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サークル句会

300.10月サークル句会②(10/11~10/25)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2020.10.23
10月後半のサークル句会の選句結果です。一席は、山椒の香さんの「小鳥来る」の5点句、二席は、昇峰の「色鳥」の5点句、三席は、山椒の香さんの「秋黴雨」の4点句でした。鑑評は、特選句それぞれに選者からコメントをいただいていますので、ご参照ください。

一席 5点句(◎◎◎○○)
  89.表札の親子三代小鳥くる       山椒の香
二席 5点句(◎○○○○)
  51.若冲の彩をまとひて色鳥来      昇 峰
三席 4点句 (◎◎◎◎)
  04.秋黴雨神田古書街昼燈        山椒の香

4点句(◎◎◎○)
  97.曲り家の遠野語り部ながれ星     ワシモ
3点句(◎○○)
  01.秋茜京へ八里の標石         山椒の香
  49.しのび逢ふ下駄のかそけき十三夜   冬 彦
  53.秋霖や飛鳥の旅の石仏         panapana
  70.追伸に柿豊作と母の文        利 明
  78.東京の村に棲みたる星月夜      housyuu
2点句(◎◎)
  12.朝日今一湾染めて鳥渡る       panapana
  36.熊除けの鈴の音響く通草の実     panapana
  91.冬めくや玄関脇の竹箒        孤 山
  100.身に入むや男所帯に厨の灯      昇 峰
   (◎○)
  14.足早に猫背の男冬めける       苦 瓜
  19.色鳥の声に膨らむ一樹かな      昇 峰
  22.疫禍とて神は出雲へ旅立てり     利 明
  42.混浴の足湯に浸る小春かな      孤 山
  87.稲架を組む比良連山を真向かひに   さんせん
  105.名曲の漏るる茶房の蔦紅葉      山椒の香
  115.よろず屋のばけつ溢るる秋桜     山椒の香
  121.我が生は誤植だらけよ寒茜      冬 彦
   (○○)
  33.鐘の音や子規の句碑訪ふ柿の秋    山椒の香
  41.木漏れ日の古道にひそと蛍草     さんせん
  72.土愛し寡婦丹念に大根蒔く      housyuu
  73.露草や名もなき武士の無縁塚     さんせん
  84.延べ竿に烏釣りたる案山子かな    利 明
1点句(◎)
  48.信濃路の遥かな富士や天高し     翔 行
  55.主従越ゆ顔振峠萩の花        冬 彦
  56.新月や出て夕陽の佐渡の海      panapana
  61.石仏の手の窪に休む秋の蝶      housyuu
  76.天空の棚田に遊ぶ落葉かな      panapana
  85.廃線を駈ける自転車天高し        panapana
  95.歩危峡の獅子岩叩く黄鶺鴒      苦 瓜
  109.闇に踏む落葉の音の深さかな     孤 山
  111.夕映えの旧街道や花八手       孤 山
  120.露天湯へ長き渡殿すがれ虫      利 明
   (○)
  05.秋月夜木曽川下る高瀬舟       翔 行
  17.芋の露こぼし横切る猫車       さんせん
  26.思い出は流さぬままに秋の雨     しょうく
  34.鎌を打つ鍛冶師の夜業力こぶ     ワシモ
  45.山頭火戻らぬままに柿落葉      利 明
  47.静もりし古刹の庭の夕紅葉      翔 行
