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サークル句会

317.07月サークル句会①(06/26~07/10)

昇峰さん
トピック作成者:昇峰 さん
2021.7.7
7月前半のサークル句会の選句結果です。一席は、苦瓜さんの「雲の峰」の8点句、二席は、昇峰の「灼く」の6点句、三席は、翔行さんの「山開」と孤山さんの「炎天」の5点句でした。鑑評は、特選句それぞれに選者からコメントをいただいていますので、ご参照ください。来月もよろしくお願い申し上げます。


一席 8点句(◎◎◎◎○○○○)
  116.放牧の牛の反芻雲の峰           苦 瓜
二席 6点句(◎◎○○○○)
  02.アスファルト灼ける匂ひの交差点      昇 峰
三席 5点句(◎◎◎○○)
  08.頂きを雲に預けて山開き          翔 行
  19.炎天の畦に置かれし猫車          孤 山
5点句(◎○○○○○)
  23.矍鑠と昭和一桁サングラス         苦 瓜
4点句(◎◎◎◎)
  102.晩夏光旧約聖書の革表紙          孤 山
   (◎◎○○)
  76.つかのまの窓開け放つ梅雨晴間       さんせん
   (◎○○○)
  105.引く浪の白き網目や浜晩夏         昇 峰
3点句(◎◎○)
  11.打水の残りたまはる石蛙          昇 峰
  17.運転のズボンの膝に天道虫         翔 行
  100.母の忌の母の風鈴母の声          はぼたん
   (◎○○)
  41.ご城下の道迷路めく七変化         利 明
  45.早乙女の傘寿と云ひて高笑ひ        利 明
  (○○○)
  01.赤富士や忍野の水車弛みなく        利 明
  04.あどけなき寝顔に煽ぐ団扇かな       さんせん
2点句(◎◎)     
  88.徒長枝を難なく登る蝸牛          苦 瓜
   (◎○)
  39.碁敵や庭の松誉め心太           山椒の香
  109.冷麦やさらりとかはす噂事         はぼたん
   (○○)
  25.郭公や古道の木々の隙間から        さんせん
1点句(◎)
  09.一里塚小さき緑蔭ありにけり        昇 峰
  10.一湾を望む観音露座灼かれ         panapana
  44.更衣妻の仕着せのしじら織         housyuu
  50.散歩なか朝の小雨に濡るる薔薇       麦 秋
  55.少年の眼一閃鰻突く            ワシモ
  57.巡行は無くても復習ふ鉾囃子        はぼたん
  67.草原に一葉残る捻り花           麦 秋
  87.土石流あふるる一夜出水川         山椒の香
  106.ひつそりと独り昼酒半夏雨         house
  107.日照雨俄かに晴れて虹の橋         苦 瓜
  128.夢うつつしばし昼寝の宝くじ        panapana
   (○)
  07.雨許すと蓮の浮き葉の広がりぬ       しょうく
  14.産土に一礼をして日焼の子         利 明
  24.片脚は川の向かうや夕の虹         孤 山
  26.軽鳬の子の右見左見真直ぐ行き       利 明
  38.校門に笑むは教頭夾竹桃          house
  46.笹の葉に鯖鮨包む朝曇り          苦 瓜
  48.残鶯の声に惹かれて岐路に立つ       housyuu
  52.島と島繋ぐ大橋夕の虹           panapana
  56.所在なき老人ばかり緑陰に         はぼたん
  66.瀬戸内の島影遙か雲の峰          panapana
  69.早朝や蝶々の舞に誘はれて         麦 秋
  82.テレビ観る遺影の妻と夜の秋        翔 行
  85.読経する僧侶の背に団扇風         孤 山
  91.夏草の操作あやふき車椅子         さんせん
  95.沛然と路地を洗ひし夕立かな        housyuu
  120.水無月の空懐かしき夜の灯り        麦 秋
