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サークル句会

302.11月サークル句会②(11/11~11/25)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2020.11.23
11月後半のサークル句会の選句結果です。一席は、さんせんさんの「時雨」の6点句、二席は、昇峰の「木の葉髪」の5点句、三席は、はぼたんさんの「銀杏散る」の4点句でした。鑑評は、特選句それぞれに選者からコメントをいただいていますので、ご参照ください。時雨の季語は冬ですので一席の「冬時雨」との置き方に迷って採れませんでした。「春うらら」「春彼岸」「春遍路」「春の蝶」等、間違いではないとは思いますが、季節をつける必然性も考えたいところです。参考「方丈の大庇より春の蝶 高野素十」

一席 6点句(◎◎〇〇〇〇)
  58.借景の比叡をぼかす冬時雨         さんせん
二席 5点句(◎〇〇〇〇)
  101.反骨は豪も変らず木の葉髪         昇 峰
三席 4点句 (◎◎○○)
  05.銀杏散るビルの狭間の天満宮        はぼたん

4点句(◎〇〇〇)
  04.一錠を這ひずり探す夜寒かな        冬 彦
  63.杣小屋に薪割る音や冬隣          利 明 
3点句(◎◎◎)
  71.茶の畝の日当たりまろく冬の蝶       housyuu
   (◎◎〇)
  54.冴ゆる夜の路面電車の軋みかな       孤 山
  125.湯けむりの峡のそこひの枯木宿       山椒の香
  129.落柿舎の軒下浅く初時雨          苦 瓜
   (◎〇〇)
  107.吹く釜のお焦げの匂ひ竈猫         ワシモ
   (〇〇〇)
  40.木枯しや鄙びし街の屋台の灯        翔 行
2点句(◎◎)
  46.小春日に大欠伸してまた一歩        Tiger 6
  126.湯豆腐の冷るを知らず求人欄        冬 彦
   (◎○)
  18.ガス灯に誘われしごと時雨来る       しょうく
  62.雑炊を囲み戦後の話など          苦 瓜
  90.眠る児の手から零るる木の実かな      さんせん
  96.箱根路の風と一つになる芒         翔 行
  128.酔ひざめの戸をあけ放ち菊月夜       冬 彦
   (○○)
  07.餌台に冬の蝶きて翅たたむ         housyuu
  25.枯木宿湯の華の咲く露天風呂        はぼたん
  79.湯治湯のほてりのままの薬喰        ワシモ
  127.抑留で覚えし手芸毛糸編む守        苦 瓜
1点句(◎)
  14.柿盗む烏は人目憚らず           利 明 
  19.風に揺れ大吊橋や夕紅葉          panapana
  21.片ときもゲーム離さぬ七五三        山椒の香
  28.寒月や木曽路の宿の露天風呂        翔 行
  29.寒林や高圧電線風に哭く          翔 行
  38.凩にLove is overと囁かれ         冬 彦
  45.木の葉髪先手先手の駒の音         panapana
  52.山茶花や花良し散る佳し葉艶よし      しょうく
  53.冴ゆる夜の昭和の演歌聞こえけり      panapana
  73.月冴ゆる千年杉の秀に触れて        昇 峰
  77.点滴の音無く垂れる冬うらら        さんせん
  78.遠き日の枯野開墾思ひけり         panapana
  80.冬麗や篊の影たつ湾の綺羅         昇 峰
  94.拝殿に高々と積む新酒樽          利 明 
  106.冬木立峡の湯宿の露天の湯         山椒の香
  110.冬怒涛風吹き荒れる龍飛崎         はぼたん
   (○)
  09.老いてなほ鏡を見るや木の葉髪       孤 山
  10.大津絵の工房たづね冬田道         housyuu
  11.落人の茶室と聞くや添水音         麦 秋
  16.家計簿の帳尻合はぬ年の暮         孤 山
  26.枯蓮をよけて浮べる水みくじ        さんせん
  30.北山の杉の穂高し初時雨          はぼたん
