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サークル句会

315.06月サークル句会①(05/26~06/10)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2021.6.7
6月前半のサークル句会の選句結果です。一席は、昇峰の「茄子の花」句の5点句、二席は、孤山さんの「西日」句とさんせんさんの「短夜」句の5点句でした。鑑評は、特選句それぞれに選者からコメントをいただいていますので、ご参照ください。来月もよろしくお願い申し上げます。


一席 5点句(◎◎◎○○)
  72.茄子咲くや母の小さきほまち畑           昇 峰
二席 5点句(◎◎○○○)
  31.古書店の垂直梯子大西日              孤 山
  41.宿坊の蕎麦殻まくら明易し             さんせん
5点句(◎○○○○)
  34.混沌の世につきだされ心太             しょうく
4点句(◎◎◎◎)
  39.尺蠖の枝となりたる枝の先             はぼたん
   (◎◎◎○)     
  103.木柵の石楠花にほふ古戦場             さんせん
   (◎○○○)
  21.黴かすか妻の遺せしルイヴィトン          翔 行
  77.何もなきことの幸せ茄子の花            昇 峰
3点句(◎◎○)
  19.風走る植田に映る八海山               housyuu
  130.茶屋街の卯の花腐し蛇の目傘            利 明
   (◎○○)
  24.幾何学を解くバス停や花四葩            ワシモ
  120.これよりは限界集落牛蛙              山椒の香
  (○○○)
  35.五月闇上げ潮匂ふ船溜り              昇 峰
2点句(◎◎)     
  52.素謡の声よく透る梅雨晴間             山椒の香
  121.緑陰にハモる混声合唱団              はぼたん
   (◎○)
  11.蟻の道女王を知らぬ蟻ばかり            はぼたん
  15.海ほうづきあなたの鎖骨まぶしくて         冬 彦
  48.睡蓮や名も無き池の華やいで            さんせん
  62.通学路いわさきちひろの傘の群れ          冬 彦
  79.庭下駄の鼻緒の湿り濃紫陽花            孤 山
  116.今日も又読書に耽る五月闇             苦 瓜
   (○○)
  20.形代に息を吹きかけ宮参り             孤 山
  27.雲かかるスカイツリーや梅雨に入る         翔 行
1点句(◎)
  40.十薬や注射の痕の絆創膏              昇 峰
  65.梅雨晴や紺屋軒なす神田川             昇 峰
  83.葉桜や階段狭き天守閣               孤 山
  88.パラソルをくるくる回し逢ひにゆく         冬 彦
  94.風鈴の音色揃はぬ風の道              孤 山
  95.ぶつ切りの男やもめの夏料理            ワシモ
  98.放牧の馬点々と青岬                孤 山
  102.目と目合ひ蜥蜴に素性見透かさる          house
  105.律したる予後の散歩や萩若葉            housyuu
  110.伊勢湾を一望にして大夏野             苦 瓜
  128.合掌の屋根の尖りや風薫る              利 明
   (○)
  06.紫陽花や路地に漏れ来る童歌            panapana
  13.迂闊にも叫ぶ男よ蛇走る              house
  14.美しき月日の記憶君影草              昇 峰
  16.枝折れし老樹癒して若葉雨             しょうく
  17.学習で植ゑし棚田や蛙鳴く             housyuu
  29.今朝からは夏座布団に招き猫            はぼたん
  37.しぶきまた貴船の肴川床料理             翔 行
  42.少年に重たき漁果川夜釣               ワシモ
  51.素潜りの磯桶ゆらす卯波かな            さんせん
  57.泰山木咲く日読み終ふ入唐記             house
  67.天気図に前線坐る梅雨入りかな           苦 瓜
  68.灯台に近き店頭青嵐                 麦 秋
  84.恥じらひつ小指ふれあふ青葉闇           冬 彦
