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サークル句会

316.06月サークル句会②(06/11~06/25)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2021.6.23
6月後半のサークル句会の選句結果です。一席は、panapanaさんの「茅の輪」の7点句、二席は、昇峰の「夏野」と「網戸」の7点句でした。鑑評は、特選句それぞれに選者からコメントをいただいていますので、ご参照ください。来月もよろしくお願い申し上げます。


一席 7点句(◎◎◎◎○○○)
  14.大茅の輪百寿を願ひくぐりけり      panapana
二席 7点句(◎◎○○○○○)
  45.防人の歌碑一つ立つ夏野かな       昇 峰
  51.潮の香の網戸抜けくる島泊        昇 峰
6点句(◎◎○○○○)
  57.十薬のはびこるままに崩れ窯       さんせん
5点句(◎◎◎○○)
  32.山梔子や呟くやうに昭和唄        house
  83.夏座敷母に昭和の座り胼胝        冬 彦
4点句(◎◎○○)
  21.鎌倉の谷戸の道々七変化         利 明
  105.短夜や硫黄の臭ふ湯治宿         さんせん
3点句(◎◎○)
  20.かのひとも襁褓干す母栗の花       冬 彦
  94.久々に赤子泣く路地花柘榴        house
   (◎○○)
  120.欲心は捨てたこの手に小判草       house
  (○○○)
  54.赤銅の裾のびやかに五月富士        利 明
2点句(◎◎)     
  24.烏瓜の花に厨の灯の届く         housyuu
   (◎○)
  08.うたかたの恋と知りつつ星祭       冬 彦
  19.柿咲くや結婚しますさようなら      冬 彦
  34.蔵の町川面に揺るる白日傘        翔 行
  79.遠き日の防空壕や蚊喰鳥         panapana
  85.仁王像の口開けている暑さかな      昇 峰
  97.広々と中洲をみせて夏の川        孤 山
   (○○)
  35.黒南風や閉ざししままの鯔番屋      昇 峰
  107.ミニトマト熟す我が家の農日誌      housyuu
  115.悠々と卒寿養ふ三尺寝         housyuu
1点句(◎)
  03.朝な夕これもリハビリ草を引く     housyuu
  23.蚊帳四隅落としてやんちゃ絡めとり   はぼたん
  47.五月雨や蕪村の大河ビル狭間      利 明
  50.椎の木の根方に光る梅雨茸       利 明
  60.助手席に夢を預けて三尺寝       孤 山
  61.親友を見送りし日よ蛍飛ぶ       Secchan
  78.鉄塔のペンキ塗り替雲の峰       山椒の香
  93.抽斗のなかなか閉じぬ梅雨湿      冬 彦
  114.夕闇の闇吐くやうに蟾蜍        昇 峰
  119.夭逝の弟の墓碑浜万年青        Secchan
  123.辣韭漬く砂丘農家の匙加減       house
   (○)
  01.明易や湖をちこちに漁り舟       利 明
  13.堰堤を麦藁帽子駈け行けり       利 明「
  15.思ひ出は少年時代の夏の夢         麦 秋
  22.蚊帳吊りて開け放ちたる山家かな    利 明
  30.着る物に迷ふ心や暑さかな       panapana
  49.三時打つぼんぼん時計水羊羹      山椒の香
  56.石楠花の風の抜けゆく秩父道      翔 行
  72.旅半ば合歓の花散る渡船場       山椒の香
  77.築山まで届かぬ灯り釣忍        昇 峰
  80.つばくらめ軒の糞除け逆さ傘      panapana