  122.峰々の影の衰ふ晩夏かな          昇 峰
無点句
  03.汗拭ひ校歌斉唱高らかに
  05.姉の墓へ案内するごと夏の蝶
  06.雨の夜は胡坐をかいて冷し酒
  12.打水の人の絶えざる法善寺
  13.打水や昭和の名残木の旅館
  15.占いの話に浮れうなぎ食べ
  16.売り家の留守居番かな夏燕
  18.エプロンの母の線香花火かな
  20.押し倒し根こそぎ流る出水川  
  21.お隣の枇杷ほろほろ熟しけり
  22.重く湿り音なく迫り梅雨の空
  27.川荒れて青水無月の比叡立つ
  28.象潟にひねもす雨や合歓の花
  29.夾竹桃高速道の出入り口
  30.曲線のグスク石垣仏桑花
  31.草茂る中州に動く何者ぞ
  32.草の葉に草の色した蝉生る
  33.雲切れて浴衣カップル参道へ
  34..雲の峰北支の鍼師還らざる
  35.グローブもバットも手製夏野球
  36.甲子園めざす球児に梅雨明くる
  37.構内の高炉火を噴く夾竹桃
  40.刻々の空の変幻晩夏光
  42.このところ変事つづきや半夏雨
  43.籠り居の軒に葭簀を立て掛けて
  47.五月雨や首塚の供華尽きしなし
  49.桟橋の船出払ふや旱星
  51.試合果てときめきのありソーダ水
  53.秀峰に白雲かかる晩夏かな
  54.十薬の泛べし雪の記憶かな
  58.城跡に白き花咲く晩夏かな
  59.白靴を片手に崩す砂の城
  60.水筒にハンカチ持たせ登校へ
  61.数枚のハンカチ入れる旅鞄
  62.涼しさに笑顔弾ける夕べかな
  63.スワトウのハンケチ翳す日差しかな
  64.晴雨にも今日も行列冷やし中華 
  65.昔日の思い出通夜の蚊遣香
  68.早朝の夏の散歩のやや疲れ
  70.その一手待つてくれろと団扇かな
  71.だんまりの日に買ふメロンとびっきり
  72.通院の階段高き薄暑かな
  73.杖つきて七月早朝散歩かな
  74.杖を借り蝉の碑尋ぬ夏はじめ
  75.づかづかと子等向日葵の花の中
  77.点き初むるペンション村の夏木立
  78.梅雨あがる余生も同じマイウエイ
  79.梅雨出水線状降水帯恐怖
  80.テキサスの大地を焦がす大夕焼
  81.テキサスの夕焼に眼潤みくる
  83.テレワ-ク暫し休みし大賀蓮
  84.灯台の白くつきりと明易し
  86.心太滋養有ろうと無かろうと
  89.長旅の疲れを隠すサングラス
  90.泣きぼくろの女とゐたり遠火事
  92.虹消えてセピアの人に募る恋
  93.虹消えて虹の名残の消えぬ空
  94.抜け出して最前列に今年竹
  96.白亜紀から落ちこぼれたか青蜥蜴
  97.初蝉やジョギングの足音遠く
  98.鼻歌にハンカチ洗ふハネムーン
  99.母と子の会話とどめて花菖蒲
  101.葉より葉に雫こぼれて虹の立つ
  103.万緑裡女子寮の窓さみどりに
  104.反論せむとビールの泡を拭いてをり
  108.日時計や音無く動く炎天下
  110.拾ひたるずぶ濡れの落し文
  111.富士の影湖面に赫く大夕焼
  112.藤房の溢る亀戸天神葛切餅
  113.ふつふつと名句うまれ消ゆソーダ水
  114.舟杭に翅休むるや川蜻蛉
  115.古里やカール・ブッセの夏の山
  117.孫去りて障子の大穴夜の秋
  118.マスク顔梅雨寒の道会釈して
  119.水打つて見番通り早や暮るる
  121.水を打つ遊び心の為せ技
  123.身の内に少女の名残ソーダ水
  124.山焦げるマッターホルンの大夕焼
  125.優勝のトロフイー黒ずむ夜の秋
  126.夕立の飛沫奔りし古戦場
  127.夕映えの山並なべて夏深し
  129.百合の花卓上に置き誕生日
  130.羅府近し梅雨なき国へ針合わす
  131.ルオー画集閉じががんぼの肢を閉じ

なお、文字の欠落等がありましたら、お知らせください。

選者(敬称略)
冬 彦 麦 秋 孤 山 翔 行 panapana 苦 瓜 利 明 House ワシモ 山椒の香 
しょうく 昇 峰 housyuu はぼたん 
書き込み
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1
11ページ
17
さんせんさん
2021.7.14 22:28
さんせん選の続き