  33.切干しや町家に並ぶ軒の下         panapana
  48.小春日や湯のまち巡る老夫婦        はぼたん
  51.桜葉の音なく落ちて土に還る        しょうく
  61.全山を灯す灯明神迎            昇 峰
  69.近松の墓ビルあひにすがれ虫        利 明 
  70.地にこぼす影淡々と冬桜          昇 峰
  72.散紅葉払ひ湖東の寺めぐり         さんせん
  81.土佐牛の鉦の音集め牧を閉づ        利 明 
  83.泣きやみて母の背中に寒茜         冬 彦
  97.葉の落ちし欅並木の寒さかな        昇 峰
  117.また一つ歳とる幸か舞神楽         Tiger 6
  119.紅葉散るかつて出会ひは有楽町       麦 秋
  130.綿虫や焚口閉ざす登窯           昇 峰
無点句
  01.字一つ氏子総出の神迎
  02.網棚の朱欒の重みローカル線
  03.池の端を埋めて落葉の宮居址
  06.海風にかもめ丸描く大根干す
  08.園児らの追ひ払ひたる寒さかな
  12.思ひがたぬ会合となり秋深し
  13.帰り花山頂目指す息づかい
  15.柿の木の一本もなし子規の庵
  17.賀状書き神田の香り蘇えり
  20.風をきり冬の涛切り出漁船
  22.買ひ替へし杖新しき木の葉髪
  23.神頼み鈴の音高く響かせて  
  24.神迎ふ玉砂利の音大鳥居
  27.寒月を仰ぎつ帰投翼煌々
  31.狐火や信号機鳴る真夜の道
  32.旧藩の御典医の庭柿一つ
  34.銀行の窓口多忙年の暮
  35.雲がくれの三十六峰片しぐれ
  36.鶏鳴の鬨を正しく神迎ふ
  37.県境の峠の道や冬銀河
  39.木枯しに乗りてまだらの「お富さん」
  41.御陣乗太鼓のひびき散紅葉
  42.孤独死と友の訃届く冬の蝶
  43.言問の団子行列小春かな
  44.木の葉髪吟詠今や五十年
  47.小春日や戸隠の里忍者展
  49.隠国に母を修する時雨かな
  50.咲くつもりなどなきに等しく帰り花香
  55.鹿介主君は何処寒の月
  56.しぐるるや無住寺門の鍵錆ぶる
  57.シベリヤの鶴舞ふ出水の冬田かな
  59.人生は悲しきものよ黄落す
  60.絶景にみとれて遅る神の旅
  64.大望を抱きしままに枯すすき
  65.高千穂や訪ふ村ごとに神楽宿
  66.塔頭のもみぢ彩なす天龍寺
  67.田圃焼く煙高々春に向け
  68.近松の心中の月けふの月
  74.石蕗の花夫を迎ふる夕灯
  75.デパートのバーゲンセールや街師走
  76.電飾の並木続くや街師走
  82.泣き女と口説き男の夜長かな
  84.嘆きつつ焼酎を酌む夜長かな
  85.波洗ふ岬の小さな灯台鳥帰る
  86.濁り湯に黄葉頻降る八甲田
  87.入院の妻を愁ひて薄き月
  88.庭隅を灯し温めて石蕗の花
  89.ぬれ縁の塵を払うて日向ぼこ
  91.年賀状書ける幸せ思いつつ
  92.登りゆく修験装束冬黄葉
  93.野を過ぎて髪に盗人萩の棘
  95.袴着や袋の飴に手を入れて
  98.葉牡丹に亡きの魂ある如く
  99.ばら園の香りつつみし女神像
  100.遥かまで道真つ直ぐや大枯野
  102.晩秋や手押車の少散歩
  103.飛機雲のあまた出雲や神有月
  104.ひたすらに札所へ辿る冬田道
  105.火の国となる森の国冬至かな
  106.吹く風に揺れる鉄塔夕紅葉
  108.冬うらら命きらめく大正池
  111.冬温し田に一服の農の紫煙
  112.冬の田に添ひ開拓の祖を祀る
  113.冬日さす黄金輝くたつこ像
  114.ベランダの日当たり分つ冬の蝶
  115.ポケットにどんぐりころり
  116.マスク外し黄落の葉と語り合ふ
  118.目瞑りて街騒を聞く師走かな
  120..紅葉降る径をしばし散策す
  121.焼栗の爆ずるエジプト市場前 
  122.やすらかに明智十兵衛冬紅葉
  123.往く秋にドローンで散歩利根河原
  124.行く秋や空中散歩駒ヶ岳

なお、文字の欠落等がありましたら、お知らせください。

選者(敬称略)
孤 山 翔 行 麦 秋 ワシモ 冬 彦 苦 瓜 山椒の香 Tiger6 panapana はぼたん しょうく housyuu 昇 峰 さんせん 利 明   

