◎)
  畔塗や朝日夕日を塗りこんで        昇 峰
  渓流の風に震へる遅桜           さんせん
   (◎○)
  蛙の子の親より逃ぐる目借時        はぼたん
  巣燕の一つ増えたり門構へ         方 舟
  摩天楼しばし映してしゃぼん玉       山椒の香
   (○○)
  風薫る潮路に歩む大鳥居          panapana
  天と地と繋ぐ草原風光る          panapana
  真白なる足裏を蹴りて海女もぐる      山椒の香
  百千鳥木立の中の光堂           secchan
1点句(◎)
  貝寄風や増穂の浦の長ベンチ        利 明
  郭公のくぐもる声や森深し         孤 山
  亀鳴くやもはや保菌者かもしれぬ      山椒の香
  自転車を押して坂道麦の秋         孤 山
  春宵や小江戸の町に時の鐘         はぼたん
  青眼に構へる竹刀夏は来ぬ         孤 山
  たなぐもり昼も灯ともす暮の春       昇 峰
  ネモフィラの青明きほど春うれひ      利 明
  はがす葉にもち肌恋し桜もち        山椒の香
  麦秋や1間程の丸木橋           孤 山
  惚けたる母の記憶や花あけび        ワシモ
  微睡みの余韻を払ふ春の雷         さんせん
   (○)
  足音を聞き分けてゐる朝寝かな       昇 峰
  懐旧の師弟をつなぐ桜餅          panapana
  休校や母子の縄跳びうららかに       panapana
  こはれたり岡江久美子のシャボン玉     利 明
  西行の庵止め処なき飛花落花        利 明
  山菜を摘む落人の棲みし里         方 舟
  滝壺の奥に渦まく散りし花         麦 秋
  蒲公英や峠の茶屋を癒やす風        panapana
  つくばいの風に押さるる花筏        ワシモ
  菜種梅雨仮名で刻みし標石         昇 峰
  残されし林檎の花や千曲川         方 舟
  廃線のレールを辿る花の山         はぼたん
  美術館へ行く道筋の花アロエ        麦 秋
  見えぬもの怖れしままに暮の春       しょうく
  紫は涙の色か勿忘草            昇 峰
無添句
  朝寝して昨日の一句忘れけり
  足湯して異国の人と春の虹
  畔塗つて我が影平らに鞣しけり
  アマビエで疫病退夏声届け
  石畳いつか来た道風光る 
  美しくぼたん桜の散り敷けり
  裏山のざわめく音や初夏の風
  うららかや作句ノートを携へて
  駅頭の垣根に揺るるスイートピー
  疫病に家庭内別居花のころ
  疫病の非常事態に花みつる
  大朝寝して庄助になりきれず
  会葬のやむなき遠出花は葉に
  数々の伝説秘める青き薔薇
  客引けし屋台に廻る風車
  急流のしぶく轟音神の滝
  雲の峰噴煙あげる活火山
  車椅子より手を触れるチューリップ
  公園に人影無くて残る花
  籠り居る独居を癒やすヒヤシンス
  コロナ禍に出るを止められ桜餅
  コロナ過に自粛の春や歎異抄
  コロナ禍や桜の蕊の降るばかり
  咲き競ふ牡丹の笑顔塀越しに
  里山も太り賑わい穀雨かな
  春寒や熱きココアをゆつくりと
  春泥や脱ぎ捨てられし靴数多
  白妙の山並遥か聖五月
  蒼天を目指し伸びゆく松の芯
  丹田に力入るるや雲の峰
  啄める雌守る雉の睥睨す
  時の疫やネットに頼む桜餅
  徒長枝に桃の花咲く忠魂碑 
  利根川でググっと釣りや鯉のぼり
  利根河原干潟に続く鴨の跡
  中ほどに白魚跳ぬる四手網
  夏めくや買い物籠に旬のもの
  菜の花やその伸びやかの逞しさ
  梅園の一角響く滝しぶき
  花の昼一つ鏡の鳰の湖
  花冷や友を訪れ語り合ふ
  春うれひウィルス戦争間近まで
  春の日に豁と見開く土偶の眼
  万里城獅子も吠える春異変
  一言の多き性なり春愁に
  人里に近づく猿や山笑ふ
  吹く風も悲し気に鳴り熊谷草
  仏桑華庭に並べし長者かな
  赴任して鶯ひびく谷間かな
  ふらこらの揺れる度々肩を寄せ
  古草の威失いて土乾(から)ぶ
  摩天楼の高さ競へりしゃぼん玉
  緑タツベイの向こうに東急輪
  燃ゆる如霧島つつじ葛城山
  休み田に空に一点揚雲雀
  山繭の紬の似合う若き母
  夕暮れの空に鴉や麦の秋
  夜桜や蒼く映してフルムーン
  霊泉に映る古木のひこばえて
  連翹の黄がこんなにも重たさう
  老愁と掛け合いしたり春愁ひ
  路地裏に三角ベース日永かな
  我が納屋の古巣に戻り来る燕

