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サークル句会

289.05月サークル句会①(04/26~05/10)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2020.5.8
5月前半のサークル句会の選句結果です。一席は、ワシモさんの5点句「麦秋」句、二席は、panapanaさんの4点句「風薫る」句、三席は、昇峰の3点句「初夏」句でした。鑑評は、特選句それぞれに選者からコメントをいただいていますので、ご参照ください。

一席 5点句(◎◎◎○○)
  麦秋の駅に始まる一人旅            ワシモ
二席 4点句(◎○○○)
  風薫る明日香に残る石舞台           panapana
三席 3点句(◎◎○)
  短めに髪をそろえて夏はじめ          昇 峰

3点句(◎○○)
  湿原をわたる木道ほととぎす          昇 峰
  鉄線の花の一鉢書道展             ワシモ
   (○○○) 
  ジャングルジム無人のままに夏立ちぬ      利 明
  母の忌を修す香煙五月空            はぼたん  
2点句(◎◎)
  悪女めくダンスパーティサングラス       山椒の香
  翳す手の指先赤く夏夕べ            苦 瓜
  薫風やアマビエ掲げコロナ逃げ         Tiger 6
  鯉幟商店街をひとり占め            panapana
  夏落葉掃くこと止まぬ永平寺          はぼたん
  万物の嗅覚研ぐや五月風            利 明
  我が納屋の古巣に戻り来る燕          secchan
   (◎○)
  黒南風の迫る気配の美術館           麦 秋
  ベビーカー止めて眺むる懸かり藤        さんせん
  放牧の牛の欠伸や夏来る            孤 山
  緑さす白樺林や十勝晴             利 明
  路地裏に三角ベース日永かな          利 明
   (○○)
  塚ジェンヌ通ふ側道花水木           はぼたん
  天空の茶屋を包みし若葉風           panapana
  廃屋の庭のジャスミン香り満          panapana
  フイヨルドの旅を楽しむ立夏かな        苦 瓜
  六地蔵清和の風に微笑みぬ           しょうく 
1点句(◎)
  一山を覆ひ尽くせる若葉かな          孤 山
  一村の画より飛び立つ赤しょうびん       ワシモ
  卯の花や明かりの点る厨窓           孤 山
  柿若葉旧道沿ひの陣屋跡            孤 山
  箱舟の前のめりなる蓴摘み           利 明
  文楽の昼の部退けて暮春かな          苦 瓜
  無住寺の池の畔の牛蛙             panapana
   (○)
  雨あとの滑る杣道時鳥             昇 峰
  買物は三日に一度夕薄暑            昇 峰
  垣根越し目礼だけの五月かな          しょうく
  駆け抜くる白樺林や若葉風           利 明
  風薫る秩父の里や深呼吸            翔 行
  甲板に受ける潮風夏はじめ           昇 峰
  空港の送迎デッキ薄暑かな           孤 山
  結願の背ナを急かせる青嵐           さんせん
  琴坂の小流れ疾し著莪の花           山椒の香
  サボテンの園にアディオス登山帽        翔 行
  さらさらと小雨を抜けてつばかくらめ      麦 秋
  幸せや親子の笑顔蝶を追ふ           panapana
  陣太鼓城下見下ろす夢の跡           Tiger 6
  船長のパイプのけむりサングラス        山椒の香
  畑には野つぼのありし昭和の日         はぼたん
  万緑を抜けて眼下に鳰の海           panapana
  墓碑ひとつ秩父暮春の峠道           昇 峰
  法螺貝のひびく大峰緑雨降る          翔 行
無点句
  青芝の走る着地の滑走路
  天草をつなぐ新緑橋五つ
  アリゾナの荒野のサボテン大夕焼
  医院まで垣根連なる椿かな
  うなだれて疲れまといて鯉幟
  笑み美しきナースのクロス聖五月
  柿若葉歩危峡下るラフテイング
  柏餅そっとくれたる下宿の娘
  風吹きて落ち花追いかけポチ競う
  カルストの台地の続く薄暑光
  川の上ロープにあまた鯉のぼり
  木隠れにクリスマスローズかな
  樹々の葉の風にきらめくみどりの日
  玄関に薄くれないの薔薇一輪
  苔石に黒き斑や鮎の川
  子だくさん真鯉に緋鯉に吹き流し
  古屋敷の障子あかりや柿若葉
  早緑の風に目覚めし柚子の花
  山頂でひととき過ごす御来迎
  静もれる勾玉池や余花の影
  粛然と霊峰仰ぐ立夏かな
  白蛇の桜樹の洞へ仏隆寺
  新緑の雨に茶房のコーヒーを
  新緑の中なる宇治の発電所
  清流に遊ぶ小舟や夏はじめ
  細風揺れ止まず藤の重さかな
  大門の阿吽の像や夏立てり
  手折らるる痛さを知るやチューリップ
  竹皮を音なく脱ひですくと立つ
  竹の子をどさっと庫裏に青頭
  チューリップ針金入れしやうに立つ
  手をつなぐ二人に映えて若葉揺れ
  登高や遠くの友に杖上げ
  友案内房州列車花菜漬
  夏落葉掃く僧項清々し
  夏立てりコロナ騒ぎの地に海に
  肉食系男子もすなる春日傘
  庭陰の二葉すくすく夏に入る
  葉桜や置きしままなる砂時計
  はち切れんばかりの若さ夏は来ぬ
  花朱欒沖は牛深ハイヤ節
  花水木はいからさんが通る道
  光の粒飛ばし躍らせ初夏の川
  久々に狭庭広ごる花菖蒲
  人目引く手作りマスク愛模様
  藤の香の仄かに茶房テラス席
  時鳥鳴くや夜明けの通り雨
  待ち遠し太鼓さわやかいつの日か
  松蝉のコンサートホール囲みをり
  右腕に錨のタトーサングラス
  山間にとても大きな添水かな
  山並に白雲湧くや麦の秋
  闇浜に身を投ぐるごと蛍烏賊
  雪形の鷲舞ひ立つや岩手山
  雷鳴や仕事山積みテレワ-ク
  稜線の雲の広がり登山帽