   
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1
11ページ
15
利明さん
2020.12.2 15:58
特選
71.茶の畝の日当たりまろく冬の蝶
  茶畑は日当たりがよく温かいところが多い、そんな好所を
 蝶はよく知っていて、幾ばくも無い余生の地と決めたのだろ
 う。冬の蝶のやや安堵した姿が見える。
入選
04.一錠を這ひずり探す夜寒かな
58.借景の比叡をぼかす冬時雨
79.湯治湯のほてりのままの薬喰
101.反骨は豪も変らず木の葉髪
130.綿虫や焚口閉ざす登窯
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14
さんせんさん
2020.11.29 16:37
さんせん選

 46.小春日に大欠伸してまた一歩
   暖かな小春の日、欠伸の一つも出よう!散策の情景を上手くとらえた一句。
 52.山茶花や花良し散る佳し葉艶よし
   山茶花の全てを言い得て妙、良し・佳し・よし、のリフレインも上手い。
 53.冴ゆる夜の昭和の演歌聞こえけり
   演歌が微かに流れる寒夜の一こま。
 71.茶の畝の日当たりまろく冬の蝶
   茶畑は冬の蝶にとって格好の遊び場。
 80.冬麗や篊の影たつ湾の綺羅
   養殖の粗朶ひびの影が湾に煌めきを与えているようだ、美しい情景。
 96.箱根路の風と一つになる芒
   仙石原とか箱根路には風に縺れる芒がよく似合う。
 125.湯けむりの峡のそこひの枯木宿
   秘境の杣宿、名湯が湧いている。
 128.酔ひざめの戸を開け放ち菊月夜
   明月を楽しむも酒があってこそ、今日は菊を浮べた酒としゃれ込もう。
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13
昇峰さん
2020.11.29 14:51
21.片ときもゲーム離さぬ七五三
千歳飴よりゲームと言うのも今の時代。
28.寒月や木曽路の宿の露天風呂
露天風呂からの寒月、湯煙がもうもうと立っている景。
54.冴ゆる夜の路面電車の軋みかな
寒い夜に悲鳴を上げて走る古い車両。
62.雑炊を囲み戦後の話など
食糧難の時代を懐かしむ。
63.杣小屋に薪割る音や冬隣
軒まで堆く薪を積んで冬支度に余念がない。
94.拝殿に高々と積む新酒樽 
豊作の感謝と新年への祝賀、よく見る景。
109.冬木立峡の湯宿の露天の湯
信州の河原にある露天湯を思い出した。
125.湯けむりの峡のそこひの枯木宿
秘湯の宿もしくは信玄の隠し湯か。
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12
housyuuさん
2020.11.29 13:49
18・ガス灯に誘われしごと時雨くる
  昨今、ガス灯の存在は珍しい。往時の映画に見るような景色。
29・寒林や高圧電線風に哭く
  風に哭くが良かったと思います。
54・冴ゆる夜の路面電車の軋みかな
  路面電車の走る街は少なくなったが、車輪の軋む音、冴ゆるの季語が決まっている。
58・借景の比叡をぼかす冬時雨れ
  借景は京都か、琵琶湖からの景観、どちらにしても冬時雨れにより生じたた景色。
73・月冴ゆる千年杉の秀に触れて
  高い千年杉の先端に触れんばかりの月の冴え冴えとした景観が素晴らしい。
78・遠き日の枯野開墾思ひけり
  遠くご先祖の苦労のほどを思いやる。
101・反骨は豪も変わらず木の葉髪
  年は召されても、持って生まれた精神は変わらない。
129・落柿舎の軒下淺く初時雨
  嵯峨野一帯を散策されて、落柿舎にしばしの雨宿り。
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11
しょうくさん
2020.11.29 8:40
しょうく選
    04.一錠を這ひずり探す夜寒かな
      年を取ると、細かいものが見つけにくい、ポロリとこぼした薬一錠、同じ経験。
    14.柿盗む烏は人目憚らず
      烏のヤツ、平然とこんなことを繰り返す、これも同感した一句。
    38.凩にLove is overと囁かれ
      木枯らしの音にも、外国語が入る、そんな耳になってきてる時代を感じた。
    46.小春日に大欠伸してまた一歩
      一歩一歩が少ししんどくなってきている、つい大あくび、これも同感した一句
    58.借景の比叡をぼかす冬時雨
       今日の街から比叡を眺めた、優れに冬の時雨写生が見事
    71.茶の畝の日当たりまろく冬の蝶
       茶畑に冬の陽射し、動きの鈍い蝶を見つけられた
    90.眠る児の手から零るる木の実かな
      さっきまで、小さな木の実を握っていた子の写生が見事
    129.落柿舎の軒下浅く初時雨
      落柿舎を訪れたとき、似た経験をしました。
    
