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サークル句会

308.02月サークル句会②(02/16~02/25)002

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2021.2.23
2月後半のサークル句会の選句結果です。一席と二席は、「東風」と「探梅」句のさんせんさんの6点句、三席は、「春光」句のpanapanaさんと「青き踏む」句のhousyuuさんの4点句でした。鑑評は、特選句それぞれに選者からコメントをいただいていますので、ご参照ください。今月もたくさんの佳句を鑑賞させていただき、ありがとうございました。来月もよろしくお願い申し上げます。


一席 6点句(◎◎◎○○○)
  09.梅東風や円空仏の鉈の痕           さんせん
二席 6点句(◎◎○○○○)
  63.探梅や石碑に残る旧地名           さんせん
三席 4点句(◎◎○○)
  49.春光や幟はためく村芝居            panapana
  97.真新し卒寿の杖や青き踏む          housyuu

3点句(◎◎○)
  02.淡路瓦積み込む船や菜の花忌         はぼたん 
  27.記紀の世の恋おほどかに百千鳥        翔 行
  28.菊坂の湯屋の煙突朧月            昇 峰
  43.下萌や生まれし仔馬すぐに立つ        翔 行
  61.卒寿迄生きて見送る鳥雲に          housyuu
   (◎○○)
  03.幾筋のかうぞを晒す雪解川          さんせん
  85.春めいて三味の音響く五能線         panapana
2点句(◎◎)     
  72.鈍色の空の重さや春寒し           孤 山
  78.廃校の庭に数多の名草の芽          翔 行
   (◎○)
  16.親不知また疼き出す余寒かな         利 明
  21.鎌倉の磴に足止む実朝忌           はぼたん 
  32.黒潮のうねる岬鼻野水仙           利 明
  56.透き通る空や城下の梅見茶屋         山椒の香
  58.せせらぎに影を刻むや猫柳          孤 山 
  71.薙刀の打ち合う音や冴え返る         苦 瓜
   (○○)
  11.梅の香や廊下に開く連子窓          さんせん
  18.街灯の光りに浮かぶむつの花         さんせん
  25.枯山水の池より濡るる春の雨         housyuu
  52.春雷や天下分けたる関ケ原          翔 行
01点句(◎)
  05.鶯や峠の茶屋に華やげり           panapana
  29.菊根分話の弾む昼下り            孤 山
  30.草餅の礼の電話も里訛り           housyuu
  36.コロナ禍や町家に並ぶマスク雛        panapana
  39.冴返る五百羅漢の声聞こゆ          panapana
  50.春愁や海猫の鳴く港町            孤 山
  76.海苔粗朶の夕日影濃き羽田沖         昇 峰
  89.火袋に蝋燭の影建国日            山椒の香
  93.踏まるるをつつましく待ち麦伸びる      しょうく
  102.ものの芽に触れて湿るや指の先        孤 山
   (○)
  04.何時までの余命尊き春の朝          翔 行
  33.外科へ行く水仙溢る通り径          麦 秋
  34.けぶりたつ山川草木春の雨          housyuu
  35.校正の鉛筆禿ぶる春隣            利 明
  53.檣頭の鳶の見渡す春の海           昇 峰
  60.瀬戸内の島に華やぐ百千鳥          panapana
  64.チューリップ開かむとする気配かな      麦 秋
  65.昼灯す鴫立庵や春の雨            housyuu
  87.B級グルメ食堂のシクラメン         ワシモ
  88.雛祭礼節守り三十路越ゆ           はぼたん 
  101.武者絵凧海を見下す遊女墓          ワシモ
無点句
  01.雨戸少し開けある茶室春寒し
  06.うぐひすや鵯越の難所かな
  07.薄氷の重なり合ふや潦
  08.梅盛り我関せずと鵯(ひよ)三羽
  10.梅二月五輪の行方独り言
  12.梅の花ちらり散りける幼稚園
  13.円教寺奥之院への春の泥
  14.園児等がいつくし育てし水仙花
  15.朧夜や古都にこだます鐘の音
  17.かあさんが呼びに戻るや雀の子
  19.風起きてやつと目覚めし雪間草
  20.風光る窓一つ開く合掌家
  22.神々を呼ぶ法螺の音や修二月会
  23.上手より荒み轟く雪解川
  24.神の梅一輪胸に至福かな
  26.岸壁に投げ込み寺や月朧
  31.九頭竜のダム湖を隠す春吹雪
  37.コロナ飛沫絶えるは何時ぞ春浅し
  38.歳時記に新なる季語花粉症
  40.囀りや古代遺跡にひとり立つ
  41.錆び錆びの廃線鉄路余寒なほ
  42.山峡の鳶を呼出す野火の風
  44.下萌や杖つき歩く八千歩
45.枝垂梅人通るたび揺れてみせ
  46.暫くは舌の上這山椒の芽
  47.週末やミモザを潜る咖哩店
  48.祝傘寿エメラルド婚春の旅 
  51.春雷やこまちの里を掛け抜けり
  54.声明の揃ひ熟(こな)るる試別火
  55.新聞のコラムを読むや目借時
  57.雀の子騒ぐ清水舌切茶屋 
59.せせらぎにはらと散りける雪柳
  62.竹筒に水琴窟の調べ春
  66.杖ついて春の散歩と会釈かな
  67.つばくらめ早や書道室隅に住み
  68.転害門潜りて堂へ修二会竹
  69.導師咒師内陣に堂冱つる
  70.友逝けり命のもろさ春嵐
  74.庭石につまづく雀春疾風
  75.海苔掻き女波が荒らしと空仰ぐ
  77.梅花祭呉越同舟茶の湯かな
  79.初午や昼はスズメの串焼きを
  80.初蝶や旧道沿ひの開拓碑
  81.葉牡丹の色とりどりに絡みけり
  82.春遅々と根岸外人墓地落暉
  83.春鳥や長政眠るシャムの森
  84.春の海のたりのたりと岸を打つ
  86.囃子てはチャペルに集う百千鳥
  90.秘め事に春雷の喝鳴り渡る
  91.蕗の薹葉陰を選びふと覗く
  92.ふと見れば公園端に若桜
  94.ふるさとの三つ増えたる納税期
  95.ぼけの花去りゆく人と傾けにけり
  96.ほとばしる流れきらきら雪解川
  98.金縷梅の捩れて疎なる花の隙
  99.三椏や味噌屋の仕込む麹花
  100.三輪山に鈴の響きや日脚伸ぶ
  103.山火事に脅ゆ足利春の夜
  104.夕暮れのネオンに映ゆる春ショール
  105.夕澄めば鶯の声透るほど
  106.床冷ゆる礼堂に待つ修二会かな
  107.湯煙や夕陽煌めく春の海
  108.裸婦像の忽ち日影冴返る
  109.露座仏の姿態をぼかす忘れ雪
  110.露天湯の疎髪に落つる斑雪
  111.渡しより客を呼ぶ声風光る
  112.湾深く真珠を育つ春の潮

