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サークル句会

294.07月サークル句会②(07/11~07/25)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2020.7.24
七月後半のサークル句会の選句結果です。一席は、しょうくさんの7点句で「七夕」句、二席は、昇峰の7点句で「原爆忌」句、三席は、方舟さんの5点句「向日葵」句でした。鑑評は、特選句それぞれに選者からコメントをいただいていますので、ご参照ください。

一席 7点句(◎◎◎◎○○○)
  54.七夕の願いの重さ竹撓る              しょうく
二席 6点句(◎◎◎◎○○)
  32.原爆忌音なく落ちる砂時計             昇 峰
三席 5点句(◎◎○○○)
  87.向日葵の向き定まらぬ雨もよひ           方 舟

4点句(◎◎◎○)
  24.岩頭に鵜のいささかも揺がざる           麦 秋
   (◎◎○○)
  11.今もなほ十戸の字や青田風             孤 山
   (◎○○○)
  16.囮鮎一歩深みへ送り込む              方 舟
3点句(◎◎◎)
  104.夕焼の真つ只中に農一戸               孤 山
   (◎◎○)
  40.島と島つなぐ大橋大夕焼              panapana
  44.正午告ぐラジオの時報終戦日            昇 峰
  91.舟傾げ土用蜆の鋤簾引く              方 舟
  110.4Bの鉛筆奔る雲の峰                利 明
   (◎○○)  
  100.山襞に深く影入る晩夏かな             昇 峰
   (○○○)
  18.海峡をまたぐ大橋大花火              panapana
  85.日盛りや水車の響き馬籠宿             panapana
2点句(◎○)
  22.紙芝居のやつて来さうな夏の辻           冬 彦
  105.夕焼や子と手を繋ぎわらべ歌            苦 瓜
  114.黎明の忍野八海ほととぎす             利 明
   (○○)
  57.呟いて亡き妻とゐる夜の秋             昇 峰
  64.内定の知らせの届く青田道             ワシモ
1点句(◎)
  13.牛蛙法話の途切れ二度三度             山椒の香
  15.老いの身を焦がすコロナの酷暑かな         Tiger 6
  27.蜘蛛の井や寝技一本勝負あり            ワシモ
  48.ステテコに風の恵みを満喫す            しょうく
  65.なかなかに眠りに落ちぬ酷暑かな          麦 秋
  67.夏靴よりサイパンの砂零れけり           冬 彦
  68.夏草や散歩の爺を通せんぼ             Tiger 6
  74.乗り継ぎてローカル線の白日傘           山椒の香
  79.葉柳や揺れて水面にビルの影            panapana
  84.飛行機の吸い込まれゆく夏の雲           山椒の香
  99.山寺の閑けさ深む蝉しぐれ             翔 行
   (○)
  02.仰ぎ見る星の瞬き端居かな             孤 山
  14.縁台で流れ星追う親子かな             Tiger 6
  19.海底に船骸の影敗戦日               昇 峰
  20.鎌倉へ虚子尋ぬると白日傘             利 明
  30.渓流に窓を広げて夏座敷              さんせん
  33.コロナ避けいつもと違い梅雨籠           苦 瓜