  50.島国の島の数多や冬に入る      孤 山
  58.親友のない鮟鱇の面がまへ      冬 彦
  60.静寂の高台無人秋の月        麦 秋
  64.雑木山音なく濡るる露時雨      housyuu
  82.波しぶく襟裳岬や月まろし      翔 行
  102.稔るほど垂るる稲穂の重きかな    山椒の香
  118.連山の風に波打つ豊の秋       さんせん
  119.路地裏に吹き溜りたる落葉かな    孤 山
無点句
  02.秋うらら幾つか悩みありぬれ
  03.秋風を受け芦ノ湖遊帆船
  06.秋深し前頭葉から黄昏れる
  07.空家の二年なるや蛍草
  08.秋夕焼長き影曳き馬走る
  09.木通揺れ雨粒鎖通せんぼ
  10.朝顔やおはやうの声垣根越し
  11.朝靄のむらさき匂ふ式部の実
  13.葦刈の小舟往き来す琵琶湖凪ぎ
  15.雨粒に研がれ磨かれ実むらさき
  16.在りし日の兄の姿や菊花展
  18.色鳥来湖の展望レストラン
  20.色鳥や心の形置石に
  21.末枯るる皇帝ダリヤ失意めき
  23.穏やかに異を唱えをり山椒の実
  24.落葉踏むグランドゴルフや球重し
  25.音なくて城跡秋の雲の影
  27.柿栗のお裾分けあり住み馴れて
  28.柿日和訪問介護受くる母
  29.核兵器廃絶叫び秋深む
  30.風の舞ふ照葉の峡の散紅葉
  31.壁寒し亡父のマント掛けの釘
  32.鐘が鳴る火の見やぐらに満月が
  35.草の実や発掘現場の赤き土
  37.雲増して秋を深めて雨降り出す
  38.クリムトの目の恍惚と小春かな
  39.今年また狭庭に遊ぶ秋の蝶
  40.こはれやすき心とりわけ逝く秋は
  43.佐野城址犬の散歩にもみじ舞う
  44.残菊や父母を支へし置き薬
  46.しぐるるや旧街道の宿場町
  52.秋光の差し込む景や竜神湖
  54.秋麗や妻の病の安らに
  57.新米を貰って嬉し歳は過ぐ
  59.スカイツリ-映す荒川秋の色
  62.背中の子の熟睡つるべ落としかな
  63.先生の添削さるる良夜かな
  65.托鉢僧しぐるる中をこちらへと
  66.谷沿いの廃線跡や紅葉径
  67.達磨忌や偉大なる髭見事
  68.父母の望み残して新松子
  69.痴話喧嘩してコスモスの迷路かな
  71.月よみのひかりたまはる実むらさき
  74.強い風日光詣や散紅葉
  75.出窓開け木犀の香を放り込む
  77点滴のぽとりぽとりと冷まじや
  79.灯台を残して帰る燕かな
  80.飛火野に響むホルンや秋深し
  81.長き夜や思ひ当たらぬ借用書
  83.野菊原トロッコ列車に香り乗せ
  86.挟みたる柿の重さや竿撓ふ
  88.帆舟の静かに眠る良夜かな
  90.蓋とれば釜めしの湯気茸の香
  92.冬めくや路地を抜けゆく風の音
  93.古き世の瑠璃色いまに式部の実
  94.墨堤で団子食ぶ人天高し
  96.星月夜一灯洩るる熊襲穴
  98.待ち人の来ないベンチに小鳥来る
  99.曼珠沙華君の健康如何にとや
  101.身に入むや古関裕而の応援歌
  103.宮址の板碑ひとつや大花野
  104.見る人無く十月桜黙し散る
  106.もみじ舞い星空透けし恋に落ち
  107.紅葉舞う佐野ラーメンや懐古味
  108.山並に明るさ残すしぐれかな
  110.夕暮れて風に逆らふ落葉かな
  112.夕焼に笠雲映える秋の富士
  113.行く秋ゃ文人歌碑に語りかけ
  114.洋上に台風去れど鬱去らず
  116.ランタンを鴨居に掛けて燈火親し
  117.龍太の空広げるやうに葡萄摘む