   
    
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10
はぼたんさん
2020.11.28 15:25
はぼたん選

特選
126湯豆腐の冷えるを知らず求人欄
同情と共感
入選
40.木枯しや鄙びし街の屋台の灯
58借景の比叡をぼかす冬時雨  
63.杣小屋に薪割る音や冬隣
107.吹く釜のお焦げの匂ひ竈猫。
101反骨は豪も変らず木の葉髪
0人がいいねと言っています
9
panapanaさん
2020.11.27 22:43
特選 77.点滴の音無く垂れる冬うらら
   音無く垂れるがきいていると思います、
   どかな場面でも厳しい体験だと拝察します。

入選 04. 51. 70. 72. 119
0人がいいねと言っています
8
Tiger 6さん
2020.11.27 20:53
特選
19.風に揺れ大吊橋や夕紅葉
  全山紅葉するこの時期、特に吊り橋から見る景色は特別です。
  それに、夕暮れで疲れた体が風で揺れている・・・最高ですね。
入選
05.銀杏散るビルの狭間の天満宮
10.大津絵の工房たづね冬田道
33.切干しや町家に並ぶ軒の下
97.葉の落ちし欅並木の寒さかな
125.湯けむりの峡のそこひの枯木宿
0人がいいねと言っています
7
山椒の香さん
2020.11.27 18:27
特選
107.吹く釜のお焦げの匂ひ竈猫
  へっついさんで炊くごはん。懐かしいです。

入選
25.30.40.96.129.
0人がいいねと言っています
6
苦瓜さん
2020.11.27 15:18
特撰。58借景の比叡をぼかす冬時雨  まさに水墨画を見るごとし
秀句。11.16.25.54.69
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5
冬彦さん
2020.11.27 9:29
特選
110.冬怒涛風吹き荒れる龍飛崎
「太宰の『津軽』に描かれた竜飛崎は私にも親しい風土。だが、そういう縁は別にして、北の海浜の暮らしの厳しさを偲ばせる怒涛・朔風をストレートに打ち出した速球が肺腑にしみるのである」

05.銀杏散るビルの狭間の天満宮
07.餌台に冬の蝶きて翅たたむ
40.木枯しや鄙びし街の屋台の灯
63.杣小屋に薪割る音や冬隣
127.抑留で覚えし手芸毛糸編む
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4
ワシモさん
2020.11.27 9:03
特選
05.銀杏散るビルの狭間の天満宮
 ビルの風景が銀杏散る天満宮を強調。

入選
04.一錠を這ひずり探す夜寒かな
81.土佐牛の鉦の音集め牧を閉づ
83.泣きやみて母の背中に寒茜
90.眠る児の手から零るる木の実かな
128.酔ひざめの戸をあけ放ち菊月夜
0人がいいねと言っています
3
麦秋さん
2020.11.26 17:24
特選
45.木の葉髪先手先手の駒の音
先手、先手を打つ気合いが素晴らしい。

入選
26 58 61 107 127
0人がいいねと言っています
2
翔行さん
2020.11.26 15:30
特選
126 湯豆腐の冷えるを知らず求人欄
    就職欄に熱中している姿が浮かび出る。 湯豆腐を使って
    現在の世相を表現した佳句。
入選
09 老いてなほ鏡を見るや木の葉髪
48 小春日に湯のまち巡る老夫婦
62 雑炊を囲み戦後の話など
101 反骨は豪も変らず木の葉髪
117 また一つ歳とる幸か舞神楽
0人がいいねと言っています
1
孤山さん
2020.11.26 9:11
特選
09 銀杏散るビルの狭間の天満宮
  銀杏散る大都会のビルの狭間にちんまりと鎮座している情景が目に浮かびます。
入選
07 餌台に冬の蝶きて翅たたむ
18 ガス灯に誘われしごと時雨来る
63 杣小屋に薪割る音や冬隣
79 湯治湯のほてりのままの薬喰
101 反骨は豪も変らず木の葉髪
0人がいいねと言っています
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