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サークル句会

303.12月サークル句会①(11/26~12/10)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2020.12.7
12月前半のサークル句会の選句結果です。一席は、housyuuさんの「日記買ふ」の5点句、二席は、利明さんの「茶の花」句と、昇峰の「水涸る」の5点句でした。鑑評は、特選句それぞれに選者からコメントをいただいていますので、ご参照ください。

一席 5点句(◎◎◎◎◎)
  61.卒寿なほ三年日記求めけり         housyuu
二席 5点句(◎◎◎○○)
  18.幾重もの地層あらはにダム涸るる      昇 峰
  65.茶の花を一枝活くるけふの句座       利 明

5点句 (◎○○○○)
  101.綻びし投網つくろふ冬日向         housyuu
4点句(◎◎◎○)
  113.室の花ほのかに匂ふ理髪店         さんせん
   (◎◎○○)
  56.煤逃げや割引の日の映画館    、    ワシモ
  72.年の市口上で売る土佐刃物         ワシモ
   (◎○○○)
  08.老いてなほ夫婦相和し根深汁        孤 山
  32.熊手市手締めの香具師の神輿瘤       昇 峰
3点句(◎〇〇)
  41.此処よりは川の名かはる浮寝鳥       山椒の香
   (〇〇〇)
  63.滝涸れて一枚岩を辷る風          昇 峰
2点句(◎◎)
  31.草むせる狭庭彩る実南天           翔 行
  45.木漏れ日の日差し一筋鳴く笹子       山椒の香
  69.月冴えて双塔の影響き合ふ         はぼたん
  84.日の匂ひ四方に広げて大枯野        昇 峰
   (◎○)
  06.駅裏の小さき床屋実南天          翔 行
  35.下校するお下げに一つ雪ばんば       冬 彦
  39.工房のパンの焼きたて冬の朝        山椒の香
  59.聖堂へ続く坂みち冬薔薇          さんせん
   (○○)
  66.朝刊や雪ニモマケズ靴の音         冬 彦
  71.東海道につなぐ湖東の冬田道        housyuu
  109.みちのくの雁木通りの余寒かな       冬 彦
  126.割り切れぬ問題抱へおでん酒        孤 山
1点句(◎)
  15.徒花のイルミネーション枯木立       利 明
  48.金毘羅の石段数え冬の空          苦 瓜
  64.竜飛岬打ち寄す波の寒さかな        苦 瓜
  67.散り急ぐ銀杏並木を杖二人         しょうく
  70.天辺の寄生いきいきと枯木立        利 明
  74.何買ふもカード決済年の市         山椒の香
  75.波くれば波にあずけて浮寝鳥        山椒の香
  87.枇杷の花疫病祓ふ巫女の舞         はぼたん
  106.マフラーの少し派手目や老いの坂      孤 山
   (○)
  03.印鑑を斜めに押すや十二月         孤 山
  04.インバネス手品師のやう土産出す      はぼたん
  07.海老蔵や息白くして楽屋入り        はぼたん
  13.一湾に夕陽染まりし冴ゆりけり        panapana
  17.行きつけは千円床屋木の葉髪        昇 峰
  27.かわたれに妖怪めきて枯すすき       翔 行
  28.川幅を使ひきれざる冬の川         昇 峰
  29.ギター背に駅に集ふや冬日和        はぼたん
  51.三山の旧都抱きて眠りけり         利 明
  79.廃屋の残る孤村の寒桜           さんせん
  97.古椅子の一つ売れたり冬銀河        冬 彦
  111.緑濃き杉玉吊るす新酒蔵          利 明 