なお、点数等に間違いがありましたら、お知らせください。

選者(敬称略)
山椒の香 孤 山 冬 彦 麦 秋 ワシモ 翔 行 利 明 Tiger6 panapana 苦 瓜 housyuu 昇 峰 しょうく さんせん  

    
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1
11ページ
16
さんせんさん
2020.10.29 12:25
さんせん選
 一句記入漏れがあり大変失礼しました。
 49.しのび逢ふ下駄のかそけき十三夜
   人目を忍んで逢う恋、十三夜の月が恨めしく思われる。幻想的な一句。
 
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15
さんせんさん
2020.10.29 12:10
さんせん選

 19.色鳥の声に膨らむ一樹かな
   葉の散ったさみしい木にも色鳥が戻ってきて美しく甦ったように思えた。
 36.熊よけの鈴の音響く通草の実
   杣道の情景がうまく詠まれている。
 51.若沖の彩をまとひて色鳥来
   色鳥はまるで若沖の絵のようだ誇張のきいた一句。
 53.秋霖や飛鳥の旅の石仏
   古都、飛鳥のもの悲しさが良く伝わってくる一句。
 89.表札の親子三代小鳥来る
   平和な親子三世代の暮らしぶりが良く描かれている一句。
 100.身に入むや男所帯に厨の灯
   厨の灯に男所帯の侘しさが一層募る。
 109.闇に踏む落葉の音の深さかな
   暗闇で踏む落葉は感慨深いものがある。
    
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14
しょうくさん
2020.10.29 11:08
しょうく選
     04.秋黴雨神田古書街昼燈
        漢字だけの句、其れにぴったりの内容です。
     14.足早に猫背の男冬めける
        足早にどこへ急ぐか、猫背があまりにも似合う。
     22.疫禍とて神は出雲へ旅立てり
        神無月、こんな見方もあったか、そう思わせる。
     55.主従越ゆ顔振峠萩の花
        何か以前に歩いた峠道を連想しました
     61.石仏の手の窪に休む秋の蝶
        何かどこかで見たことがある、同感しました。
     76.天空の棚田に遊ぶ落葉かな
        棚田に立って、こんな景色、見たような記憶がよみがえった。
     91.冬めくや玄関脇の竹箒
        落ち葉が増えるこの頃、ふと見かける玄関の景色
     97.曲り家の遠野語り部ながれ星
        曲がりやで、遠い流れ星が見えた、見たいなと思う。
     
   
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13
昇峰さん
2020.10.29 10:51
01.秋茜京へ八里の標石
江戸時代の人が一日で歩いた距離。京都へあと一日のところまで着いたという安心感。赤とんぼも休んでいる。
04.秋黴雨神田古書街昼燈
秋の長雨、昼も明かりが欲しい日が続きました。
12.朝日今一湾染めて鳥渡る
朝日に見送られているよう。美しい光景。
87.稲架を組む比良連山を真向かひに
日差しと比叡おろし、稲の香りが漂ってきそう。
89.表札の親子三代小鳥くる
長く続いた古家、渡り鳥も毎年忘れずにやってくる。
91.冬めくや玄関脇の竹箒
散り敷く落葉が日ごとに嵩を増すころ、いつでも使えるように玄関わきに竹箒がある。
95.歩危峡の獅子岩叩く黄鶺鴒
猛獣の獅子を鶺鴒が叩く諧謔。
111.夕映えの旧街道や花八手
維新の志士達が往還した道、地味な花八つ手が効果的。
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12
housyuuさん
2020.10.28 20:24
明日は出かける予定がありますので、早めに選句させて頂きます。
12・朝日今一湾染めて鳥渡る
  朝焼けに染まる一湾の空を渡る鳥の影、美しい景観を捉えた。
36・熊除けの鈴の音響く通草の実
  熊が葡萄園のシャインマスカットを食べているニュースを見た。熊除けの鈴が現実的です。
48・信濃路の遙かな富士や天髙し
  静岡県からみる富士と違い信濃路からの富士は遠く峻険な感じがする。天髙しを感じる。
56・新月や出て夕陽の佐渡の海
  月は東に日は西にの光景、佐渡の海の夕日にきらめく様が窺える。
70・追伸に柿豊作と母の文 
  母からの文、幾つになっても望郷の一句。
89・表札の親子三代小鳥くる
  昔の大家族制度を維持されている。広い屋敷、庭を想像する。
115・よろず屋のばけつに溢るる秋桜
  地方によく見る雑貨屋さん、溢れるほどに秋桜を盛って繁盛を物語っている。
120・露天湯へ長き渡殿すがれ虫
  長い屋根の付いた廊下を渡り、秋も終わりに近い虫の声を聞きながら露天風呂迄、老舗の雰囲気。

 
  
