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サークル句会

312.04月サークル句会②(04/11~04/25)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2021.4.22
4月後半のサークル句会の選句結果です。一席は、さんせんさんの「花は葉に」の7点句、二席は、利明さんの「残花」の6点句、三席は、housyuuさんの「蓬餅」の5点句でした。鑑評は、特選句それぞれに選者からコメントをいただいていますので、ご参照ください。今月もたくさんの佳句を鑑賞させていただき、ありがとうございました。来月もよろしくお願い申し上げます。

一席 7点句(◎◎◎◎○○○)
  82.人影の消ゆる墨堤花は葉に        さんせん
二席 6点句(◎◎○○○○)
  34.残花なほ柳生へつづく石畳        利 明
三席 5点句(◎◎◎◎○)
  93.方言に誘はれて買ふ蓬餅         housyuu

4点句(◎◎○○)
  66.涅槃図のほころびしまま峡の寺      housyuu
(◎○○○)
  105.流鏑馬の連なる的や花吹雪        さんせん
3点句(◎◎◎)
  71.花過ぎや刻字の太き忠魂碑        さんせん
  87.富士仰ぐ三保の松原春の蝉        panapana
   (◎○○)
  47.惜春の風をうなじに嵯峨野道       山椒の香
  101.芽柳のゆるる白壁蔵の街         はぼたん
  106.湯上りの夕風頬に夏近し         山椒の香
   (○○○)
  03.杏子咲く海なき甲斐の塩の道       翔 行
2点句(◎◎)     
  06.裏山の動き出しそな芽立ちかな      さんせん
  20.蔵ひとつ白く塗り替へ夏近し       山椒の香
  49.駄菓子屋の軋む硝子戸心太        孤 山
   (◎○)
  17.強運と八卦見真顔亀鳴けり        はぼたん
  74.花の雨京圓山の竜馬像          はぼたん
  90.復興の阿蘇大橋や風光る         ワシモ
  110.理髪師の鋏の捌き夏近し         山椒の香
  113.若葉吹くポプラは風の拠りどころ     利 明
   (○○)
  15.かなはざる恋あまたあり春夫の忌     冬 彦
  24.コーランの流るるモスク鳥帰る      冬 彦
  94.包丁を入るにためらふ桜鯛        housyuu
1点句(◎)
  10.乙女らの胸の豊かや夏はじめ       孤 山
  16.旧館の硝子のゆがみ花あけび       ワシモ
  21.群落の色に隙なき躑躅かな        昇 峰
  35.三百年の幹の捩れや藤匂ふ        昇 峰
  36.信楽の狸の徳利に雀の子         はぼたん
  62.永き日の暮なんとして負け碁かな     翔 行
  73.花疲れ身をよせねむる車中かな      はぼたん
  89.富士塚の景色ふくらむ芽吹きかな     housyuu
   (○)
  02.あの人も愛妻弁当花菜漬          panapana
  04.石槌の鎖の岩壁鳥雲に          苦 瓜
  08.エジソンの蓄音機聴く遅日かな      利 明
  13.開帳の薄日に凜と菩薩像         さんせん
  14.柏餅太き葉脈故郷偲ぶ          翔 行
  25.高原の燃え立つ屏風山つつじ       翔 行
  29.桜蕊に埋まる定めか遊女の墓       しょうく
  38.四万十の清流縫ふて上り鮎        苦 瓜
  42.白もまた燃ゆる色なり躑躅咲く      昇 峰
  45.少しづつもの片づけて春惜しむ      昇 峰
  55.つつがなく重ねし日々や豆の花      昇 峰
