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サークル句会

304.12月サークル句会②(12/11~12/25)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2020.12.22
12月後半のサークル句会の選句結果です。一席は孤山さんの「虎落笛」の6点句、二席は、苦瓜さんの「山眠る」句、三席も、苦瓜の「冬ざるる」の4点句でした。鑑評は、特選句それぞれに選者からコメントをいただいていますので、ご参照ください。これで今年度のサークル句会は終了します。来年もまたよろしくお願い申し上げます。どうぞお健やかで幸せなお年をお迎えになられますよう祈念申し上げます。

一席 6点句(◎○○○○○)
  100.船宿の梁の太さや虎落笛          孤 山
二席 4点句(◎◎◎○)
  16.落人の里は故郷山眠る           苦 瓜
三席 4点句(◎◎○○)
  28.枳殻の棘むき出しに冬ざるる        苦 瓜

4点句(◎○○○)
  29.狐火や村に伝はるいくさ道         昇 峰
  65.大根吊る竿の高さに薩摩富士        ワシモ
3点句(◎◎◎)
  43.凩や渡し場跡の舫ひ棒           冬 彦
  75.梃子撓る酢茎の桶の軋み声         利 明
(◎◎〇) 
  57.捨て難き妻の衣類や年用意         翔 行
  68.大の文字枯れたるごとく山眠る       はぼたん
(〇〇〇)
  26.悲しみは風にもあらむ虎落笛        昇 峰
2点句(◎◎)
  03.朝日さす笹原おほふ霜の声         昇 峰
  83.止り木の足許抜くる隙間風         孤 山
  96.初夢は妻とチロルの山歩き         翔 行
   (◎○)
  01.朝市やリヤカーのまま根深売        利 明
  06.いい子にはサンタ来るよと寝かせけり    山椒の香
  18.落ち葉して素顔見せたり大欅        しょうく
  33.靴底に追憶の音霜柱            ワシモ
  46.コロナ禍や電飾侘し師走空         翔 行
  67.年の暮れ独り赴任の新任地         panapana
  77.寺町を抜けて華やぐ歳の市         冬 彦
  117.山の背に連なる鉄塔虎落笛          孤 山
   (○○)
  20.介護師と歌う聖夜の祈りかな         panapana
  51.作務僧の箒にあまる朴落葉         さんせん
  76.寺裏は昭和のままの年の市         山椒の香
  114.胸に抱く仔山羊の熱き十二月        冬 彦
  127.ランプの宿雪の匂ひの隙間風        昇 峰
1点句(◎)
  04.足早に猫背の男冬ざるる          苦 瓜
  10.大晦日父母に孝行足らず生き        麦 秋
  12.往来の人波全て息白し           孤 山
  14.大利根の田圃吹き抜け空っ風        Tiger 6
  52.冴ゆる夜は一人静かに酒を酌む       孤 山
  59.スマホ鳴る友の呼び出し冬温し       Tiger 6 
  60.聖夜告ぐ百年刻む古時計          山椒の香
  69.宝くじ売り場の列や街師走         panapana
  108.包丁の切れ味試す冬至かな         孤 山
  113.舞ひ舞ひてあの世を飾れ落ち紅葉      冬 彦
   (○)
  09.馬小屋に幣むすびけり聖誕祭        冬 彦
  11.老いやすく老いがたきもの朝の霜      しょうく
  23.数々の望み忘れて忘年会          麦 秋
  25.数へ日や朝刊日ごと薄くなり        利 明
  31.狂詩曲の漏るる窓辺や冬すみれ       冬 彦
  42.凩や巌うつ波の駆けのぼる         さんせん
  47.コロナ禍をはらす晩酌年忘         panapana
  53.サンタさんきっと来てねと言ひ眠る     山椒の香
  54.霜晴れや出羽三山を往く行者        panapana
  56.親友の幾人去りし年の暮          麦 秋