 88.徒長枝に難なく登る蝸牛
  切り取って了いたい無用な長細い枝に蝸牛、観察の行き届いた一句
 102.晩夏光旧約聖書の革表紙
  古ぼけた革表紙の旧約聖書を照らす光りの物悲しさ
 107.日照雨俄に晴れて虹の橋
  美しい虹の情景に感動!
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16
さんせんさん
2021.7.14 22:07
さんせん選

 02.アスファルト焼ける匂ひの交差点
  夏の暑さが良く伝わってくる良句
 17.運転のズボンの膝に天道虫
  夏野で遊んだ帰りのドライブ
 23.矍鑠と昭和一桁サングラス
  老いたとはいえ粋がっている姿が目に浮かぶ一句
 39.碁敵や庭の松誉め心太
   松の枝振りを誉める余裕、ところてんの斡旋が良い
 44.更衣妻の仕着せのしじら織
  涼しげなチジミの着物、妻に従えば間違いない   
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15
はぼたんさん
2021.7.14 19:24
はぼたん選
特選
116.放牧の牛の反芻雲の峰
  牛の反芻と雲の峰、慧眼。
入選
02・アスファルト灼ける匂いの交差点
08・頂を雲に預けて山開き
25.郭公や古道の木々の隙間から
41.ご城下の道迷路めく七変化
76.つかのまの窓開け放つ梅雨晴間
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14
housyuuさん
2021.7.14 11:30
02・アスファルト灼ける匂いの交差点
  とりわけとりわけ信号待ちで立ち止まったときに感じる。
08・頂を雲に預けて山開き
  期待される山開き、未だ山頂には雲が懸かっている。
09・一里塚小さき緑陰ありにけり
  昔からの一里塚、松などが植えられ、ささやかな緑陰が出来る。
19・炎天の畦に置かれし猫車
  暑い盛りの休憩時、作業用の猫車はそのまま放置されていた。
57・巡行は無く手も復習ふ鉾囃子
  コロナ禍で行事は半ば中止されていても、お囃子だけは御稽古する。寂しい祭りの様子。
76・つかのまの窓開け放つ梅雨晴れ間
  僅かな時間でも、梅雨の晴れ間に室内に風を通したい。
100・母の忌の母の風鈴母の声
  繰り返す母のこと、母への思いが切実。
116・放牧の牛の反芻雲の峰
  牧場の夏の風景、絵画に見るよう。

  
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13
昇峰さん
2021.7.14 7:41
08.頂きを雲に預けて山開き
梅雨明けもまだ山頂には雲のある頃。
17.運転のズボンの膝に天道虫
野原で一服したダンプの運ちゃんか。
19.炎天の畦に置かれし猫車
あまりの暑さに日陰にでも入って一服中。
76.つかのまの窓開け放つ梅雨晴間
またすぐに降られる前の解放感。
88.徒長枝を難なく登る蝸牛
とんでもない伸び方をする徒長枝もかなわない。
102.晩夏光旧約聖書の革表紙
敬虔なクリスチャン。晩夏光が良い。
106.ひつそりと独り昼酒半夏雨
田植えが終わって、物忌みを静かにやりすごす。
116.放牧の牛の反芻雲の峰
親しめる牧歌的風景。
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12
しょうくさん
2021.7.14 7:40
しょうく選