選者(敬称略)
麦 秋 孤 山 panapana ワシモ 利 明 Tiger6 secchan 昇 峰 しょうく 方 舟 山椒の香 さんせん はぼたん
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1
11ページ
14
はぼたんさん
2020.4.30 19:56
特選
73・廃校の書庫に村史や暮の春
真剣に取り組んだ社史、吸収合併で露と消えました。
悲しいことです。共感第一。
入選
17・海峡をまたぐ大橋春の虹
47・海霧晴れて北方領土指呼の間
50. 裾上げの糸解く母や子供の日
98・麦わらで吹きし頃ありしゃぼん玉
100. 百千鳥木立の中の光堂
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13
さんせんさん
2020.4.30 8:02
さんせん選

 19.貝寄風や増穂の浦の長ベンチ
  能登の増穂海岸はいろいろな貝殻が吹き寄せられる美しい海岸、西の風に吹かれながら浜に設置された世界一の長ベンチから眺めていたと言ふ写生の一句。
 50.裾上げの糸解く母や子供の日
  郷愁に満ちた一句。
 51.巣燕の一つ増えたり門構へ
  屋敷の門に新しい燕の巣を見付けた、観察眼の鋭い一句。
 55.たなぐもり昼も灯ともす暮の春
  たなぐもりの日は一段と暗くなる峡の村、行く春を惜しむ寂しさのこもった佳句。
 69.ネモフィラの青明きほど春うれひ
  春を告げるかのように咲き誇るネモフィラの群生、しかし今年はコロナ禍で愛でる気持ちになれない。
 75.はがす葉にもち肌恋しさくら餅
  妖艶で俳諧味に富んだ一句。
 91.惚けたる母の記憶や花あけび
  認知症の母の母を偲んで詠った一句。花あけびに在りし日の母が偲ばれる。
 93.摩天楼しばし映してしゃぼん玉
  ビルを映してしゃぼん玉は飛んでいってしまった。一瞬を切り取った良句。
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12
山椒の香さん
2020.4.29 19:21
特選
44. 春宵や小江戸の町に時の鐘
  小京都といわれる小江戸の町の時の鐘。春の宵に聴くのは値千金です

入選
9. 卯の花やむかし番所の狼煙台
50. 裾上げの糸解く母や子供の日
66. 菜種梅雨仮名で刻みし標石 
74. 廃線のレールを辿る花の山
100. 百千鳥木立の中の光堂
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11
方舟さん
2020.4.29 13:20
5・畦塗りや朝日夕日を塗り込んで
 朝日夕日の塗りこむような畦塗り、田圃の準備が始まる
17・海峡をまたぐ大橋春の虹
 大景を上手にとらえている
30・渓流の風に震える遲桜
 渓流をわたって来る風と遅めの桜のコラボ。
47・海霧晴れて北方領土指呼の間
 間はあいとよみました。国後でしょうか
49・水田に白馬の影や初燕
 初燕の季語も巧い
73・廃校の書庫に村史や暮の春
 寂しいことですが有り得ること、
86・普通といふ暮らしいつの日暮の春
 コロナ禍、いつになったら平穏な日々が戻って来るのか!
98・麦わらで吹きし頃ありしゃぼん玉
 郷愁を感じます。プラスチックのストローの代わりは紙のストローになってます。
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10
しょうくさん
2020.4.29 11:38
しょうく選

    5. 畔塗や朝日夕日を塗りこんで
      朝早くから夕暮れが迫るまで、ひたすらに畔塗にいそしむ。
    20. 蛙の子の親より逃ぐる目借時
      こんなこともあるのかなーと思わせる。
    23. 郭公のくぐもる声や森深し
      もっと切れの良い声、でも今年は郭公の声さえくぐもって聞こえる
    36. コロナ過に耐へて手酌や遠蛙
      このカエルの声も何か暗く仕方ない手酌
    45. 春昼の眠気を誘ふ九九の声
      どうしたことか、九九を覚えようとする声が眠けさえ誘う春眠。
    76. 麦秋や1間程の丸木橋
      麦秋ののを歩いていて実際に出会った記憶がよみがえった、何気ない風景。
    95. 微睡みの余韻を払ふ春の雷
      まどろみ、その気持の良さを嫉妬するような春雷。
    98. 麦わらで吹きし頃ありしゃぼん玉
      また復活しそうな麦わらでのシャボン玉。
     