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11
苦瓜さん
2020.10.28 10:38
特撰。42.混浴の足湯に浸る小春かな  簡潔明瞭何も説明なく。混浴の足湯が面白い
秀句。17.34.70.72.102
    
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10
panapanaさん
2020.10.27 21:24
特選 97.曲り家の遠野語り部ながれ星
     語り部さんが地域の話をしている
     最中に流れ星があったと雰囲気が出ています

入選 26. 33. 42. 60. 118.  
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9
Tiger 6さん
2020.10.27 20:38
特選
85.廃線を駈ける自転車天高し」
 鉄道が廃線となり、鉄路が外されて、サイクリング道路となった道を走っている気持ちの良い風が感じられます

入選
51.若冲の彩をまとひて色鳥来
53.秋霖や飛鳥の旅の石仏
72.土愛し寡婦丹念に大根蒔く
78.東京の村に棲みたる星月夜
119.路地裏に吹き溜りたる落葉かな
0人がいいねと言っています
8
利明さん
2020.10.27 18:18
特選
04.秋黴雨神田古書街昼燈
  神田古書街の秋霖の昏さが昼燈に際立つ、学生の頃よく徘徊した情景を想い起しました。
入選
33.鐘の音や子規の句碑訪ふ柿の秋
51.若冲の彩をまとひて色鳥来
73.露草や名もなき武士の無縁塚
89.表札の親子三代小鳥くる
105.名曲の漏るる茶房の蔦紅葉
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7
翔行さん
2020.10.27 16:44
特選
105 名曲の漏るる茶房の蔦紅葉
    妙なるメロデイが聞こえる中、赤く染まった茶房が浮かび出る。 昔々、奥多摩渓谷に
    紅葉の写真を撮りに行った時、全く同様の茶房で亡き妻とコーヒー飲んだことを思いだ
    した。 懐かしき思い出を頂き感謝します。
入選
19 色鳥の声に膨らむ一樹かな
41 木漏れ日の古道にひそと蛍草
49 しのび逢ふ下駄のかそけき十三夜
70 追伸に柿豊作と母の文
73 露草や名もなき武士の無縁塚
     
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6
ワシモさん
2020.10.27 14:08
特選
78.東京の村に棲みたる星月夜
「東京の村の星月夜」、良いですね。「棲む」を使ったのも良いです。

入選
49.しのび逢ふ下駄のかそけき十三夜
50.島国の島の数多や冬に入る
51.若冲の彩をまとひて色鳥来
58.親友のない鮟鱇の面がまへ
84.延べ竿に烏釣りたる案山子かな
0人がいいねと言っています
5
麦秋さん
2020.10.27 11:02
特選  
121.我が生は誤植だらけよ寒茜
私もその思いです。

入選
05 53 82 115 121
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4
冬彦さん
2020.10.27 10:16
特選
04.秋黴雨神田古書街昼燈
「本が日焼けしないように北向きに並ぶ神田の古本街。その昼なお暗く水墨画めくたたずまいが、漢字10個で見事に表現されている。俳句の愉悦と言うほかない」

01. 秋茜京へ八里の標石
14.足早に猫背の男冬めける
45.山頭火戻らぬままに柿落葉
89.表札の親子三代小鳥くる
97.曲り家の遠野語り部ながれ星
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3
孤山さん
2020.10.26 8:01
特選
100 身に入むや男所帯に厨の灯
   男の一人所帯の哀愁を感じました。
入選
01 秋茜京へ八里の標石
41 木漏れ日の古道にひそと蛍草
47 静もりし古刹の庭の夕紅葉
51 若冲の彩をまとひて色鳥来
121 我が生は誤植だらけよ寒茜
0人がいいねと言っています
2
山椒の香さん
2020.10.25 21:08
特選
97.曲り家の遠野語り部ながれ星
…遠野に遠野物語」の有名な句に匹敵するくらいです。ながれ星がよく効いている。
  も一度遠野に行きたいです。

入選
22.疫禍とて神は出雲へ旅立り
64.雑木山音なく濡るる露時雨
78.東京の村に棲みたる星月夜
84.延べ竿に烏釣りたる案山子かな
87.稲架を組む比良連山を真向かひに
0人がいいねと言っています
1
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