  82.夏川を辿る源流水の里         panapana
  88.廃業の湯屋の煙突蚊喰鳥        昇 峰
  101.蛍火に照れる男女の道祖神       はぼたん
  103.復興の校庭眩し合歓の花        panapana
  112.夕去れば満ち来る山気水芭蕉      昇 峰
無点句
  02.明けやすし新聞バイク遠ざかる
  04.足なへの乙女こぼせし薔薇ほろり
  05.雨傘の色も溶け合ふ濃紫陽花
  06.雨粒を乗せしまま剪る額の花
  07.石蹴って杖を構えて蟻の道
  09.鬱と聾重なり来たり半夏生
  10.雨滴載せ紫紺の滲む花あやめ
  11.美しく祖谷の灯点る夏の川
  12.鰻屋へどこの産かと問ふてをり
  16.御嶽の噴火忘れじ山開き
  17.母さんの歌声柔く合歓の花
  18.顔上げて尾無き蜥蜴の小走りに
  25.川床や切子グラスのアペリティフ
  26.完了のジグソーパズル花四葩
  27.義民碑脇雨粒涙苔の花
  28.急逝した友に捧げる薔薇も散る
  29.境遇を託つでもなく獅子頭
  31.空白の部屋にのっぺりバナナかな
  33.雲の峰飛機見え隠れ音のなし
  36.下車駅に峡の風麻服に皺
  37.高圧線に並ぶ鴉や雲の峰
  38.香水にイエスイエスと上の空
  39.子蛇とて泳げば蛇行正統に
  40.隠沼を鞭しなるやう蛇のゆく
  41.子や孫も離れて二人釣忍
  42.蒟蒻の茎のまだらの暑さかな
  43.早乙女の襷艶なる傘寿かな
  44.さきたまの田圃アートの苗なびく
  46.五月雨やいよいよ寝入る保育園
  48.百日紅琴の音やさし武家屋敷
  52.叱られて細目開けたり合歓の花
  53.滴りの肩打つ山の磨崖仏
  55.尺取のおしくら饅頭枝の先
  58.出航のドラに煽られ日傘揺る
  59.少年の皆セピア色川夜釣
  62.白日傘マスクの娘道を問う
  63.涼しさを求めて朝の散歩かな
  64.雀らの声の上擦る暑さかな
  65.鈴蘭や雨のあとさき香を溜めて
  66.砂浜に寄せ来る波や晩夏光
  67.清流に棹さす小舟合歓の花
  68.早朝のさ庭に蝶の舞ひ遊ぶ
  69.卒塔婆に銀の筋引くなめくじり
  70.対岸を見下ろす丘の日輪草
  71.田に描く八千余坪の田植ゑかな
  73.たましいといふ上着捨て夏休暇
  74.小さき輪を水面素早きあめんぼう
  75.秩父路の廃虚の庭の石楠花
  76.茶室への露地に一輪落ちし沙羅
  81.亡き姉の植えし紫陽花青深し
  84.七十路のまだ手に着かぬ蚯蚓の字
  86.捩花の一鉢提げて山男
  87.軒下に味噌甕目高共和国 
  89.初恋に目覚めし乙女合歓の花
  90.果てしなき噂話や団扇風
  91.母の日の三陸沖に手向く花
  92.萬緑や木洩日青し山の池
  95.ひとり居のさびしさ深きある六月
  96.向日葵の房の重さに耐へにけり
  98.風鈴の音色沁々夜を待つ
  99.蛇向ふ蛇行なれどもまっすぐに
  100.放棄地に少しの畑の草を引く
  102.本堂の阿弥陀像前扇風機
  104.マスク外し人なき山路雨蛙
  106.水羊羹アフターコロナに及びけり
  108.メロンの香夫婦の仲を取り持てり
  109.灼けし砂踏みしめてゆく渚かな
  110.灼けてゐる岩に耳当て水を抜く
  111.夕暮れの軒端にひそと釣忍
  113.夕陽射す花見よがしに半夏生
  116.浴衣着て大橋渡り南座へ
  117.浴衣着てパナマハットの似合う人
  118.夢にまでワクチン注射明易し
  121.葭の先揺らしつつ鳴く葭雀
  122.夜遅く屋根裏騒ぐ蚊喰鳥 
  124.李鴻章も博文も食ひし鰻膳
  125.涼涼と池畔を白く半夏生
  126.緑陰に琵琶の音色の静かなり
  127.緑蔭の老婆いそいそとレース編む
  128.緑蔭や吾の想い出辿る旅
  129.レントゲン撮れるまでの夏の寒
  130.路地裏の噂話や釣り忍
  131.病葉の舞立つ峠道祖神