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9
昇峰さん
2020.4.29 10:54
17.海峡をまたぐ大橋春の虹
十七音で描く大きな景、俳句だからできる利点を上手く使った。
24.亀鳴くやもはや保菌者かもしれぬ
うつらないことが一番だが、うつさないことはもっと重要。
30.渓流の風に震へる遅桜
今にも散りそうな風情が良い。
42.自転車を押して坂道麦の秋
何処でも良いが、田舎道だと絵になりそう。
47.海霧晴れて北方領土指呼の間
「間」は「あい」と読むのか?ちょっと気になった。
49.水田に白馬の影や初燕 
大と小、白と黒、静と動、これらの対比は意識的?
50.裾上げの糸解く母や子供の日
昭和の暮らしを彷彿とさせて懐かしい景。
52.青眼に構へる竹刀夏は来ぬ
コロナウィルスを一刀両断にしたい。
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8
secchanさん
2020.4.28 21:36
特選
72 廃業の湯屋の煙突菜種梅雨
  すっかり少なくなった湯屋の煙突だけが残っていて
菜種梅雨の中でかっての湯屋の様子を思い出しているような
作者の姿が浮かびます。

入選
22。41。49。57。92
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7
Tiger 6さん
2020.4.28 21:19
特撰
86. 普通といふ暮しいつの日暮の春
  緊急事態宣言が解けて、普通の暮らしがいつ来るのか?
5月末まで学校は休校。新学期は秋からに改正したら!?。待ち遠しいです。待てるかな?。
入選
26. 休校や母子の縄跳びうららかに
36. コロナ過に耐へて手酌や遠蛙
45. 春昼の眠気を誘ふ九九の声
60. 天と地と繋ぐ草原風光る
99. 紫は涙の色か勿忘草
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6
利明さん
2020.4.28 16:57
特選
17. 海峡をまたぐ大橋春の虹
   明石大橋だろうかそれともボスポラス海峡大橋だろうか、
   橋は町と町や国と国をつなぎ、人々の行き合うところ、
   そこに大きな春虹がかかっている。閉塞感のある昨今、
   町と町、国と国を温かく見守ってくれるような虹が嬉し
   い。
入選
47. 海霧晴れて北方領土指呼の間
59. つくばいの風に押さるる花筏 
82. 美術館へ行く道筋の花アロエ 
93. 摩天楼しばし映してしゃぼん玉
96. 見えぬもの怖れしままに暮の春 
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5
ワシモさん
2020.4.28 9:55
特選
9. 卯の花やむかし番所の狼煙台
入選
32. こはれたり岡江久美子のシャボン玉
45. 春昼の眠気を誘ふ九九の声
49. 水田に白馬の影や初燕 
72. 廃業の湯屋の煙突菜種梅雨
73. 廃校の書庫に村史や暮の春 
0人がいいねと言っています
4
panapanaさん
2020.4.27 20:41
特選 72. 廃業の湯屋の煙突菜種梅雨
     銭湯の廃業は時の流れ.懐かしい煙突だけが
     残る.風景が菜種梅雨と寂しさを感じます.

入選 20. 51. 54. 70. 92.
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3
孤山さん
2020.4.26 10:32
特選
73 廃校の書庫に村史や暮の春 
  「廃校の書庫に残っていた村史」と「暮の春」の取り合わせに感じ入りました。

入選
2 足音を聞き分けている朝寝かな
9 卯の花やむかし番屋の狼煙台
17 海峡をまたぐ大橋春の虹
36 コロナ禍に耐へて手酌や遠蛙
50 裾上げの糸解く母や子供の日
0人がいいねと言っています
2
麦秋さん
2020.4.26 7:32
特選
86. 普通といふ暮しいつの日暮の春
普通と云うことは素晴らしい事だ。

秀句
9. 卯の花やむかし番所の狼煙台
16. 懐旧の師弟をつなぐ桜餅
22. 風薫る潮路に歩む大鳥居
38. 西行の庵止め処なき飛花落花
60. 天と地と繋ぐ草原風光る
0人がいいねと言っています
1
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