  90.半夏生大腸カメラ覗く医師             山椒の香
  92.蟾蜍堆肥小屋より転げ出る             苦 瓜
  99.蛍火やメコンで歌う「ほたる来い」          ワシモ
  104.吉野ケ里遺跡に残る苔の花             panapana
  107.リハビリの杖の残響五月闇             panapana
  118.薫風の古刹に響く読経会              さんせん
  119.心病む妹より電話額の花              苦 瓜
  127.風青し魁夷の白馬走り出す              利 明
  134.廟の灯の絶ゆることなし鑑真忌           利 明
無点句
  01.青柿の形となつて落つる音
  02.青き空天守の懸魚に夏つばめ
  03.青空を呼びて満開山法師
  04.朝な夜な聞く不如帰須磨の鄙
  05.紫陽花や茶房の隅に傘一つ
  07.遊び足一本も無し百足虫ゆく
  08.雨上がる今朝の芍薬艶めけり
  09.雨に濡れ青の勢ふ今年竹
  10.蟻二匹わが足もとになに語る
  12.岩陰にはまなす揺るる波の音
  18.額の花日は淡く去り早く去り
  22.カワセミの見事なる狩貴船川
  23.芳しき朝でこそあれ更衣
  25.京おんな涼しげに着る夏衣
  26.草笛に目覚めし旅の朝おもう
  28.暗闇に梔子の香迫りくる
  30.高原に映ゆるコマクサ夏夕焼
  32.古代蓮岸いつぱいに溢れけり
  33.古代蓮めぐらむとして小半時
  36.さなぶりや寡黙な漢の泣き上戸
  38.自粛する団地の窓の灯涼し
  43.初夏にして残念朝の雷雨かな
  44.尻揃ふ青梅銀の雫垂れ
  45.神域の杜の池塘にとんぼ生る
  46.新車両ひかり掛け抜く虹の橋
  47.新緑の山影映す川湯かな
  49.鈴蘭や吊り橋渡る犬数多
  50.鈴蘭やリフト乗り継ぐ北の山
  53.瀬音背に芸妓の舞や川床料理
  54.背中割れ真白き蝉の生まれけり
  55.禅林の屋根に浮く錆額の花
  56.聳5え立つ白き灯台青岬
  58.筍を真深く堀りて客料理
  59.たばこ咥へ別れ話の薄暑かな
  60.壇上に白服ずらり塚ジェンヌ
  61.腸の壁見つつ検査を受く半夏
  63.杖突て畿内の峰や苔の花
  64.梅雨晴間工事現場の槌の音
  66.低山に愛犬ともに梅雨晴れ間
  69.時の日や海浜近く花時計
  70.虎が雨キッチンカーに客二人
  71.内縁に月光のさす網戸越し
  73.茄子苗の並ぶ朝市茣蓙二枚
  74.夏の海数多悲史秘め大和眠る
  75.夏の日やイタコの口寄せ人群る
  76.夏芙蓉の上に海ある小島かな
  78.逃げ水や昔の母が揺れてくる
  80.登り来て囀り満つる八幡宮
  81.廃屋の庭彩りて実梅落つ
  82.白龍の吼ゆるが如し那智の滝
  85.走り根の続く古道や苔の花
  86.蓮の花開かぬ前のたおやかさ
  87.初蝶や器量よしの肩が好き
  89.遥かまで一木も無き夏野かな
  91.ピースと言ふ薔薇の名前の由来知る
  93.ひまはりは運河の水を隠さむか
  96.降る音の浸みゆくごとし虎が雨
  97.噴水や滞空のこころある如く
  100.マスク取り座る床屋の椅子梅雨入
  101.短夜の天体ショーに酔へる宿
  106.リハビリに老いてストック虎が雨
  108.稜線の一重二重や明け易し
  109.相部屋の男五人や明易き
  111.胃袋を覗かる検査半夏雨
  112.牛蛙畔をすたこら薬売
  113.牛蛙がまの口上とはならぬ
  114.牛蛙四六のがまと申さずや
  115.干拓の湖沼を囲む麦の秋
  117.黒南風の壇ノ浦へと寄する波
  122.礼文へと敦盛草に会ひに行く
  123.六月来緊急事態両三度
  124.ワクチンの接種にのぞむ更衣
  125.ワクチンの話あちこち走り梅雨
  126.忘れまじ夏のそよ風そよぐ朝
  129.茅葺の里統ぶるやに桐の花
  131.0燕の子数をかぞふる口の数
  132.床の間の軸山水に更衣
  133.夏暁や仰け反るやうに深呼吸
  135.フィヨルドにクルーズ船や明易し
  136.緑さす鑑真像や硝子越し

なお、文字の欠落等がありましたら、お知らせください。

選者(敬称略)
冬 彦 孤 山 翔 行 苦 瓜 山椒の香 secchan panapana house ワシモ 利 明
しょうく 麦 秋 はぼたん housyuu 昇 峰 さんせん
     
書き込み
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1
11ページ
17
さんせんさん
2021.6.14 23:22
さんせん選  続き