  36.参道の裳裾を濡らす大夕立             さんせん
  37.潮騒をかすかに聞くや夜の秋            孤 山
  42.朱に染まる岬灯台夕焼けて             孤 山
  43.生涯は波風ばかり冷奴               孤 山
  72.虹消えて客は一人の無人駅             山椒の香
  78.端居して沈思黙考独り酌む             孤 山
  80.晴れわたる空の静けさ原爆忌            昇 峰
  90.赴任してふと見つけたる水芭蕉           麦 秋
  107.百合活けて頬に捺されし蘂の色           冬 彦
  111.雷鳥の見へ隠れして吾も休む            麦 秋
  112.雷鳴に動ぜぬ我の写経筆              さんせん
無点句
  01.青き空待てどとどかぬ夏休
  03.青空や雨雲じわり初の蝉
  04.青田波畦の小道を隠しけり
  05.アクリル板挟みし卓やソーダ水
  06.朝顔の種運び来し遣唐船
  07.朝顔やまづ宿題のテレワーク
  08.雨垂れを拭ひて投ず夏見舞
  09.歩みきし道顕わして蝸牛
  10.烏賊釣火岬の沖に街の湧く
  12.牛蛙鳴く城下町の堀深く
  17.オルガンの音色はにかむ夜の秋
  21.かみきりよまだら触角何探る
  23.翡翠やゆらりカヌーで釧路川 
  25.北山の杉青々と滴れり
  26.叢にただ浮き沈み梅雨の蝶
  28.曇り空旅を夢見て端居かな
  29.渓流に小舟の遊ぶ晩夏かな
  31.血脈といふ不思議さや鳳仙花
  34.咲き満ちてちらほら散りし百日紅
  35.サンダルにショートパンツの令夫人
  38.獅子頭ひと揺すりして浮きにけり
  39.舌で喘ぐ犬に水やる原爆忌
  41.十薬の伸びる早さにたじろぎぬ
  45.曙光や生きる力をホトトギス
  46.白樺の高原に風キャンプはる
  47.人力車のぼる坂道汗しとど
  49.住み付いて苔の茂りし庭の石
  50.蝉しぐれ果てて教師の声軽く
  51.線香花火あえて国産求めけり
  52.疎開児の半ソックスと夏帽子
  53.滝しぶき共に浴びし友いづこ
  55.チマチョゴリ木槿の咲きし通学路
  56.土ぼこり罵声飛び交ふ炎天下
  58.庭園の苦瓜屋根へ競ひけり
  59.手に一杯の花を掲げて原爆忌
  60.天を突くドイツの古城山滴る
  61.戸隠の随神門や杉落葉
  62.時の疫や茅の輪潜りに道修町
  63.トロッコの執着駅や梅雨寒
  66.鳴き砂や明日は別れの夏の果
  69.夏雲に向かひて空手部浜稽古
  70.夏空や浜のマノンと囃されて
  71.夏帽にタオルをぬらし外出かな
  73.凌霄花結城紬の客を待つ
  75.配達の弁当届く走り梅雨
  76.箱庭に浮かぶ舟あり夕の風
  77.箱庭や大きな声の通り過ぐ
  81.晩夏光疲れ気味なる羅漢仏
  82.晩夏光鳥取砂丘に友偲ぶ
  83.檜扇に羽虫とまりし夜のこと
  86.ひと湿り雨の欲しき日原爆忌
  88.仏桑花俄に走る朝の雨
  89.赴任して蛙の声を聞ける坂
  92.ボクサーのつぶれし耳や木槿咲く
  93.歩行者天国となりし銀座の日の盛
  94.布袋草少し離れて会釈なり
  95.真白なる姫路の城や蟻の列
  96.蜜豆におしゃれ添えたる銀の匙
  97.木道に傘を傾げて花あやめ
  98.山滴る蔵王のお釜ただ静寂
  101.山鳩の声くぐもりて梅雨深む
  102.有線の平板に告ぐ溝浚へ
  103.夕立の底より洩るる傘袋
  106.浴衣着て波音耳に夕まぐれ
  108.百合咲きて揚羽蝶も蜜運び
  109.夜の秋ビルの灯りの消えてゆく
  113.涼風や田圃の稲上吹き抜ける
  115.渡りたき吾子の見上ぐる虹の橋
  116.輪中村青田を縫うて手漕ぎ舟