  71.立ち続く喪中挨拶師走風          翔 行
  74.銚子よりねたの届けばおでん鍋       housyuu
  79.湯治場へ尺余の氷柱へし折りて       利 明
  80.冬至湯にカピバラ親子目を細め       はぼたん
  84.なまはげに笑ふ子もゐて男鹿の里      翔 行
  107.忘却の余りに多き年の暮          麦 秋
  119.山眠る夕陽の中の展望台          panapana
  120.湯上りの柚子の香まとひ夢見心地      しょうく
  124.余生なほ心配多き大晦日          麦 秋
無点句
  02.朝凍みや白線を掻くボールペン
  05.集まるも去ぬるも早し江戸の火事
  07.幾年が吾に残さるクリスマス
  08.腕を撫す冬至南瓜を切るやくめ
  13.大掃除コロナ払って年を越し
  15.おすましで祝ふ雑煮や独り者
  17.老いてなほ雑煮食ってし歳重ね
  19.おほかたは落穂ひろいに黒軍団
  21.帰り花心に明かり灯すかに
  22.火事消えて街に喧噪残りけり
  24.風無情落とされ転げ木守柿 
  27.かはたれの湾処に鴨の陣円く
  30.旧館の渡り廊下や枯芭蕉
  32.キュウポラの跡にビル群冬青空
  34.雲浮かべ微かに揺らぎ冬の泉 
  35.雲も世も変わり果てゆく冬至かな
  36.クリスマス煙突掃除せし風呂屋
  37.黒錆びる国宝の塔冬の雨
  38.今朝もまた吾は元気に根深汁
  39.玄海の島々染める冬夕焼
  40.公園の木立差し込む冬夕日
  41.降霜や草屋根白く輝けり
  44.コロナ過も間隔あけて日向ぼこ
  45.コロナ禍や師走に詣でる神明社
  48.歳時記の栞となりぬ柿落ち葉
  49.歳末セール二足百円の半ソックス
  50.鷺一羽たちたる後の初氷
  55.深閑と朝の日差しや冬ざるる
  58.ストーブ積む列車炭足す車掌かな
  61.禅林の山茶花掃くや朝な朝な
  62.壮行会聖樹の大き館に入る
  63.双塔の影の動かぬ冬の月
  64.対岸の枯草しるき水涸れて
  66.年の暮れ子等の眼差しケ-キかな
  70.宅配の聖菓わけあふ老い二人 
  72.旅に聴くと号の町の除夜の鐘
  73.長距離のエンジン始動霜の朝
  78.天守より臨む街並初景色
  81.年用意椅子のクッション張り替えて
  82.図書室の窓の明るさ日脚伸ぶ
  85.縄のれん隙間風除け定座席
  86.にわたずみ寒禽群れて高きこゑ
  87.軒越ゆる南の島のポインセチア
  88.廃業のカフェの庭の枯葎
  89.バサバサと嵯峨竹林の垂り雪
  90.裸木のその名の証し一葉かな
  91.畑を打つ風花に手を締め直す
  92.初茜嘶き高し寒立馬
  93.初霜の登校の靴響きけり
  94.初御空天からの手紙ちらちらと
  95.初夢は鬼滅の刃鬼退治
  97.日の落ちて深山いよいよ深眠り
  98.吹寄せの落葉動かぬ朝かな
  99.懐に如来を抱き山眠る
  101.冬川の岩の間を縫う流れかな
  102.冬薔薇かりそめの色重ね合ひ
  103.冬の川墨絵のやうな最上かな
  104.冬夕焼高空に舞ふ鳶の笛
  105.古里は今日もホワイトクリスマス
  106.噴煙の塊の一塵冬の空
  109.牧師とて過ち数多クリスマス
  110.本堂を望む寺門の冬紅葉
  111.マスクつけ買い出し何度年の暮れ
  112.街の灯やコロナ暴れし冬の空
  115.目瞑りて何を想ふや浮寝鳥
  116.ムーンライト明りの果てや鴨の陣
  118.山眠る千葉には小山ばかりなり
  121.夕暮に子犬たわむるお正月
  122.湯たんぽに温もりし日々母偲ぶ
  123.ゆりかもめ都落ちする背に鳴く
  125.夜の更けて点滅せはし聖樹の灯
  126.洛南の龍馬の墓や忘れ花
  128.老々の記憶を記録初日記

なお、文字の欠落等がありましたら、お知らせください。

選者(敬称略)
麦 秋 孤 山 はぼたん 利 明 冬 彦 翔 行 ワシモ 苦 瓜 山椒の香 panapana Tiger6 
しょうく 昇 峰 housyuu さんせん
  
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1
11ページ
15
さんせんさん
2020.12.30 4:49
さんせん選

