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サークル句会

314. 05月サークル句会②(05/11~05/25)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2021.5.23
5月後半のサークル句会の選句結果です。一席は、昇峰の「鮑」句の7点句、二席は、panapanaさんの「走り梅雨」句の4点句、三席は、ワシモさんの「菖蒲」句と、昇峰の「新茶」句の3点句でした。鑑評は、特選句それぞれに選者からコメントをいただいていますので、ご参照ください。来月もよろしくお願い申し上げます。

一席 7点句(◎◎◎◎○○○)
  26.岩礁の幣に一礼鮑海女           昇 峰
二席 4点句(◎○○○)
  44.酒蔵の匂ふ小布施や走り梅雨        panapana
三席 3点句(◎◎◎)
  109.補助輪の外れし五歳軒菖蒲         ワシモ
  119.黙といふやすけき会話新茶汲む       昇 峰

3点句(◎◎○)
  34.串焼の煙を叩く渋団扇           孤 山
   (◎○○)
  53.ジャケットを腰に括るや街薄暑       利 明
  90.廃船の影黒々と夏めけり          冬 彦
  (○○○)
  27.神田街の熊楠全書黴にほふ         冬 彦
  46.潮の香の酢味噌にからむ蛍烏賊       さんせん
  103.姫女苑須磨に配流のものがたり       house
  124.郵便を受く草取りの腰伸ばし       housyuu
2点句(◎◎)     
  10.卯波来て尖閣諸島騒がしき         はぼたん
  60.新茶汲むひとり赴任の朝餉かな       panapana
  62.硯の海とろりと暗し梅雨に入る       冬 彦
   (◎○)
  20.風薫る極楽橋を渡り初め          利 明
  30.ギュントの「朝」流れくる風五月      はぼたん
  67.田も魞も濁りて近江梅雨に入る       山椒の香
  69.断崖の百尺観音やませ風          panapana
  87.入梅や七味辛子の穴湿り          山椒の香
  120.木道を兵隊蟻の列続く           孤 山
   (○○)
  05.雨粒を宝飾にして梅熟す          しょうく
  29.桐咲いて災禍祈念の大わらじ        panapana
  55.シャンプーの香る少女ら薄暑かな      house
  89.野薔薇咲く少年少女合唱団         山椒の香
  95.走り梅雨うぐひす張りの長廊下       昇 峰
  113.みづうみの島影ぼかす走り梅雨       さんせん
  126.予報士の結び卯の花腐しの句        house
1点句(◎)
  02.青木の葉ひたすら青く梅雨に入る      山椒の香
  04.あくまきや釘字で届く母の文        ワシモ
  06.鮎を焼く泳ぐ形に串を挿し         housyuu
  23.カット待つ苺ケーキは座の真中       はぼたん00
  28.干拓に取り残されてとんぼ生る       housyuu
  36.朽ち果てし壕の兜や夏の島         翔 行
  41.献血を待つ献血車麦の秋          孤 山
  68.陀羅尼助缶ごと湿り梅雨に入る       山椒の香
  80.啼くもよし啼かざるも良し蝉一代      翔 行
  98.母の日の小さな母囲みけり         はぼたん
  101.蟇追ひ立てながら草を取る         housyuu
  102.ひとしきり夏鶯や石舞台          利 明
  105.藤揺るや思ひも揺るる事多し        麦 秋
  125.夕べには夕べの風や鉄線花         孤 山
  127.寄り添うて歩く夕べや若葉風        孤 山
  129.若葉風スマホに笑ふ初曾孫         苦 瓜
   (○)
  16.面長の夢二のをんな著莪の花        ワシモ
  17.飼猫の匂いを嗅ぎて鉄線花         苦 瓜
  19.傘からのしたたる雨や七変化        さんせん
  21.風の来てみんな浮き浮き鯉のぼり      はぼたん
  51.芍薬の紅の深さや静の舞          翔 行
  70.たんぽぽの大きく丸く飛行せり        麦 秋