なお、文字の欠落等がありましたら、お知らせください。

選者(敬称略)
孤 山 ワシモ 冬 彦 麦 秋 翔 行 panapana 山椒の香 house はぼたん secchan 苦 瓜 利 明 しょうく housyuu さんせん 昇 峰  
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1
11ページ
16
昇峰さん
2021.6.29 20:16
14.大茅の輪百寿を願ひくぐりけり
今年も半分が終わり元気な百寿の翁、めでたい。
21.鎌倉の谷戸の道々七変化
伏兵が潜んでいそうな谷戸の道。
24.烏瓜の花に厨の灯の届く
夜の暗がりに咲く妖しい花。
50.椎の木の根方に光る梅雨茸
毒キノコか。
57.十薬のはびこるままに崩れ窯
蔓延る様が見えるよう。
94.久々に赤子泣く路地花柘榴
少子化の時代、鬼子母神が見守るよう・
97.広々と中洲をみせて夏の川
流れの減った夏川の風景。
105.短夜や硫黄の臭ふ湯治宿
あっという間に滞在の日々が過ぎていく。
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15
さんせんさん
2021.6.29 16:05
さんせん選

 03.朝な夕これもリハビリ草を引く
  草取りはかなりの重労働、リハビリとはいえ気をつけて
 24.烏瓜の花に厨の灯の届く
  台所の灯がぼんやりと烏瓜の花を照らしている幻想的な一句
 32.山梔子や呟くやうに昭和歌
  昭和艶歌と山梔子の取り合わせの妙
 45.防人の歌碑一つ立つ夏野かな
  草の生い茂る夏野、防人歌が哀れを誘う
 51.潮の香の網戸抜けくる島泊
  島にはエアコンなど必要ない、風が心地良い
 60.助手席に夢を預けて三尺寝
  車に乗せてもらった時の一こま
 93.抽斗のなかなか閉じぬ梅雨湿
  雨で膨張したのだろうなかなか閉まってくれない
 114.夕闇の闇吐くやうに蟾蜍
  グロテスクなひきがえるは闇がよく似合う
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14
housyuuさん
2021.6.29 13:31
14・大茅の輪百寿を願ひくぐりけり
  とうせつ、百寿を願うことも当たり前のようになってきた。
20・かのひとも襁褓干す母栗の花
  かってのマドンナも良き母親になっている。
21・鎌倉の谷戸の道々七変化
  鎌倉は谷戸の奥まで開けている。紫陽花も多く鎌倉らしい。
51・潮の香の網戸抜けくる島泊
  島の民宿の一夜であろうか、網戸を透けてくる海の風も心地良い。
78・鉄塔のペンキ塗り替雲の峰
  夏は、ペンキの延びも良い。雲の峰との取り合わせも良いと思った。
83・夏座敷母に昭和の座り胼胝
  現在は椅子が多いが、まだ畳に座る時代を過ごした母の苦労を思う。
105・短夜や硫黄の臭ふ湯治宿
  草津温泉が代表的な硫黄泉、明けやすい湯治を愉しむ。
123・辣韮か落花生ぐらいしか耕せない砂地の産物、農家の味付けが収入に関わる。
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13
しょうくさん
2021.6.29 8:59
しょうく選
14.大茅の輪百寿を願ひくぐりけり
  茅の輪をくぐって、半年の無事とこの先半年を願う、その中の百寿を願う心、すごい。
19.柿咲くや結婚しますさようなら
  柿の花は目立たない、この時期結婚式も、二人だけかもしれない。
32.山梔子や呟くやうに昭和唄
  クチナシの花が作る実昭和の歌のつぶやきと通ずるものがある
45.防人の歌碑一つ立つ夏野かな
  防人の歌碑、私も経験したが、そのときは霜柱の中だった、夏野に立つ碑も孤独
57.十薬のはびこるままに崩れ窯
  これも同じような体験から、同感した句です、大きな登り窯の廃墟、ドクダミだけが盛り
79.遠き日の防空壕や蚊喰鳥
  次第に見かけなくなってきた防空壕の廃墟,蚊喰鳥と云う季語との絶妙さ。
85.仁王像の口開けている暑さかな
  仁王様の開いた口と暑さとの対比が絶妙
120.欲心は捨てたこの手に小判草
  小判草が揺れる、もうすっかり捨て去った欲心との対比の妙。
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12
利明さん
2021.6.28 15:19
特選
83.夏座敷母に昭和の座り胼胝
  昭和の居間は畳に卓袱台が置かれ、母はいつもその前に
 つくねんと座っていることが多かった。母の踝には座り胼
 胝が赤くついていたのを今も覚えている。そんな郷愁の一
 齣を見事に切りとられた佳句。
入選
14.大茅の輪百寿を願ひくぐりけり
32.山梔子や呟くやうに昭和唄
35.黒南風や閉ざししままの鯔番屋
51.潮の香の網戸抜けくる島泊
57.十薬のはびこるままに崩れ窯
0人がいいねと言っています
11
苦瓜さん
2021.6.28 14:27
特撰。夭逝の弟の墓碑葉浜万年青 幼く死別した弟さんのことが偲ばれる
入選。14.45.51.69.83
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10
secchanさん
2021.6.28 12:17
特選
 34 蔵の町川面に揺るる白日傘
   白壁

の蔵が町中の川に沿って立ち並びその川面に白い日傘をさした若い女性の姿が浮かんできます。もしかして倉敷かな?