  112.都鳥はてこの橋は愛の橋          麦 秋
  121.寄せ鍋を囲むシニアの郷自慢         panapana
無点句
  01.過ちの多き一年クリスマス
  02.荒びたる川の上流冬旱
  05.うら通りをもて通りも年の市
  09.大琵琶の浦それぞれの浮寝鳥
  10.屋上に分社を祀る酉の市
  11.おずおずとした物言ひや懐手
  12.重たげに冬雲載せて裾野見せ
  14.漁火やハヤブサ2がくぐり抜け
  16.疫神の咆哮するや虎落笛
  19.海峡の灯り仄かに冬の空
  20.回転ドアに映る聖樹かな
  21.買ひ物はスマホで済みし年の市
  22.顔見世や弁当かかへかぶりつき
  23.数々の望みが消へて忘年会
  24.枯れ菊に未練残り香夕日射す
  25.枯菊の供花に残る父祖の墓
  26.枯葉降る我が頬に触れ別れ告げ
  30.北の海荒れるる夜は降るる星
  33.クリスマス妻は静かな病室に
  34.暮の市寝入る児の手に吹き戻し
  36.けふもまた冬青空を賜ひけり
  37.玄関を覆ふばかりの聖樹かな
  38.高原の山影映す池も涸れ
  40.苔むせる地蔵の頭上返り花
  42.小春日やにれかむ鹿の目を瞑り
  43.護摩木焚く囲む信者や寺師走
  44.護摩の火の狼煙の如し冬に入る
  46.コロナ禍の手持ぶさたの年の市
  47.コロナ禍を置いてゆきたき年忘れ
  49.山茶花と主役競ふや石蕗の花
  50.寒き夜の飛ぶ彗星の影一つ
  52.城壁の反り抉るごと濠涸るる
  53.新幹線走る鉄橋冬銀河
  54.人生に過ち多き忘年会
  55.垂直なビルの不思議や寒茜
  57.澄み渡る冬の青空深呼吸
  58.聖樹ツリーなほ天井に届くかも
  60.相輪の四方向く鎌や虎落笛
  62.大根干す背に轟音も日光詣で
  68.追悔や消える戦跡冬の空
  73.冬天の白杖付きて瞽女来る
  76.人参の噛めぬ歯となる八十路吾
  77.根深汁今日の出来事語り合ひ 
  78.能舞台踏み出すシテの足袋白し
  80.初剃りのゾーリンゲンや風の息
  81.初場所へぶつかり稽古鬼滅コロナ
  82.花石蕗や本薬師寺の心礎まで
  83.はやぶさ2聞かせて竜宮旅日記
  85.日々是良し古刹の庭の散紅葉
  86.百代の過客のひとり雪ばんば
  88.福袋師走に並ぶ現世かな
  89.福袋並ぶ店内去年今年
  90.冬泉は黄泉にもあるや母偲ぶ
  91.冬霧の向こうに消える女学生
   92.冬銀河阿蘇のしじまの湯浴み音
  93.冬ざれの山肌白き木曽路かな
  94.冬ざれや潟湖も眠る北陸路
  95.冬薔薇力の限り生くるかな
  96.冬空やたましいの座のありぬべし
  98.故里の葱地方紙に包まれ來
  99.閉店の酔ひを残して冬の星
  100.牧師とて過ち多きクリスマス
  102.舞い降りるは枯葉ばかりや鳥の声
  103.孫たちの絵顔見るるか福袋
  104.待人も濡れておるらん小夜時雨
  105.窓開けて吹きこむ風も冬紅葉
  107.水涸れてダム放流の跡もなし
  108.道かどに喫茶店の聖樹かな
  110.みづかきの裏をあらはに浮寝鳥
  114.山峡の冬青空を谷谺
  115.雪吊の縄の香結ぶ枝捌き
  116.雪降れば母に雪降る帰りなむ
  117.湯豆腐や吾傘寿とは恐ろしや
  118.夢育つととろの杜の落葉道
  119.寄鍋やぐびりと煽る生一本
  120.寄鍋や故郷の海取り寄せて
  122.夜も更けて熊手を肩の人目立つ
  123.罹患者に負けじと増えて冬の雲
  124.立志伝の少年ら逝き冬木立
  125.忘れゐし夕刊取りに冬の月

なお、文字の欠落等がありましたら、お知らせください。

なお、文字の欠落等がありましたら、お知らせください。

選句者(敬称略)
冬 彦 山椒の香 はぼたん 孤 山 ワシモ 翔 行 利 明 麦 秋 苦 瓜 Tiger6
 panapana しょうく housyuu さんせん
   