なお、文字の欠落等がありましたら、お知らせください。

選者(敬称略)
麦 秋 孤 山 苦 瓜 翔 行 ワシモ panapana 利 明 山椒の香 housyuu しょうく 
さんせん 昇 峰 はぼたん 
書き込み
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1
11ページ
13
はぼたんさん
2021.3.2 11:59
特選
09.梅東風や円空仏の鉈の痕
鉈の痕に季語、梅東風が効いている。
入選
11.梅の香や廊下に開く連子窓
43.下萌や生まれし仔馬すぐに立つ
56.透き通る空や城下の梅見茶屋
58.せせらぎに影を刻むや猫柳
63.探梅や石碑に残る旧地名
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12
昇峰さん
2021.3.1 21:11
09.梅東風や円空仏の鉈の痕
 「円空仏の鉈の痕」がいろいろな季語につきそうな措辞だとしても「梅東風」は良い。
27.記紀の世の恋おほどかに百千鳥
 「百千鳥記紀の世の恋おほどかに」「記紀の世の恋はおほどか百千鳥」で「に」の説明を薄めたい。
32.黒潮のうねる岬鼻野水仙
50.春愁や海猫の鳴く港町
63.探梅や石碑に残る旧地名
72..鈍色の空の重さや春寒し
 ありきたりだが、いずれもしっかりと出来た破綻のない句。
43.下萌や生まれし仔馬すぐに立つ
 優しい目線が見られた句。
56.透き通る空や城下の梅見茶屋
 風景がのびやかで、ほっとする句。

「熟れる」「試別火」「火袋」等、知らなかった言葉に出会い、」皆さんの造詣の深さに感じ入った。
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11
さんせんさん
2021.3.1 20:26
 さんせん選

 21.鎌倉の磴に足止む実朝忌
   鶴岡八幡宮での感慨の一句。
 30.草餅の礼の電話も里訛り
   今も懐かしい故郷を思い出す。
 36.コロナ禍や町家に並ぶマスク雛
   世相を映した微笑ましい一こま。
 49.春光や幟はためく村芝居
   よやうやくおらが村にも芝居の一団がやって来た、春への喜びが満ち溢れている。
 58.せせらぎに影を刻むや猫柳
   さらさらと流れる川面に猫柳の影が。
 72.鈍色の空の重さや春寒し
   空を見上げると雪模様の雲、春はまだ遠い。
 97.真新し卒寿の杖や青き踏む
   90歳の記念の杖をもって下萌えの野原へ、いつまでも元気な姿に乾杯!
 102.ものの芽に触れて湿るや指の先
   触覚から感じた生への喜びが伝わってくる。  

   
   