  76.統合の学舎に残る楠若葉          さんせん
  85.夏めくや夕陽に染まる草千里        panapana
  88.庭下駄の鼻緒の湿り走り梅雨        苦 瓜
  91.麦秋や出雲に居れば出雲富士        利 明
  92.麦秋や田を耕して二毛作          苦 瓜
  111.惑ひける蚯蚓を土に返しやる        麦 秋
無点句
  01.藍染めの揺れる軒下若葉風
  03.アカシアの花の歌ひ手同世代
  07.石も亀も動かず暮れて青葉雨
  08.入海や水の松江の麦の秋
  09.空蝉や心に沁みる遠汽笛
  11.卯浪立つ真砂女の恋を遠くして
  12.江ノ電の窓をかすめて桐の花
  13.遠景に富士の姿や桐の花
  14.音羽屋と声あり空に大花火
  15.御仏像頬ゆらゆらと新樹光
  18.影映し主亡き庭の鉄線花
  22.月山筍焙れば香る山気かな
  24.交はし合ふ朝の挨拶若葉冷
  25.蚊柱を避けて夜道を急ぎけり
  31.括られし黴の「傾向と対策」
  32.草笛の調子外れや青葉城
  33.草笛をひとり遊べる子供かな
  35.梔子や僕には好きな子がゐます
  37.蜘蛛の巣に蜘蛛まちわびて夕暮れる
  38.グラビアに水着あふれる本屋街
  39.黒髪に蛍火二つ闇に入る
  40.黒薔薇に別れの詩文したためて
  42.公園に刈り忘れられたるねじり花
  43.木漏れ日に目方あるごと若楓
  45.散策の全身に散る藤の花
  47.滴りや風吹きかわり山の神
  48.信濃路や膳に添えらる四葩の紫
  49.写経する窓に卯の花腐しかな
  50.芍薬の花の崩るる夫の留守
  52.芍薬を活けて仏間の輝けり
  54.三味線草はじけば音のかそけさよ
  56.宿坊の朝餉に香る茄子おつけ
  57.白百合の垣根を越へて開きけり
  58.城濠へ下るきざはし虎耳草
  59.神泉や蛙合戦真つ盛り
  61.新調の卓布を拡げ桐の花
  63.青海に高き卯波や真砂女恋ふ
  64.たこ足の配線替へて夏に入る
  65.谷あいに響くホロンや牛洗ふ
  66.田の神様朝露まとい麦の秋
  71.蒲公英はあたかも君と去りし
  72.父の日や鴨居の額の塵拭ひ
  73.釣りの座をゆづつて跳ねる雨蛙
  74.鉄線花夕闇に浮く花明り
  75.天道虫二人に纏わり縁結ぶ
  77.遠山の日矢射す余花や紅の濃し
  78.友去れば風に乗りたる捩り花
  79.とんぼ生る林の奥の秘密基地
  81.夏雲や野辺の送りの海ゆかば
  82.夏きざす釣具屋戸板洗ひをり
  83.夏場所や克苦の優勝照ノ富士
  84.夏めくやも一つ外す胸ボタン
  86.菜の花のこぼれるばかり溢れけり
  93.麦秋や遠く赤城の朱の鳥居
  94.麦秋や夢二の華奢な記念館 
  96.初恋の今はアイリス抱く女
  97.母と子の愛の絆や鉄線か
  99.薔薇咲けば路地の竿竹売りの声
  100.薔薇の門くぐればひそと料金所
  104.昼寝覚欠伸殺して雨を聞く
  106.紅の舞ふ賽の河原や蝉しぐれ
  107.扁額の太文字かげる青楓
  108.豊胸の頬紅きおんなぼたん展
  110.街中を駈けるウ-バ-走り梅雨
  112.マネキンにスカーフかぶせ更衣
  114.水玉はさすがに合はず更衣
  115.麦の秋湿りし風に雲騒ぐ
  116.麦畑ゴッホの鴉騒ぐ空
  117.村出でし子の帰らずやえごの花
  118.名人の後ろから行く筍堀り
  121.やませ風吹けば悲しむ米どころ
  122.やませ来る砂浜の砂めくりつつ
  123.悠久に浸る蒼さや苔の寺
  128.六角の楼閣凌ぐ桐の花
  130.忘れもの余りに多き夏衣

なお、文字の欠落等がありましたら、お知らせください。
 
選者(敬称略)
孤 山 翔 行 冬 彦 ワシモ panapana house 麦 秋 利 明 はぼたん 苦 瓜 山椒の香 
しょうく housyuu 昇 峰 さんせん
書き込み
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1
11ページ
19
昇峰さん
2021.5.30 15:09
「9」と「17」は、同じ選者でしたので、「9」の選を頂いています。「17」の選は上記のカウントには入っていませんので、ご留意願います。 昇峰
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18
さんせんさん
2021.5.29 19:19
さんせん選

