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サークル句会

292.06月サークル句会②)06/11~06/25)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2020.6.23
6月後半のサークル句会の選句結果です。一席は、ワシモさんの5点句「入梅」句、二席は、利明さんの4点句「夏つばめ」句、三席は、孤山さんの4点句「茅の輪」句でした。鑑評は、特選句それぞれに選者からコメントをいただいていますので、ご参照ください。

一席 5点句(◎◎◎○○)
  82.入梅や土間に錆びたる木挽鋸           ワシモ
二席 4点句(◎◎◎○)
  05.朝市の婆の喋くり夏つばめ            利 明
三席 4点句(◎○○○)
  62.淡々と生きて笑つて茅の輪かな          孤 山

3点句(◎○○)
  17.エスカレーター手摺りの濕り梅雨に入る      方 舟
  46.五月闇舟屋の梁の潮湿り             昇 峰
  57.甚平に聴く大東亜戦史かな            利 明
  83.残り香の菖蒲浮かべて仕舞風呂          さんせん
  90.ひと風呂を浴びて蟄居の缶ビール         山椒の香
2点句(◎◎)
  12.云ひたきを心にしまふ茄子の花          ワシモ 
  56.代搔や老いたる父の孤舟めく           ワシモ
  87.晴れわたる北信五岳栗の花            昇 峰
   (◎○)
  06.朝涼の風の抜けゆく山の宿            孤 山
  32.汽水域に網を打ちゐる梅雨晴間          苦 瓜
  39.渓流に架かる吊橋舞ふ蛍             苦 瓜
  76.徒長枝の影濃きあたり夏の蝶           方 舟
  77.友逝きて雲の切れ間の梅雨の月          翔 行
  95.踏み締めて余生を知るや夏落葉          孤 山
   (○○)
  03.青簾披講の声のよく透ける            苦 瓜
  04.茜さす能登の棚田や夏の夕            翔 行
  21.老いてなほ子に従はず梅雨の月          昇 峰
  34.京の旅町家に並ぶ軒すだれ            panapana
  93.藤房の影を揺らして鯉泳ぐ            翔 行
  97.噴水の意志あるごとく立ち上がる         昇 峰
1点句(◎)
  07.朝顔の支柱を揺らす通り風            さんせん
  10.水馬の水のへこみを水均す            はぼたん
  20.老いてなほ粋を語るやサングラス         孤 山
  26.風落ちて水の匂ひの夜の噴水           昇 峰
  29.ガラス越し守宮の影の膨れ腹           しょうく
  30.境内の末社に覗く額の花             さんせん
  43.菜園に追肥を散らす梅雨晴間           さんせん
  44.菜園に弾みに弾む夏の蝶             はぼたん
  47.傘寿会絆は酒と鱧の皮              はぼたん
  48.讃美歌の洩れくる教会蔦茂る           孤 山
  61.玉葱の壁なき小屋に吊さるる           苦 瓜
  86.はや十日風に抗ふ植田かな            山椒の香
  91.百態の雲の押し合ふ梅雨の空           昇 峰
  92.白夜てふ便り地球儀廻し見る           方 舟