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10
しょうくさん
2021.3.1 12:32
しょうく選
02.淡路瓦積み込む船や菜の花忌
  菜の花忌司馬遼太郎の忌日と淡路瓦、ああそうだった、と云う気になりました。
16.親不知また疼き出す余寒かな
  親知らずの歯の痛み、ぶり返してきた寒さが運んできた。
29.菊根分話の弾む昼下り
  菊の根分けに話が弾む景色
39.冴返る五百羅漢の声聞こゆ
  戻ってきた寒さに、五百羅漢の声を聴く感覚に、同感しました。
61.卒寿迄生きて見送る鳥雲に
  卒寿を迎え、空の彼方へ飛び去る鳥の姿と重ね合わせた感覚
78.廃校の庭に数多の名草の芽
  廃校になった校庭、枯れた草の間から、あたらしい芽が生まれているのをとらえた感覚
85.春めいて三味の音響く五能線
  五能線で旅したとき、同じような経験をしました
97.真新し卒寿の杖や青き踏む
  卒寿を迎え、新調した杖、しっかりした足取りが浮かびます。
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9
housyuuさん
2021.3.1 12:05
03・幾筋のかうぞを晒す雪解川
  紙漉の原料を雪解けの流れに晒す、和紙の生産の大変な様子が窺える。
28・菊坂の湯屋の煙突朧43・月
  今に残る銭湯の煙突、朧月がかかる懷かしい情景、菊坂もしゃれている。
43・下萌えや生まれし仔馬すぐに立つ
  本当に過ぐに立つ仔馬、春らしい未来を感じる。
49・春光や幟はためく村芝居
  春になり巡業の芝居一座の幟がはためく、待ちかねていた様子がわかる。
63・探梅や石碑に殘る旧地名
  梅を見に行って見る旧地名に名所、旧跡の名残りを感じる。
71・薙刀の打ち合う音や冴え返る
  薙刀の寒稽古か、女子の溌溂とした様子に冴え返るが効いている。
76・海苔粗朶の夕日影濃き羽田沖
  江戸前の海苔の生産も復活している。
93・踏まるるをつつましく待ち麦伸びる
  麦踏の情景、つつましく待つが面白い。
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8
山椒の香さん
2021.2.28 13:05
特選
78.廃校の庭に数多の名草の芽
校庭の隅の花壇でしょうか。かつては子供たちが手入れをした花がたくさん
 ありました。もえいずる春になれば今年も必ず咲くことでしょう。
入選
  52.61.71.87.97
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7
利明さん
2021.2.28 11:02
特選
61.卒寿迄生きて見送る鳥雲に
   今年も渡り鳥が北へ帰る頃になった。作者は九十歳を
  迎えられ、その帰りゆく鳥に思いを馳せる。また今年の
  秋には元気で戻って来いよと、自分自身もそれまで元気
  で待っているからと、自身に言い聞かせるように。昔に
  比べれば長生きをするようになったとはいえ、一抹の不
  安は隠せない。そんな「鳥雲に」と拝察いたしました。
入選
09.梅東風や円空仏の鉈の痕
27.記紀の世の恋おほどかに百千鳥
28.菊坂の湯屋の煙突朧月
63.探梅や石碑に残る旧地名
65.昼灯す鴫立庵や春の雨
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6
panapanaさん
2021.2.27 20:47
特選 28.菊坂の湯屋の煙突朧月
    都会の湯屋は減少していますが
    残る煙突のある光景に感銘しました。

入選  04. 25. 63. 64. 97.   
0人がいいねと言っています
5
ワシモさん
2021.2.27 17:07
特選
89.火袋に蝋燭の影建国日
  古き時代にさかのぼって建国をしのぶ雰囲気が。
入選
02.淡路瓦積み込む船や菜の花忌
03.幾筋のかうぞを晒す雪解川
09.梅東風や円空仏の鉈の痕
18.街灯の光りに浮かぶむつの花
85.春めいて三味の音響く五能線
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4
翔行さん
2021.2.27 15:26
特選
09 梅東風や円空仏の鉈の痕
   「鉈の痕」という荒い表現を使って、円空の木彫りの仏像を髣髴と
   浮かび出させる佳句
入選
21 鎌倉の磴に足止む実朝忌
34 けぶりたつ山川草木春の雨
49 春光や幟はためく村芝居 
85 春めいて三味の音響く五能線
101 武者絵凧海を見下す遊女墓
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3
苦瓜さん
2021.2.27 9:23
特撰。02 菜の花忌は小説家司馬遼太郎の2月12日期日であり特産の瓦の積出港を読む
入選・03.18・32.49.53
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2
孤山さん
2021.2.26 16:26
特選
27 記紀の世の恋おほどかに百千鳥
  神々の世は恋も大らかだった。百千鳥が効いている。
入選
09 梅東風や円空仏の鉈の痕
16 親不知また疼き出す余寒かな
25 枯山水の池より濡るる春の雨
52 春雷や天下分けたる関ケ原
63 探梅や石碑に残る旧地名
0人がいいねと言っています
1
麦秋さん
2021.2.26 11:43
特選
05.鶯や峠の茶屋に華やげり
ほのぼの空気流れ広がってようで楽しい。

入選
33 11 35 60 88
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