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サークル句会

299.10月サークル句会①(09/26~10/10)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2020.10.7
10月前半のサークル句会の選句結果です。一席は、ワシモさんの「秋霖」の6点句、二席は、はぼたんさんの「新豆腐」の6点句、三席は、山椒の香さんの「秋深む」の5点句でした。鑑評は、特選句それぞれに選者からコメントをいただいていますので、ご参照ください。

一席 6点句(◎◎◎○○○)
  65.秋霖や古書資料課の昼灯         ワシモ
二席 6点句(◎◎○○○○)
  103.武骨な手優しく掬ふ新豆腐        はぼたん
三席 5点句 (◎○○○○)
  32.鐘の音の澄みて山寺秋深む        山椒の香

4点句(◎◎◎◎)
  02.閼伽桶に雲を映して秋の水        housyuu
   (◎◎◎○)
  127.溶接の脚絆女工の夜食かな        ワシモ
   (◎◎○○)
  73.托鉢のめぐる鈴の音今年米        panapana
3点句(◎◎◎)
  86.庭下駄の鼻緒の湿りこぼれ萩       さんせん
(◎○○)
  08.字一つ総出で祝ふ秋祭          孤 山
  53.コスモスに顔撫でらるる野の仏      山椒の香
  60.鯖雲や声を揃へて網を曳き        利 明
  120.山里の夜は香の濃き稲架襖        昇 峰
   (○○○)
  42.九十の姉より荷物今年米         苦 瓜
  113.光秀を慕ふ城下や桔梗濃し        はぼたん
  129.流木を川原に焚いて鮭漁師        housyuu
2点句(◎◎)
  33.からすうり温もり残す藪の中       ワシモ
  132.分け入りて背伸び立ちする花野かな    はぼたん
   (◎○)
  35.雁の列折れ線グラフ描くやうに      さんせん
  40.競ひたること笑ひつつ新酒酌む      housyuu
  50.校庭の紅葉吹き込む美術室        苦 瓜
  66.縄文の土の音して木の実落つ       昇 峰
  79.手作りでもてなす宿の新豆腐       さんせん
  92.稲架に明け稲架に暮れゆく峡十戸     昇 峰
  116.胸元をパット明るく赤い羽根       苦 瓜
   (○○)
  57.木の実降る出世階段弾みけり       panapana
  102.馥郁と渡り廊下の金木犀         苦 瓜
  119.山栗の小さきに詰まる日の匂ひ      昇 峰
  121.山並に寄り添ふ雲や暮の秋        孤 山
  122.破蓮田隙間だらけの風の道        昇 峰
1点句(◎)
  11.アマビエの案山子が護る棚田かな     しょうく
  15.鰯雲徐々に崩るる寺の鐘         secchan
  17.浮島へ架る八つ橋破れ蓮         苦 瓜
  30.柿を採る棹より伝ふ重みかな       苦 瓜
  31.風つかみ刺羽の渡る伊良湖岬       secchan
  36.枯るるなか朱を深めたり烏瓜       翔 行
  45.栗飯の味は野の味山の味         孤 山
  55.木の実独楽回せば澄みし山の色      昇 峰
  56.この道の先行き止まり蕎麦の花      利 明
  107.穂噛みせるもう刈頃の秋田かな      利 明
  111.曼珠沙華華燃え立ちて巾着田       panapana    
   (○)
  12.蟻打ちて心に深き痛みかな        麦 秋
  27.海峡を望む古墳や秋高し         panapana
  29.案山子まで眠たげな顔夜明け前      しょうく
  39.菊人形武蔵と小次郎香を競ふ       翔 行
  52.苔むせる古刹の甍小鳥来る        翔 行