  94.赴任して早朝に聞く雉の声            麦 秋
  96.分校に年輪重ね樟若葉              利 明 
  103.目高飼ふ遠出叶わぬ身となりて          苦 瓜
  104.黙々とただ黙々と蟻の列             孤 山
   (○)
  11.鮎釣りは亡父に及ばぬままに老い         方 舟
  15.海睨む崩れし砲台島の夏             翔 行
  18.江ノ電の軒すれすれに四葩かな          利 明
  24.影踊る雨喜びの阿修羅かな            利 明
  35.京町家神祀る庭に釣忍              はぼたん
  38.境内に人の気配や夏落葉び            孤 山
  80.生魚藁火に炙り夏料理              苦 瓜
  85.母偲ぶ糺の森の木下闇              はぼたん
  98.噴水の垂直に立つ硬さかな            昇 峰
  100.迷い来し故国メコンの蛍かな           ワシモ
  106.夕立や親子で急ぐ無人駅             panapana
無点句
  01.あえぎつつ山坂越えて苔の里
  02.青梅のバケツ一つを酒にする
  08.紫陽花の色極まれり今朝の雨
  09.紫陽花の裏六甲の薄曇り
  13.岩のりの掻女の背中夕陽映え
  14.牛蛙伯仲戦の真っただに
  16.疫鬼のまだ潜みてゐるや五月闇
  19.炎天のトロッコ列車峡を行く
  22.恐山をののきつ汲む岩清水
  23.改札抜け子は旅立ちぬ夏つばめ
  25.影を友麦秋の野ゆく風唄う
  27.鎌倉の古刹眩しく百合の花
  28.亀二匹あてなく泳ぎ梅雨入りかな
  31.乾杯のウエーブ続くビヤホール
  33.喜寿の旅雲たち込めて梅雨の宿
  36.葛餅は黒蜜まぶす天神前
  37.黒百合や北の大地に野営して
  40.濃紫陽花道灌眠る峡の寺
  41.木下闇ピエタの像にしゃがみ込む
  42.木漏れ日や苔の石垣切り通し
  45.最果ての島の野花や夏炉乞ふ
  49.椎の木の句碑に散りしく椎落葉
  50.自粛解く若草山に積乱雲
  51.七曲がり清水寺へと汗の坂
  52.湿原を斑に染めて燕子花
  53.芝生隅めかし連れ立ち捩り花
  54.若年の敬する園芸七変化
  55.出船の孕む黒南風白しぶき
  58.瑞雲や薬師詣りに梅雨晴間
  59.外湯までほんの数分青蛙
  60.代替はり落ちし実梅のそのままに
  63.竹林のそちこち著莪の花明り
  64.地ビールや人の溢るる道の駅
  65.チロルアンランプ咲く軽やかに
  66.梅雨寒や形崩れし峰の雲
  67.梅雨晴間笠雲をかぶる富士仰
  68.梅雨はれ間水琴窟の音弾む
  69.梅雨滂沱歩けば凹む三和土の間
  70.梅雨闇や観音の御手髑髏持ち
  71.庭園に白また紅の百日紅
  72.手稲山方影にして植木市
  73.灯台の囲み紅白浜木綿
  74.灯台の径を辿ればあざみ咲く
  75.時の日や定年の日の机ふく
  78.夏暁や鳥束の間をひと頻り
  79.夏薊ときに尖った句もよかり
  81.日蝕の迫る時空や梅雨晴れ間
  84.ノムさんの黄泉路に咲くや月見草
  88.頬髭の優しき顔の衣更
  89.密やかに崖に雨待ち岩たばこ
  99.蛍火の絡み消えにし川堤
  101.ミニトマト茗荷狭庭の農日誌
  102.無住寺の鐘楼跡や蛙啼く
  105.楊梅の実踏み靴染め朝散歩
  107.ゆるやかな多摩のふる道栗の花
  108.緑陰を個々に離れて車椅子