  72.茄子咲くや母の小さきほまち畑
   母のちいさな楽しみ
  105.律したる予後の散歩や萩若葉
   病後の規律正しい散歩、萩若葉が目に痛い。
  121.緑陰にハモる混声合唱団
   涼しい木陰での練習風景、爽やかな歌声が心地よい。
  130.茶屋街の卯の花腐し蛇の目傘
   茶屋街には蛇の目傘がよく似合う、ましてや卯の花腐しの時分には。

  
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16
さんせんさん
2021.6.14 22:51
 さんせん選

  
  15.海ほおづきあなたの鎖骨まぶしくて
   海辺の懐かしいワンシーン
  19.風走る植田に映る八海山
   植え終わった魚沼コシヒカリの苗を揺らす風と田に映える八海山
  40.十薬や注射の痕の絆創膏
   どくだみの匂いが注射を打つ病院の匂いにかさなる。
  62.通学路いわきちひろの傘の群
   雨の通学路に広がる色とりどりのいわさきちひろの世界

  
0人がいいねと言っています
15
昇峰さん
2021.6.14 17:26
21.黴かすか妻の遺せしルイヴィトン
こんなところにも亡き妻が偲ばれる。
31.古書店の垂直梯子大西日
書架の梯子に届く俳人らしい目
39.尺蠖の枝となりたる枝の先
尺の取れないおかしさ
41.宿坊の蕎麦殻まくら明易し
たしかに慣れないと寐難い
79.庭下駄の鼻緒の湿り濃紫陽花
定番の作り方
98.放牧の馬点々と青岬
野生馬のいる大景
103.木柵の石楠花にほふ古戦場
もと戦場と変らない自然の営み
110.伊勢湾を一望にして大夏野
こんな夏野なら行ってみたい
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14
housyuuさん
2021.6.14 12:13
39・尺蠼の枝となりたる枝の先
  観察が行き届いている。なかなかお目にかかれない情景。
48・睡蓮や名も無き池の華やいで
  地方のちょっとした池でも、睡蓮の咲く時期には華やいで見える。
52・素謡の声よく透る梅雨晴間
  梅雨の晴れ間、開け放った屋敷からの素謡の声が聞こえる。
72・茄子咲くや母の小さきほまち畑
  小さな畑の収穫は朝市へ持って行くのであろうか。母の愉しみを見守る。
83・葉桜や階段狭き天守閣
  昔のままに残る天守閣の階段はどこも狭く急傾斜である。
103・木柵の石楠花にほふ古戦場
  コンクリートに金属製の柵で無いのが、より古戦場らしい。
120・これよりは限界集落牛蛙
  いかにも牛蛙の声が聞こえて来そうな感じ。
130・茶屋街の卯の花腐し蛇の目傘
  旧い昭和の匂いがする。
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13
はぼたんさん
2021.6.14 10:08
はぼたん選
特選
88.パラソルをくるくる回し逢ひにゆく
くるくる回し、に気分がでている
入選
21.黴かすか妻の遺せしルイヴィトン
でも捨てきれない作者
24.幾何学を解くバス停や花四葩
解けたかな
34.混沌の世につきだされ心太
さてどうするか、先をどう生きる
62.通学路いわさきちひろの傘の群れ
描くことはできないが、ちひろの世界が脳裏に浮かび来る
92.蟾蜍堆肥小屋より転げ出る
無いようであるおかしみのある句
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12
麦秋さん
2021.6.14 9:44
麦秋選
特選    68.灯台に近き店頭青嵐
風景が大きいと思う。

良句
29 67 72 116 119
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11
しょうくさん
2021.6.14 5:05
しょうく選
 11.蟻の道女王を知らぬ蟻ばかり
   たぶん、女王アリなど見たこともない働きアリばかりかなという想像が面白い
 41.宿坊の蕎麦殻まくら明易し
   宿坊の朝は早い、枕のそば殻の音、微妙な音を聞いたなと、同感。
 52.素謡の声よく透る梅雨晴間
   梅雨晴れ間の、案外乾いた空気が、感じられる。
 77.何もなきことの幸せ茄子の花
   茄子の花の、なにかそ知らぬふりのような、姿が活写されている。
 94.風鈴の音色揃はぬ風の道
   風船の売り場だろうか、いろいろの音色、勝手な風が感じられた。
 102.目と目合ひ蜥蜴に素性見透かさる
   何か忙しなげに、トカゲが顔を出したとたんに目が合う、観察眼移動寒。
 116.今日も又読書に耽る五月闇
   遠出ができない、夜もついつい読書にふける、同感。
 128.合掌の屋根の尖りや風薫る
   合掌つくりの屋根 意外な傾斜を活写
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10
利明さん
2021.6.13 9:49
特選
39.尺蠖の枝となりたる枝の先
  尺蠖は枝先まで尺を取りながら這っていき、先端にたどり
 着くとピンと体を伸ばし、枝と見紛うように立つ。写生の行
 き届いた佳句だと思います。