なお、文字の欠落等がありましたら、お知らせください。

選者(敬称略)
麦 秋 孤 山 panapana 翔 行 はぼたん ワシモ  苦 瓜 利 明 Tiger6 山椒の香 しょうく 昇 峰 さんせん 
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1
11ページ
14
さんせんさん
2020.5.15 13:29
さんせん選

 07.一山を覆ひ尽くせる若葉かな
   山全体がはなやいだような清々しい一句。
 28.黒南風の迫る気配の美術館
   美術館を早く出ようくろいくもがちかづいてきているから!観察の行き届いた佳句。
 35.琴坂の小流れ疾し著莪の花
   絵のように美しい一句。
 38.早緑の風に目覚し柚の花
   真っ白な柚の花が際だって見える写生に根ざした佳句。
 43.湿原をわたる木道ほととぎす
   ほととぎすの音を配した妙が素晴らしい。
 70.麦秋の駅に始まる一人旅
   もの悲しくも美しい映画のワンシーンのよう。
 74.はち切れんばかりの若さ夏は来ぬ
   さー夏だ、むき出しの腕にも若さが漲っている健康的な一句。
 94.短めに髪をそろえて夏はじめ
   夏には短い髪のほうが活動的、溌剌とすがすがしい一句。
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13
昇峰さん
2020.5.15 9:48
卯の花や明かりの点る厨窓
台所の窓に灯りが点る日常の景。コロナ禍の今、普通の毎日の尊さを知る。卯の花が効いている。
柿若葉旧道沿ひの陣屋跡
旧街道の陣屋跡はどこでもきちんと整えられたところが多い。柿若葉が美しい。
麦秋の駅に始まる一人旅
麦畑の風が薫る初夏の旅、芭蕉の足跡でも辿っているのか。気持ちの良い句。
箱舟の前のめりなる蓴摘み
穏やかな海縁り、平底の舟を傾けているあおさ採り、景をうまく切り取っている。
文楽の昼の部退けて暮春かな
晩春の夕景か、文楽を堪能しながらもなお春惜しむ感じもある。
ベビーカー止めて眺むる懸かり藤
藤棚はよく見ていないとなかなか気づかないもの、気持ちのゆとりが感じられる。
緑さす白樺林や十勝晴
「十勝晴」と言うだけで何となく納得してしまう広い青空、すがすがしい初夏の句だ。
無住寺の池の畔の牛蛙
牛蛙が廃寺の主に収まっているようだ。俳諧味も少し。
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12
しょうくさん
2020.5.15 5:06
しょうく選