  54.御典医のつづく五代目木守柿       山椒の香
  61.秋刀魚食ぶ健やかなるを喜びて      さんせん
  69.捨畑の生きとし生ける秋の草       housyuu
  106.糸瓜水今年も採りて妻傘寿        はぼたん
  108.北壁に張り付く人や空高し        利 明
  110.窓開けて金木犀の香を入れる       麦 秋
  131.連呼の列にボーイソプラノ赤い羽根    利 明
無点句
  01.愛憎の火花散らすや木の実独楽
  03.秋茜城址の標石止まる  
  04.秋草の中を光りて千曲川
  05.秋湿り若き教師はチョーク折る
  06.秋日和膝に猫きて脚伸ばす
  07.秋深しヨットゆるりと寄港せり
  09.アットホームせめて今宵は菊の酒
  10.尼寺や閉ざす枝折戸秋桜
  13.主不在金木犀の香る庭
  14.命継ぐ水面かすめて赤とんぼ
  16.隠居所の四時から呑みや菊の酒
  18.湖に浮く堂に影差す良夜かな
  19.裏山に栗を拾ふや朝の明け
  20.運動会マスクの中を走り抜け
  21.駅裏の早や灯りけり秋の暮
  22.エレベーター最上階は秋の闇
  23.落ち葉の影蝶と見まごう小径行く
  24.落ち葉履き落とした幹を見上げたり
  25.大人びし幼馴染や秋祭
  26.通通売る露肆に達者の卒寿翁
  28.会見の総理の胸に赤い羽根
  34.雁の棹細くなりせば身の淋し
  37.菊香る馬籠の宿の坂の径
  38.菊人形武士道薫る赤穂義士
  41.休耕田隅にぎわして蕎麦の花
  43.供田にまだ様子見の稲雀
  44.近隣の古老手づくり菊なます
  46.暮残る空見仰ぐるや秋の暮
  47.系統樹の先にこの孫カンナ咲く
  48.煙り出しの合掌造り秋桜
  49.甲州路熟女かしましぶどう狩
  51.「go to」の旅で賑ふ秋の出雲路
  58.こぼれ萩昨夜の風の置き土産
  59.里までは駅より千歩の野紺菊
  62.地蔵盆幼な児地蔵の頬撫る
  63.自販機の灯はほつこりと秋の夜
  64.シャンソンに胸のときめく秋の暮
  67.新豆腐香り抱ひて水を出り
  68.冷まじや顔毀たれし石仏
  70.スマホ鳴り幸せ話す孫娘
  71.僧去んで今宵鳴きそむ鉦叩
  72.滝城の崩れし堀の藪枯らし
  74.種なしの葡萄先祖の贈り物
  75.月白や最終ホール後にして
  76.露草や暗越の無縁塚
  77.露しげくそれぞれ空を泛べをり
  78.露散らし黒い仔馬の駆けゆけり
  80.電柱に寄り添ふすすき揺らぎけり
  81.登山道はだに刻みし秋の富士
  82.嫁ぐ子に古きアルバム秋桜
  83.団栗を拾いし庭でころりかな
  84.二階窓開き入れける木犀香
  85.鰊場の波音響く番屋かな
  87.野菊摘みはなびら2、3茶に浮かす
  88.のこる蚊に振り上げし手を収めけり
  89.野仏に触れたるままに草の花
  90.墓参り紅白の萩はらはらと
  91.萩こぼる夕暮れの墓所急ぎけり
  93.芭蕉葉の揺れて暫く美術館
  94.二十歳にて逝きし弟秋の虹
  95.半島の灯台はるか鳥渡る
  96.非常食好みでもめる防災の日
  97.ひつそりと雨音を聞く秋の暮
  98.ひとり身の作る味噌汁秋の暮
  99.火に放る麦藁帽子そして愛
  100.日の丸に舞ひ来て消ゆる赤蜻蛉
  101.広沢の池のさざ波良夜かな
  104.札所より札所への路柿の秋
  105.噴煙に雲入り混じる雁渡し
  109.穂芒に居眠りの頬撫でられし
  112.蜜食を譲り合ふかな秋の蝶
  114.虫時雨その食卓の穏やかに
  115.ムトウハップ偲ぶ昭和の寒さかな
  117.名月の九十九里浜月の道
  118.夜気といふ秋の香をつけ妻帰る
  123.破蓮に日はやはらけく渡りけり
  124.敗荷や戦跡残る千葉公園
  125.夕映えの裏参道や木の実落つ
  126.夕焼けに沈む太陽稲穂峰
  128.リモ-トの学園包む月今宵
  130.林檎煮の柔らかき甘さかな