入選
13.迂闊にも叫ぶ男よ蛇走る
15.海ほうづきあなたの鎖骨まぶしくて
21.黴かすか妻の遺せしルイヴィトン
31.古書店の垂直梯子大西日
41.宿坊の蕎麦殻まくら明易し
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9
ワシモさん
2021.6.12 23:42
特選
72.茄子咲くや母の小さきほまち畑
 お母さまの丁寧な暮しぶりが目に浮かぶようです。
入選
19.風走る植田に映る八海山
31.古書店の垂直梯子大西日
34.混沌の世につきだされ心太
41.宿坊の蕎麦殻まくら明易し
120.これよりは限界集落牛蛙
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8
Houseさん
2021.6.12 21:39
特選)95 ぶつ切の男やもめの夏料理
   かつて異国で現地採用したコックさんに、初めて作ってもらった鯛の刺身、
   豪快なぶつ切りの姿造りだった。
入選)20, 41, 72, 77, 130,
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7
panapanaさん
2021.6.12 21:27
特選 65.梅雨晴や紺屋軒なす神田川
     紺屋と梅雨晴れの取り合わせ
     が素晴らしい、歩いてみたいところ

入選 11. 17. 68. 84. 127.
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6
secchanさん
2021.6.12 20:38
特選
 19 風走る植田に映る八海山
  広々とした水田に田植えが終わったころ、一陣の風が吹き、苗が揺らいでいて、そこに美しい八海山が映っている様子が想像されました。まだ見たことはないけれど、是非みてみたい光景をこの句から感じました。

入選
 16 35 103 118 134
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5
山椒の香さん
2021.6.12 18:46
特選
39.尺蠖の枝となりたる枝の先
  枝を這うて枝の先まで辿りついた尺蠖虫。尺蠖虫の習性を
  うまくとらえた。リフレインのためか省略がよく効いている。
入選
27.雲かかるスカイツリーや梅雨に入る
31.古書店の垂直梯子大西日
35.五月闇上げ潮匂ふ船溜り
37.しぶきまた貴船の肴川床料理
51.素潜りの磯桶ゆらす卯波かな
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4
苦瓜さん
2021.6.12 12:04
特撰。103.木柵の石楠花にほふ古戦場
  関ヶ原の古戦場跡に行かれた際に木の柵に囲われた一本の石楠花を見付けた発見である。お見事
入選。06.42.48.104.107
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3
翔行さん
2021.6.12 8:57
特撰
24 幾何学を解くバス亭や花四葩
   幾何学が効いている。 紫陽花との相関性に着目した作者の
   観察力、想像力に敬意を表する。
入選
20 形代に息を吹きかけ宮参り
34 混沌の世につきだされ心太
77 何もなきことの幸せ茄子の花
79 庭下駄の鼻緒の湿り濃紫陽花
90 半夏生大腸カメラ覗く医師
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2
孤山さん
2021.6.11 15:35
特選
34 混沌の世につきだされ心太
  今の世に生まれた実感です。心太が効いています
入選
14 美しき月日の記憶君影草
27 雲かかるスカイツリーや梅雨に入る
35 五月闇上げ潮匂ふ船溜り
77 何もなきことの幸せ茄子の花
120 これよりは限界集落牛蛙
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1
冬彦さん
2021.6.11 10:02
特選
31.古書店の垂直梯子大西日
「今回は佳句が多くて迷ったが、イメージ喚起力の強さに着目して特選にいただいた。垂直の梯子という発見によって、老舗の意固地そうな狭く小さい古書店を表現し切っている。鮮やかな手練の技!」

21.黴かすか妻の遺せしルイヴィトン
24.幾何学を解くバス停や花四葩
34.混沌の世につきだされ心太
57.泰山木咲く日読み終ふ入唐記
99.蛍火やメコンで歌う「ほたる来い」
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