なお、文字の欠落等がありましたら、お知らせください。

選者(敬称略)
孤 山 麦 秋 Tiger6  苦 瓜 ワシモ panapana 利 明  山椒の香 はぼたん 
しょうく 昇 峰 方 舟 さんせん
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1
11ページ
13
さんせんさん
2020.6.29 17:40
さんせん選

 06.朝涼の風のぬけゆく山の宿
   朝、窓を開け吸い込む冷気、夏の山宿の朝は格別。
 12.云ひたきを心にしまふ茄子の花
   可憐な茄子の花に触れると愚痴の一つも言えだせなくなってしまった。
 20.老いてなほ粋を語るやサングラス
   滑稽味あふれる一句。
 46.五月闇舟屋の梁の潮湿り
   梁が闇間に鈍く光っている舟屋を良く観察した良句。
 76.徒長枝の影濃きあたり夏の蝶
   伸びすぎた枝と揚羽蝶の対比の妙。
 86.はや十日風に抗ふ植田かな
   早苗がすくすくと育っている。
 87.晴れわたる北信五岳栗の花
   栗の花の下から雄大な五岳が良く見える大景の一句。
 90.ひと風呂を浴びて蟄居の缶ビール
   風呂上がりの冷えたビールは格別。ビールを詠った佳句。
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12
方舟さん
2020.6.29 11:20
05・朝市の婆の喋くり夏つばめ
 朝市と婆はよくある景色、旅先などで、ほまちを稼ぐ婆との雑談は樂しい。
29・ガラス越し守宮の影の脹れ腹
 家を守ると言う守宮、硝子に張り付く、脹れ腹とはよく観察されている。
43・菜園に追肥を散らす梅雨晴れ間
 胡瓜やいんげんもなり時、追肥をして更なる収穫を期待する。梅雨の晴れ間の一仕事。
56・代掻きや老いたる父の孤舟めく
 農に生きぬいた父の姿に対する感慨、親孝行しなければと思う。
82・入梅や土間に錆たる木挽鋸
 山林で活躍した鋸、いまは錆たるままに置かれている、入梅の雰囲気に合う。
87・晴れわたる北信五岳栗の花
 長野盆地から見える妙高、斑尾、黑姫、戸隠、飯縄の五岳、栗の名産地を物語る。
94・赴任して早朝に聞く雉の声
 都会地からの赴任であろうか、雉の声の聞える土地に着任した感慨。
103・目高飼ふ遠出叶わぬ身となりて
  高齢になられたということか、なにか無聊を慰める樂しみを持つ事は大切と思う。
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11
昇峰さん
2020.6.29 9:21
07.朝顔の支柱を揺らす通り風
支柱に大きく育った朝顔を思わせてくれる。
10.水馬の水のへこみを水均す
水のへこみに焦点を当てた水馬の句。
12.云ひたきを心にしまふ茄子の花
親の意見は後から効いてくる、黙って聞いておこう。
32.汽水域に網を打ちゐる梅雨晴間
ほんの束の間も休むことのない生業。
48.讃美歌の洩れくる教会蔦茂る
伝統あるカソリック正教会から聞こえる讃美歌。
61.玉葱の壁なき小屋に吊さるる
おいしい玉葱が出来そうだ。
82.入梅や土間に錆びたる木挽鋸
今は電気鋸の時代、昭和は遠くなった。
83.残り香の菖蒲浮かべて仕舞風呂
子供たちが寝た後、お酒でも重ねていたのか。
96.分校に年輪重ね樟若葉
公邸に二宮金次郎像のありそうな分校。
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10
しょうくさん
2020.6.29 8:49
しょうく選

   05.朝市の婆の喋くり夏つばめ
      朝市で饒舌のおばあ様、負けじと飛び交う燕、よく見る風景。
   17.エスカレーター手摺りの濕り梅雨に入る
      触れぬらぬ様にしかしやむを得ず触れるエスカレーターの手すり、そこで何か湿った梅雨を感じた。
   26.風落ちて水の匂ひの夜の噴水
      風が止まり、フト水の匂いが感じられた噴水、その一瞬をとらえた
   30.境内の末社に覗く額の花
      境内の外れ、末社にひっそりと揺れる紫陽花。梅雨の時期の姿を切り取り。
   44.菜園に弾みに弾む夏の蝶
      梅雨の晴れ間か、夏の蝶が弾んだように上下左右の姿を活写
   57.甚平に聴く大東亜戦史かな
      整理していたら出てきた甚平、あの戦いのころの香り。
   77.友逝きて雲の切れ間の梅雨の月
      訃報を聞きふと見上げた夜の空に浮かんだ雲間からの霞んだ月。
   95.踏み締めて余生を知るや夏落葉
      夏落ち葉、すっかり雨に濡れた道で、わが余生と感じた姿。
   