入選
 14 45 57 82 97
0人がいいねと言っています
9
はぼたんさん
2021.6.28 12:05
特選
47.五月雨や蕪村の大河ビル狭間
大河を切りっとった現代の蕪村の絵画
入選
20.かのひとも襁褓干す母栗の花
32.山梔子や呟くやうに昭和唄
80.つばくらめ軒の糞除け逆さ傘
83.夏座敷母に昭和の座り胼胝
107.ミニトマト熟す我が家の農日誌
0人がいいねと言っています
8
Houseさん
2021.6.27 23:09
特選)83 夏座敷母に昭和の座り胼胝
      母の歳をはるかに越してしまった今は、自分の体のことで手一杯だが
      胼胝やあかぎれと聞く時しみじみ俤を思い浮かべてしまう。

入選)51, 54, 57, 103, 105
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7
山椒の香さん
2021.6.27 21:59
特選
94.久々に赤子泣く路地花柘榴
  多分お隣の娘さんに赤ちゃんが生まれ、お里帰りなのでしょう。
  路地住まいの庶民のよろこびが伝わってきます。柘榴の木に花が。季語がぴったりと。
  赤子抱く路地 の方がいいかも。
入選
34.蔵の町川面に揺るる白日傘
51.潮の香の網戸抜けくる島泊
54.赤銅の裾のびやかに五月富士
115.悠々と卒寿養ふ三尺寝
120.欲心は捨てたこの手に小判草
0人がいいねと言っています
6
panapanaさん
2021.6.27 17:27
特選 32.山梔子や呟くやうに昭和唄
   山梔子は昭和の唄を連想させます
   遠くなった時代が懐かしく感じます。

入選 15. 21. 72. 88. 112.
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5
翔行さん
2021.6.27 16:44
特撰
20 かのひとも襁褓干す母栗の花
   高校時代に好きだったマドンナが浮かび出る。
   「栗の花」がこの句には効いている。作者に選定理由
   を聞いてみたい。
入選
08 うたかたの恋と知りつつ星祭
45 防人の歌碑一つ立つ夏野かな
51 潮の香の網戸抜けくる島泊り
57 十薬のはびこるままに崩れ窯
77 築山まで届かぬ灯り釣忍
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4
麦秋さん
2021.6.27 14:19
特選
08.うたかたの恋と知りつつ星祭
ほのぼのの温かい句と思う。

入選
19 30 45 101 115
0人がいいねと言っています
3
冬彦さん
2021.6.27 13:12
特選
61.親友を見送りし日よ蛍飛ぶ
「親友の野辺の送りは、誰にとっても哀切な思いがする。私もたくさんの学寮仲間を送ってきた。そのたびに寮歌の一つ『別離の歌』を歌いつつ泣いた。蛍は友の魂か。ならば、ひととき美しく輝き、消えて行け」

13.堰堤を麦藁帽子駈け行けり
22.蚊帳吊りて開け放ちたる山家かな
35.黒南風や閉ざししままの鯔番屋
45.防人の歌碑一つ立つ夏野かな
79.遠き日の防空壕や蚊喰鳥
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2
ワシモさん
2021.6.27 7:56
特選
23.蚊帳四隅落としてやんちゃ絡めとり
回想句でしょうか。今また蚊帳を使うのも愉しい。平成の始めの頃までは
田舎の実家に昔使っていた蚊帳の四隅紐が下がっていたのを思い出しました。
入選
21.鎌倉の谷戸の道々七変化
49.三時打つぼんぼん時計水羊羹
54.赤銅の裾のびやかに五月富士
56.石楠花の風の抜けゆく秩父道
120.欲心は捨てたこの手に小判草
0人がいいねと言っています
1
孤山さん
2021.6.26 9:11
特選14 大茅の輪百寿を願ひくぐりけり
    茅の輪を潜り白寿を願った心意気に同感しました。
   
入選
01 明易や湖をちこちに漁船
85 仁王像の口あけている暑さかな
94 久々に赤子泣く路地花柘榴
105 短夜や硫黄の臭ふ湯治宿
107 ミニトマト熟す我が家の農日誌
0人がいいねと言っています
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1
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