 06.いい子にはサンタ来るよと寝かせけり
   愚図る子を寝かせる魔法のことば、微笑ましい一句。
 12.往来の人波全て息白し
   コロナ禍においても年の瀬には人波は出来る。息が白く見えるほど冷え込んでいるのだろう。
 18.落ち葉して素顔見せたり大欅
   さすがの大樹も葉を散らせばただの大きな木。写生に根ざした一句。
 43.凩や渡し場跡の舫い棒
   うらぶれた感じが良く描かれている一句。
 52.冴ゆる夜は一人静かに酒を酌む
   温め酒をチビリチビリ、男の哀愁が滲んだ一句。
 57.捨て難き妻の衣類や年用意
   思い出はそう簡単に捨て去ることは出来ない。
 75.梃子撓る酢茎の桶の軋み声
   京都洛北での風物詩を上手く切り取った佳句。
 100.船宿の梁の太さや虎落笛
   日本海の北風は耐え難い、太い梁の有る船宿でも、今にも虎落笛が迫って来るような良句。
 
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14
housyuuさん
2020.12.29 13:26
01.朝市やリヤカーのまま根深売
 リヤカーがむき出しの店になる。地方の朝市らしい。
10・大晦日父母の孝行足らず生き
 大晦日に一年を振り返っての感慨。
16・落人の里は故郷山眠る
 山深い故里を思う気持ちがにじみ出る。
59・スマホ鳴る友の呼び出し冬温し
 小春日和に親しい友人から散歩の呼び出しか!
65・大根吊る竿の髙さに薩摩富士
 大根を干す目線に桜島を見ながらの作業。桜島大根だろうか。
69・宝くじ売り場の列や街師走
 年末の宝くじ、賞金額も髙く師走の一風景。
75.梃子撓る酢茎の桶の軋み声
 京都名産の酢茎漬け、梃子を使う程に確り漬け込む様子。
83・止まり木の足許拔くる隙間風
 一杯飲み屋の止まり木の足許の隙間風、よく捉えた一句。

 
 
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13
昇峰さん
2020.12.29 9:27
16.落人の里は故郷山眠る
落人の里を守ってきた山も冬は安心して眠れるのだろう。
43.凩や渡し場跡の舫ひ棒
年古りて水漬く杭に木枯しは容赦ない。
60.聖夜告ぐ百年刻む古時計
聖夜を告げるのが鐘でなくて古時計なのが俳味。
68.大の文字枯れたるごとく山眠る
夏秋の彩る山も今は枯l色、冬に詠む大文字。
83.止り木の足許抜くる隙間風
入口近くは当然だが、奥を陣取っても足元には這い寄ってくる。
100.船宿の梁の太さや虎落笛
海の風が今夜はことさら強い。
108.包丁の切れ味試す冬至かな
南瓜を切るのは男の役目か。満を持している。
117.山の背に連なる鉄塔虎落笛
送電線の鳴る音か。
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12
しょうくさん
2020.12.29 8:31
しょうく選

    03.朝日さす笹原おほふ霜の声
      朝陽が射した、声を出さない霜がきらりと声を出したように感じた作者
    28.枳殻の棘むき出しに冬ざるる
       枳殻の棘と、冬の景色を一致させた感覚
    33.靴底に追憶の音霜柱
       霜柱を踏むそのかすかな音と、追憶を重ねた感覚。
    46.コロナ禍や電飾侘し師走空
       コロナ騒動の年特有の師走を詠んだ時事句としていただいた
    57.捨て難き妻の衣類や年用意
       新しい年を迎える片付け、処分するのをどうしても躊躇う亡き妻の思い出
    68.大の文字枯れたるごとく山眠る
       大文字山を眺めると、こんな景色に出会いますね
    77.寺町を抜けて華やぐ歳の市
       これも京都の風景、ふと思い出しました
    113.舞ひ舞ひてあの世を飾れ落ち紅葉
       見たことのないあの世だが、つい想像をしてしまう。
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11
Tiger 6さん
2020.12.28 9:47
特選
96.初夢は妻とチロルの山歩き
  コロナ禍で先行き不透明の中、ホッとする一句です。
入選
11.老いやすく老いがたきもの朝の霜
26.悲しみは風にもあらむ虎落笛
46.コロナ禍や電飾侘し師走空
47.コロナ禍をはらす晩酌年忘
67.年の暮れ独り赴任の新任地
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10
panapanaさん
2020.12.27 22:22
特選03.朝日さす笹原おほふ霜の声
     朝日さす時間の散歩気持ちがよいものです
     霜の声と表現が伝わってきます。