なお、文字の欠落等がありましたら、お知らせください。

選者(敬称略)
孤 山 麦 秋 冬 彦 翔 行 ワシモ 山椒の香 利 明 はぼたん secchan Tiger6 panapana 苦 瓜 しょうく housyuu さんせん 昇 峰  
書き込み
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1
11ページ
16
昇峰さん
2020.10.15 9:36
02.閼伽桶に雲を映して秋の水
墓参の寂しさが閼伽桶の水に映る秋の雲に託されて良い叙情。
08.字一つ総出で祝ふ秋祭
これこそが神への感謝と豊作を祝う秋祭り。
17.浮島へ架る八つ橋破れ蓮
八つ橋のあでやかさと破蓮田との取り合わせがうまい。
32.鐘の音の澄みて山寺秋深む
山寺の澄んだ鐘の音に深秋を感じる、季語が生きている。
65.秋霖や古書資料課の昼灯
上手い。秋霖も効いている。
79.手作りでもてなす宿の新豆腐
宿の家族的な温もりを感じる佳句。
86.庭下駄の鼻緒の湿りこぼれ萩
中七の措辞の上手い句は俳句が生き生きしている。
103.武骨な手優しく掬ふ新豆腐
日頃の過酷な豆腐作りを思わせてくれる。
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15
さんせんさん
2020.10.14 18:56
さんせん選

 02.閼伽桶に雲を映して秋の水
   掃苔での一コマに秋を感じた。
 11.アマビエの案山子が護る棚田かな
   コロナ禍の心配がかがしに迄!
 33.からすうり温もり残す藪の中
   枯れ草一ぱいの藪をからすうりの赤い実がやさしく照らしている。
 40.競ひたること笑ひつつ新酒酌む
   碁か将棋を楽しんでいる様子が目に浮かぶ。
 50.校庭の紅葉吹き込む美術室
   換気で開けた窓から色ずいた木々の葉が飛び込んでくる。
 56.この道の先行き止まり蕎麦の花
   咲き誇る白い蕎麦の花が道を塞いでいる様子。
 92.稲架に明け稲架に暮れ行く峡の村
   稲刈りや稲架かけも過疎の村では力を合わせても一日がかりの大仕事。
 132.分け入りて背伸び立ちする花野かな
   あまりにも美しいので奥の方まで入り込んで帰り道を心配する様子が浮かぶ。
 
   
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14
housyuuさん
2020.10.14 11:25
30・柿を採る棹より伝ふ重みかな
  長い竹竿の先を割って、枝ごと柿を鋏みその重さで撓る臨場感が伝わる。
35・雁の列折れ線グラフを描くやうに
  絵にかくような景色、折れ線グラフのたとえも上手い。
36・枯るるなか朱を深めたり烏瓜
  今朝の散歩で観て来たが、くっきりとした烏瓜の実が浮き上がる。
53・コスモスに顏なでらるる野の仏
  田舎の畦道などでよく見る情景。
60・鯖雲や声を揃えて網を挽き
  秋空のもと、地引網であろうか、最近は観光客の地引網も多い。
65・秋霖や古書資料課の昼灯
  つきすぎの感もあったが雰囲気の整った一句。
73・托鉢のめぐる鈴の音今年米
  修行僧の托鉢、時期を得て村中を丹念に歩く。
120.山里の夜は香の濃き稲架襖
  夜であればこそ稲架襖の香りが感じられる。
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13
しょうくさん
2020.10.14 6:06
しょうく選
  02.閼伽桶に雲を映して秋の水
    秋彼岸の墓参りの姿と澄んだ水が想像されます。
  15.鰯雲徐々に崩るる寺の鐘
    秋空に風に乗った鐘の音の表現が素晴らしい。
  33.からすうり温もり残す藪の中
    烏瓜が藪の中で揺れ、その色合いの表現が良い。
  55.木の実独楽回せば澄みし山の色
    秋空の澄んだ空気、そこで回す木の実独楽、秋らしい空気が感じられる
  66.縄文の土の音して木の実落つ
    縄文の頃も、澄んだ音色で木の実がころり、同感しました。 
  86.庭下駄の鼻緒の湿りこぼれ萩
    秋の澄んだ空気の庭だが、わずかな湿りを鼻緒に感じた感性。
  107.穂噛みせるもう刈頃の秋田かな
    稲刈りの適切な時期、懐かしく思い出した。
  132.分け入りて背伸び立ちする花野かな
    秋の花の野に立つ姿を活写
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12
苦瓜さん
2020.10.13 13:20
サークル句会10月①
特撰。02  多くを語らず、墓参り行き、閼伽桶の水に曇浮かぶを見て秋を感じた
秀句。32.61.73.103.119
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11
panapanaさん
2020.10.13 10:43
特選 45.栗飯の味は野の味山の味
     野山とともに故郷の情景
     が連想されます。