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1
11ページ
17
昇峰さん
2020.12.16 9:49
06.駅裏の小さき床屋実南天
日常のなんでもない風景、実南天が効いている。
56.煤逃げや割引の日の映画館
江戸川柳風の俳諧味。
59.聖堂へ続く坂みち冬薔薇
聖堂との取り合わせが巧み。
61.卒寿なほ三年日記求めけり
世は百歳時代、前向きの明るさが良い。
69.月冴えて双塔の影響き合ふ
空を舞う飛天の笛が聞えそうなロマン。
72.年の市口上で売る土佐刃物
いかにも切れそう。歳末のありそうな風景。
75.波くれば波にあずけて浮寝鳥
駘蕩感が良い。
113.室の花ほのかに匂ふ理髪店
散髪屋の独特な匂いを消して匂うような美しさ、
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16
さんせんさん
2020.12.15 15:06
さんせん選

 08.老いてなほ夫婦相和し根深汁
   老夫婦の微笑ましく仲むつましい一こま。
 15.徒花のイルミネーション枯木立
   枯れた木に煌めくイルミネーションはまるで徒花のよう。
 32.熊手市手締めの香具師の神楽瘤
   売れて喜ぶその手に神楽瘤を見た。発見の一句。
 35.下校するお下げに一つ雪ばんば
   子のお下げに雪蛍が一つ付いていた、可愛い良句。
 61.卒寿なほ三年日記求めけり
   90歳を迎えてもおとえぬ生への思いの溢れた一句。
 65.茶の花を一枝活くるけふの句座
   久しぶりの句座に茶の花の斡旋が素晴らしい。
 84.日の匂ひ四方に広げて大枯野
   枯れた侘しい野には陽射しがわがもの顔。
 101.綻びし投網つくろふ冬日向
   陽だまりの中、のんびりと網を直している冬の好日の様子が良く描かれている佳句。
 
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15
housyuuさん
2020.12.15 11:51
18・幾重もの地層あらはにダム涸るる
 雨の少ない時期、ダム湖を巡る地層に、年代の異なる幾重もの線が表れる。
31・草むせる狭庭彩る実南天
 むせるほど草深い庭を、南天の赤い実が映える景色。
39・工房のパンの焼きたて冬の朝
 焼き立てのパンの香り、冬の朝を包むように流れる。
45・木洩れ日の日差し一筋鳴く笹子
 一筋の差し込む日差しに応えるような幼い鳴き声を聞く。
48・金毘羅の石段数え冬の空
 金毘羅さんの石段は本宮まで785段奥宮までなら1368段、
 途中で一息、汗ばみながら仰いだ冬の空。
65・茶の花を一枝活くるけふの句座
 一枝のお茶の花で句座の雰囲気も和む。
74・何買ふもカード決済年の市
 年配者には買いにくい、今風の年の市
113・室の花ほのかに匂う理髪店
 なんの花であろうか、早く咲かせた花を置く理髪店の気遣い。
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14
しょうくさん
2020.12.15 9:25
しょうく選
   18.幾重もの地層あらはにダム涸るる
     冬になるとこんな風景をよく見かける、それをよくとらえられている
   31.草むせる狭庭彩る実南天
     枯れた冬の庭、乾ききってむせるような庭を彩る鮮やかさが浮かぶ
   45.木漏れ日の日差し一筋鳴く笹子
      鶯の稚拙な笹なき、冬のくぐもった光の射した風景が浮かぶ
   56.煤逃げや割引の日の映画館
      ひそかに大掃除から逃げ出した、行き先の映画館は、割引、何となく滑稽。
   61.卒寿なほ三年日記求めけり
      三年連用日記それを求める卒寿の心意気
   65.茶の花を一枝活くるけふの句座
      コロナ騒動の中での句会、中々開かれないが、ポツンといけられた茶の花
   70.天辺の寄生いきいきと枯木立
      すっかり葉を落とした木々、そこに丸い緑のヤドリギ、ホッとする風景。
   84.日の匂ひ四方に広げて大枯野
      枯れ野、乾ききった日の匂いをとらえられた感性
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13
panapanaさん
2020.12.13 21:21
特選 67.散り急ぐ銀杏並木を杖二人
   人生の一寸先は闇の世明日は我が身
   
入選 08. 17. 29. 111. 126.
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12
Tiger 6さん
2020.12.13 16:47
特選
64.竜飛岬打ち寄す波の寒さかな
  これからの猛烈な寒さを感じさせます。