  57つばめ.来る味噌蔵町の長庇        山椒の香
  75.花冷えや潮騒の音す岬道         panapana
  80.春夕焼遠眼差しのキリンかな       利 明
  95.放牧の馬のいななき春の昼        panapana
  109.龍宮の花の名残りやさくら貝       はぼたん 
  112.若鮎のうようよ群れて生簀船       苦 瓜
  116.山葵田に暫し立ち寄り天城越え      苦 瓜
無点句
  01.明日は明日飛ぶは何処ぞ春の雲
  05.打ち上げしや雲の峰
  07.叡山の昏鐘鳴(こじみ)幽かに春の湖
  09.大峰の法螺の音響く花の雲
  11.おもむろに口を開くや朱夏の夕
  12.海光に煌めく棚田春の水
  18.九頭竜の源流辿り小鮎跳ね
  19.雲流れ富士を隠して春惜しむ
  22.刑務所の門に巣つくり燕かな
  23.玄関に花咲き乱る春の夢
  26.高原の夕日に映ゆるつつじ径
  27.コロナ禍の肥満感じる更衣
  28.桜貝拾ふ米寿の妻なりし
  30.咲き競い散るを競いて春の暮
  31.囀りの行き来してゐる県境
  32.囀りや同級生に恋ごころ
  33.座禅草湿地浄土に音のな
  37.沈丁花の香に迎へらる長屋門
  39.春宵や香り濃き人銀座へと
  40.春宵や許されぬ恋なくはなし
  41.春眠や玄関いつも乾いてる
  43.甚平や悠々自適とはならず
  44.水田に浮雲流る閑古鳥
  46.城南宮の木の香水の香夏近し
  48.退院の庭に見つけし二輪草
  50.欄にしばし頬杖春夕焼
  51.地下鉄の地上の駅や風薫る
  52.茶畑を染めたるごとし躑躅山
  53.通勤の電車の換気春暑し
  54.土の香に何を問答春の草
  56.躑躅咲くひときは青き雨後の空
  58.天領の空を縦横あげ雲雀
  59.道祖神若き日もありおそ桜
  60.どの色も燃ゆる躑躅の盛りかな
  61.とりどりの躑躅隠れに人の数
  63.永き日やエスエル求め秩父線
  64.啼く鳥に背中押されて春深む
  65.夏隣り六甲おろし歌こだま
  67.俳句帖の罫線に降る桜蘂
  68.廃坑の間歩を出づるや新樹光
  69.葉桜の枝垂るる径や作務衣僧
  70.葉桜や墨堤佇む老ふたり
  72.花散つて覗く空より日の漏るる
  76.花見船三井過ぎり石山の鐘
  77.春惜しむ大原御幸の謡本
  78.春尽きて見るもの全て光りけり
  79.春まどひ万年筆のキャップ失せ
  81万緑の奄美大島鳥の声
  83.緋躑躅に丹の色くすむ堂宇かな
  84.昼寄席の開くを待ちゐる春日傘
  85.風鈴に一句を吊し風を聞く
  86.復元の天守まぶしき八重桜
  88.富士が峰に雲一つだに風光る
  91.ふらここの揺れゐるままに始業ベル
  92.ブランコ漕ぐ世界ぐらりと傾けり
  96.マスクして会釈交わして春の闇
  97.豆の花いま羽虫として発つばかり
  98.水辺にはマングローブと赤しょうびん 
  99.名城の防空壕に散る桜
  100.めがね橋つつみて燃ゆる躑躅かな
  102.黙祷に花菜風吹く畜魂祭
  103.やな目つきの鴉について囀れり
  104.やはらかき春日射し入る磔刑像
  107.行く春や聖火と共に沈下橋
  108.横丁の文房具店や軒簾
  111.歴代の禅師の守る青楓
  114.若緑天目楓朝日浴び
  115.ワクチンの順番待ちや花は葉に
  117.山葵田や粒粒辛苦の水走る

なお、文字の欠落等がありましたら、お知らせください。

選者(敬称略)
孤 山 翔 行 panapana 苦 瓜 ワシモ secchan はぼたん 利 明 山椒の香 冬 彦 
しょうく 昇 峰 housyuu さんせん
書き込み
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1
11ページ
14
さんせんさん
2021.4.29 19:12
 さんせん選