入選 23. 56. 71. 107. 120.
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9
山椒の香さん
2020.12.27 18:09
特選
29.狐火や村に伝はるいくさ道
  戦国武将が駈けた戦いの道。道中に待ち伏せの者との戦。当然血で血を洗う戦でした。

入選
16.落人の里は故郷山眠る
25.数へ日や朝刊日ごと薄くなり
28.枳殻の棘むき出しに冬ざるる
51.作務僧の箒にあまる朴落葉
100.船宿の梁の太さや虎落笛
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8
苦瓜さん
2020.12.27 13:33
特撰。96初夢は妻とチロルの山歩き 昔奥様とオーストラリア西部チロルへ行かれ事を目出度く初夢で楽しまれる
秀句。1.20.31.42.57 
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7
ワシモさん
2020.12.27 11:37
特選 
75.梃子撓る酢茎の桶の軋み声
 今まで知らなかった光景に出合えるのもこのサークル句会の楽しみの一つです。
 漬け物石の代わりにテコを使う「天秤漬け」の光景などを自分なりに想像してみました。
入選
74.銚子よりねたの届けばおでん鍋
76.寺裏は昭和のままの年の市
79.湯治場へ尺余の氷柱へし折りて
80.冬至湯にカピバラ親子目を細め
114.胸に抱く仔山羊の熱き十二月
0人がいいねと言っています
6
翔行さん
2020.12.27 10:55
特選
67 年の暮れ独り赴任の新任地
   私の初任地は東北の片田舎、希望と期待と不安の
   入り混じった行外の心境が良く理解できる。
   「独り赴任」が効いている。
入選
20 介護師と歌う聖夜の祈りかな
29 狐火や村に伝はるいくさ道
68 大の文字枯れたるごとく山眠る
117 山の背に連なる鉄塔虎落笛
127 ランプの宿雪の匂ひの隙間風
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5
冬彦さん
2020.12.27 10:39
特選
04.足早に猫背の男冬ざるる
「短詩型文芸で大切なのは寓意性。17文字がどれだけの“物語”を内包しているかです。猫背の男が忙しなく歩き去る……黒沢映画のワンショットのように鋭く、イメージを刺激する」

26.悲しみは風にもあらむ虎落笛
29.狐火や村に伝はるいくさ道
76.寺裏は昭和のままの年の市
100.船宿の梁の太さや虎落笛
1127.ランプの宿雪の匂ひの隙間風
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4
利明さん
2020.12.27 10:28
特選
28.枳殻の棘むき出しに冬ざるる
   枳殻の葉が落ち棘だらけの枝を吹くまさしく
  冬ざれそのもの、枳殻は濃き緑が印象的なゆえ
  枯れ色の棘には凄まじさを感ずる。
入選
06.いい子にはサンタ来るよと寝かせけり
51.作務僧の箒にあまる朴落葉
65.大根吊る竿の高さに薩摩富士
100.船宿の梁の太さや虎落笛
114.胸に抱く仔山羊の熱き十二月
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3
はぼたんさん
2020.12.26 18:05
特選
43.凩や渡し場跡の舫ひ棒
舫ひ棒に焦点を当てるも凩のふく渡し場跡の全景が浮かぶ
入選
18.落ち葉して素顔見せたり大欅
26.悲しみは風にもあらむ虎落笛
28.枳殻の棘むき出しに冬ざるる
33.靴底に追憶の音霜柱
84.なまはげに笑ふ子もゐて男鹿の里
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2
孤山さん
2020.12.26 16:03
特選
16 落人の里は故郷山眠る
  山々の眠っているその山間に抱かれている小さな部落が故郷である落人の村、郷愁を感じます。
入選
09 馬小屋に幣結びつけ聖誕祭
29 狐火や村に伝はるいくさ道
54 霜晴れや出羽三山を往く行者
65 大根吊る竿の高さに薩摩富士
124 余生なほ心配多し大晦日
0人がいいねと言っています
1
麦秋さん
2020.12.26 8:39
麦秋選
特選  14.大利根の田圃吹き抜け空っ風
大風景が素晴らしい。

入選  53 65 77 100 119
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