 26.岩礁の幣に一礼鮑海女
   今日も安全に鮑が採れますように!
 34.串焼きの煙を叩く渋団扇
   良い匂いが辺り一面漂ってくる。
 41.献血を待つ献血車麦の秋
   治療用の血液が不足している、田舎の町まで献血車が。
 98.母の日の小さな母を囲みけり
   あんなに大きく見えた母も今では・・・感慨がこみ上げてくる一句。
 101.蟇追ひ立てながら草を取る
   田草取りで見付けたひきがえる、田草取りの一こま。
 109.補助輪の外れし五歳軒菖蒲
   微笑ましい様子が目に浮かぶ一句。
 119.黙といふやすけき会話新茶汲む
   老夫婦にとってはこれが日常。
 127.寄り添うて歩く夕べや若葉風
   若葉風が心地良い。
    
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17
麦秋さん
2021.5.29 17:14
特異
04.あくまきや釘字で届く母の文
亡き母の回顧しました。

入選
32 60 84 112 124
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16
昇峰さん
2021.5.29 15:17
02.青木の葉ひたすら青く梅雨に入る
青梅雨という季語を思い浮かべました。
44.酒蔵の匂ふ小布施や走り梅雨
小布施と言えば、栗。歴史ある造り酒屋の生き残っている町でもある。
62.硯の海とろりと暗し梅雨に入る
梅雨のもつ雰囲気。
68.陀羅尼助缶ごと湿り梅雨に入る
陀羅尼助丸は昔からある胃腸薬の生薬。梅雨入りとの上手い取り合わせ。
69.断崖の百尺観音やませ風
相馬の百尺観音は、四代(約100年)を費やしている摩崖仏。
87.入梅や七味辛子の穴湿り
我が家の七味の缶も穴が詰まった。
102.ひとしきり夏鶯や石舞台
類想句はあるかもしれないが、良い設定。
120.木道を兵隊蟻の列続く
兵隊蟻というのは知らなかった。
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15
housyuuさん
2021.5.29 11:09
23・カット待つ苺ケーキは座の真中
  公平に切り分けてくれるのを、つばを飲み込みながらを待っている。
26・岩礁の幣に一礼鮑海女
  岩礁を祀る幣に自然の恵みを感謝するとともに安全を祈る。
34・串焼きの煙を叩く渋団扇
  コンロの火をあおっているのが、あたかも煙を叩くように見える。
53・ジャケットを腰に括るや街薄暑
  若者のスタイルの一つ。
60・新茶汲む一人赴任の朝餉かな
  単身赴任の朝餉、せめて新茶を愉しむか。
67・田も魞も濁りて近江梅雨に入る
  琵琶湖周辺の景観。
109・補助輪の外れし五歳軒菖蒲
  健やかに育つ男の子。
125・夕べには夕べの風や鉄線花
  夕べには、朝と違った風がくる。こまやまかな観察。
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14
しょうくさん
2021.5.29 6:49
しょうく選
 04.あくまきや釘字で届く母の文
   鹿児島の方でしょうか、お母さまからのたよりと、ちまきの取り合わせ。
 26.岩礁の幣に一礼鮑海女
   同じような光景に出会ったことがあります、見事な観察眼。
 28.干拓に取り残されてとんぼ生る
   是もまたみごとな観察眼、そしてそれをうまくまとめられています。
 36.朽ち果てし壕の兜や夏の島
   さて、此れも発見でしょうか、沖縄での鉄兜の朽ちた出土を想像しました。
 62.硯の海とろりと暗し梅雨に入る
   硯のありさまと、梅雨入りの景色に同感。
 80.啼くもよし啼かざるも良し蝉一代
   蝉の短い一生、への思いに同感。
 105.藤揺るや思ひも揺るる事多し
   藤の花に初夏の風、其処に揺れる姿重い揺れ方が想像された
 129.若葉風スマホに笑ふ初曾孫 
   見かける風景を活写。
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13
山椒の香さん
2021.5.28 17:25
特撰
06.鮎を焼く泳ぐ形に串を挿し
  これが案外、難しいらしいです。川べりの掘っ建て小屋で食べる焼きたての鮎。
  庄川の上流、願わくばも一度。
入選
26.岩礁の幣に一礼鮑海女
29.桐咲いて災禍祈念の大わらじ
44.酒蔵の匂ふ小布施や走り梅雨
55.シャンプーの香る少女ら薄暑かな
124.郵便を受く草取りの腰伸ばし
0人がいいねと言っています
12
苦瓜さん
2021.5.28 13:17
特撰。109補助輪の外れし五歳軒菖蒲
    健康にお子さんが成長され幸せそうな様子が伺えます
入選。19.21.26.27.55
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11
はぼたんさん
2021.5.28 10:23
特選
90.廃船の影黒々と夏めけり
湖の廃れたボートの影が浮かんだ、直感の選択
入選
20.風薫る極楽橋を渡り初め
95.走り梅雨うぐひす張りの長廊下
103.姫女苑須磨に配流のものがたり 
111.惑ひける蚯蚓を土に返しやる
124.郵便を受く草取りの腰伸ばし
0人がいいねと言っています
10
利明さん
2021.5.28 9:53
特選
26.岩礁の幣に一礼鮑海女
  鮑獲りを生業とする海女の日々のルーチンが
 凝縮された佳句。海女の漁に入る前の敬虔な姿
 が眼に浮かびます。