なお、文字の欠落等がありましたら、お知らせください。

選者(敬称略)
山椒の香 孤 山 麦 秋 冬 彦 翔 行 利 明 ワシモ 苦 瓜 Tiger6 panapana 
昇 峰 さんせん しょうく 方 舟  
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1
11ページ
15
方舟さん
2020.7.29 9:26
11・今もなほ十戸の字や青田風
  過疎とは言いながらなほ十戸の同志が田を耕している。
32・原爆忌音なく落ちる砂時計
  原爆忌に砂時計を配したのが黙も表し良かったと思う。
44・正午告ぐラジオの時報終戦日
  当時、私は中学二年生、彷彿と思い出します。
54・七夕の願いの重さ竹撓る
  賑やかな短冊に書かれた願い判るような気がいたします。
67・夏靴よりサイパンの砂零れけり
  1944年日本軍の玉砕を思い出します。
74・乗り継ぎてローカル線の白日傘
  銀座を歩いているようなしゃれた白日傘だったのでしょう。
100・山襞に深く影入る晩夏かな
  夏も終わりに近く、くっきりと山容がわかる様な景観。
104・夕焼けの真っただ中に農一戸
  絵画的な風景が目に浮かびます。
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14
しょうくさん
2020.7.29 5:24
しょうく選

   13.牛蛙法話の途切れ二度三度
      大きな鳴き声のウシガエル、それが恰も法話のよう。
   15.老いの身を焦がすコロナの酷暑かな
      今年のコロナの中の酷暑、身に染みて。
   32.原爆忌音なく落ちる砂時計
      原爆投下のあの暑い日、其の姓寂と砂時計の落ちる対比
   44.正午告ぐラジオの時報終戦日
      あの日の正午が、よみがえった。
   68.夏草や散歩の爺を通せんぼ
      時々体験する状況をうまく切り取った
   87.向日葵の向き定まらぬ雨もよひ
      この不住な天候の中、ヒマワリの躊躇って開いているような姿をうまく描写
   99.山寺の閑けさ深む蝉しぐれ
      山寺の静けさ、蝉しぐれの切れ目により深む
   110.4Bの鉛筆奔る雲の峰
      スケッチされている姿が目に浮かぶ
   
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13
さんせんさん
2020.7.28 21:15
さんせん選

 11.今もなほ十戸の字や青田風
   今年も過疎の村にも立派に稲田が広がっている。
 22.紙芝居のやつて来さうな夏の辻
   懐かしい原体験、目を瞑れば昔の光景が蘇る。
 48.ステテコに風の恵みを満喫す
   暑い夏にはステテコが一番。風が心地良い。
 54.七夕の願いの重さ竹撓る
   竹が撓るくらい短冊が一杯下がっている状況が目に浮かぶ一句。
 65.なかなかに眠りに落ちぬ酷暑かな
   寝ようにも寝付かれぬ酷暑の現状が良く描かれている。
 79.葉柳や揺れて水面にビルの影
   葉柳がビルと共に水面に影を落としている、涼しさが伝わって来る一句。
 87.向日葵の向き定まらぬ雨もよひ
   長雨が続くとどちらを向いて咲いて良いやら?俳諧味溢れた良句。
 91.舟傾げ土用蜆の鋤簾引く
   湖に出て熊手のように鋤簾を引く蜆取りの様子が良く描かれた佳句。
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12
昇峰さん
2020.7.28 15:05
16.囮鮎一歩深みへ送り込む
いわゆる友釣りである。鮎は同じ瀬でも深瀬がポイントとなるようだ。
24.岩頭に鵜のいささかも揺がざる
昨日見た鵜は大きく池に突き出した枝の上で羽を乾かしていた。結構目立つ存在だ。
40.島と島つなぐ大橋大夕焼
夕焼けの大景。山口県の角島大橋で似たような景を見たことがある。
54.七夕の願いの重さ竹撓る
よく似た発想の句があるかもしれないが、これはこれでよく出来ている。
84.飛行機の吸い込まれゆく夏の雲
何でもない夏空の景だが、気持ち良い句。
91.舟傾げ土用蜆の鋤簾引く
鋤簾は「じょれん」。蜆漁の景。海胆や薺など、舟を傾げて採る似たような句はあるが、鋤簾が如何にも重そうだ。
104.夕焼の真つ只中に農一戸
蕪村の「五月雨や大河を前に家二軒」と似た構成。景がよく見える佳句。
114.黎明の忍野八海ほととぎす
早朝の凛と引き締まった空気と時鳥の鋭い鳴き声が響きあう佳句。
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11
削除されました。
10
panapanaさん
2020.7.27 21:22
特選 105.夕焼や子と手を繋ぎわらべ歌
     ついこの前までこんな幸せそうな
     情景がありりましたが今は無理
     早く長閑な時が来ますように。