入選
13.一湾に夕陽染まりし冴ゆりけり
72.年の市口上で売る土佐刃物
112.都鳥はてこの橋は愛の橋
126.割り切れぬ問題抱へおでん酒
121.寄せ鍋を囲むシニアの郷自慢
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11
苦瓜さん
2020.12.13 15:47
特撰。61 読後感良く前向きの姿勢が現れています
秀句。04.07.18・41・63・
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10
麦秋さん
2020.12.13 11:35
麦秋選
特選  106.マフラーの少し派手目や老いの坂
人生そうありたい。

入選
59 72 79 97 113
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9
削除されました。
8
利明さん
2020.12.13 10:07
特選
61.卒寿なほ三年日記求めけり
   卒寿にして三年日記を買われるこの前向きで意気軒昂な
  姿勢に拍手を送りたい。こんなふうに生きたいものです。
入選
03.印鑑を斜めに押すや十二月
18.幾重もの地層あらはにダム涸るる
28.川幅を使ひきれざる冬の川
32.熊手市手締めの香具師の神輿瘤
101.綻びし投網つくろふ冬日向
0人がいいねと言っています
7
翔行さん
2020.12.12 22:39
特選
87 枇杷の花疫病祓う巫女の舞
   コロナ禍に悩む国民の願いを込めた佳句。 枇杷と巫女を
   組み合わせた発想が良い。
入選
08 老いてなほ夫婦相和し根深汁
39 工房のパンの焼きたて冬の朝
56 煤逃げや割引の日の映画館
66 朝刊や雪ニモマケズ靴の音
101 綻びし投網つくろふ冬の朝
0人がいいねと言っています
6
ワシモさん
2020.12.12 20:55
特選
113.室の花ほのかに匂ふ理髪店
冬の理髪店の室内の暖かさ、室の花の匂いに加えて化粧水もほのかに匂ってくるような。
入選
27.かわたれに妖怪めきて枯すすき
35.下校するお下げに一つ雪ばんば
65.茶の花を一枝活くるけふの句座
101.綻びし投網つくろふ冬日向
109.みちのくの雁木通りの余寒かな
0人がいいねと言っています
5
孤山さん
2020.12.12 20:07
特選
18 幾重もの地層あらはにダム涸るる
  ダムが涸れて幾重にも重なる地層の情景が目に浮かびます。素晴らしい描写と感じました。
入選
06 駅裏の小さな床屋実南天
41 此処よりは川の名かはる浮寝鳥
63 滝涸れて一枚岩を辷る風
101 綻びし投網つくろふ冬日向
109 みちのくの雁木通りの余寒かな
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4
はぼたんさん
2020.12.12 15:20
はぼたん選
特選
41.此処よりは川の名かはる浮寝鳥
川の名が変わろうが知ったことかと浮寝鳥
入選
08.老いてなほ夫婦相和し根深汁
32.熊手市手締めの香具師の神輿瘤
63.滝涸れて一枚岩を辷る風
66.朝刊や雪ニモマケズ靴の音
71.東海道につなぐ湖東の冬田道
0人がいいねと言っています
3
山椒の香さん
2020.12.11 23:04
特選
69.月冴えて双塔の影響き合ふ
 寒夜でしょうか。當麻寺の双塔が似合う。薬師寺の双塔よりも。くっきりと上弦の月が。

入選
32.熊手市手締めの香具師の神輿瘤
51.三山の旧都抱きて眠りけり
56.煤逃げや割引の日の映画館
65.茶の花を一枝活くるけふの句座
71.東海道につなぐ湖東の冬田道
0人がいいねと言っています
2
削除されました。
1
冬彦さん
2020.12.11 12:40
特選
03.印鑑を斜めに押すや十二月
「暮れの忙しさ、慌ただしさ。お歳暮の荷の受け取り証明なのか、斜めに押された印鑑跡で師走の風景を活写した。見事な瞬間芸と言うべし」

06.駅裏の小さき床屋実南天
14.漁火やハヤブサ2がくぐり抜け
18.幾重もの地層あらはにダム涸るる
20.回転ドアに映る聖樹かな
87.枇杷の花疫病祓ふ巫女の舞
0人がいいねと言っています
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