   2. 悪女めくダンスパーティサングラス
     サングラスをかけているだけで、そんなイメージされてしまう。
   17. 翳す手の指先赤く夏夕べ
     急に暑く成ってきた、フト夕焼を眺めたら、かざす指が赤く・・・。
   29. 薫風やアマビエ掲げコロナ逃げ
     もうこんな時は、古い呪いに頼りたくなる。
   32. 鯉幟商店街をひとり占め
     スッカリ人通りの無くなった商店街、鯉のぼりだけが所在なく泳いでいる、今年だけ。
   64. 夏落葉掃くこと止まぬ永平寺
      永平寺へ行ったとき、こんな風景を見た記憶がよみがえる。
   78. 万物の嗅覚研ぐや五月風
      何か今年だけの感覚かもしれないが、同感しました。
   94. 短めに髪をそろえて夏はじめ
      やはり夏を迎える、つい気になるのが髪の毛。
   105. 我が納屋の古巣に戻り来る燕
      ああ今年も帰ってきてくれた、人の暮らしと密着した燕への思いが伝わる
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11
山椒の香さん
2020.5.14 21:47
特選
70. 麦秋の駅に始まる一人旅
  麦秋の駅とはどのような駅なのでしょうか。小津安二郎 原節子いいですね。一人旅
  うらやましい。

入選
24. 甲板に受ける潮風夏はじめ
43. 湿原をわたる木道ほとと
59. 鉄線の花の一鉢書道展
94. 短めに髪をそろえて夏はじめ
103. 六地蔵清和の風に微笑みぬ
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10
Tiger 6さん
2020.5.14 13:43
特撰
104. 路地裏に三角ベース日永かな
   三角ベース・・・懐かしいですね。物も用具もなかった時代が蘇ります。

入選
19. 風薫る明日香に残る石舞台
44. ジャングルジム無人のままに夏立ちぬ
69. 廃屋の庭のジャスミン香り満
70. 麦秋の駅に始まる一人旅
77. 母の忌を修す香煙五月空
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9
利明さん
2020.5.14 9:43
特選
87. 放牧の牛の欠伸や夏来る
   牧開きのあと放牧された牛は、新たな環境に次第に
   慣れて、存分に草を食んだ後は、にれかみながら、
   時折欠伸をする。牧場の初夏の到来が目に見えるよ
   うです。
入選
13. 垣根越し目礼だけの五月かな
30. 結願の背ナを急かせる青嵐
35. 琴坂の小流れ疾し著莪の花
58. 塚ジェンヌ通ふ側道花水木
79. 万緑を抜けて眼下に鳰の海
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8
苦瓜さん
2020.5.14 7:56
特撰。8   画に書いた翡翠を飛躍して飛び立つ様と見なす
秀句。16.41.77.90・95
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7
ワシモさん
2020.5.13 18:49
特選
28. 黒南風の迫る気配の美術館
黒い雨雲が垂れ込めた暗く陰鬱な空模様が迫りくる大きな白亜の美術館。映画のスクリーンを観るようです。
入選
4. 雨あとの滑る杣道時鳥
19. 風薫る明日香に残る石舞台
44. ジャングルジム無人のままに夏立ちぬ
77. 母の忌を修す香煙五月空
83. フイヨルドの旅を楽しむ立夏かな
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6
はぼたんさん
2020.5.13 11:45
特選
59. 鉄線の花の一鉢書道展   
書道展のたたずまいを象徴するかに鉄線、季語が効果的。
入選
27. 空港の送迎デッキ薄暑かな
39. さらさらと小雨を抜けてつばかくらめ
44. ジャングルジム無人のままに夏立ちぬ
86. ベビーカー止めて眺むる懸かり藤
87. 放牧の牛の欠伸や夏来る
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5
翔行さん
2020.5.13 9:11
特選
19 風薫る明日香に残る石舞台
   石舞台の映像が出てくる、歴史を感ずる佳句。
入選
47 陣太鼓城下見下ろす夢の跡
51 船長のパイプの煙サングラス
69 廃屋の庭のジャスミン香り満
73 畑には野つぼのありし昭和の日
89 墓碑ひとつ秩父暮春の峠道
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4
panapanaさん
2020.5.12 21:15
特選 70. 麦秋の駅に始まる一人旅
      ロ-カル線の一両車に乗って
      ひとり旅降りた駅は無人駅
      駅周辺は麦秋そこに佇む情景が感じられる    

入選  20. 28. 43. 58. 103.
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3
孤山さん
2020.5.11 14:51
特選
43.湿原をわたる木道ほととぎす
 晴れた湿原の中の木道を散策していると、何処からともなくほととぎすの声、感じ入りました。

入選
12. 買物は三日に一度夕薄暑
59. 鉄線の花の一鉢書道展
61. 天空の茶屋を包みし若葉風
70. 麦秋の駅に始まる一人旅
104. 路地裏に三角ベース日永かな
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2
麦秋さん
2020.5.11 12:11
特選
7. 一山を覆ひ尽くせる若葉かな
景が大きい
秀作
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削除されました。
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