457．今週の俳句(11/30～12/04)
1. 水涸れて古き道現れ小さきダム
2. 池涸れて影も消え去り鳥一羽
3. 涸川の鉄橋軋む貨車の列
4. 城壁の反り抉るごと濠涸るる
5. 水涸れてダム放流の跡もなし
6. 山並は暮色の気配水涸るる
7. 水涸るる中州にありし神社かな
8. 高原の山影映す池も涸れ
9. 寄せ鍋やコロナ話につきにけり
10. 寄せ鍋を囲むシニアの国自慢
11. 寄鍋や直箸はダメ会話ダメ
12. 寄鍋や見へない明日は考へず
13. 寄鍋やぐびりと呷る生一本
14. 寄鍋や団欒の声姦しく
15. 坂多き麻布十番冬の空
16. 噴煙の一塵浮かぶ冬の空
17. 鳶舞ふや冬青空の高々と
18. 澄み渡る冬の青空深呼吸
19. 海峡の灯り仄かに冬の空
20. 月見えぬ先行き見えぬ冬の空
21. 重たさがまた増え来たり冬の空
22. 初氷透かす故郷の青山河
23. 初氷いつもの道の潦
24. 初氷白川郷の岩清水
25. 登校の子らの歓声初氷
26. 姦しき雀の声や初氷
27. 根深汁今日の出来事語り合ひ
28. ぶつ切りがよけれ漢の根深汁
29. 独りにもいつしか慣れて根深汁
30. 老いてなほ夫婦相和し根深汁
31. 根深汁市井の隅の侘び住ひ