  11.打水の残りたまはる石蛙
    打ち水を終え最後に残った雫を石のカエルに、その一瞬の捕らえに同感。
  19.炎天の畦に置かれし猫車
    畑仕事のあと置き忘れたのだろうか、猫車がポツンと、何処かで見た風景。
  41.ご城下の道迷路めく七変化
    城下町は曲がり角が多い、そこここで見る紫陽花、道間違いかと思う、実感。
  50.散歩なか朝の小雨に濡るる薔薇 
    朝の散歩の途中で、よく見かける風景・
  67.草原に一葉残る捻り花
    緑の草原の中、咲きおくれたか、ねじり花がすっくと立っている風景、同感。
  100.母の忌の母の風鈴母の声
    亡き母の好きだった残された風鈴に母の声を聴く・・・。
  105.引く浪の白き網目や浜晩夏
    確かに、波が引いたところの白い網目状態、よく観察されている。
  128.夢うつつしばし昼寝の宝くじ
    昼寝の目覚め、オヤ夢かな?、そんな実感が込められている。
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11
山椒の香さん
2021.7.13 15:44
特選
109.冷麦やさらりとかはす噂事
何人かで好物の冷麦を。するするとつるつると噂話を流しているような。
  よからぬ噂ばなしをさらりと。そうでないと美味しくなくなります。
入選
25.郭公や古道の木々の隙間から
41.ご城下の道迷路めく七変化
46.笹の葉に鯖鮨包む朝曇り
76.つかのまの窓開け放つ梅雨晴間
105.引く浪の白き網目や浜晩夏
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10
ワシモさん
2021.7.12 20:46
特選
11.打水の残りたまはる石蛙
緻密な観察力に敬服。水を打つの人の優しさ、ユーモラスな光景。
入選
23.矍鑠と昭和一桁サングラス
19.炎天の畦に置かれし猫車
24.片脚は川の向かうや夕の虹
45.早乙女の傘寿と云ひて高笑ひ
116.放牧の牛の反芻雲の峰
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9
Houseさん
2021.7.12 13:25
特選)45 早乙女の傘寿と言ひて高笑ひ
     まことに痛快、巷のそこここにいらっしゃるかも、あやかりたいもの。
入選)08,14、23,39、116
0人がいいねと言っています
8
利明さん
2021.7.12 12:12
特選
102.晩夏光旧約聖書の革表紙
   旧約聖書の読み古して少し撚れのある革表紙と
  まだまだ暑さののこる晩夏光に人生の疲れが垣間
  見えるようで、考えさせられる句です。
入選
23.矍鑠と昭和一桁サングラス
56.所在なき老人ばかり緑陰に
95.沛然と路地を洗ひし夕立かな
109.冷麦やさらりとかはす噂事
116.放牧の牛の反芻雲の峰
0人がいいねと言っています
7
苦瓜さん
2021.7.12 11:54
特撰。55  箱眼鏡で覗き巣穴から出る一瞬を狙う
入選。04.45.82.85.105
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6
panapanaさん
2021.7.12 9:25
特選 87.土石流あふるる一夜出水川
     熱海の件心からお見舞い申し上げます、
     まさに予期しないことが一夜で
     人生のはかなさに心が痛みます。

入選  04. 26. 48. 69. 120. 
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5
翔行さん
2021.7.11 16:24
特撰
116 放牧の牛の反芻雲の峰
    北海道の牧場が浮かび出る。 牛の反芻と雲の峰の
    取り合わせが素晴らしい。
入選
01 赤富士や忍野の水車緩みなく 
02 アスフアルト灼ける匂ひの交差点
23 矍鑠と昭和一桁サングラス
52 島と島繋ぐ大橋夕の虹
66 瀬戸内の島影遥か雲の峰
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4
孤山さん
2021.7.11 10:47
特選
08 頂きを雲に預けて山開き
  「頂きを雲に預けて」に雄大な情景を感じました。
入選
02 アスファルト灼ける匂ひの交差点
04 あどけなき寝顔に煽ぐ団扇かな
11 打水の残りたまはる石蛙
116 放牧の牛の反芻雲の峰
122 峰々の影の衰ふ晩夏かな
0人がいいねと言っています
3
麦秋さん
2021.7.11 10:10
特選
10.一湾を望む観音露座灼かれ
大きな景観がいい。

入選
01 07 91 100 105
0人がいいねと言っています
2
冬彦さん
2021.7.11 7:30
特選
102.晩夏光旧約聖書の革表紙
「ぶっきら棒に投げ出された一句。何の説明もないゆえにさまざまな想念が浮かぶ。相当に使い込まれたと思われる革表紙。敬虔だった故人のものか。故人は薄幸だった病弱な恋人であったか。あるいは長い連れ合いであったか。一冊の聖書が読み手次第でさまざまに語り出す。これが俳句ではないか」
01.赤富士や忍野の水車弛みなく
02.アスファルト灼ける匂ひの交差点
17.運転のズボンの膝に天道虫
19.炎天の畦に置かれし猫車
38.校門に笑むは教頭夾竹桃
0人がいいねと言っています
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11ページ
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