入選
46.潮の香の酢味噌にからむ蛍烏賊
95.走り梅雨うぐひす張りの長廊下
113.みづうみの島影ぼかす走り梅雨
124.郵便を受く草取りの腰伸ばし
126.予報士の結び卯の花腐しの句
0人がいいねと言っています
9
麦秋さん
2021.5.28 6:41
特選 
119.黙といふやすけき会話新茶汲む
心が通っている。

入選
05 17 27 34 92
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8
Houseさん
2021.5.27 23:17
選句報告いたします。
特選)新茶汲むひとり赴任の朝餉かな
   新天地かあるいは新分野なのか、新茶の香りが漂ってきます。

入選)16, 27, 44, 67, 91
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7
panapanaさん
2021.5.27 20:58
特選 20.風薫る極楽橋を渡り初め
     高齢化の時代向こう三軒両隣
     みんな極楽浄土への待機者関連
     連想させる渡り初め

入選   46. 51. 70. 90. 120.
           
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6
ワシモさん
2021.5.27 19:57
特選
119.黙といふやすけき会話新茶汲む
 あえて語らずとも、会話以上に心通じある黙の会話。
そういうひと時があっても良いですね。

入選
05.雨粒を宝飾にして梅熟す
30.ギュントの「朝」流れくる風五月
69.断崖の百尺観音やませ風
87.入梅や七味辛子の穴湿り
103.姫女苑須磨に配流のものがたり
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5
冬彦さん
2021.5.27 18:17
特選

30.ギュントの「朝」流れくる風五月
 グリークの組曲「ペール・ギュント」をギュントとはやや苦しげだが、私の愛聴曲ゆえあえて特選にいただいた、というわけではない。あの静かな「朝」と五月風のコラボが心を爽やかにしてくれたからだ。コロナ禍の鬱陶しい現世にひととき吹いた幻のような風である。

53.ジャケットを腰に括るや街薄暑
76.統合の学舎に残る楠若葉
89.野薔薇咲く少年少女合唱団
103.姫女苑須磨に配流のものがたり
126.予報士の結び卯の花腐しの句
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4
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3
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2
翔行さん
2021.5.26 9:50
特撰
10 卯波来て尖閣諸島騒がしき
   国家の安全保障を俳句に託して詠むのも又良し。
   早期平穏を祈るや切。
入選
26 岩礁の幣に一礼鮑海女
29 桐咲いて災禍祈念の大わらじ
44 酒蔵の匂ふ小布施や走り梅雨
46 潮の香の酢味噌にからむ蛍烏賊
113 みずうみの島影ぼかす走り梅雨
 
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1
孤山さん
2021.5.26 9:07
特選
10 卯波来て尖閣諸島騒がしき
  波荒き尖閣周辺の一日も早き平穏を祈ります。
入選
53 ジャケットを腰に括るや街薄暑
85 夏めくや夕陽に染まる草千里
88 庭下駄の鼻緒の湿り走り梅雨
89 野薔薇咲く少年少女合唱団
90 廃船の影黒々と夏めけり
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1
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