入選 32. 53. 106. 110. 121.
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10
Tiger 6さん
2020.10.12 21:24
特選
116.胸元をパット明るく赤い羽根
  最近は赤い羽根運動も昔ほどでなくなりました。
  殆どの人が付けていた頃を懐かしく思い出します。
入選
27.海峡を望む古墳や秋高し
57.木の実降る出世階段弾みけり
66.縄文の土の音して木の実落つ
103.武骨な手優しく掬ふ新豆腐
127.溶接の脚絆女工の夜食かな
0人がいいねと言っています
9
secchanさん
2020.10.12 15:04
特選
103 無骨な手優しく掬う新豆腐
   長年作ってきた自慢の豆腐への愛情が感じられ
   ステキな句だと感じました。

入選
   42 52 60 120 129
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8
はぼたんさん
2020.10.12 13:55
特選
127.溶接の脚絆女工の夜食かな
家業を引き継いだ下町の女丈夫、脚絆がいい。

入選
12.蟻打ちて心に深き痛みかな
32.鐘の音の澄みて山寺秋深む
60.鯖雲や声を揃へて網を曳き
69.捨畑の生きとし生ける秋の草
116.胸元をパット明るく赤い羽根
0人がいいねと言っています
7
利明さん
2020.10.12 10:07
特選
127.溶接の脚絆女工の夜食かな
   下町の金属加工業の一齣だろうか、溶接をこなす女子工員の
   引き締った顔がひとときゆるむ夜食タイム、今日も遅くまで
   作業が続きそうだ。

入選
65.秋霖や古書資料課の昼灯
73.托鉢のめぐる鈴の音今年米
113.光秀を慕ふ城下や桔梗濃し
119.山栗の小さきに詰まる日の匂ひ
122.破蓮田隙間だらけの風の道
0人がいいねと言っています
6
山椒の香さん
2020.10.11 21:46
特選
65.秋霖や古書資料課の昼灯
  古文書とか古代史の研究に欠かせない古書資料課。秋霖が昼灯にぴったりです。
  写生句か、いや技巧派の作者か。名詞ばかりの句。こういう句を作ってみたいです。

入選
103.武骨な手優しく掬ふ新豆腐
108.北壁に張り付く人や空高し
120.山里の夜は香の濃き稲架襖
121.山並に寄り添ふ雲や暮の秋
129.流木を川原に焚いて鮭漁師
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5
ワシモさん
2020.10.11 20:43
特選
73.托鉢のめぐる鈴の音今年米
  豊作だった今年米。托鉢に出る僧の気分も晴れやかで期待も膨らみます。
  新調した鈴かも知れませんね。

入選
08.字一つ総出で祝ふ秋祭
40.競ひたること笑ひつつ新酒酌む
42.九十の姉より荷物今年米
57.木の実降る出世階段弾みけり
92.稲架に明け稲架に暮れゆく峡十戸
0人がいいねと言っています
4
翔行さん
2020.10.11 18:15
特選
31 風つかみ刺羽の渡る伊良湖岬
   刺羽の何千羽という群れが上昇気流を利用して上昇し南下する壮大な光景を見たこ
   とがある。  「風つかみ」の上五が効いている秀句。 観察眼に敬服。 ただし
   この句は光景を見たことのない人には理解困難と思う。
入選
32 鐘の音の澄みて山寺秋深む
53 コスモスに顔撫でらるる野の仏
79 手作りでもてなす宿の新豆腐
102 馥郁と渡り廊下の金木犀
103 光秀を慕ふ城下や桔梗濃し
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3
冬彦さん
2020.10.11 9:17
特選
27.溶接の脚絆女工の夜食かな
「この女工(職人)は若いガテン系でなければならない。脚絆のまま夕食をほうばる勇ましさ。一発で胸キュンです」

50.校庭の紅葉吹き込む美術室
54.御典医のつづく五代目木守柿
65.秋霖や古書資料課の昼灯
122.破蓮田隙間だらけの風の道
131.連呼の列にボーイソプラノ赤い羽根
0人がいいねと言っています
2
麦秋さん
2020.10.11 8:23
特選 111 曼珠沙華華燃え立ちて巾着田
曼珠沙華と巾着田の取り合わせが非常に面白い。

入選
08 29 42 103 113
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1
孤山さん
2020.10.10 20:33
特選
86 庭下駄の鼻緒の湿りこぼれ萩
   零れた萩に触れて鼻緒が湿ったのであろう、風情を感じました。
入選
35 雁の列折れ線グラフ描くやうに
39 菊人形武蔵と小次郎香を競ふ
65 秋霖や古書資料課の昼灯
102 馥郁と渡り廊下の金木犀
129 流木を川原に焚いて鮭漁師 
0人がいいねと言っています
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1
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