 16.旧館の硝子のゆがみ花あけび
   写生の行き届いた一句。
 20.藏ひとつ白く塗り替へ夏近し
   間違いなく夏が近づいている。化粧した藏が眩しい。
 21.群落の色に隙なき躑躅かな
   あたり一面びっしり咲き誇る躑躅の様子。
 34.残花なほ柳生へつづく石畳
   うらぶれた古道に残る桜が侘しい。
 73.花疲れ身をよせねむる車中かな
   身につまされる情景が展開されている。
 89.富士塚の景色ふくらむ芽吹きかな
   芽吹いた草で塚も大きく見える。感覚の研ぎ澄まれた一句。
 93.方言に誘はれて買ふ桜餅
   ついつい訛りの懐かしさに手を出してしまう。
 101.芽柳のゆるる白壁藏の町
   情景が良く伝わってくる美しい一句。
    
  
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13
housyuuさん
2021.4.29 13:55
06・裏山の動き出しそな芽立ちかな
  一気に芽吹き躍動感を覚える。
20・蔵一つ白く塗り替へ夏近し
  眩しく目立つ白さに夏の兆しを感じた。
35・三百年の幹の捩れや藤匂ふ
  藤の古木の佇まいを詠まれた。
71・花過ぎや刻字の太き忠魂碑
  花の時季が過ぎひっそりとなった忠魂碑の刻字が目立つ。
82・人影の消ゆる墨堤花は葉に
  花の盛りは短いもの。
90・復興の阿蘇大橋や風光る
  熊本地震で崩落した新新阿蘇大橋として76メートルの高さに復興。「風光る」がわかる。
105・流鏑馬の連なる的や花吹雪
  花吹雪の中、次々と的を射抜く興奮が伝わる。
113・若葉吹くポプラは風の拠りどころ
  鮮やかなポプラから風が吹き出すように思えた。
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12
昇峰さん
2021.4.29 8:58
34.残花なほ柳生へつづく石畳
石仏の多い山道、残花は供花とも。
49.駄菓子屋の軋む硝子戸心太
懐かしい昭和の風景。
66.涅槃図のほころびしまま峡の寺
年代物か。丁寧に扱ってきてはいても。
71.花過ぎや刻字の太き忠魂碑
無骨な忠魂碑、花も余韻をとどめない。
74.花の雨京圓山の竜馬像
俳句でしか出来ない名詞だけの韻詩。
82.人影の消ゆる墨堤花は葉に
時間の経過を表す季語の巧い斡旋。
87.富士仰ぐ三保の松原春の蝉
固有名詞と季語の相乗効果。
106.湯上りの夕風頬に夏近し
読んで実に気持ちの良い句。
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11
しょうくさん
2021.4.29 8:46
しょうく選

06.裏山の動き出しそな芽立ちかな
  若葉の頃の里山の姿をシッカリ描いている
17.強運と八卦見真顔亀鳴けり
  啼かない亀、その一言と八卦見の対比が微妙に一致。
36.信楽の狸の徳利に雀の子
  信楽へ行くと見かける景色、しっかりとらえておられます。
62.永き日の暮なんとして負け碁かな
  日がのびて来てつい津語も長引く、何かホッとしたような気分と日永とが一致。
66.涅槃図のほころびしまま峡の寺
  峡の小さな寺に飾られた涅槃図、そこに見出された小さなほころび
82.人影の消ゆる墨堤花は葉に
  今年は特に人出も少なかっただろう墨堤、葉桜が夕風に揺れる。
93.方言に誘はれて買ふ蓬餅
  耳にしたふるさとの方言つい買いの手が伸びる。
109.龍宮の花の名残りやさくら貝
  さくら貝に竜宮の花を見た作者に拍手。
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10
冬彦さん
2021.4.28 20:55
特選
10.乙女らの胸の豊かや夏はじめ
「明らかに西東三鬼の本歌取りと思われるが、この思い切りの良さが気持ちいい。老い込まずにつねに若くあるべし、という人生の応援歌と受け取った」