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9
はぼたんさん
2020.6.29 7:47
はぼたん選
特選
104.黙々とただ黙々と蟻の列
蟻も作者も黙々と・・・デジャヴ、共感。
入選
17.エスカレーター手摺りの濕り梅雨に入る
21.老いてなほ子に従はず梅雨の月
62.淡々と生きて笑つて茅の輪かな
57.甚平に聴く大東亜戦史かな
97.噴水の意志あるごとく立ち上がる
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8
山椒の香さん
2020.6.28 22:35
特選
47.傘寿会絆は酒と鱧の皮
 八十の長寿を祝う会(同窓会らしい)。豪華な食事会よりも、もうあまり食べることも
 できない身。お喋りと酒で十分です。亡くなっていった友の思い出なんかも。鱧の皮が
 効いてしみじみとした味わいの句となりました。

入選
  15 17 21 39 97
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7
利明さん
2020.6.28 14:40
特選
92.白夜てふ便り地球儀廻し見る
   世界は広し、白夜の国もあれば、日の昇らぬ国も、そんな
   遠い国の友からの「白夜」との便りに、思わず地球儀を回
   して、確かめる。閉塞感のある夜の中であれば、人とのつ
   ながりが愛しい。
入選
46.五月闇舟屋の梁の潮湿り
62.淡々と生きて笑つて茅の輪かな
80.生魚藁火に炙り夏料理
82.入梅や土間に錆びたる木挽鋸
90.ひと風呂を浴びて蟄居の缶ビール
0人がいいねと言っています
6
panapanaさん
2020.6.27 21:24
特選  39.渓流に架かる吊橋舞ふ蛍
    今の時期こんな情景に出会こと
    は素晴らしいと思います.

入選  24. 77. 82. 93. 95.
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5
ワシモさん
2020.6.27 20:29
特選
91.百態の雲の押し合ふ梅雨の空
 梅雨前線の移動によって激しく変化する天気や空模様の様子を
うまく表現していると思います。
入選
03.青簾披講の声のよく透ける
05.朝市の婆の喋くり夏つばめ
32.汽水域に網を打ちゐる梅雨晴間
34.京の旅町家に並ぶ軒すだれ
85.母偲ぶ糺の森の木下闇
0人がいいねと言っています
4
苦瓜さん
2020.6.27 14:00
特撰。56  老父をねぎらうと共に良く観察射ています
秀句。04.76.83.93.38(下五のびを消して取る
















特撰。56 老父をねぎらうと共に良く見ている
秀句。04.76・83・93.38(しもごのびを消して取る)
0人がいいねと言っています
3
Tiger 6さん
2020.6.27 9:06
特撰
05.朝市の婆の喋くり夏つばめ
 朝市の賑やかさに加え燕がやって来た楽しさが目に浮かびます。

入選
34. 京の旅町屋に並ぶ軒すだれ
62.淡々と生きて笑つて茅の輪かな
90.ひと風呂を浴びて蟄居の缶ビール
100.迷い来し故国メコンの蛍かな
106.夕立や親子で急ぐ無人駅
  
  
0人がいいねと言っています
2
麦秋さん
2020.6.26 14:55
サークル句会選麦秋
特選
62.淡々と生きて笑つて茅の輪かな
 人生このように生きたいと切実に思う。

入選
03 06 11 57 83
0人がいいねと言っています
1
孤山さん
2020.6.26 14:37
特選
82. 入梅や土間に錆びたる木挽鋸
   入梅のじめじめした中に錆びた鋸が土間に転がっている。取り合わせが良いと思います。

入選
04. 茜さす能登の棚田や夏の夕
18. 江ノ電の軒すれすれに四葩かな
34. 京の旅町屋に並ぶ軒すだれ
46. 五月闇舟屋の梁の潮湿り
98. 噴水の垂直に立つ硬さかな
   
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