入選  11. 30. 64. 72. 111.
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9
Tiger 6さん
2020.7.27 20:54
特撰
110.4Bの鉛筆奔る雲の峰
  公園のスケッチしている時に有りますね。空の雲の方が描いている樹と湖より
  面白くて鉛筆が奔る時。
入選
18.海峡をまたぐ大橋大花火
33.コロナ避けいつもと違い梅雨籠
85.日盛りや水車の響き馬籠宿
90.赴任してふと見つけたる水芭蕉
107.百合活けて頬に捺されし蘂の色
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8
苦瓜さん
2020.7.27 15:33
特撰。32  原爆忌と砂時計に妙あり。ピカドンは国民学校三年の時に聞きました
秀句。11.18.37.40.54
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7
ワシモさん
2020.7.27 11:16
特選
24.岩頭に鵜のいささかも揺がざる
(鵜をこのように詠んだ新鮮さと清々しさ)
入選
16.囮鮎一歩深みへ送り込む
32.原爆忌音なく落ちる砂時計
54.七夕の願いの重さ竹撓る
87.向日葵の向き定まらぬ雨もよひ
100.山襞に深く影入る晩夏かな
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6
利明さん
2020.7.27 10:36
特選
32.原爆忌音なく落ちる砂時計
  75年前世界で初めての原爆の惨禍に遭った人たちの時は
 まだ止まっているかのようだ。砂時計のただ黙々と落ちる
 様に確かな時の移ろいを感ずるばかりだ。この惨禍が風化
 しないようにと願いつつ。

入選
02.仰ぎ見る星の瞬き端居かな
16.囮鮎一歩深みへ送り込む
18.海峡をまたぐ大橋大花火
54.七夕の願いの重さ竹撓る
91.舟傾げ土用蜆の鋤簾引く
0人がいいねと言っています
5
翔行さん
2020.7.26 22:36
特選
104 夕焼けの真っ只中に農一戸
    山里の限界集落の農家に陽を当てて滅びゆく中にも
   「生」ありと詠む発想が素晴らしい。
入選
24 岩頭に鵜のいささかも揺がざる
42 朱に染まる岬灯台夕焼けて
85 日盛りや水車の響き馬籠宿
100 山襞に深く影入る晩夏かな
114 黎明の忍野八海ほととぎす
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4
昇峰さん
2020.7.26 20:13
冬彦さんの選句

特選 24.岩頭に鵜のいささかも揺がざる
「鵜の厳しい生涯をシンボライズするような風景。気合に満ちた歌いっぷりが清々しい」
19.海底に船骸の影敗戦日
43.生涯は波風ばかり冷奴
57.呟いて亡き妻とゐる夜の秋
64.内定の知らせの届く青田道
85.日盛りや水車の響き馬籠宿
0人がいいねと言っています
3
麦秋さん
2020.7.26 11:29
特選
40.島と島つなぐ大橋大夕焼
大きな景色が素晴らしい。
入選
36 44 57 78 110
0人がいいねと言っています
2
孤山さん
2020.7.26 10:52
特選
54 七夕の願いの重さ竹撓る
  人々の願いの重さで竹が撓る。むべなるかなと思った。
入選
14 縁台で流れ星追う親子かな
22 紙芝居やって来さうな夏の辻
80 晴れわたる空の静けさ原爆忌
87 向日葵の向き定まらぬ雨もよひ
105 夕焼や子と手を繋ぎわらべ歌
0人がいいねと言っています
1
山椒の香さん
2020.7.25 22:41
特選
27.蜘蛛の井や寝技一本勝負あり
  蜘蛛の囲、では? 柔道の寝技との取り合わせ。少し
  つきすぎ かもしれないが。面白いです。

入選
    16,20,32,87,112
0人がいいねと言っています
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