02.あの人も愛妻弁当花菜漬
03.杏子咲く海なき甲斐の塩の道
08.エジソンの蓄音機聴く遅日かな
29.桜蕊に埋まる定めか遊女の墓
57つばめ.来る味噌蔵町の長庇
0人がいいねと言っています
9
山椒の香さん
2021.4.28 15:31
特選
93.方言に誘はれて買ふ蓬餅
  訛りなつかし我が古里でしょうか。はたはた又は旅先でしょうか。聞きなれない言葉だった
  ので、お国はどちらでしょうか。と尋ねてみたり。方言と蓬餅の取り合わせがいい。
入選
34.残花なほ柳生へつづく石畳
55.つつがなく重ねし日々や豆の花
82.人影の消ゆる墨堤花は葉に
95.放牧の馬のいななき春の昼
101.芽柳のゆるる白壁蔵の街
0人がいいねと言っています
8
利明さん
2021.4.28 14:42
特選
49.駄菓子屋の軋む硝子戸心太
  昭和の下町の風情がにじむ句、学校から帰りランドセルを
 玄関に放り投げて、一目散に駄菓子屋へ駆け込んだものだ。
 そこが子供らの溜り場であり、十円の心太を啜りながら、
 様々な情報交換をしたものだ。

入選
15.かなはざる恋あまたあり春夫の忌
42.白もまた燃ゆる色なり躑躅咲く
90.復興の阿蘇大橋や風光る
93.方言に誘はれて買ふ蓬餅
109.龍宮の花の名残りやさくら貝

 
0人がいいねと言っています
7
はぼたんさん
2021.4.28 14:36
特選
71.花過ぎや刻字の太き忠魂碑
はなやぎの去って花の戦士の忠魂碑の、特に太い深い彫の文字に虚しさが漂う。
入選
04.石槌の鎖の岩壁鳥雲に
14.柏餅太き葉脈故郷偲ぶ
15.かなはざる恋あまたあり春夫の忌
45.少しづつもの片づけて春惜しむ
66.涅槃図のほころびしまま峡の寺
0人がいいねと言っています
6
secchanさん
2021.4.28 14:30
特選
 105 流鏑馬の連なる的や花吹雪
  絵巻物のような風景が目に浮かびまぢた。

入選
 24 38 47 66 94
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5
ワシモさん
2021.4.28 12:00
特選
47.惜春の風をうなじに嵯峨野道
春から初夏への微妙な季節の移ろいと春を惜しむ気持ちが
上手く詠われているな、と思います。
入選
94.包丁を入るにためらふ桜鯛
105.流鏑馬の連なる的や花吹雪
110.理髪師の鋏の捌き夏近し
112.若鮎のうようよ群れて生簀船
113.若葉吹くポプラは風の拠りどころ
0人がいいねと言っています
4
苦瓜さん
2021.4.28 11:45
特撰。87富士仰ぐ三保の松原春の蝉  本格派の体型がよろしい
入選。03.47.82.101.106
0人がいいねと言っています
3
panapanaさん
2021.4.27 22:37
特選 82.人影の消ゆる墨堤花は葉に

   墨堤の散歩の様子が見えてきます、
   満開の桜も日ごとに移ろう様子に共感です。

入選  13. 25. 34. 75. 105.
0人がいいねと言っています
2
翔行さん
2021.4.26 21:02
特選
87 富士仰ぐ三保の松原春の蝉
   「春の蝉」が効いている。綺麗な佳句である。
入選
34 残花なほ柳生へつづく石畳
74 花の雨京圓山の竜馬像
82 人影の消ゆる墨堤花は葉に
106 湯上りの夕風顔に夏近し
116 山葵田に暫し立ち寄り天城越え
0人がいいねと言っています
1
孤山さん
2021.4.26 19:18
特選
93 方言に誘はれて買う蓬餅
  古里の方言だったのでしょうか、懐かしくついつい購入したのでしょう。微笑ましい情景です。
入選
03 杏子咲く海なき甲斐の塩の道
17 強運と八卦見真顔亀鳴けり
24 コーランの流れるモスク鳥帰る
34 残花なほ柳生へつづく石畳
城下町春夕焼遠眼差しのキリンかな
0人がいいねと言っています
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1
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